宮城県での虚偽診断書作成で逮捕

宮城県での虚偽診断書作成で逮捕

虚偽診断書等作成罪などで逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【事例】
宮城県岩沼市で開業医を営むAさん。
幼馴染の知人Bさんから、交通事故で全治6か月の重傷を負った旨の虚偽の内容の診断書を作成してくれないかと頼まれました。
Bさんはいわゆる当たり屋をしたようです。
診断書は、相手方やその保険会社に提出したり、場合によっては民事訴訟で裁判所に提出するために作成してほしいとのことでした。
Aさんは悪いことだと思いつつも、最近新しい医療機器をローンで導入したにもかかわらず、患者数が思うように伸びず不安を抱えていたことから、虚偽の診断書を作成してBさんに渡してしまいました。
その後、Bさんが詐欺などの容疑で逮捕されたことをきっかけとして、Aさんの関与も発覚。
Aさんは岩沼警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~虚偽診断書等作成罪とは~

虚偽の内容の診断書を作成した開業医のAさん。
まずは虚偽診断書等作成罪に問われることが考えられます。

刑法第160条
医師が公務所に提出すべき診断書、検案書又は死亡証書に虚偽の記載をしたときは、三年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。

この犯罪は「公務所に提出すべき」診断書等に虚偽の記載をしたときに成立します。
公務所とは公務員が職務を行う場所をいいます。
公務所に提出が予定されている診断書に虚偽の記載をすると、この罪が成立するわけです。

本事例では、裁判所に提出することも予定されていますから、本罪が成立するでしょう。
しかし仮に相手方や保険会社にしか提出予定がなければ、本罪は成立しないことになります。

~詐欺罪の可能性も~

さらに、AさんがBさんとともに保険金や損害賠償金をだまし取ろうとしたとして、詐欺罪の共犯の罪に問われる可能性もゼロではありません。

第246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
第60条
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

Aさんが、単に頼まれて診断書を作成しただけではなく、当たり屋をしてお金をだまし取る犯行全体の計画立案に関与していたり、だまし取ったお金の分け前を多くもらっていた場合ほど、詐欺罪にも問われる可能性が上がってきます。

~公立病院の医師ならさらに重い罪に~

Aさんは開業医なので虚偽診断書等作成罪(と場合によっては詐欺罪)に問われます。
しかし公立病院の医師で公務員の立場にある場合には、虚偽診断書等作成罪ではなく、より重い虚偽公文書作成罪に問われることになります。

第155条1項
行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。
第2項・3項 省略
第156条
公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造したときは、印章又は署名の有無により区別して、前二条の例による。

155条は主に公務員以外の者が公務員または公共団体の名義を用いて文書偽造をした場合、156条は公務員が自分の名義を用いて虚偽の内容の文書を作成した場合を定めています。
公立病院の医師が自らの名義を用いて内容が虚偽の診断書を作成すれば、156条の虚偽公文書作成罪が成立することになります。

とはいえ、刑罰は他人の名義を用いた場合の155条と同じく、1年以上10年以下の懲役となります。
印章や署名がなければ罪が軽くなりますが、診断書には医師の名前が記載されていたり、押印がなされているのが普通なので、1年以上10年以下の懲役となってしまうのです。

一般的に役所や公務員が作成した公文書の方が、私文書よりも信頼性が高く、虚偽だった時の悪影響が大きいといった理由で、公文書の偽造の方が重く処罰されています。
ただ、少なくとも医師の診断書の場合、公立病院の医師と私立病院の医師とで信頼性が異なるとはいえず、刑が異なるのはおかしい気もしますが、このような制度になっています。

なお、虚偽公文書作成罪は、公務所に提出する予定の文書でなくても成立します。
また、公立病院の医師の場合も、別途、詐欺罪にも問われる可能性がある点は同じです。

~お早めに弁護士に相談を~

今後の刑事手続きの流れについてはこちらをご参照ください。
https://sendai-keijibengosi.com/keijijikennonagare/

逮捕されたAさん本人やご家族は、いつ釈放されるのか、どのくらいの罰則を受けるのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。

逮捕されると一気に手続が進んでいくので、ぜひお早めにご相談ください。

 

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