恐喝のつもりが強盗罪に

恐喝のつもりが強盗罪に

20代男性Aさんは、宮城県白石市内の路上において、Vさんに恐喝をしようと思い、Vさんに対して胸倉を掴んだり殴る蹴るなどの暴行を長時間加えつつ金銭を要求しました。
恐怖心を覚えたVさんは、Aさんの指示に従って財布の中に入っていた金銭約1万円を渡しました。
Vさんが宮城県白石警察署に被害届を出したことにより、事件の捜査が開始されて、後日Aさんは宮城県白石警察署強盗罪の疑いで逮捕されました。
Aさんは、自分のした行為が強盗罪にあたるのか、Aさんの家族の依頼で初回接見に来た刑事事件専門の弁護士に尋ねました。
(フィクションです。)

~強盗罪と恐喝罪~

Aさんは、宮城県白石警察署から強盗罪の疑いで逮捕されています。
しかし、Vさんに恐喝をしようと思っておこなったAさんの行為は、単なる恐喝罪ではないのでしょうか?

恐喝罪は、暴行や脅迫によって相手方を怖がらせて、お金などの金品や利益を脅し取る犯罪です。

(恐喝)
第二百四十九条
人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

恐喝罪の法定刑は、10年以下の懲役で、詐欺罪と同様の重さです。
恐喝罪における「恐喝」とは、相手方の反抗を抑圧するに至らないが畏怖させる程度の暴行または脅迫を指します。

一方、反抗抑圧するに足る暴行や脅迫により財物が奪われた場合には、恐喝罪ではなく強盗罪が成立します。
恐喝罪強盗罪は、暴行や脅迫を用いて財物を入手する点で共通しており、強盗罪は恐喝行為の程度がすぎたものと考えるとわかりやすいでしょう。

(強盗)
第二百三十六条 
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役
に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項
と同様とする。

強盗罪恐喝罪の区別は、暴行や脅迫が相手方の反抗を抑圧する程度に至っているかが一つの基準となります。
反抗を抑圧する程度に至っていれば強盗罪、至っていなければ恐喝罪が成立するということになります。
この判断は、暴行または脅迫の内容、当事者の年齢や体格などの様々な事情を考慮し客観的になされます。
状況によりますが、長時間にわたって激しい暴行が加えられた、銃やナイフなどの凶器を用いて脅迫した等の事情があれば、反抗を抑圧するに至っているとして強盗罪の成立が肯定されやすいでしょう。

なお、犯行を抑圧された相手の財物を持ち去るだけでなく、財物の交付を受けた場合や財産上の利益を得た場合も強盗罪となります。

~強盗罪では執行猶予を付けられない~

法定刑が10年以下の懲役である恐喝罪執行猶予を付けられますが、法定刑が5年以上の有期懲役である強盗罪では刑の減軽がされない限り執行猶予を付けることができません。
強盗罪になるか否かは、容疑をかけられている方にとって大きな関心事になります。

強盗罪では、暴行,脅迫の程度が軽い場合、犯行を抑圧させるものとまではいえないと主張して恐喝罪への認定落ちを狙う弁護活動をすることがあります。
恐喝罪にとどまることになれば起訴猶予となる可能性が高まりますし、起訴された場合でも執行猶予を狙いやすくなります。
他にも、強盗罪とはいえるものの、強盗の中では軽い事案で、かつ示談が成立している等、処罰を軽くするべき事情がある場合、あえて恐喝罪で処分する場合もあります。
弁護士を通じて、被害者と示談を成立させつつ、事案は重大ではなく強盗罪で処罰するべきではないと主張して、処分が重くならないようにすることも考えられます。

なお、強盗罪の暴行又は脅迫は財物の強取目的で行われたものである必要があります。
財物強取の目的の暴行脅迫であるとの確信を検察官や裁判官が持てない場合、強盗罪ではなく、窃盗罪暴行罪の併合罪、または窃盗罪脅迫罪の併合罪で済む場合があります。
窃盗罪暴行罪脅迫罪は、不起訴や罰金刑で終了したり執行猶予が付けられたりする可能性が十分ある罪です。)

強盗罪になるにしても、暴行脅迫が軽微で被害金額も大きくはなく、被害者と示談が成立した場合などは、窃盗罪暴行罪恐喝罪などとの差が大きくないこと、強盗罪の法定刑が重く起訴して有罪判決が出れば実刑の懲役になってしまうことから、不起訴(起訴猶予)になることもありえます。

以上のように、強盗罪で捜査されている事件であっても、実際は軽い犯罪が成立すべき事案や、検察官や裁判官に悪質な強盗ではないことを訴えていけるような事件である場合があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では,刑事事件専門の弁護士が事案に応じた適切な弁護活動を提供いたします。
強盗罪や恐喝罪でお困りの場合は、まずは無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
(宮城県白石警察署への初回接見費用:41,120円)

 

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