宮城県内のソープランドが27年ぶりに摘発された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
事件の概要(10月28日配信の『Yahooニュース』の讀賣新聞を引用)
宮城県警生活環境課は、仙台市内でソープランドを運営していた男2名を、売春防止法違反(場所提供)容疑で逮捕したことを発表しました。
逮捕された男らは、女性従業員が客に売春すると知りながら、個室を提供した疑いがもたれていますが、2人の認否は明らかになっていません。
今回の事件を警察が捜査するきっかけは、今年1月に、塩釜市内の路上で職務質問された少年が、この店の会員証を所持していたことのようです。
この事をきっかけに、宮城県警が捜査に乗り出し、今年の3月には、お店と経営会社などを捜索していたようで、この捜索を受けてお店はすでに閉店していたようです。
ソープランドは違法?適法?
まずソープランドについて説明します。
ソープランドとは「お金を払って女性従業員から性サービスを受けるお店で、本番行為(性交渉)まで認められているお店」というふうに認識している方々がほとんどでしょう。
確かに認識としては間違いではありませんが、ソープランドというお店の定義としては誤っています。
実はソープランドとは、警視庁の風俗営業等業種一覧において、どういったお店なのかが定義されており、それによると「浴場業の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業」とされています。
つまり「個室浴場で異性に接触する」ことまでは明記されていますが、皆さんが思っているような本番行為(性交渉)まで認められていないのです。
ですからソープランドでも、性交渉を提供すると売春行為となり、違法なのです。
なぜ営業しているの?
そんな違法なお店が日本中には、いくつもあり、堂々と営業しています。(全国にはソープランドの営業を認めていない都道府県もある。)
違法ならば、どんどん警察に摘発されて日本中からソープランドがなくなっていてもおかしくありません。
そうならずに、今でも日本中でソープランドの営業が続けられているのはなぜでしょうか?
中には、個室内で行われている性交は、恋愛感情のもとに行っている行為であるという前提で、例え警察であっても自由恋愛まで取り締まることはできないという説もありますが、実際は、女性従業員と利用客双方の利害関係が一致している上に、個室内での行為であるために事件として成立させるだけの証拠を集めるのが非常に困難であるというのが、警察がソープランドを摘発できない大きな理由ではないでしょうか。
そもそも、きちんと届出をして許可を得ていれば、個室浴場内で女性従業員が、客に触れることまでは違法にはならないので、それ以上の行為に及んでいる証拠を集めようと思えば、女性従業員や利用客から証言を得るか、捜索に入って行為の現場を抑えるしかありません。
ソープランドの摘発
警察が違法ソープランドの営業を見過ごしているわけではないので、その点に関しては皆さん注意が必要です。
今回の事件のように、何か捜査を開始するきっかけがあれば、警察は、内偵捜査を進めてお店を摘発し、関係者を逮捕します。
違法風俗店、売春行為等に関わって警察の捜査を受けておられる方や、ご家族等がそういった事件で警察に逮捕された方は、こういった事件の弁護活動に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部」にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、仙台市を拠点に、宮城県、秋田県、岩手県、山形県、福島県など東北地方全域で刑事事件・少年事件に注力しています。
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