介護職員の高齢者虐待で傷害罪1

介護職員の高齢者虐待で傷害罪1

宮城県登米市の特別養護老人ホームで介護職員として働く40代女性Aさんは、入所中のお年寄りに暴行し怪我をさせた傷害罪の疑いで、宮城県佐沼警察署逮捕されました。
同署によると、Aさんは、入所するお年寄りVさんに対して、叩く蹴るといった暴行を加えて、重傷を負わせたとされています。
警察官から「今日はまだAさんと面会できない」と言われたAさんの夫は、刑事事件専門の弁護士初回接見を依頼しました。
(フィクションです。)

~高齢者虐待~

高齢化が進んで介護が身近なテーマになっている日本では、家庭や介護施設における高齢者に対する暴力、暴言、介護や世話の放棄、不当な財産の処分などの虐待が社会的な問題となっています。

2006年4月に施行された高齢者虐待防止法では、第2条4項及び5項で、高齢者虐待の定義をまとめています。

(1)身体的虐待:高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴力を加えること
たたく、蹴る、つねる、といった行為だけでなく、ベッドに縛るといった身体的拘束、食事や飲み物を無理やり口に押し込む行為も含まれます。
高齢者虐待で最も多い類型で、身体的虐待は全体の6割超に上るそうです。
(2)介護・世話の放棄・放任:高齢者を衰弱させるような著しい減食、長時間の放置、養護者以外の同居人による虐待行為の放置など、養護を著しく怠ること
入浴させない、食事や水分を十分に与えない、劣悪な住環境の中で生活させる 、必要な介護・医療サービスを相応の理由なく制限したり使わせない 、同居人による高齢者虐待と同様の行為を放置することなどがあります。
(3)心理的虐待:高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと
過度な暴言、無視、排泄の失敗を嘲笑する・失敗を人前で話すなどにより高齢者に恥をかかせるなどがあり、心理的虐待は身体的虐待の次に割合が多い虐待行為です。
(4)性的虐待 :本人との間で合意が形成されていない、あらゆる形態の性的な行為またはその強要。
キス、性器への接触や性行為の強要だけでなく、排泄失敗に対して懲罰的に下半身を裸にさせる行為なども含まれます。
(5)経済的虐待:養護者又は高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分することその他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること
日常生活に必要な金銭を渡さない・使わせない、本人の自宅等を本人に無断で売却する 、年金や預貯金を本人の意思・利益に反して使用するなどがあります。

高齢者虐待防止法では、虐待行為を行った者への罰則はなく、守秘義務を守らず職務上知り得た秘密を漏らす行為や立ち入り調査を拒んだり妨害する行為に対しての罰則が定められています。
高齢者へ虐待行為を行った者への罰則は高齢者虐待防止法にはありませんが、高齢者虐待防止法に罰則がないからと言って処罰されないというわけではありません。
高齢者へ虐待行為を行った場合は、刑法に定められている暴行罪や傷害罪、保護責任者遺棄罪、強制わいせつ罪、横領罪といった罪にあたるとして処罰される可能性があります。

~初回接見~

今回の事例では、Aさんの夫が警察官から「今日はまだAさんと面会できない」と言われて、刑事事件専門の弁護士初回接見を依頼しています。
勾留決定前の逮捕段階では、弁護士以外は、被疑者に会うことはできません。
ご家族が被疑者に会えずお困りの場合、弁護士法事あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービスをご利用ください。
ご家族からの依頼を受けて弁護士が24時間以内に逮捕されている方のもとへ面会に伺います。
(宮城県佐沼警察署への初回接見費用:フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。)

 

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