示談金と罰金の違い【示談は大切】
示談金と罰金の違いや、示談の重要性について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
~示談の重要性~
何らかの犯罪をしたことが発覚すると、警察に逮捕されたり、逮捕されなくても警察署に出向いて取調べを受けることになります。
その後、検察官も追加で取調べをして、刑事裁判にかけられる可能性があります。
そして裁判で有罪となれば、執行猶予となった場合を除いて、懲役刑や罰金刑を受けることになります。
薬物犯罪などの被害者がいない犯罪をのぞき、被害者に謝罪・賠償して示談を結ぶことが重要となります。
示談を結ぶことが出来れば、判決が軽くなる傾向にあります。
また比較的軽い犯罪では、被害者と示談を結んでいるし、反省しているから、今回は大目に見るということで、刑事裁判にかけられずに済む可能性もあります(不起訴処分)。
不起訴処分になれば、前科も付かずに刑事手続きが終了することになります。
被害者が損害回復にとってはもちろん、加害者にとっても示談は重要となるわけです。
~示談金と罰金の両方を背負うことも~
ただし、示談金を被害者に支払った場合でも、罰金刑となった場合には、示談金と罰金の両方を払わなければなりません。
示談金は被害者に支払うもの、罰金は国に支払うものという違いがあり、別々に用意する必要があるのです。
仮に罰金を支払えなければ、その金額に応じて、労役場という施設での労働を科せられます。
せっかく懲役刑にならなかったのに、懲役を受けるのと同じようなことになってしまうのです。
本人が払えなければご家族にご協力いただくこともあります。
いずれにしろ犯罪をすると、金銭的にも大きな負担となってしまう可能性があるわけです。
~それでも示談は重要~
とはいっても出来ることならば示談を結ぶことは極めて重要です。
示談によって懲役を免れれば社会の中で生活し、仕事をすることもできます。
また、示談をすれば罰金刑を免れて不起訴処分になることが想定される犯罪では、国に罰金を払うのではなく、そのお金を示談金に回して示談を結べば、加害者は前科を免れますし、被害者にとってもプラスです。
たとえば、初犯の盗撮事件などでは数十万円程度の罰金になる可能性もありますが、被害者に同程度の金額の示談金を支払い、不起訴処分になる例は多くあります。
事件によってどの程度の刑罰が予想されるか、示談金はいくらにしたらよいかなど、わかりにくいことが多いと思いますので、ぜひ弁護士にご相談ください。
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