捜査書類を廃棄して有罪判決【公用文書毀棄罪・証拠隠滅罪】

捜査書類を廃棄して有罪判決【公用文書毀棄罪・証拠隠滅罪】

警察官が捜査書類を破棄し証拠隠滅を図ったとして、懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決が出されました。

YAHOOニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191212-00000003-utyv-l19

この件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

~公用文書毀棄罪~

この事件で被告の元警察官は、捜査をしたくなかったとして、窃盗事件の捜査書類を廃棄したとのことです。
この行為に対しては、公用文書毀棄罪という犯罪が成立することになります。

条文を見てみましょう。

刑法第258条
公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。

「公務所」とは官公庁などを指し、警察署や検察庁、裁判所も含まれます。
犯罪の捜査書類はこれらの機関で使用されるものなので、「公務所の用に供する文書」に該当することになります。

また「毀棄」とは、文書の効用を害すること、と定義されていますが、要は文書としての機能・役割を果たせなくすることをいいます。
廃棄すれば文書を用いることは出来ず、文書としての機能・役割を果たすことができないので、「毀棄」に該当します。

したがって公用文書毀棄罪が成立することになるわけです。

~証拠隠滅罪も~

今回の事件の元警察官は、証拠隠滅罪にも問われました。
こちらも条文を確認してみましょう。

第104条
他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

捜査に当たっていた窃盗事件は、元警察官から見て、「他人の刑事事件」です。
そして捜査書類は、窃盗犯人の有罪を基礎づけるための「証拠」となります。
この書類を廃棄したということは、証拠を「隠滅」したことになります。

したがって証拠隠滅罪も成立することになります。

なお、捜査資料の廃棄という1つの行為により、公用文書毀棄罪と証拠隠滅罪の2つの犯罪が成立したことになりますが、この場合は一番重い罪を基準として刑罰が決まります。

第54条1項
一個の行為が二個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。

今回の2つの罪の中では公用文書毀棄罪の3か月以上7年以下の懲役の方が重いので、この範囲内で刑罰が決められることになります。
ただし、執行猶予が付く可能性はあり、今回の事件でも懲役1年6か月、執行猶予3年が言い渡されています。

~ぜひ弁護士に相談を~

刑事事件の手続について、詳しくはこちらをご覧ください。
https://sendai-keijibengosi.com/keijijikennonagare/

もし同じような犯罪をしてしまったとすれば、ご本人はもちろん、ご家族も、刑事手続はどう進んでいくのか、報道されるのか、どのくらいの刑罰を受けるのかなど、不安なことが多いと思いますので、ぜひ弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
事務所での法律相談は初回無料で受けていただけます。

仮に逮捕されているケースでは、ご家族などから初回接見のご依頼をいただければ、拘束されている警察署等にて、ご本人に面会(接見)し、事件の内容を聴き取った上で、今後の見通しなどをご説明致します。
接見後には、接見の内容などをご家族にお伝え致しますので、それを聞いていただいた上で、正式に弁護活動を依頼するかどうかを決めていただけます。

公用文書毀棄罪証拠隠滅罪などで捜査を受けている、逮捕されたといった場合には、ぜひご連絡ください。

 

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