入院患者虐待で看護士らを逮捕

入院患者虐待で看護士らを逮捕

入院患者を虐待して看護士らが逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【参考ニュース】
入院患者にトイレで放水など虐待疑い 看護師の男ら6人を逮捕 兵庫県警
(毎日新聞)

この事件は、精神疾患で入院中の患者に対し、看護師ら6名が虐待を繰り返したとして、準強制わいせつ罪監禁罪などの容疑で逮捕されたというものです。
逮捕された6名のうちの1名が、全く別の強制わいせつ事件を起こして逮捕され、警察がスマホを調べたところ、虐待の動画が見つかって発覚したということです。

盗撮を繰り返している人が逮捕されたといった事件では、スマホを調べて同じような盗撮の余罪が発覚するというのはよくあるパターンです。
しかし今回のように全く別の重大な余罪の発覚し、多くの人が逮捕に至ったというのは、やや特殊ではあります。

~準強制わいせつ罪とは~

今回、男性患者同士を無理やりキスさせたり、男性患者を裸にしてホースで放水したりといった行為が、準強制わいせつ罪に問われているようです。

ここで強制わいせつ罪準強制わいせつ罪という2つの犯罪の条文を見てみましょう。

刑法176条(強制わいせつ)
十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
第178条1項(準強制わいせつ)
人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。

176条が強制わいせつ罪です。
暴行または脅迫を用いてわいせつな行為をした場合に成立します。
無理やり体を触ったような場合ですね。

一方、178条1項の準強制わいせつ罪は、すでに気を失っている状態や抵抗できない状態の人の体を勝手に触ったり、このような状態にさせてから体を勝手に触ったりした場合に成立する犯罪です。
薬や酒で眠らせてからわいせつな行為をしたような場合に成立します。
則は強制わいせつ罪と同じく6か月以上10年以下の懲役となります。

今回の事件は、精神疾患の影響などで抵抗できない(心神喪失・抗拒不能の)状態にあった患者に対するものだったようです。
また、患者同士をキスさせたり、裸にして放水したという犯行だったとのことで、加害者の性欲を満足させる目的でなされる通常の性犯罪とは異なります。
しかし、性犯罪が成立する条件として、性欲を満足させるような目的があったことは不要とされています。
被害者の性的羞恥心を害するような、あるいは性に関する倫理に反するような行為であることに変わりはないので、準強制わいせつ罪に問われているということになるでしょう。

~監禁罪~

続いて監禁罪の条文も見てみましょう。

第220条
不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。

「逮捕」とは人を直接的に拘束し、「監禁」とは人を間接的に(一定区域内に)拘束して、行動の自由を奪うことを言います。
前者を逮捕罪、後者を監禁罪と言います。

本事件では、当時60代の男性患者を床に敷いた布団に寝かせ、転落防止用の柵がついたベッドを逆さにしてかぶせ、約20分監禁したとのことです。
柵を直接、体にかぶせているのであれば、人を直接的に拘束したとして逮捕罪となる可能性もあると思います。

ただ、刑罰はどちらにしろ同じ3か月以上7年以下の懲役となります。

~弁護士にご相談ください~

看護師らが患者を虐待するというのはショッキングな話ですが、特殊な環境の中で誤った方向に向かってしまったということなのでしょう。

もし、あなたやご家族が、同じような事件を起こして逮捕されたり、警察の取調べを受けた場合には、ぜひ弁護士にご相談ください。
謝罪・賠償、そして示談締結により被害者の権利回復を図りつつ、加害者の処分・判決が軽くなるようサポートしてまいります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
すでに逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスを、逮捕されていない事件では無料法律相談のご利用をお待ちしております。

 

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