コンビニ強盗が何も盗らずに逃走 強盗未遂罪で逮捕

コンビニ強盗が何も盗らずに逃走 強盗未遂罪で逮捕

何も盗らずに逃走したコンビニ強盗が逮捕された事件を参考に、強盗未遂罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県仙台市に住んでいる会社員のAさんは、コンビニ強盗することを企て、ある日の夜中、自宅から遠く離れたコンビニに行きました。
そして店内に入ったAさんは、自分以外に客がいないことを確認すると、隠し持っていた包丁を取り出し、店員に突き付けながら「金を出せ」と店員を脅しました。
しかし、店員が「金は出せない」と言って非常通報装置を押したことから、Aさんは、何も盗らずに逃走したのです。
店内に設置されている防犯カメラの映像が決め手となって、コンビニ押し入ってから1週間後に、Aさんは、強盗未遂罪で、仙台北警察署に逮捕されてしまいました。
(この参考事件はフィクションです。)

強盗未遂罪

まず、参考事件でAさん行為には強盗罪が適用されます。
強盗罪を規定している刑法第236条は「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。」と定められています。
強盗罪の条文に「暴行又は脅迫を用いて」とありますが、この場合の暴行・脅迫は「相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の強度」を有している必要があり、刃物などの凶器を示す行為は反抗を抑圧するに足りると判断されるでしょう。
また、「強取」とは財物を事実上支配・管理している人、つまり占有者の意思に反して財物を奪取することを意味します。

参考事件のAさんは、何も盗らずにコンビニから逃走しているため、財物を強取していませんので、強盗行為を成し遂げておらず、その場合は、強盗罪未遂罪の適用を受けます。
刑法第243条に明記されているとおり、強盗罪の未遂は罰せられるので、何も盗らずに逃走し強盗を成し遂げることができなかったAさんも、当然、強盗未遂罪の刑責を負うこととなります。

未遂罪と予備罪

刑法には強盗罪のように未遂罪が適用される犯罪もあれば、公務執行妨害や脅迫罪、横領罪のように未遂罪が適用されない犯罪もあります。
また、強盗罪を含む一部の重大な犯罪は、犯罪の実行行為に着手していなくても、その犯罪の準備することだけで予備罪として犯罪が成立するので注意が必要です。
このように刑事事件は、実際に起こした行為によって様々な条文の適用を受けるため、自身の置かれた状況を、専門的な知識無しに把握することは非常に困難です。
当事者となってしまった刑事事件の全貌や、とるべき対応を知るためにも、刑事事件に詳しい弁護士に相談し、アドバイスを求めることをお勧めします。

刑事事件に強い弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件および少年事件を中心に取り扱っている弁護士事務所です。
当事務所では、逮捕または勾留されている方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスを実施しています。
また、初回であれば無料でご利用いただける法律相談も実施しています。
どちらもフリーダイヤル「0120-631-881」でご予約いただけますので、強盗事件を起こしてしまった方、または強盗事件の容疑でご家族が逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に、是非、ご相談ください。

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら