泥酔して傷害事件を起こし逮捕

泥酔して傷害事件を起こし逮捕

宮城県岩沼市に住むAさんは、友人と居酒屋で酒を飲んだ帰り、見知らぬ通行人と肩がぶつかったことが原因でケンカになりました。
しかし、当時Aさんは泥酔しており、気が付いたら岩沼警察署留置所にいるという状況。
事件のことは全く覚えていません。
一緒にいた友人によると、Aさんは相手を殴り、骨折の重傷を負わせたとのことでした。
A自身も顔面にあざができていたことから、相手からも殴られていたようです。
逮捕の連絡を受けたAさんの家族は慌てて弁護士に相談しました。
(フィクションです)

~傷害罪と責任能力~

Aさんの行為には傷害罪が成立します。

刑法第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

ただし、Aさんは事件の記憶がないほど酔っていたことから、犯行時に心神喪失または心神耗弱状態で、責任能力がなかったのではないかという問題は生じえます。

刑法第39条
第1項 心神喪失者の行為は、罰しない。
第2項 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

心神喪失(39条1項)とは、自分の行為の良し悪しを判断する能力と、その判断に従って自己の行動を制御する能力のどちらかを欠いた状態をいいます。
心神耗弱(39条2項)とは、これらの能力が著しく弱っている状態をいいます。
心神喪失と判断された場合は犯罪不成立、心神耗弱と判断された場合には刑罰が軽くなります。

しかし、記憶をなくすくらい酔っぱらってしまえば、何をやっても刑が軽くなったり、罰しないとされるのは違和感があります。
実際に、単に記憶がなくなっている程度では、責任能力が著しく弱っているとまではいえないとして、刑の減免は認められない可能性も十分あるでしょう。

また、仮に暴行時に心神喪失・耗弱であったと認められても、普段から酔うと粗暴になることがわかっていたのに、それでも酒を飲んで暴力事件を起こしたという場合には、酒を飲んだこと自体が非難されるべきなので、刑は減免されない可能性があります(「原因において自由な行為」と呼ばれます)。

~正当防衛~

Aさんは相手にも殴られているようですから、正当防衛の成立も問題となりえます。

刑法第36条第1項
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
第2項
防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

Aさんはケンカのことを覚えていないので、友人や被害者の供述等によって事実を探ることになります。
被害者がいきなり殴ってきたのであれば、正当防衛(36条1項)が成立し、無罪となる可能性はあります。
ただし、結果としてAよりも被害者の方が重症なので、結果が全てではないものの、過剰防衛(同条2項)により刑が軽くなるにとどまることも考えられます。

一方、Aさんが先制攻撃した場合には正当防衛過剰防衛が成立する可能性は低いでしょう。
また、どちらからともなくケンカになった場合にも、喧嘩両成敗ということで両者とも正当防衛過剰防衛は成立する可能性は低いでしょう。

~刑事手続の流れ~

逮捕されたAさんは、まずは最大72時間の身体拘束を受ける可能性があります。
その後、検察官勾留請求し、それに対して裁判官が許可した場合、最大で20日間、勾留と呼ばれる身体拘束が続く可能性があります。

検察官が勾留請求するのか、勾留請求せずに釈放するのか、あるいは裁判官が勾留を許可するのか否かの判断の際は、事件の重大性や犯行を認めているか否か、反省態度、被害者と示談が成立しそうか、前科の有無、証拠隠滅のおそれや逃亡のおそれの有無などが考慮事項となります。

勾留がされた場合はその最終日までに、勾留されていない場合は適宜の時期に、検察官が被疑者を刑事裁判にかけるか否かを判断します。
ここで起訴猶予処分(不起訴処分)となれば、刑事裁判にかけられず、前科も付かなくてすむますが、起訴となれば刑事裁判が始まります。

勾留中の被疑者が起訴となれば身体拘束が続くので、保釈請求をして身柄解放を目指すことが考えられます。

~弁護士に相談を~

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事弁護を専門とする弁護士事務所です。
逮捕中あるいは勾留中の場合には、ご家族などからご依頼頂ければ、留置されている警察署等に、すみやかに接見に伺います。
また、逮捕・勾留されていない場合には、事務所で初回無料の法律相談を受けることもできます。

犯罪をして逮捕されたり捜査を受けた場合、今後どのような手続が進んでいくのか、取調べではどのように受け答えしたらよいのか、どの程度の刑罰を受けることになりそうか、どうやって示談したらよいか等々、わからないことが多く不安だと思います。

接見法律相談ではこれらの疑問にお答えしますので、ぜひ一度ご相談ください。
(岩沼警察署への初回接見費用38,400円)

 

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