公務執行妨害罪で逮捕

公務執行妨害罪で逮捕

宮城県亘理町に住むAさん。
町内の道路を走行中、スピード違反をしたとして、亘理警察署の警察官に停車させられました。
たしかに制限速度はオーバーしていましたが、わずかなオーバーにすぎず、多くの車がこの程度のスピードは出しているので、切符を切られることに不満を感じたAさん。
「点数稼ぎのためにやってんのか」
と文句を言いましたが、相手にされませんでした。
警察官の態度に腹を立てたAさんは、パトカーを蹴りつけてしまい、公務執行妨害罪現行犯逮捕されました。
(フィクションです)

~パトカーを蹴っても「暴行」~

Aさんがパトカーを蹴った行為には、公務執行妨害罪が成立する可能性があります。

刑法95条1項
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

「暴行」というと、人に対して行う場合をいうのではないかと思われるかもしれません。
しかし、公務執行妨害罪における「暴行」とは、公務員の体に直接なされたものの他、物に対してなされたものであっても、公務員に物理的・心理的に影響を与えるようなものも含まれます。

パトカーを蹴りつける行為は、公務員に対し恐怖心を与え、スムーズな公務の執行を妨害しうるものです。
したがって少なくとも公務員に対し心理的に影響を与えるものとして、公務執行妨害罪の「暴行」に該当しうるといえます。

また、パトカーが破損していれば、器物損壊罪も成立します。

第261条
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

なお、両方の罪が成立する場合、重い方の公務執行妨害罪で定められている範囲内で、刑罰が決まることになるでしょう(刑法54条1項参照)。

~今後の刑事手続きの流れと弁護活動~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間、警察署等で身体拘束されます。
そして逃亡や証拠隠滅のおそれがあるとして、検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに最大20日間の身体拘束がされる可能性があります。

その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断すれば(起訴)、刑事裁判がスタートし、保釈が認められない限り、身体拘束が続く可能性があります。
そして裁判で無罪や執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

なお、途中で釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けたり、裁判所に出向いて刑事裁判を受けるという流れになるでしょう。

これらの手続に関し、弁護士は以下のような弁護活動を行います。

まず、検察官が勾留請求しなければ、あるいは裁判官が勾留を許可しなければ、最初の3日間で釈放されます。
そこで検察官や裁判官に対し、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことや、身体拘束が続くことにより本人や家族の社会生活に過度の不利益が生じることなどを具体的事情に基づいて主張し、勾留を防ぎます。

また、検察官が起訴しないという判断(不起訴処分)をすれば、刑事手続はそこで終わり、釈放される上に前科も付きません。
また、検察官が起訴するとしても、簡易な手続で罰金刑にする略式起訴を選ぶ場合もあります。
そこで、ケガ人もおらず悪質性の低い犯行であること、反省していること、前科がないことなど、ご本人に有利な事情を出来る限り主張して、不起訴処分や略式起訴にするよう検察官に要請していきます。

~弁護士にご相談を~

突然逮捕されるとご本人やご家族は、どんな罪が成立するのか、刑事手続はどのように進んでいくのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、既に釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料で受けていただけます。
接見や法律相談では、上記の不安点などにお答えいたします。

公務執行妨害罪器物損壊罪などで逮捕された、捜査を受けているといった場合には、ぜひ一度ご相談ください。

 

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