同級生に暴行 暴行罪と傷害罪

同級生に暴行 暴行罪と傷害罪

同級生に暴行した暴力事件を参考に、暴行罪と傷害罪、そしてその弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県仙台市に住んでいる大学生のAさんには、仲の悪い嫌っている同級生がいました。
ある日の帰宅途中、偶然Aさんは、その同級生が誰もいない夜道を歩いているところを見つけたので、周囲に人がいないことを確認して、後ろから近づいて急に頭を殴り、更に転倒した同級生の、腹を蹴るなどの暴行を加え、現場から走って逃走しました。
そして事件の数日後、Aさんは仙台中央警察署に逮捕されてしまいました。
(この参考事件はフィクションです。)

暴行罪と傷害罪

参考事件のAさんは同級生に暴行を加えたことで逮捕されました。
この場合、Aさんの逮捕罪名は暴行罪傷害罪です。
暴行罪は、刑法第208条に「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。」と定められています。
刑法第208条における暴行とは、「人の身体に対して有形力を向けること」とされています。
そのため、直接人の身体に接触していなくても暴行罪が成立することがあります。
人のいる方に向かって、わざと物を投げる行為は、投げた物が人に当たらなくても暴行罪となる可能性がありますし、近くにいる人がいることを認識しながら、楽器などでわざと大音量を出す行為も、暴行罪でいうところの暴行に当たる可能性があります。

これらの暴行によって、相手が怪我をしなかった場合に適用されるのが「暴行罪」です。
他方、相手が怪我をした場合にはまた別の条文が適用されることになり、それが傷害罪です。
傷害罪は刑法第204条に「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と定められています。
この場合の傷害とは、人の生理的機能に障害を与えること、および健康状態を不良にすることで、代表的なのは怪我をさせることですが、精神疾患を発症させるなど病気にかからせることも傷害罪いうところの「傷害」となりますし、人の意識作用に障害を与えること、つまり眠らせたり、気絶させることも傷害に当たる場合があります。

参考事件の場合、Aさんの暴行によって、被害者である同級生が怪我をしていれば傷害罪が成立し、そうでないのであれば暴行罪となるでしょう。

暴力事件の弁護活動

暴行罪傷害罪はどちらも早期に被害者と示談交渉を行うことが大切です。
示談を締結できれば、勾留による長期の身体拘束を防ぐことができたり、起訴されることなく事件を終了させる(不起訴)ことができる可能性があります。
そのため、暴行罪や傷害罪を起こしてしまった方で、早期釈放や処分の軽減を望む方は、いち早く弁護人を選任し、被害者との示談を締結させることが重要です。

暴力事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件および少年事件を中心に取り扱っている弁護士事務所です。
当事務所では、逮捕または勾留されている方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスを実施しています。
また、初回であれば法律相談を無料でご利用いただけますので、暴力事件を起こしてしまった方、またはご家族が逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所フリーダイヤル「0120-631-881」に、お気軽にご相談ください。

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