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ネット上での名誉毀損
ネット上での名誉毀損
宮城県亘理町の会社に勤務するAさんは、以前から同僚のVさんとそりがあわないと感じていました。
Vさんを困らせてやろうと考えたAさんは、Vさんの顔写真と個人情報とともにインターネットの掲示板に「拡散希望。(同僚の名前)が会社の金を横領している。」等といったVさんの社会的信用を失墜させるような書き込みを複数回行いました。
Vさんが名誉毀損罪で宮城県亘理警察署に告訴したと社内の噂で聞いたAさんは、宮城県内で刑事事件を専門とする弁護士に無料法律相談しました。
(フィクションです。)
~名誉毀損罪~
名誉毀損罪という罪名を聞いたことのある方は多いと思います。
刑法第230条第1項には、「公然と事実を適示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万以下の罰金に処する」と、名誉毀損罪が規定されています。
「公然と事実を摘示」するとは、不特定又は多数人がその事実を認識しうる状態、もしくは、伝播して不特定多数の者が認識する可能性がある状態(=「公然と」)で、人の社会的評価を害するに足りる事実を告げる(=「摘示」する)ことをいいます。
摘示された事実の真偽は問わず、人の社会的評価を低下させるような具体的事実であれば足ります。
つまり、真実かどうか、周りに知られているものなのかどうか、現在のものなのか過去のものなのかは問われないということです。
「摘示」の方法について制限は特にないため、インターネットの掲示板に「拡散希望」などとつけて書き込む方法でも、人の多く集まる駅前で、拡声器を用いて大声で叫んで回るといった方法でも、「摘示」したと認められることになります。
また、「名誉を毀損」するとは、社会的評価(=「名誉」)を害するおそれがある状態を発生させればたりるとされています(大判昭13.2.28)。
上記の事案では、Aさんは、同僚Vさんのイメージを落とすような情報(=「事実」)を、多数人が閲覧する可能性のあるインターネットの掲示板に複数回書き込んでいます。
Aさんが書き込んだインターネットの掲示板が、誰でも閲覧可能な掲示板であれば、「事実」を「公然と」「摘示」したと言える可能性が高いでしょう。
Aさんの「摘示」した「事実」は、Vさんのイメージを低下させる具体的な事実であったので、Vの社会的評価を害するおそれのある状態を起こしているといえます。
つまり「名誉」を「毀損」したと言える可能性が高く、したがってAさんには名誉毀損罪が成立すると考えられます。
(なお、たとえVさんの名誉が実際に侵害されていなくとも、「毀損した」にあたり、名誉毀損罪となります。)
~ネット上の名誉毀損罪~
近年、ネット上での個人に対する誹謗中傷が社会問題化しており、警察には多数の相談が寄せられているそうです。
警察庁サイバー犯罪対策プロジェクトの『平成30年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について[H30.9.20掲載]』によると、
平成27年には10,398件、平成28年には11,136件、平成29年には11,749件の名誉毀損・誹謗中傷等に関する相談が寄せられているそうです。
実際に警察へあった名誉毀損・誹謗中傷等に関する相談事例として、 「掲示板サイトに個人情報を掲載されるとともに誹謗中傷する内容を書き込まれた。」という事例が掲載されています。
インターネットの書き込みは基本的に匿名であるため、普段よりも攻撃的になってしまう場合があります。
深く考えずにインターネット上に人の悪口にあたる内容の書き込みをした結果、被害者が名誉毀損罪で警察に相談に行き捜査が開始されたといった方もいらっしゃるので、インターネットに書き込む前に、自身が書き込もうとしている内容をよく考える必要があるでしょう。
名誉毀損罪は、親告罪といって、被害者やその代理人などによる告訴がなければ、検察官が起訴することができません。
そのため、弁護活動としては、告訴がまだされていない場合には、被害者に謝罪と被害弁償を尽くして告訴をしないと約束してもらうことを目指します。
すでに告訴されている場合は、告訴を取り下げてもらうことを目指して弁護活動が行われることになります。
刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、被害者との示談交渉や謝罪対応のための交渉を粘り強く行います。
名誉毀損罪などの親告罪で告訴された、または告訴されそうでお困りの方は、まずは無料法律相談をご利用ください。
(宮城県亘理警察署への初回接見費用:41,500円)
タバコの消し忘れで失火罪
タバコの消し忘れで失火罪
宮城県角田市のアパートに住んでいるAさんは、自宅でうっかりタバコの火を消し忘れたまま外出してしまい、アパートに火事を起こしてしまいました。
消火活動が行われて火事が収まった後、Aさんは、宮城県角田警察署の警察官から火事について話を聞きたいと言われ、取調べを受けることになりました。
Aさんは、放火を疑われているのではないか、不注意で火事になってしまったことを取調べで話して理解してもらえるか不安に感じて、刑事事件専門の法律事務所に無料法律相談に行きました。
(フィクションです。)
~放火罪と失火罪~
火にまつわる犯罪として有名な罪には、放火罪があります。
放火罪は,故意に(わざと)物を燃やした場合に成立する罪です。
刑法には、放火罪とは別に失火罪という犯罪が規定されています(刑法116条)。
放火罪も失火罪もどちらも人の手によって物が燃えた場合に成立する犯罪ですが、失火罪は,過失による出火によって物を燃やした場合に成立します。
失火とは、簡単に言えば不注意や間違いによって出火させてしまうことです。
具体例としては、Aさんのようなタバコやコンロの消し忘れ、仏壇のろうそくが倒れた等によって出火させてしまうことなどが挙げられます。
失火罪となった場合の法定刑は、「50万円以下の罰金」と定められています。
【失火(116条)】
(1項)
失火により、第108条に規定する物又は他人の所有に係る第109条に規定する物を焼損した者は、50万円以下の罰金に処する。
(2項)
失火により、第109条に規定する物であって自己の所有に係るもの又は第110条に規定する物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者も、前項と同様とする。
一方、放火罪では、焼損した建造物等の性質によって成立する放火罪・その法定刑が異なりますが、失火罪と違ってわざと出火させているため、規定されている刑罰も非常に重くなります。
【現住建造物等放火(刑法108条)】
放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期もしくは5年以上の懲役に処する。
【非現住建造物等放火(109条1項)】
(1項)
放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、2年以上の有期懲役に処する。
(2項)
前項の物が自己の所有に係るときは、6月以上7年以下の懲役に処する。ただし、公共の危険を生じさせなかったときは、罰しない。
【建造物等以外放火(110条1項)】
(1項)
放火して、前2条に規定する物以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
(2項)
前項の物が自己の所有に係るときは、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
放火罪で起訴された場合は、公開の裁判を受けることになる可能性が非常に高く、現住建造物等放火罪に問われている場合は裁判員裁判にもなります。
現住建造物等放火罪は、法定刑が「死刑・無期・5年以上の懲役」と非常に重く、殺人罪と同じ法定刑です。
現住建造物等放火罪の場合は、実刑つまり刑務所に入らなければならなくなる可能性もかなりありますから、失火罪なのか放火罪なのかということは被疑者・被告人にとっては非常に大きな違いとなります。
今回の事例のAさんは、うっかりタバコの火を消し忘れてアパートに出火させていますから失火罪となる可能性が高いと考えられます。
失火で起こした火事を放火罪として扱われてしまうと、重大な冤罪となってしまいます。
不注意で火事になってしまったことをうまく取調べで話して理解してもらえるか、放火を疑われているのではないか等失火罪の取調べ対応で不安に感じている場合は、弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見や無料相談をしていただいた場合、有利・不利な事情の選別と今後の見通しを伝えた上で、取調べにどのように対応したらよいかの具体的な法的アドバイスをしています。
取調べ前に対応方法を聞くことで、不安の解消にも繋がりますので、お気軽に無料法律相談をご利用下さい。
(宮城県角田警察署までの初回接見費用:44,200円)
ひき逃げ事件での執行猶予獲得
ひき逃げ事件での執行猶予獲得
宮城県白石市に住む会社員Aさんは,勤務先から車を運転して帰宅する途中,交差点を右折する際に,歩行者の男性に接触して転倒させてしまいました。
Aさんは人身事故を起こしたことでパニックになり,警察や救急車を呼ぶことなく,車を発進させてその場から逃げてしまいました。
Aさんはその後も人身事故のことを誰にも言えずにいましたが,被害者の男性や通行人の目撃情報からAさんが特定され,事故から1週間後にAさんはひき逃げを理由に宮城県白石警察署に逮捕されてしまいました。
(フィクションです)。
起訴の可能性も高いひき逃げ事件
いわゆるひき逃げとは,人身事故を起こした状態で,負傷者の救護や警察への通報を怠ることを指します。
より正確には,道路交通法117条2項がひき逃げの罪を定めていて,罰則の内容は「10以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する」とされています。
設例のAさんのように,自分が起こした事故で負傷者がいるにも関わらず,救護や通報の義務を怠った場合が,まさにひき逃げの典型例になります。
また,ひき逃げはあくまで救護・報告の義務を怠ったことに対する罪であるため,被害者を負傷させた点は,別途,「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」5条により,「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」が科せられます。
ひき逃げ事件の特徴として,逮捕やそれに引き続く勾留決定がされやすいということが挙げられます。
通常,単なる人身事故(過失運転致傷罪)では逮捕がされずに在宅捜査になることも多いですが,ひき逃げとなってしまうと話は別です。
なぜなら,逮捕やそれに続く勾留を行うかの判断事情として「逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由(刑事訴訟法60条1項3号)」が考慮されますが,ひき逃げ事件の場合は文字どおり救護・報告義務を怠って逃走しているため,逮捕や勾留が非常に認められやすくなってしまうためです。
ひき逃げは罪としても重く,これまで前科がない,いわゆる初犯の犯行であっても,起訴されて正式裁判となってしまうことが少なくありません。
正式裁判になってしまうと,事実関係に争いがない限り,執行猶予がつかなければ実刑判決となって,刑務所に服役することになります。
ひき逃げという事件の性質上,必ず被害者が存在するわけですが,執行猶予の有無を左右する事情の一つに,被害者との示談の成立が挙げられます。
示談とは,加害者が被害者に対し,謝罪や被害の弁償を行うことを指します。
示談によって事後的に被害が回復し,被害者の処罰感情が緩和されることで,執行猶予がつきやすくなります。
ひき逃げ事件を含む交通事件の場合,他の刑事事件と異なる点として,保険会社の存在があります。
任意保険に加入している場合,被害弁償については保険会社が動いてくれます。
もっとも,保険会社が対応するのはあくまで保険金による被害弁償の面であり,被害者との謝罪対応までは行わないのが通常です。
保険金によって被害弁償はできても,適切に謝罪が行われなかったため,被害者の処罰感情が強いままであることも起こり得ます。
それゆえ,ひき逃げ事件を起こしてしまった場合,早急に交通関係の刑事事件に強い弁護士により示談交渉を始めていく必要性が高くなります。
また,ひき逃げ事件は起訴されやすい事件であるため,充実した裁判対応を行ううえでも,やはり弁護士に依頼をすることは大切になってきます。
ひき逃げ事件を起こしてしまった方,あるいはご家族がひき逃げ事件を起こして逮捕・勾留されてしまいお悩みの方は,刑事事件を専門に扱う弁護士事務所である,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談,初回接見サービスをご利用ください。
交通関係の刑事事件に精通した弁護士があなたを適切にサポートします。
まずは,ご予約専用フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
(宮城県白石警察署への初回接見費用:41,120円)
過失運転致傷罪で不起訴
過失運転致傷罪で不起訴
宮城県栗原市在住の会社員Aさんは、会社帰りに自動車を運転して帰宅中、信号のない横断歩道を歩行者Vさんが渡っていることに気付くのが遅れ、Vさんを轢いてしまいました。
Aさんは、すぐに110番通報と119番通報して、警察官と救急車を呼びました。
後日Aさんは、Aさんは、過失運転致傷罪の疑いで取調べのため宮城県若柳警察署に呼び出され、警察官からVさんは全治3週間の怪我を負っていると聞きました。
Aさんは、不起訴にならないか宮城県内で刑事事件に強い法律事務所の弁護士に無料法律相談へ行きました。
(フィクションです。)
~過失運転死傷罪~
過失運転致傷罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条定められている犯罪です。
罰則は、「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」と規定されています。
(なお、同条のただし書において、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができるとされています。)
今回のAさんは、その場を逃げずに、110番通報と119番通報をしていますが、もし、Aさんがその場を逃げ去ってしまっていた場合には、「ひき逃げ」となります。
道路交通法は、事故を起こしたら警察へ報告する義務(報告義務)、負傷者を救護する義務(救護義務)を定めており、ひき逃げはこれらの義務に違反します。
ひき逃げは、自動車運転処罰法の中にある過失運転致死傷罪(もしくは危険運転致死傷罪)と、道路交通法違反にあたるため、より重たい刑罰となってしまいます。
刑罰の面から考えても、人身事故を起こしてしまった場合には、必ず救護すべきと言えるでしょう。
~過失運転致傷罪で起訴猶予による不起訴~
過失運転致傷罪に限らず刑事事件を起こしてしまった場合、起訴されて有罪となり刑罰が科されるものだと思っている方も多いかもしれません。
しかし、実際には刑事事件化した事件の全体の6割超が不起訴処分となっています。
不起訴処分とは、被疑者を起訴しない、つまり、裁判にかけることはしないという処分をいいます。
起訴するかどうかを決定する検察官が不起訴処分と決めれば、これにより事件は終了するため、刑事裁判は開かれず刑罰を受けることなく前科が付くこともありません。
不起訴処分は、理由に応じて、いくつかに分類できます。
不起訴処分で最も多いのは起訴猶予による不起訴です。
起訴猶予は、不起訴処分の中で約9割という圧倒的な割合を占めており、検察官の処理する事件の約6割が起訴猶予により終結します。
起訴猶予とは、被疑事実が明白な場合において、被疑者の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の状況により訴追を必要としないときにする処分です。
たとえ起訴して犯罪を立証できる、つまり罪を犯したことが明らかな事案であるとしても、様々な事情を考慮して起訴を見送るということです。
過失運転致傷事件を起こして認めている場合、被害者との示談が成立しており、事件の悪質性も高くないような場合には、警察・検察対応をしっかりすることで起訴猶予による不起訴となる可能性を高めることができます。
被害者に謝罪や被害弁償をして示談を締結している場合、当事者間で事件が解決したものと評価されることが多いです。
そうすると、特に特定の個人または団体のみを被害者とする罪については、もはや積極的に責任を追及する必要がないと判断されます。
その結果、検察官が不起訴の判断を下して事件が終了するということになります。
被疑者本人で被害弁償や示談交渉を行うことは非常に難しいため、起訴猶予を勝ち取るためには、弁護士に被害弁償と示談交渉を対応してもらうのが近道です。
今後の刑事手続きはどうなるか、弁護士に依頼するとどのような利点があるか、困ったらひとまず弁護士に無料法律相談することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、お気軽にご相談いただけるよう、初回無料法律相談を実施しております。
日中に電話しにくいという方や夜間にお急ぎの方のために、相談予約は24時間受け付けておりますので、思い立ったらすぐに、無料法律相談・初回接見予約専門フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
初回法律相談:無料
多量の覚せい剤所持で営利目的所持に?
多量の覚せい剤所持で営利目的所持に?
宮城県大崎市在住のAさんは、ある朝やってきた宮城県鳴子警察署の警察官に家宅捜索令状を示された上で家宅捜索を受けました。
家宅捜索の結果、Aさんの自宅から約5gの覚せい剤が発見されたため、Aさんは覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕されました。
警察官の取調べを受けるうちに、Aさんは、Aさんが営利目的で覚せい剤を所持していたのではないかと疑われていることを知りました。
Aさんの両親の依頼で初回接見に来た弁護士に、なぜ自分が覚せい剤の営利目的を疑われているのか尋ねました。
(フィクションです。)
~覚せい剤の営利目的所持~
覚せい剤については,覚せい剤取締法で、所持,使用,譲渡,輸出入,製造などが禁止されています。
覚せい剤や大麻などの違法薬物を規制する法律では、違反に対する罰則のなかに、営利目的加重処罰規定とよばれるものがあります。
これは、営利の目的で罪を犯した者に対しては、その目的のなかった者より重い刑が科されるというものです。
営利目的によって刑が加重されるのは、財産上の利得を目当てとして犯罪を行うことが道義的に厳しく非難に値するというだけでなく、一般にその行為が反復され、覚せい剤の濫用を助長・増進させ国民の保健衛生上の危害を増大させる危険性が高いからであると言われています。
「営利の目的」とは、「犯人が自ら財産上の利益を得、又は第三者に得させることを動機・目的とする場合」とされています(覚せい剤取締法違反事件につき、最高裁決定 昭和57 年6 月28 日 )。
刑の加重については、例えば、覚せい剤の単純所持(=営利目的ではない自己使用目的等の所持)では、罰則は、10年以下の懲役です。
しかし、営利目的の所持となると、罰則は「1年以上の有期懲役、又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金」と刑がかなり重くなっています。
~Aさんはなぜ営利目的を疑われているのか~
今回のAさんは、覚せい剤を所持していた容疑で逮捕され、警察から営利目的の所持を疑われています。
なぜ、Aさんが営利目的の所持を疑われているかというと、多量の覚せい剤を所持していた場合は、自己使用目的ではなく営利目的だと疑われやすいためだと考えられます。
一般的に、覚せい剤の使用量は1回0.01~0.03gとされています。
覚せい剤の依存が大きく進んだ人でも1回0.1g程度を使用すると言われています。
つまり、1gの覚せい剤で多くて100回近くの使用が可能と考えられるのです。
それほどの多数回使用できる覚せい剤を所持していたとなれば、単純に自分で使用する分だけではないだろうと推測されてしまうおそれがあるのです。
今回のAさんは、自宅から約5gの覚せい剤が発見されました。
約5gというのは、最大500回近く使用できてしまう非常に多い量と言えます。
そのため、警察官からAさんが売買のため、つまり営利目的で所持していたのではないかと疑われていると考えられます。
もちろん、警察等の捜査機関は、押収した覚せい剤の量だけで営利目的か考えるわけではありません。
覚せい剤は2~3回分の量を、「パケ」と呼ばれるチャック付きのポリ袋に入れて密売されるケースが多いため、小分けするためのパケを大量に所持していたり、小分けする量を計る電子計り等を所持していた場合も、営利目的の所持が疑われます。
捜査機関は、他にも、販売を裏付けるメモやメールのやり取り(密売履歴)や、実際に購入した者が捕まったりしているなどの証拠によって営利目的の所持であると立証します。
営利目的所持による覚せい剤取締法違反での起訴率は80%以上と極めて高く、起訴された場合には初犯であっても執行猶予が付かない実刑となる可能性が高いといえます。
営利目的かどうかは,実刑か執行猶予かを分ける大きな事情となります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、薬物事件を含む刑事事件に詳しい弁護士が個々の事案に応じて様々な事情を考慮して弁護活動を行います。
ご家族、ご友人が覚せい剤の営利目的所持で警察に逮捕されてしまった方は、できるだけ早く弁護士にご相談ください。
無料法律相談・初回接見サービスは、0120-631-881(通話料無料)にお電話ください
タクシー料金踏倒しで強盗罪
タクシー料金踏倒しで強盗罪
宮城県登米市に住む会社員Aは、送別会帰りに終電がなくなってしまったため、タクシーを利用して帰宅することにした。
Aは、自宅付近の路上でタクシー運転手Vに起こされてVからタクシー料金2千円を請求された。
酒に酔って気が大きくなっていたAは、Vを蹴りつける等の暴行を行ってVがうずくまっている隙に、タクシー料金を支払わずに帰宅した。
Vは会社と相談の上、宮城県登米警察署に被害届を出し、数日後、Aは強盗罪の疑いで逮捕された。
(フィクションです。)
~タクシーでトラブルになり刑事事件に~
3月から4月にかけては、送別会や歓迎会の季節です。
飲酒の機会が多くなる時期には、飲酒にまつわるトラブルや事件が増えます。
今回の事例のAさんは、酒に酔った状態でタクシーを利用したことからトラブルが生じて刑事事件にまで発展しています。
タクシーでのトラブルから刑事事件に発展する例としては、
タクシー運転手に暴行を働いた場合:暴行罪(2年以下の懲役または30万円以下の罰金)
タクシー運転手に暴行を働いて怪我をさせた場合:傷害罪(15年以下の懲役または50万円以下の罰金)
タクシー車内の備品や車体を損壊した場合:器物損壊罪(3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料)
などが思い浮かぶことでしょう。
他にも今回の事例のAさんのように、
タクシー料金の支払いを免れる目的で、タクシー運転手に暴行または脅迫を働いてタクシー料金を踏み倒した場合:強盗罪(5年以上の懲役)、
この場合に、暴行によってタクシー運転手が負傷している場合:強盗致傷罪(無期または6年以上の懲役)
となる場合があります。
強盗罪 刑法第236条
1項
「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する」
2項
「前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする」
強盗罪は、2項で財産上の利益を得ることも処罰の対象としています。
2項に該当する強盗は、「2項強盗」「強盗利得罪」とも呼ばれます。
今回の事例のAさんは、タクシー代金の支払いを免れるためにVに暴行を加えてタクシー代金相当額の利益を得ているといえるため、2項の強盗罪が成立することになる可能性が高そうです。
なお、強盗罪になるか否かは金額によるわけではありません。
例えば,数百円といった初乗り料金を逃れるために運転手に暴行を働いて初乗り料金の支払い義務を免れた場合でも強盗罪が成立しえます。
強盗罪または強盗致傷罪で起訴されて有罪となった場合、刑の減免がなければ、強盗罪の場合は最低でも5年の懲役、強盗致傷罪は最低でも6年の懲役が科せられ、執行猶予もつけられません。
つまりは、前科等に関わらず、極めて高い確率で実刑判決が下されることが予想されます。
また、強盗致傷罪となってしまうと「無期又は6年以上の懲役」が規定されているので、起訴されてしまうと裁判員裁判となります。
強盗罪のような重大犯罪の場合、逮捕されて勾留がつくことも少なくなく、検察官によって起訴され、公開の刑事裁判が開かれる確率も高いと言えます。
すぐに刑事事件に詳しい弁護士に相談または初回接見を依頼し、後の刑事手続で不当に自分に不利な判断をされないよう弁護活動を行ってもらうことが重要です。
強盗罪や強盗致傷罪の事件の場合、弁護士は被害者と示談交渉を行ったり、検察官と意見を交わしたりといった活動で不起訴や執行猶予付き判決を目指していきます。
強盗致傷罪で起訴された場合は裁判員裁判になりますので、刑事事件を専門に扱っている弁護士に依頼して裁判に向けてしっかりと対応していく必要があります。
タクシー代金踏倒しで刑事事件化してお困りの場合は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談、初回接見をご利用ください。
まずは、ご予約専用フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
児童買春の再犯防止
児童買春の再犯防止
Aさんは、宮城県気仙沼市の17歳Vさんに現金2万円を渡して同市内で性交したとして宮城県気仙沼警察署の取調べを受けています。
Aさんに事件を依頼された児童買春事件に強い弁護士は、Aさんに児童買春の前科があることを考慮し、再犯防止について検討しています。
(フィクションです。)
~児童買春~
児童買春を規制するのは「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」という法律で,この法律は一般に児童買春・児童ポルノ法と呼ばれています。
児童買春とは,対価を支払う又は支払いの約束をしたうえで,児童(18歳未満の者)と性行為や性交類似行為に及ぶことを指します(同法2条2項)。
対価の支払いの相手方は、児童本人だけでなく,児童の親や売春を斡旋した者も含まれます。
児童買春に該当する行為は性行為だけに限られません。
性器を身体に擦り付ける,手淫するなどといった性交類似行為や、児童の性器に触れる、児童に自身の性器を触らせる行為も児童買春として規制の対象となります。
つまり、性行為を伴わなくても児童買春の罪が成立してしまう可能性があるのです。
児童買春の罪は、「5年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する」(同法4条)と規定されており、各自治体が定める青少年健全育成条例に規定される淫行の罪と比較して重い刑が定められています。
~児童買春事件の再犯防止~
今回のAさんのように、同一あるいは類似の罪の前科があると、規範意識が薄れているとして刑罰は重くなりがちです。
被告人に同一あるいは類似の罪の前科がある場合、量刑を決める裁判官は、厳しい刑を科さなければ再犯に及ぶのではないかと懸念します。
ところで、刑事事件で刑罰を科す目的には以下のような考え方があります。
・犯罪に対して報復をする目的
・犯罪に対して刑罰が言い渡されることを広く社会に知らせて,犯罪を予防する目的
・犯人が再び罪を犯すことのないように教育する目的
1つ目は、被害者(社会)の犯人に対する報復として犯人に制裁を与えることが主眼とされます。
2つ目は、一般予防の考え方で、刑罰によって一般人に注意を促すことにより犯罪を予防するのが主眼です。
3つ目は、特別予防の考え方で、犯人が再び罪を犯すことのないように教育(矯正)して社会に戻すことで犯罪を予防することが主眼です。
刑罰の目的に再犯防止の目的もあると考えられていることから、再犯防止策がしっかり講じられていることをアピールできれば、刑の減軽につながる可能性があります。
再犯に及んでしまう理由は様々ですが、再犯に及んでしまう原因として、十分な反省,更生がされないまま刑事手続が終了してしまったという場合が挙げられます。
被害者への謝罪の機会がない場合は自身の罪に向き合う機会が少なくなりがちであるため、罪の意識が弱いまま刑事手続きが終了してしまいのちに再犯に及んでしまうというものです。
特に児童買春事件では,相手方である青少年,児童が性交や性交類似行為そのものには承諾しており,「被害者」として実感しにくいため、十分な反省,更生がされないおそれが高いと言われています。
自身の行為の違法性を今一つ認識できないまま犯罪を繰り返してしまわないようにするためには、再犯防止に詳しい弁護士に相談することがお勧めです。
弁護士に相談することで、自身の置かれている状況を把握し、弁護士を介して被害者へ然るべき謝罪と被害弁償を行います。
その過程で罪に向き合って反省,更生を深めていくのです。
児童買春事件などで同種前科が複数あって刑罰が不安という方、再犯防止について知りたいという方は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までお問い合わせください。
初回法律相談:無料
殺人未遂の少年事件で逆送回避
殺人未遂の少年事件で逆送回避
宮城県石巻市に住む少年A(15歳)は、別の中学校に通う不良グループと諍いになり、Aはそのうちの1人少年Vを公園に呼び出した。
呼び出したVから侮蔑するような言動をされたと感じたAはカッとなり、持っていたカッターナイフでVの腹や腕、顔を数回切り付け、Vに加療約3週間の怪我を負わせた。
Aは、殺人未遂罪の容疑で宮城県石巻警察署に逮捕された。
殺人未遂罪の容疑でAが逮捕されたと聞いたA君の両親は、少年事件・刑事事件専門の弁護士に相談することにした。
(フィクションです。)
~殺人未遂罪~
殺人未遂罪(刑法203条、199条)は、殺人の実行行為をしたが、殺害の結果が生じなかった場合に成立する犯罪です。
殺人の実行行為とは、「殺意を持って、人が死亡する危険性がある行為をすること」です。
つまり、殺人未遂罪となるのは、人を殺害しようとして、人を殺害する危険性のある行為をしたにもかかわらず、人を死に至らせなかった場合です。
~逆送~
少年事件では、通常の成人の刑事事件とは違い、全件家裁送致主義が採用され、全ての少年事件が家庭裁判所に送致されます。
もっとも、今回のような少年による殺人未遂事件の場合、逆送されることがあります。
逆送とは,家庭裁判所が送致された少年を調査した結果、保護処分ではなく刑事処分を科すことが相当であるとして検察に送致する決定を行います。
これが検察官送致決定であり,通常,「逆送」といわれています。
逆送された場合、成人と同じ刑事裁判を受け、刑事罰を受けるかどうか判断されることになります。
刑事裁判を受ける、刑事罰を受けるか判断されるということは、少年にとっては負担が大きいものです。
逆送には,(1)年齢超過を理由とする場合と,(2)刑事処分相当を理由とする場合の2種類があります。
~刑事処分相当を理由とする場合の逆送~
家庭裁判所は,死刑,懲役または禁固に当たる罪の事件について,調査の結果,その罪質及び情状に照らして刑事処分相当と認めるときは,事件を検察官に送致を決定しなければならないとされています(少年法20条)
この逆送は,刑事処分相当逆送と呼ばれています。
また、「16歳以上の少年の殺人事件」は原則として逆送されることになっています。
少年が殺人未遂事件のような重大な少年事件を起こしたような場合、審判において不処分や保護観察とされるのは珍しく、少年院送致や逆送等の決定になることが多いと言えます。
刑事処分相当を理由とする逆送を防ぐためには,裁判官に対して,刑事処分が相当ではないことを主張する必要があります。
「刑事処分が相当である」場合には,保護処分によっては少年の矯正改善の見込みがない場合「保護不能」のほか,事案の性質,社会感情,被害感情等から,保護処分に付すことが社会的に許容されない場合「保護不適」が含まれます。
逆送を防ぐためには,保護不能ではない、つまり当該少年は保護処分により更生できることを主張すること、保護不適ではない、つまり、事案の性質,社会感情,被害感情等から,保護処分に付すことが社会的にも許容されるということを,具体的な事情に即して主張すること必要になります。
たとえば、意見書を作成して調査官等と面談し、少年の更生可能性等を主張し保護処分が相当である旨の弁護活動を行うことが考えられます。
少年を取り巻く環境の調整や、被害者家族に対する示談など少年の真摯な反省を示す有利な証拠を家庭裁判所に提出することも考えられます。
逆送の可能性が考えられる重大な少年事件では、少年事件に精通した弁護士のサポートや力が少年の処遇を左右するでしょう。
お子様が殺人未遂罪の容疑で逮捕されたご家族は、少年事件・刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご用命ください。
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ストーカー事件を示談で解決
ストーカー事件を示談で解決
先月まで男性Vさんと交際していたAさんは、Vさんから別れを告げられたことを受け入れられず、Vさんとなんとか復縁したいと考えました。
そこで、Aさんは、Vさんから拒まれていたにも関わらず複数回に渡りLINEで面会を迫るメッセージを送付しました。
LINEメッセージが「既読」にならないことから,直接会って自分の思いを伝えようと、Vさんの勤務先を見張る、Vさん宅付近でVさんの帰りを待ち伏せする等の行為をしたところ、通報を受けて駆け付けた宮城県仙台北警察署の警察官に,ストーカー規制法違反の容疑で逮捕されました。
(フィクションです。)
~ ストーカー行為 ~
ストーカー行為をした者は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます(ストーカー規制法18条)。
ストーカー行為とは、同一の者に対し,②つきまとい等を③反復してすることと定められています(ストーカー規制法2条3項)。
① 同一の者
ストーカー行為と言えるためには、同一の者に対する②つきまとい等の③反復である必要があります。
② つきまとい等
つきまとい等とは,(1)特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を満たす目的で,(2)当該特定の者又はその配偶者,直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対して,(3)ストーカー規制法2条1項各号に定める行為をすることをいいます。
つきまとい等とされる行為には,つきまといの他に,監視していると告げる行為,面会・交際の要求,乱暴な言動,無言電話等,汚物などの送付,名誉を傷つける行為,性的羞恥心を害する行為があります。
平成28年のストーカー規制法改正によって,(1)住居等の付近をみだりにうろつくことと,(2)拒まれたにもかかわらず,連続して,SNSを用いたメッセージ送信等を行うことや,ブログ,SNS等の個人のページにコメント等を送ることが新たにつきまとい等として規制対象になりました。
② 反復して
反復というためには、1回のつきまとい等では足りず、少なくとも2回以上のつきまとい等が必要です。
判例では、ストーカー規制法2条1項各号に掲げるつきまとい等のうち,いずれかの行為をすることを反復することをいい,特定の行為あるいは特定の号に掲げられた行為を反復する場合に限るものではないと判示しています(最決H17.11.25)。
(なお,つきまとい等を1回行った限りでは,ストーカー規制法による「ストーカー行為」にはあたらないため罰則対象にはなりませんが,警察署による警告等を受ける可能性はあります。)
~ 示談 ~
ストーカー事件では、被害者との示談が,刑事処分や量刑を決める上で重要な要素となります。
事例のAさんは、逮捕されてしまっていますが、示談をすることで釈放される可能性もあります。
示談によって早期の学校復帰・社会復帰を目指すことができます。
当事者間で示談が成立している場合、被害者の被害感情が一定程度収まっていること、行為者が一定の金銭の支出という「制裁」を受けているといったことを検察官が評価して、「不起訴処分」とすることがあります。
不起訴処分とは、今回の事件については裁判にかけることはしない、という処分のことです。
不起訴処分では済まずに何らかの刑事処罰は免れない場合でも、当事者間で示談が成立していると刑事処罰の内容を決める上で大いに影響します。
示談が成立していない場合に比べて、かなり刑事処罰の内容が軽くなることが多いです。
示談交渉は、捜査や刑事手続きに応じて迅速に進める必要があります。
示談交渉は、豊富な知識と経験を有する弁護士に依頼するのがお勧めです。
ストーカー事件で示談をご検討中の方は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご用命ください。
逮捕・勾留による身柄拘束をご家族等が受けている場合は、初回接見サービスをご利用ください。
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過失運転致傷事件で書類送検
過失運転致傷事件で書類送検
Aさんは、宮城県富谷市内で自動車を運転して横断歩道を横切る際、前方を注視せずによそ見をしていたため、青信号の横断歩道を自転車で直進してきたVさんに気づくのが遅れました。
直前で気づいたAさんは慌ててブレーキをかけたものの、自動車と接触したVは転倒し全治2週間の怪我を負いました。
幸い、Aさんは逮捕・勾留されず捜査が進み、宮城県大和警察署の警察官はAさんを過失運転致傷罪の容疑で仙台地方検察庁に書類送検する見込みです。
Aさんは、過失運転致傷罪に強い弁護士に今後の流れや対応を無料法律相談しました。
(フィクションです。)
~自動車運転処罰法における過失運転致傷~
「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」(通称自動車運転処罰法)5条は、
「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する」
「ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる」
と過失運転致死傷罪について規定しています。
今回のAさんは、自動車を運転して横断歩道を横切る際、前方を注視せずによそ見をしていたため、青信号の横断歩道を自転車で直進してきたVさんに気づくのが遅れました。
前方左右を注視して進路の安全を確認する自動車運転上の注意義務があるのにも関わらず、前方注視を欠き、進路の安全を確認せず、道路上に歩行者がいるのに気付かないまま、漫然と進行したと認められる場合、「自動車の運転上必要な注意を怠」ったとして、過失が認められます。
その場合、過失行為によりVさんに傷害を負わせたとして、過失運転致傷罪が問われることになると考えられます。
~書類送検~
刑事事件を起こしてしまった場合の刑事手続きとして,逮捕を思い浮かべる方は多いと思います。
しかし、過失運転致傷事件を含む交通事故事件では、被疑者を逮捕せず身柄柄拘束しないまま警察署や検察庁に呼び出して取調べを行うケースも少なくありません。
逮捕されずに警察署に呼び出されて取調べを受けた場合は、警察での捜査が終了すると事件記録などの資料が検察庁に送致されて、事件の取り扱いが検察庁に移ることになります。
この手続きは「書類送検」と呼ばれています。
なお、逮捕された場合でも、逮捕から48時間以内に釈放された場合は、その後、書類送検されることになります。
逮捕と書類送検の関係ですが、逮捕は捜査機関によって身体を拘束される手続きで,被疑者の逃亡や証拠隠滅を防ぐ等の目的でなされます。
一方、書類送検は,逮捕の要件(逮捕の理由及び必要性,刑事訴訟法199条1項・同条2項但書き)が充足されていない事件の場合に主になされます。
書類送検される事件は、不拘束の事件(逮捕されていない若しくは、逮捕から48時間以内に釈放された事件)です。
書類送検される事件では、身体拘束がなされない分,逮捕された場合に比べて処分が軽くなるのではないかと思うかもしれません。
そのような側面がある場合もあることは否定できませんが,検察官が起訴すべきであると判断すれば,正式裁判になって実刑判決を受ける可能性もあります。
また、書類送検がなされた後に,逮捕すべきであると判断されれば逮捕される可能性があります。
不拘束の事件では、自分が警察・検察の捜査の対象になっているという自覚が乏しく、被疑者が事件を軽く考えてしまう傾向があると言われています。
また、逮捕・勾留されている事件と違って弁護士がついていないケースも多いです。
しかし、書類送検される事件であっても,弁護士に依頼して弁護活動を行ってもらうことは有用です。
弁護士がついている場合では、警察や検察での取調べでどのように対応すべきかのアドバイスを受けることができるため、被疑者にとって不利益な供述調書が作成されることを防ぐことができます。
不拘束の取調べの後に検察庁に書類送検される見込みと言われて不安な日々を過ごしている場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。
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