被害届を出されたくなければ金を払えと言って恐喝罪

被害届を出されたくなければ金を払えと言って恐喝罪

Aさんは、宮城県東松島市在住の知人Vさんと同市内の居酒屋で飲酒していた際、Vさんから暴行を受けて打撲や擦り傷などの怪我を負いました。
AさんはVさんに対して、「俺が警察に暴行罪被害届を出せばお前は逮捕されるぞ。被害届を出されたくなければ、治療費と慰謝料として100万円を支払え。」とすごみました。
Aさんの剣幕に怯えたVさんは、言われた通り100万円をAさんに差し出しました。
後日、Vさんが「Aさんに脅されて金をとられた」と言って宮城県石巻警察署被害届を出しました。
AさんはVさんへの恐喝罪の容疑で宮城県石巻警察署逮捕されて、取調べを受けています。
納得がいかないAさんは、家族の依頼で初回接見に来た刑事事件専門の弁護士に相談しました。
(事実を基にしたフィクションです。)

~正当な行為と恐喝罪~

事例のAさんが逮捕された恐喝罪は、「相手方の反抗を抑圧するに至らない程度の暴行・脅迫により財産を交付させる」犯罪で、法定刑は、10年以下の懲役です。
恐喝罪は、暴行や脅迫によって相手方を怖がらせて、お金などの金品や利益を脅し取ると成立します。

事例の場合、AさんがVさんに200万円を差し出させた行為が恐喝罪にあたりうることを疑問に思われる方もいると思います。
なぜなら、警察に被害届を出すという行為自体は正当な行為だと思われるからです。
しかし、正当な権利の行使や正当な行為であっても、社会通念上許容されない態様で行われた場合には、恐喝罪や強盗罪が成立しうるのです。
従って、事例のAさんのような場合は、警察に被害届を出すという行為自体は正当な行為ですが、告げる態様次第で恐喝罪になってしまう恐れがあるのです。 

他にも、例えば、お金を貸した人(債権者)がお金を借りた人(債務者)に対して、貸したお金を取り立てる過程で、「訴訟を起こす」などと正当な行為をすることを相手方に伝える場合であっても、取り立て行為が社会通念上許容されない態様で行われた場合には、恐喝罪や強盗罪が成立しえます。
貸した金を取り返す、というのは、適法な請求ですが、刑法では、適法な請求だとしても態様次第で恐喝罪になる可能性があります。
適法な請求でも暴力や脅迫等の違法な手段によって取り返すことはいけない、ということです。

もし、事例のAさんのようなケースで恐喝罪の疑いで警察から取調べを受けている場合は、刑事事件専門の弁護士取調べ対応のアドバイスを受けることをお勧めします。
取調べで話したことは、供述録取書(供述調書とも)という形で書面化され、全て証拠となり得ます。
供述録取書は刑事裁判において非常に重要で、有効な物的証拠が出てこないような事件の場合、捜査機関はなんとしても供述録取書による供述証拠を揃えようとしてきます。
供述証拠を揃えるために、強引な取調べが行われたり、ニュアンスが異なる書き方をされた供述録取書が作成されたりすることがあります。

留置所等の密室で行われる取調べは、被疑者・被告人にとって非日常的な体験です。
連日長時間に及ぶ取調べで疲弊し、精神的に追い詰められて、自己に不利な発言をしてしまうこともあります。
恐喝罪の成立を争う場合には、具体的にどのような言動や行動が相手方を畏怖させる恐喝行為にあたると疑われているのかが重要です。
具体的にどのような言動や行動をしたかについて、実際に話した文脈やニュアンスと異なり、被疑者に不利な形で供述録取書を作成されることのないよう、取調べ前に事前に弁護士に相談するとよいでしょう。
刑事事件専門の弁護士取調べに対するアドバイスを受けることで、不利な供述録取書が作成されるリスクを下げられます。

恐喝罪などで逮捕されているご家族に対して、弁護士から取調べに対するアドバイスをしてほしいという場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所初回接見をご利用ください。
初回接見及び無料法律相談のご予約は、24時間365日受付中です。
(宮城県石巻警察署の初回接見費用 43,200円)

 

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