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下着泥棒の逮捕と示談2
下着泥棒の逮捕と示談2
~前回からの続き~
宮城県加美町在住の30代会社員Aさんは、酒に酔った状態で帰宅中、通りがかった家の軒先に干されていた女性用下着を見つけました。
性的興奮を覚えたAさんは、酔って気が大きくなっていたため、塀を乗り越えて庭に立ち入り、下着数点を持ち去りました。
翌日下着が無くなっていることに気付いた被害女性のVさんは、宮城県加美警察署に被害届を提出しました。
警察が近辺の防犯カメラなどを捜査した結果、Aさんが下着泥棒の犯人である疑いが浮上しました。
窃盗罪と住居侵入罪の疑いで宮城県加美警察署から呼び出されて取調べを受けることになったAさんは、逮捕される可能性と示談して不起訴にできる可能性を刑事事件に強い弁護士に相談しました。
(フィクションです。)
前回のコラムでは、下着泥棒をした場合に問題となる犯罪は窃盗罪と住居侵入罪であること、下着泥棒事件の逮捕可能性について解説しました。
下着泥棒事件では、加害者が被害者の住居を覚えている可能性が高いことや余罪捜査をすることを理由に逮捕される可能性が十分に考えられる犯罪と言えます。
今回のコラムでは、逮捕や重い処罰のリスクを下げる方法について解説します。
~逮捕や重い処罰を避けるために~
逮捕されないようにするためには、在宅事件で捜査が進むことを目指して、例えば、①逃亡する可能性はない②不当な働きかけ等は行わないということを主張することが必要になります。
重い処罰を避けたいという場合は、刑事事件化の阻止や微罪処分・不起訴処分での終了、略式起訴による罰金といった軽い処罰での終了を目指すことが考えられます。
事例では、Aさんは、窃盗罪と住居侵入罪の疑いで宮城県加美警察署から呼び出されて取調べを受けることになっているため、すでに刑事事件化はしてしまっています。
しかし、刑事事件化してしまっている場合でも、適切な弁護活動を行うことによって微罪処分や不起訴処分、略式起訴による罰金といった軽い処罰を目指すことができます。
下着泥棒事件は被害者がいる犯罪であるため、被害者との示談を弁護士に依頼することが考えられます。
刑事処分は、被害者の処罰感情も参考にして決定されます。
示談となれば,被害者に謝罪して示談金を払うこととなります。
謝罪と示談をすることによって,被害者の処罰感情が緩和されて軽い処分が得られる可能性が高まります。
他に、示談のメリットとしては、刑事処分に対する被害者の意見をもらえる点もあります。
「罪に問わない」と示談書に記載することを被害者が同意してくれる場合、親告罪でなくとも罪に問われないことがありえます。
示談を行うことができれば、微罪処分や不起訴処分、略式起訴による罰金に近づくことになります。
ただし、下着泥棒のような目的が性的なものである刑事事件の場合,多くの被害者は、加害者やその親族と会いたいとは思いません。
そのため,加害者やその親族が直接示談を行おうとしてもうまくいかない場合も多いです。
示談成立を目指す場合、示談交渉を弁護士に依頼することが重要です。
示談以外に弁護士が行える活動として、犯行の前後の行動や状況を検討し,刑事処分に影響を与えそうな事情を主張することが考えられます。
今回の事例の場合、Aさんが酒に酔って気が大きくなっていたことを反省して、今後お酒を自制すると誓約する等を主張していくことが考えられます。
また、一般の窃盗が単なる財産犯であるのに対して、下着泥棒事件の場合は性犯罪としての性質も有しています。
そこで、再犯防止のため、病院やカウンセリングに通う等も考えられます。
下着泥棒事件等でお困りの場合は、刑事事件専門で多数の示談交渉を手掛ける弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。
無料法律相談のご予約・初回接見のお申込みは,0120-631-881までお電話ください。
初回法律相談:無料
下着泥棒の逮捕と示談1
下着泥棒の逮捕と示談1
宮城県加美町在住の30代会社員Aさんは、酒に酔った状態で帰宅中、通りがかった家の軒先に干されていた女性用下着を見つけました。
性的興奮を覚えたAさんは、酔って気が大きくなっていたため、塀を乗り越えて庭に立ち入り、下着数点を持ち去りました。
翌日下着が無くなっていることに気付いた被害女性のVさんは、宮城県加美警察署に被害届を提出しました。
警察が近辺の防犯カメラなどを捜査した結果、Aさんが下着泥棒の犯人である疑いが浮上しました。
窃盗罪と住居侵入罪の疑いで宮城県加美警察署から呼び出されて取調べを受けることになったAさんは、逮捕される可能性と示談して不起訴にできる可能性を刑事事件に強い弁護士に相談しました。
(フィクションです。)
~下着泥棒~
下着泥棒は色情ねらいとも呼ばれ、主に女性の衣類・下着などを盗む窃盗の手口の一つです。
下着泥棒をした場合に問題となる犯罪は、窃盗罪と住居侵入罪です。
~窃盗罪~
窃盗罪は刑法235条に規定されています。
窃盗罪は、他人が事実上支配する物を自らの支配下に移転させた場合に成立する犯罪です。
「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処すと定められています。
~住居侵入罪~
住居侵入罪は刑法130条前段に規定されています。
住居侵入罪とは、他人の家やマンションなど人の起臥寝食に日常使用される場所に無断で侵入する行為をいいます。
住居侵入罪の法定刑は、「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」と定められています。
「侵入」とは、住人等の意思に反する立ち入りをいいます。
「住居」には、建物それだけではなく、他人の家の庭等も含まれると考えられています。
そのため、純粋に建物の中に侵入するだけでなく、その建物がある敷地内(庭や建物の共同スペースなど)に入ることでも住居侵入罪が成立する可能性があります。
住居侵入罪は、性犯罪・窃盗罪など他の犯罪を行うための手段として行われることが多いことが特徴です。
なお、下着の窃盗目的で住居侵入罪を犯している場合は、住居侵入罪と窃盗罪は「手段と目的」の関係にあるので牽連犯となり、刑事罰は法定刑が重い窃盗罪の法定刑によって処断されることとなります。
~逮捕される可能性~
住居侵入罪は、住居に侵入するという犯罪の性質上、犯人が被害者の住居などを覚えている可能性が高いため、被害者の恐怖心が強いという特徴があります。
犯人と被害者の接触を防止するため、または住居侵入罪などに伴って行おうとした他の犯罪の捜査のために逮捕・勾留される可能性が高いとされています。
また、下着泥棒は、特殊な性癖が動機となって犯行に及んでいると考えられているために、常習性が高いとされています。
そのため、余罪捜査を理由に逮捕される可能性が考えられます。
なお、逮捕だけでなく、自宅等の関係先を強制的に捜索される可能性もあります(捜索差押)。
この捜索によって、逮捕されなくても事件が家族や近所の人に知られてしまい、社会的な不利益や生活への支障を被る可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、下着泥棒事件のご相談を多数いただいています。
逮捕・勾留されてしまった場合には、長期の身柄拘束が考えられます。
身柄の拘束が長期化すると、事件や逮捕・勾留されていることが周囲の人たちに知られてしまう、仕事や学校を辞めざるを得なくなるといった社会生活上のリスクが高まります。
逮捕がご不安な場合は、まずはお気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
無料法律相談や初回接見サービスのお申込みは,フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
初回法律相談:無料
ネットへの投稿で脅迫罪
ネットへの投稿で脅迫罪
30代男性Aさんは、会社の元同僚Vさんに対して、SNSアプリ上で、Vさんの名を挙げて「殺すぞ」等と複数回にわたり脅す文句を投稿しました。
投稿を目にしたVさんは怖がらなかったものの不快に思って、宮城県鳴子警察署に被害届を提出しました。
その結果、Aさんは脅迫罪の疑いで宮城県鳴子警察署に逮捕されました。
Aさんの家族はネット上で起きた刑事事件に強い弁護士にAさんの刑事弁護を依頼したいと思い、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部の初回接見サービスを利用しました。
(フィクションです。)
~インターネット上の投稿でも脅迫罪になる~
インターネット上で、他人に対して脅すような言葉を書き込むと、「脅迫罪」が成立する可能性があります。
近年は、掲示板やメール、ツイッター、LINEなどのSNSが発達し、ネット上で脅迫行為が行いやすい環境になっています。
~脅迫罪~
脅迫罪とは、対象者本人やその親族の生命、身体、自由、名誉、財産に害悪を加えることを告知して、脅した場合に成立する犯罪です(刑法222条)。
脅迫罪 刑法222条
生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。
条文からわかる通り、脅迫の対象が生命・身体・自由・名誉・財産の5つに限定されています。
害悪の告知方法については、その手段・方法には特に制限はもうけられていません。
口頭、文書、態度などいずれの場合でも成立します。
直接言葉で告げた場合や脅迫文などの手紙を送付した場合に限らず、ネットを使った方法でも成立しえます。
例えば、自分や相手のSNSやブログへの投稿、掲示板への投稿、LINEやメールでの送信なども、相手を畏怖させるに足りるものであれば、「告知」にあたります。
加えて、自分のSNSやブログ、ネット掲示板などのように、相手に直接送られたものではなくても、相手を畏怖させるような投稿をした場合は脅迫罪が成立する可能性があります。
今回の事例では、投稿を目にしたVさんは、怖がらなかったものの不快に思って被害届を提出しています。
相手を脅そうと思ってメッセージを送ったものの相手が怖がらなかった場合でも、脅迫罪は成立するのでしょうか。
結論から言うと、脅迫罪の成立には、実際に恐怖心が起きたかどうかは関係がないとされています。
脅迫にあたるかどうかは、告知の内容、相手方の性別、年齢、周囲の状況等を考慮して決定すべきとされており、一般的客観的に判断されるため、相手方が害悪の告知を受けて実際に畏怖しなくても構いません。
つまり、相手が「怖い」と思わなくても、普通なら恐怖心を感じると言えるような内容であれば、脅迫罪になってしまいます。
事例のように、「殺す」と言われたら恐怖心を感じることがほとんどでしょうから、脅迫罪が成立する可能性が高いです。
なお、ネット上では、「殺す」という発言が気軽に使われてしまいがちですが、気軽に使われやすいからといって脅迫罪にならないというわけではありません。
ネット上でのやりとりの場合、口頭で言われた場合と比べて、口調や文脈、状況などから発言した人の真意を窺い知ることは難しいです。
「殺す」と言われた人が文字通りの意味で捉える可能性があることは、「殺す」と発言した人も想定し得るでしょう。
そのため、ネット上での「殺す」という発言でも脅迫罪が成立しえます。
~ネット上の脅迫で刑事事件に発展する可能性~
文面によらない脅迫罪の場合は、証拠が残らないケースが多いため、刑事事件にまで発展することは多くありません。
しかし、ネット上での脅迫行為の場合、投稿や送信した文面が記録(証拠)として残りますので、被害届も受理されやすい傾向があります。
ネット上での脅迫事件の場合、文面を消去してしまう方もいらっしゃいますが、消去されていても捜査機関はある程度復元できるそうです。
むしろ、消去などの証拠隠滅行為は、捜査機関や裁判官の心証に悪い影響を及ぼし、逮捕の可能性を高めてしまいかねません。
証拠隠滅行為は行わずに、早めに刑事事件専門の弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、脅迫罪でトラブルになっている方の無料法律相談を常時受け付けています。
まずはフリーダイヤル0120-631-881までお問い合わせください。
初回法律相談:無料
勾留中脱走で逃走罪
勾留中脱走で逃走罪
宮城県栗原市に住むAさんは、強制わいせつ罪の容疑で逮捕され、宮城県築館警察署の留置場に勾留されて、捜査を受けていました。
Aさんは、宮城県築館警察署の留置場からの脱走を企て、脱走に成功しました。
しかし、翌々日、Aさんの捜索のために動員されていた警察官によって発見され、Aさんは単純逃走罪の容疑で逮捕されました。
(フィクションです。)
前回のコラムでは、犯人隠避罪について解説しました。
犯人隠避罪は、犯人の発見や身柄の確保を妨げる罪であり、「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。」と規定されている罪です。
今回は、犯人隠避罪との関連もある逃走罪について解説します。
~逃走罪~
昨年、大阪府の警察署に留置されていた被告人が、弁護士との接見終了後に接見室のアクリル板をこじ開けて脱走する逃走事件が発生し、連日報道されていました。
警察は顔写真等を公開して被告人を加重逃走罪で指名手配し、結局、被告人は山口県で食料品を万引きした窃盗容疑で山口県警察に現行犯逮捕され、1か月半にわたる逃亡劇に幕を閉じました。
また、昨年は、愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から受刑者が逃走して後に単純逃走罪で逮捕された事件も起きています。
逃走罪は、刑法第六章の逃走の罪の章に規定された犯罪です。
刑法第六章 逃走の罪
(逃走)
刑法第九十七条 裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者が逃走したときは、一年以下の懲役に処する。
(加重逃走)
刑法第九十八条 前条に規定する者又は勾引状の執行を受けた者が拘禁場若しくは拘束のための器具を損壊し、暴行若しくは脅迫をし、又は二人以上通謀して、逃走したときは、三月以上五年以下の懲役に処する。
逃走の罪は、基本類型として逃走罪(単純逃走罪とも呼ばれます。)があり、態様が悪質なものについては加重逃走罪という、より刑罰の重たい犯罪類型として取り扱われています。
両罪は、刑務所や警察署の留置場などのような拘束されている場所から逃走するという点は同じですが、主体となる者や逃走の方法によって区分され、法定刑にも違いがあります。
なお、単純逃走罪や加重逃走罪の犯人を助けて犯人の発見や身柄の確保を妨げる人がいれば、その方は、犯人隠避罪若しくは犯人蔵匿罪に抵触する可能性があります。
~単純逃走罪~
「単純逃走罪」は、「裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者」が逃走すると成立します。
「裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者」とは、具体的にいうと以下のようになります。
既決の者:懲役刑や禁錮刑といった実刑判決によって刑務所に拘禁されている受刑者、死刑判決の執行を待つ者、罰金や科料が払えず労役場に留置されている者
未決の者:勾留中の被疑者、勾留中の被告人、鑑定留置に付されている者
「未決の者」に該当する勾留中の者が勾留期間中に取調べを受けていて、取調室から逃げると逃走罪が成立します。
しかし、「未決の者」には、逮捕中の人は含まないとされているため、逮捕期間中に取調べを受けている際、取調室から逃げても逃走罪は成立しません。
また、逃走の罪は,「拘禁された者」が対象であるため,保釈中の者が逃げても逃走の罪にはなりません。
(ただし、保釈中の者が逃走して裁判に出席しなかった場合は、保釈金が没収されます。)
単純逃走罪で起訴されて有罪が確定すれば、1年以下の懲役が科せられます。
~加重逃走罪~
加重逃走罪の対象は、単純逃走罪の対象に加え、拘引状の執行を受けた者も含まれます。
拘引とは被告人等を指定の場所に強制的に連れていくことを指します。
加重逃走罪は、ただ逃亡するだけでなく、拘禁場・拘禁器具を破壊し、暴行・脅迫を行った場合、もしくは、2人以上で通謀して逃走した場合に罪に問われます。
加重逃走罪は、その手段、態様が単純逃走罪に比べて悪質で、国家の拘禁作用に対する侵害の度合いが強いため、その法定刑は「3月以上5年以下の懲役」と、単純逃走罪と比べて厳しいものになっています。
単純逃走罪と加重逃走罪には、
1.単純逃走罪は拘禁されている者のみ⇔加重逃走罪は逮捕状で逮捕された者等も含む
2.加重逃走罪には拘禁に関するものの破壊が必要(手錠を外すことは破壊ではないので含まれない)
3.加重逃走罪には暴行・脅迫が必要
などの違いがあります。
上記事例のAさんは、このうち裁判の執行により拘禁された「未決の者」にあたります。
Aさんは、強制わいせつ罪の容疑で宮城県築館警察署に勾留中ですから、「未決の者」にあたるのです。
そのAさんが、宮城県築館警察署から脱走しているのですから、単純逃走罪に該当すると考えられます。
ただし、もしAさんが、刑務所から脱走する際に器具等を損壊していたり、暴行や脅迫を用いていたり、2人以上で共謀していた場合、刑法98条の加重逃走罪になる可能性があります。
また、逃走中に犯した犯罪は、別の事件として扱われるので、逃走中に逃走資金や車を盗んだり、空き家に侵入したりすれば、窃盗罪や建造物侵入罪等によっても刑事罰を受けることとなります。
逃走罪だけで考えるとそれほど重い罰則が規定されているわけではありませんが、逃走中に起こした事件も含めて刑事罰を受けることになれば、長期間の実刑など非常に重い刑事罰が言い渡される可能性があるため、刑事事件専門の弁護士に依頼することが望ましいでしょう。
逃走罪でお困りの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までお問い合わせください。
(宮城県築館警察署への初回接見費用:46,880円)
無免許運転ひき逃げの身代わりで犯人隠避罪2
無免許運転ひき逃げの身代わりで犯人隠避罪2
~前回からの続き~
先日2月8日、仙台市青葉区で、追突事故を起こしながら現場から逃走した女性と、その身代わりとして警察に名乗り出た交際相手の男性の2人が宮城県仙台北警察署に逮捕される事件が起きました。
警察によると、女性は、仙台市青葉区の県道において無免許で乗用車を運転中にバイクに追突し、バイクを運転していた大学生にけがを負わせたにも関わらず、その場から逃走したひき逃げなどの疑いが持たれています。
女性はひき逃げ直後、電話で交際相手の男性を呼び出し、無免許運転の自分の身代わりになることを依頼したと報道されています。
助けを求められた交際相手の男性は、事故処理中の現場に2人で現れ、捜査中の警察官に「自分が運転して事故を起こした」と嘘の供述をした犯人隠避罪の疑いが持たれているそうです。
2人は容疑を認めていて、女性は「無免許が発覚するのを恐れた」などと供述しているそうです。
前回は、事例の女性について、無免許運転でひき逃げをした場合の罪と罰則、女性が犯人隠避罪を教唆したとして犯人隠避罪の法定刑である「3年以下の懲役または30万円以下の罰金」が適用される恐れがあることをご説明しました。
今回は、犯人隠避罪についてご説明します。
~身代わり出頭で犯人隠避罪~
身代わり出頭とは、真犯人に代わって別人が警察署などに出頭し、供述などをすることです。
交通事故においては、飲酒運転や今回の事例のような無免許運転の発覚を隠蔽するために、身代わり出頭が比較的行われやすいようです。
身代わり出頭をして真犯人の発見を妨げた場合、犯人隠避罪に問われる可能性があります。
犯人隠避罪は、犯人の発見や身柄の確保を妨げる罪であり、犯人蔵匿罪と共に刑法103条に規定されています。
刑法が犯人隠避罪および犯人蔵匿罪を通して保護しているのは、国家の刑事司法作用(犯罪捜査や刑事裁判など)の安全です。
犯人隠避罪 刑法第百三条
罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
~罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者~
「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」とは、法定刑として罰金刑又はそれ以上の刑罰が規定された犯罪を犯した者で、その者の犯した犯罪が警察等の捜査機関に発覚しているか否かは関係ありません。
また、実際に罪を犯した者だけでなく、その疑いが持たれている者も含まれると考えられています。
今回の事例の女性は、報道されている内容からすると、無免許運転をしてひき逃げ事件を起こしているとされており、該当する犯罪の法定刑はいずれも「罰金以上」に該当するので、今回の事例の女性は「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」となる可能性が高いです。
なお、「拘禁中に逃走した者」とは、法令に基づき国家の権力により拘禁を受けた者が、不法に拘禁から脱した場合です。
裁判の執行によって拘禁された既決、未決の者や、勾引状の執行を受けた者に加えて、現行犯逮捕若しくは緊急逮捕されて令状が発せられる前の者、調査、審判のために少年鑑別所に収容されている少年もこれに当たります。
~「蔵匿」「隠避」とは~
続いて「蔵匿」「隠避」という行為について説明します。
蔵匿 : 犯人の発見又は逮捕が妨害されることを認識した上で、検挙を免れるような場所を提供して犯人を匿う行為
(自分の家に匿ったり、潜伏する部屋を用意したりする行為)
隠避 : 蔵匿以外の方法によって捜査機関による犯人の発見又は逮捕を免れさせる一切の行為
(逃走資金援助や逃走用の車や衣類、携帯電話機等を用意する行為etc)
今回の事例では、人身事故時の運転者で犯人である女性に捜査が及ばないように、女性の交際相手の男性が身代わり出頭を行ったとされています。
身代わり出頭、つまり、他人の犯罪を自己の犯罪であるかのように虚偽の申し立てをして、その他人の犯罪の発見を妨げる行為は、犯人隠避罪でいう「隠避行為」に当たります。
そのため、女性に代わって出頭した男性は、犯人隠避罪に問われる可能性が高いと思われます。
犯人隠避罪で起訴されて有罪となった場合、「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金」が科せられますが、量刑は、逃走犯の犯した犯罪や社会的反響の大きさ、隠避の犯行態様等によって左右されると言われています。
女性はひき逃げ直後、電話で交際相手の男性を呼び出し、無免許運転の自分の身代わりになることを依頼したと報道されています。
報道通り、女性が隠避行為を交際相手の男性に頼んでいた場合、女性は交際相手の男性の犯人隠避行為を教唆したとして、犯人隠避罪の教唆犯とされる可能性があります。
「教唆」とは、犯罪の意思がない人をそそのかして、犯罪を実行することを決意させて実行させることをいい、刑法第61条に規定されています。
教唆犯は、正犯(実際に犯罪を実行した人)の刑が科せられるので、もし女性が、犯人隠避罪の教唆犯として起訴されて有罪が確定した場合は、犯人隠避罪の法定刑である「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金」が適用されます。
無免許運転でひき逃げをしてしまった、身代わりで犯人だと名乗り出て犯人隠避罪の疑いをかけられているという場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
(宮城県仙台北警察署への初回接見費用:34,600円)
無免許運転ひき逃げの身代わりで犯人隠避罪1
無免許運転ひき逃げの身代わりで犯人隠避罪1
先日2月8日、仙台市青葉区で、追突事故を起こしながら現場から逃走した女性と、その身代わりとして警察に名乗り出た交際相手の男性の2人が宮城県仙台北警察署に逮捕される事件が起きました。
警察によると、女性は、仙台市青葉区の県道において無免許で乗用車を運転中にバイクに追突し、バイクを運転していた大学生にけがを負わせたにも関わらず、その場から逃走したひき逃げなどの疑いが持たれています。
女性はひき逃げ直後、電話で交際相手の男性を呼び出し、無免許運転の自分の身代わりになることを依頼したと報道されています。
交際相手の男性は、事故処理中の現場に2人で現れ、捜査中の警察官に「自分が運転して事故を起こした」と嘘の供述をした犯人隠避の疑いが持たれているそうです。
2人は容疑を認めていて、女性は「無免許が発覚するのを恐れた」などと供述しているそうです。
今回と次回の二回にわたってこの事件について見てみます。
~無免許運転でひき逃げ~
自動車の運転中に、不注意で人身交通事故を起こして相手に怪我させてしまった場合、過失運転致傷罪に該当する可能性があります。
過失運転致傷罪は、通称自動車運転処罰法5条に定められており、「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者」を「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する」と規定されています。
しかし、自動車運転処罰法6条は、事件当時にその者が無免許であった場合には、法定刑が加重されると定めているため、上記の刑罰より重くなります。
なぜ、無免許運転で人身事故を起こした場合に刑の加重が設けられているかというと、無免許運転は、規範意識を欠いた危険な運転であり、無免許運転をして人を死亡させたり負傷させたりしたということは、それが言わば現実のものになったと考えることができるから、とされています。
無免許運転は、「自動車を運転するには運転免許を受けなければならない」という最も基本的な交通ルールを無視する、とても規範的意識(ルールを守ろうという意識)を欠いたことです。
運転免許を受けたり更新したりする際には、適性(視力等)、技能、知識について試験や講習等がありますが、無免許運転をする者は、このようなチェックを受けて知識を身に着ける機会がなかったため、人を死傷させることにつながる危険性もあります。
そこで、無免許運転で死傷事故を起こしたときには、無免許による刑の加重をすることで、その死傷事故とは別の機会に無免許運転をした場合以上の重い罰則にすることになったとされています。
過失運転致死傷罪を犯した者が、罪を犯した時に無免許運転であった場合、「10年以下の懲役」と刑が加重されることになります(同法第6条第4項)。
罰金の選択刑と禁錮刑がなくなって10年以下の懲役刑にまで刑が引き上げられるため、実刑判決の可能性が極めて高くなります。
無免許での過失運転致傷罪に加えて、ひき逃げに該当すると、さらに刑罰が重くなります。
「ひき逃げ」とは、自動車やバイクなどの車両の運転中に、人を死亡させたり人に傷害を負わせる交通事故を起こしてしまった場合に、負傷者の救護や道路上の危険を防止しないまま、また事故について警察に報告しないまま、事故現場から立ち去る行為をいいます。
法律上は「ひき逃げ」という用語はありませんが、人身事故を起こして、道路交通法72条1項前段の救護義務に違反する行為(交通事故を起こした際に負傷者を救護しないで事故現場から離れる行為)がいわゆる「ひき逃げ」にあたります。
(なお、人身事故を起こして、報告義務(交通事故の日時や場所、死傷者の数や負傷の程度、事故の際に講じた措置等を警察官に報告する義務(道路交通法72条1項後段))に違反する行為も「ひき逃げ」という言葉に含まれます。)
救護義務違反の罰則は、10年以下の懲役刑または100万円以下の罰金刑です(道路交通法117条2項)。
ひき逃げを起こしたときには、通常は、道路交通法上の救護義務違反と自動車運転処罰法違反(過失運転致傷罪など)の両方が成立し、両罪は「併合罪」という扱いになります。
併合罪とは、確定裁判を経ていない2個以上の罪をいいます。
併合罪のうちの2個以上の罪について有期の懲役又は禁固に処するときは,その最も重い罪について定めた刑の長期にその2分の1を加えたものを長期とされます。
過失運転致傷罪+無免許による加重+救護義務違反(ひき逃げ)であれば、15年以下の懲役に処せられる可能性があります。
なお、今回の事件で、女性の交際相手が犯人隠避罪の疑いで逮捕されています。
女性が交際相手に隠避行為を頼んでいた場合は、交際相手の犯人隠避罪を教唆したとして、女性に犯人隠避罪の法定刑である「3年以下の懲役または30万円以下の罰金」が適用される恐れが出てきます。
無免許運転でひき逃げをしてしまった、身代わりで犯人だと名乗り出て犯人隠避罪の疑いをかけられているという場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
(宮城県仙台北警察署への初回接見費用:34,600円)
危険ドラッグ使用で略式手続き
危険ドラッグ使用で略式手続き
宮城県涌谷町在住の自営業Aさんは、顧客から紹介されたことをきっかけに日常的に危険ドラッグを使用しています。
Aさんが路上に停車した車の中で危険ドラッグを使用していたところ、近辺を警らしていた警察官に声を掛けられて、Aさんの受け答えから何らかの薬物を使用している疑いを持たれました。
検査の結果、Aさんに指定薬物を含む危険ドラッグを使用した疑いが持たれ、Aさんは薬機法違反の疑いで逮捕されました。
Aさんの様子を心配したAさんの妻は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に電話して弁護士に初回接見を依頼しました。
(フィクションです。)
~危険ドラッグ~
危険ドラッグは、一般的に店頭やインターネット上で、「脱法ハーブ」「合法ドラッグ」等と称して販売されている薬物です
危険ドラッグは、麻薬や覚せい剤といった既存の薬物に対する法規制を潜り抜けるために、既存の薬物に似せて合成された化学物質を含んでいます。
覚醒剤などの著名な規制薬物は、心身に及ぼす悪影響などが分かってきていますが、危険ドラッグは製造過程が不確かで、どのような物質がどの程度含まれているのか、身体にどのような悪影響を及ぼすか分からないものも多くあります。
危険ドラッグは、既存の薬物と同等かそれ以上の危険性を持っており、使用すると、意識障害、嘔吐、けいれん、呼吸困難等を起こして、重体に陥ったり、最悪の場合死亡したりする可能性があります。
危険ドラッグに関する規制は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保に関する法律」(通称:薬機法など)により行われており、同法76条の4で危険ドラッグの使用を禁止しています。
医療品医療機器法は、危険ドラッグを使用した場合、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれを併科するものと規定しています(86条26号)。
事例のAさんは、指定薬物を含む危険ドラッグを使用した疑いが持たれているため、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれを併科される可能性があります。
~略式手続き~
危険ドラッグに関する罪は、覚せい剤や麻薬といった他の薬物と比べて法定刑が軽くなっています。
危険ドラッグ使用事件で前科のない初犯の場合、略式手続きにより罰金刑が科されて直ちに事件が終了することもあります。
争いがなく、刑も罰金どまりの軽いものまで逐一正式裁判で時間をかけて審理していては、早く終わらせたい被告人にとって面倒であり、裁判所にも大きな負担となります。
このような事件に対応するために略式手続きが設けられています。
略式手続きの対象は、罰金以下の刑か選択刑に罰金が定められている罪で、100万円以下の罰金又は科料を科す場合です(刑事訴訟法461条)。
検察官が簡易裁判所へ略式命令を請求する際には、被疑者に対し、あらかじめ略式手続きを理解させるために必要な事項を説明し、通常の裁判を受けることができる旨を告げたうえで、略式手続きによることについて異議がないかどうかを確かめなければなりません(刑事訴訟法461条の2第1項)。
被疑者は、略式手続きによることについて異議がないときは、略式手続きに同意する書面に署名することになります(刑事訴訟法461条の2第2項)。
略式手続きには,刑事手続が早期に終了し,社会生活に与える影響が少なくなるというメリットがあります。
(ただし、どのタイミングで略式命令が下るかは裁判所の忙しさ次第なので、長い場合は3か月ほどかかることもあります。)
他方で、捜査機関の主張の通りの事実を認めることになるため,裁判で争う機会が無くなるというデメリットがあります。
メリットデメリット双方があるため、処分の見通しなどを踏まえた上で、略式手続きに応じるべきか判断をすることが大切です。
このような判断には,刑事事件専門の弁護士が持つ知識や経験則が活きてきます。
危険ドラッグ事件で略式手続きに同意すべきか迷ったら,刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士までご相談ください。
逮捕や勾留をされている方には,初回接見サービスがおすすめです。
(宮城県遠田警察署 初回接見費用 43,220円)
南三陸町で恐喝未遂罪
南三陸町で恐喝未遂罪
宮城県南三陸町在住の20代男性Aさんは、通りがかりのVさんを脅迫して現金3万円を脅し取ろうとしました。
Aさんから脅迫されたVさんは怖がらなかったものの、Aさんを憐れんで現金3万円を渡しました。
当初Vさんは警察に被害を届け出ることは考えていませんでしたが、家族に被害にあったことを話したところ、家族から被害届を出すように勧められて、宮城県南三陸警察署に被害届を提出しました。
恐喝未遂罪の容疑で逮捕されたAさんは、なぜ恐喝罪ではなく恐喝未遂罪なのか気になって、家族の依頼で初回接見に来た弁護士に尋ねました。
(フィクションです。)
~恐喝罪と恐喝未遂罪~
恐喝罪 刑法第二百四十九条
人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
恐喝罪は、恐喝、すなわち暴行や脅迫を手段として、人から金銭などの財産を脅し取った場合に成立する可能性のある罪です。
恐喝罪が成立するためには、①恐喝行為、②相手方の畏怖、③畏怖に基づく財産の移転という流れがあり、なおかつそれぞれが因果関係を持たなければなりません。
つまりは、①被害者を暴行・脅迫して金員を要求する → ②被害者が畏怖する(=怖がる)→ ③畏怖の念に基づいて被害者が金員を交付し犯人が金員を受け取る、という構図が成り立つ必要があります。
この内一つでも欠ける場合やそれぞれの行為に因果関係が存在しない場合は、恐喝罪は成立せず、恐喝未遂罪若しく暴行罪、脅迫罪にとどまる可能性が高いです。
上記事例では、AさんがVさんに対し、脅迫して現金3万円を脅し取ろうとしたものの、Vさんは怖がらずAさんを憐れんで現金3万円を渡しています。
Aさんは、①恐喝行為はおこなっているものの、②Vさんは畏怖していません。
Vさんが憐みから③Aさんに現金3万円を交付して結果的にAさんが金員を受け取っているものの、被害者であるVさんが畏怖して金員を交付したわけではないので、恐喝行為から財産の移転までに因果関係が欠けています。
そのため、恐喝罪の既遂に至らず、恐喝未遂罪が成立するにとどまると考えられます。
恐喝罪が成立しない他のケースとして、脅迫した後に被害者が自らお金を差し出した場合や暴行した後に被害者が自らお金を差し出した場合などがあります。
前者は脅迫罪、後者は暴行罪となり、恐喝罪とはなりません。
恐喝罪における「恐喝」とは、財産の交付に向けられた暴行または脅迫であって、一般人を畏怖させる、つまり恐怖心を覚えさせるものの、反抗を抑圧するには至らない程度のものを指します。
暴行または脅迫が相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものだった場合は、恐喝罪ではなく強盗罪が成立することになります。
強盗罪の方が、恐喝罪よりも重い罰となり、法定刑は5年以上の懲役と定められています。
暴行,脅迫の程度は用いた凶器の種類,被害者と加害者の体格差,犯行の時刻,場所等が考慮されます。
たとえば、激しい暴行を加えた、凶器を用いて脅迫したなどの事情があれば、反抗を抑圧するに至っているとして強盗罪と認定されやすくなります。
なお、強盗罪とはいえますが、強盗罪の中でも軽い案件で、示談が成立しているなど、被疑者被告人への処罰を軽くするべき事情がある場合、あえて恐喝罪で処分する場合もあります。
~恐喝未遂罪で処分を軽くするには~
恐喝未遂罪で起訴された場合も、恐喝罪と同じく10年以下の懲役が科せられる可能性があることには注意が必要です。
実際に恐喝未遂事件を起こしていた場合、処分が重くならないようにするためには、被害者への被害弁償及び示談交渉を行うことが急務になります。
弁護士を通じて被害弁償及び示談を成立させることで、警察未介入や不起訴処分によって前科をつけずに事件を解決する、逮捕・勾留による身柄拘束を回避して職場復帰や社会復帰する可能性を高めることができます。
恐喝未遂罪でお困りの場合は、刑事事件専門で示談交渉経験豊富な弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご用命ください。
初回法律相談:無料
宮城県南三陸警察署への初回接見費用:フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお尋ねください。
強制わいせつ事件で少年の勾留阻止
強制わいせつ事件で少年の勾留阻止
宮城県美里町に住む中学二年生A君(14歳)は、女性の裸の画像や動画を見ているうちに女性の胸やお尻を触ってみたいという衝動がおさえられなくなりました。
ある晩、塾から帰宅途中だったA君は、夜道を一人で歩いていた女性Vさん(19歳)の背後から突然抱き着き、着衣の中に手を入れて胸を触って逃げました。
後日、Vさんの証言と防犯カメラの映像などから,A君は,宮城県遠田警察署の警察官に強制わいせつ罪の疑いで逮捕されました。
Aさんの両親は、Aさんが定期テストを控えていることから、早く身柄を解放してほしいと、少年事件に強い弁護士に依頼をしました。
逮捕の二日後、警察からA君の事件の送致を受けた検察官が裁判所に勾留請求しましたが、弁護士の活動が実を結び、裁判官は勾留請求を却下しました。
(フィクションです。)
強制わいせつ罪 刑法176条
13歳以上の男女に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13未満の男女に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
強制わいせつ罪におけるわいせつな行為とは、性的な意味を有し、性的羞恥心の対象となるような行為をいいます。
具体例としては、「無理やりキスする行為」「無理やり乳房や陰部を触る行為」「無理やり自己の陰部を触らせる行為」などが挙げられます。
相手の着衣の下の胸や股間に不意に手を差し入れる等、被害者の身体に接触するわいせつ行為自体が暴行に当たることもあります。
~少年が逮捕されてしまった後の流れ~
少年が罰金刑以下の刑に当たる罪を犯したという嫌疑がある場合,警察官は家庭裁判所へ送致することになっていますが,それ以外の場合,警察官は検察官へ送致することとなります。
事例でA君が犯したとされている強制わいせつ罪は,「6月以上10年以下の懲役」にあたる犯罪です。
A君の事件については警察官から検察官へ送致されることになります。
少年事件は通常の刑事事件と異なるところも多いですが、少年事件であっても成人と同様に逮捕後に勾留される可能性があります。
逮捕および勾留は、事件の重大性や被疑者の態度などから、逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれが認められる場合に行われます。
勾留は最長で20日にも及ぶ長期の身体拘束であるため,勾留による肉体的・精神的負担は著しいものです。
そのため、少年事件に限っては、少年の心身が未発達であることを考慮して「やむを得ない場合」でなければ勾留できないと少年法に定められています。
しかし、少年法に従って少年に対する勾留が慎重に行われているかというと必ずしもそうとは限らないという現実があります。
実務上は,少年事件でも成人の事件と同様に勾留請求がなされ,勾留決定が出されることが多いです。
勾留を回避して早期に身柄を解放したい場合には、弁護士は、検察官に対して勾留請求をしないように働きかける、裁判官に対して勾留決定を出さないように意見書を出すといった弁護活動を行います。
その際、ポイントとなるのは、勾留の要件を満たしているか否かという点です。
【少年事件の勾留が認められる要件】
①犯罪の嫌疑(罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由)があること
②勾留の理由があること
③勾留の必要があること
④勾留するのがやむを得ない場合であること ※少年事件の場合
勾留要件を満たしていないということを弁護士が適切に主張できれば、検察官が勾留請求をやめる、裁判所が勾留決定をしないといった判断をする可能性が高まります。
検察官が勾留請求をしなかった場合、裁判官が検察官の勾留請求を却下した場合、逮捕されていた方は釈放されます。
心身が未発達で学校や仕事がある多くの少年にとって、長期間の身体拘束は著しい不利益を被るものです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、少年に対する勾留の当否を厳しい目で見て、勾留阻止の実現に向けた積極的な働きかけを行います。
お子様が強制わいせつ罪などで逮捕されていて長期の身柄拘束を避けたい場合は、まずは弁護士に相談してみましょう。
宮城県遠田警察署への初回接見費用:43,220円
介護職員の高齢者虐待で傷害罪2
介護職員の高齢者虐待で傷害罪2
~前回からの続き~
宮城県登米市の特別養護老人ホームで介護職員として働く40代女性Aさんは、入所中のお年寄りに暴行し怪我をさせた傷害罪の疑いで、宮城県佐沼警察署に逮捕されました。
同署によると、Aさんは、入所するお年寄りVさんに対して、叩く蹴るといった暴行を加えて、重傷を負わせたとされています。
Aさんは最近、Aさんの夫に対して「職員がどんどん辞めて人手不足で、業務の負担が大きくてつらい」と話していました。
Aさんの夫は、最近のニュースで、グループホームで入所者のお年寄りに暴行して傷害罪に問われていた介護職員が懲役2年の実刑判決を言い渡されたと耳にしたことから、刑事事件専門の弁護士にAさんの刑事弁護を依頼することにしました。
(フィクションです。)
高齢者を介護し守るべき養介護施設従事者等による虐待行為は全国各地で後を絶たず、増加傾向にあります。
厚生労働省によると、平成28年度の養介護施設従事者等による虐待については、相談・通報件数は 1,723 件、虐待判断件数は 452 件(前年度比44件増)と過去最悪を更新しているそうです。
介護職員でつくる労働組合が実施したアンケートでは、虐待の原因を尋ねる設問に対し、ほぼ半数が「業務の負担が大きい」「仕事上のストレス」と回答したそうです。
介護職員の離職率が全産業平均を上回るとの厚労省の調査結果もあり、要介護施設等の人材不足が過度な労働を招き、入所者への虐待の温床になっている可能性が指摘されています。
~実際に宮城県で起きた高齢者虐待事件~
先月15日、仙台市宮城野区のグループホームで入所者のお年寄りに暴行して重傷を負わせたとして傷害罪に問われていた介護職員に対し、仙台地方裁判所が懲役2年の実刑判決を言い渡しました。
判決によると、被告人は、勤務先のグループホームで入所する当時86歳の女性と当時90歳の2人の男性に殴るなどの暴行を加え、重傷を負わせたとされています。
裁判長は「入居者が安全、安心に過ごせるはずの施設で、このような犯行に立て続けに及んだことは極めて強い非難に値する」と指摘しました。
そのうえで、「不慣れな仕事によるストレスを背景として犯行に及んでいて、経緯や動機に酌むべきところはない」として、懲役2年6ヵ月の求刑に対し、懲役2年の実刑判決を言い渡したそうです。
~傷害罪~
実際に宮城県で起きた高齢者虐待事件と同様、今回のAさんも傷害罪の疑いをかけられています。
傷害罪は、刑法204条に定められている罪で、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。
人の身体に暴行を加えるなどして傷害した場合に成立します。
一方、暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、暴行罪(法定刑:2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料)になります。
傷害とは、人の生理的機能を害することとされており、殴る蹴るなどの行為により出血させたり骨折させたりするのが典型例です。
人を傷害させたかどうかが傷害罪と暴行罪の境となります。
なお、暴行について故意がある限り、傷害結果が生じれば傷害罪となるため、「怪我をさせるつもりはなかった」との言い訳は通用しないことになっています。
高齢者虐待事件の中には、虐待を受けた高齢者が死亡してしまい、暴行罪や傷害罪にとどまらないケースもあります。
2014年には川崎市の介護付き有料老人ホーム職員の男が、入所者3人を施設上階から庭に転落させて死亡させたとして、殺人罪で死刑判決(横浜地裁)を受けています。
昨年には、熊本市のグループホームで、職員の男が入所者を殴って死亡させ、傷害致死容疑で逮捕されています。
高齢者虐待で該当しうる罪としては、虐待の種類毎に
身体的虐待 暴行罪・傷害罪
性的虐待 強制わいせつ罪・強制性交等罪
心理的虐待 脅迫罪・侮辱罪
経済的虐待 横領罪・窃盗罪
介護や世話の放棄 保護責任者遺棄罪
虐待による高齢者死亡 傷害致死罪・殺人罪・保護責任者遺棄致死罪
などがあります。
高齢者虐待の事件内容によっては、起訴されて有罪となると、実刑が言い渡されて刑務所に服役しなければならなくなる可能性もあります。
養介護施設等の介護職員による高齢者虐待事件の場合、事件の報道や公表がなされることが考えられます。
マスコミなどによる事件の報道は、捜査機関からの情報提供を情報源としていることがほとんどです。
弁護士に依頼した場合、事件を報道・公表されることによって被る不利益などを丁寧に説明し、事件についての報道や公表がなされないように警察や検察に働きかけるといった活動を行うことが考えられます。
さらに、報道が避けられないような場合には、報道内容が過大なものとなっていないか、根拠のない不適切な内容となっていないかに注意を払い、報道機関に対して、報道内容の訂正や削除を求めることも考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、傷害罪をはじめとする刑事事件を専門とする法律事務所です。
まずはお気軽にフリーダイヤル0120-631-881まで無料法律相談または初回接見サービスをお申込みください。
