タクシー料金踏倒しで強盗罪

タクシー料金踏倒しで強盗罪

宮城県登米市に住む会社員Aは、送別会帰りに終電がなくなってしまったため、タクシーを利用して帰宅することにした。
Aは、自宅付近の路上でタクシー運転手Vに起こされてVからタクシー料金2千円を請求された。
酒に酔って気が大きくなっていたAは、Vを蹴りつける等の暴行を行ってVがうずくまっている隙に、タクシー料金を支払わずに帰宅した。
Vは会社と相談の上、宮城県登米警察署に被害届を出し、数日後、Aは強盗罪の疑いで逮捕された。
(フィクションです。)

~タクシーでトラブルになり刑事事件に~

3月から4月にかけては、送別会や歓迎会の季節です。
飲酒の機会が多くなる時期には、飲酒にまつわるトラブルや事件が増えます。
今回の事例のAさんは、酒に酔った状態でタクシーを利用したことからトラブルが生じて刑事事件にまで発展しています。

タクシーでのトラブルから刑事事件に発展する例としては、
タクシー運転手に暴行を働いた場合:暴行罪(2年以下の懲役または30万円以下の罰金)
タクシー運転手に暴行を働いて怪我をさせた場合:傷害罪(15年以下の懲役または50万円以下の罰金)
タクシー車内の備品や車体を損壊した場合:器物損壊罪(3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料)
などが思い浮かぶことでしょう。
他にも今回の事例のAさんのように、
タクシー料金の支払いを免れる目的で、タクシー運転手に暴行または脅迫を働いてタクシー料金を踏み倒した場合:強盗罪(5年以上の懲役)、
この場合に、暴行によってタクシー運転手が負傷している場合:強盗致傷罪(無期または6年以上の懲役)
となる場合があります。

強盗罪 刑法第236条 
1項
「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する」
2項
「前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする」

強盗罪は、2項で財産上の利益を得ることも処罰の対象としています。
2項に該当する強盗は、「2項強盗」「強盗利得罪」とも呼ばれます。

今回の事例のAさんは、タクシー代金の支払いを免れるためにVに暴行を加えてタクシー代金相当額の利益を得ているといえるため、2項の強盗罪が成立することになる可能性が高そうです。
なお、強盗罪になるか否かは金額によるわけではありません。
例えば,数百円といった初乗り料金を逃れるために運転手に暴行を働いて初乗り料金の支払い義務を免れた場合でも強盗罪が成立しえます。

強盗罪または強盗致傷罪で起訴されて有罪となった場合、刑の減免がなければ、強盗罪の場合は最低でも5年の懲役、強盗致傷罪は最低でも6年の懲役が科せられ、執行猶予もつけられません。
つまりは、前科等に関わらず、極めて高い確率で実刑判決が下されることが予想されます。
また、強盗致傷罪となってしまうと「無期又は6年以上の懲役」が規定されているので、起訴されてしまうと裁判員裁判となります。

強盗罪のような重大犯罪の場合、逮捕されて勾留がつくことも少なくなく、検察官によって起訴され、公開の刑事裁判が開かれる確率も高いと言えます。
すぐに刑事事件に詳しい弁護士に相談または初回接見を依頼し、後の刑事手続で不当に自分に不利な判断をされないよう弁護活動を行ってもらうことが重要です。

強盗罪や強盗致傷罪の事件の場合、弁護士は被害者と示談交渉を行ったり、検察官と意見を交わしたりといった活動で不起訴や執行猶予付き判決を目指していきます。
強盗致傷罪で起訴された場合は裁判員裁判になりますので、刑事事件を専門に扱っている弁護士に依頼して裁判に向けてしっかりと対応していく必要があります。

タクシー代金踏倒しで刑事事件化してお困りの場合は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談、初回接見をご利用ください。
まずは、ご予約専用フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

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