Archive for the ‘経済事件’ Category

超高金利の貸付けで出資法違反

2019-04-08

超高金利の貸付けで出資法違反

2019年1月16日仙台放送配信のニュースによると、今年1月15日に、仙台市泉区の貸金業の社長など3人が出資法違反などの容疑で逮捕されたそうです。
警察によると、2013年から去年にかけて、資金繰りに悩む全国30都道府県の約150業者にあわせて17億7000万円を融資し、法律で定められた金利を超えて利息を要求することで、2億円以上の違法な利息を受け取っていたとみられているそうです。
それぞれの利息は法定の9倍から10倍にあたり、「超高金利」で貸し付けていたとみられています。

~出資法~

出資法とは,略称であり,正式名称は「出資の受入れ,預り金及び金利等の取り締まりに関する法律」と言います。
出資法は、昭和初期に大掛かりな出資・投資詐欺が流行し、社会が大混乱に陥った反省から制定された法律であり、その名称の通り、出資金の受入れや預り金、金利、仲介手数料等に関して規制しています。
主に以下の行為を禁止して、罰則を設けています。
①不特定多数の者に対する、元本を保証した出資の受入れ
②特定金融機関以外の者が業としての預り金をすること
③金融機関の役職員等が、その地位を利用して金銭の貸付・賃借の媒介・債務保証をすること(浮貸し)
④金銭の貸借の媒介を行なう者が、その金銭額の5%超の手数料を受けること
⑤金融業者は年20%超、金融業者以外は年109.5%(うるう年は109.5%とし、1日あたり0.3%)超の金利の契約をすること

①から④の行為について、罰則は、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはこれを併科されます。
⑤の行為については、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはこれを併科されます。

ここまでで、「金利」や「利息」といった、似たような意味の言葉が出てきました。
「金利」とは、お金を借りる側が、借りたお金(元金)に追加して支払う金額の割合のことをさします。
つまり、元金に対する割合を表すものとされています。
「利息」とは、お金を貸した側が、借りたお金(元金)に追加して受け取るお金のことをさします。
逆に言えば、借りた側が元金に追加して支払うもの、要するに金利分のお金のことです。

出資法で定められた金利を超えた高金利で貸付ける行為は、上記の⑤の行為となります。
なお、貸金業者に対する法規制は出資法だけでなく、貸金業法、利息制限法などにもあります。

違法な高金利で貸付けをおこなった出資法違反事件の場合、出資法の上限の金利をどの程度超えているか、違法な金利で得た利益の額、違法な金利で貸付けていた期間・人数等の事情が検察官の処分や裁判での量刑にとって重要になってきます。
初犯であっても、被害額が一千万円を超える高額な事件である場合などはれば、実刑判決を受ける場合もありえます。
また、法定刑を見ていただくとわかる通り、高金利での出資法違反の場合には、懲役刑と併せて罰金刑が科される場合があります。

出資法違反はなかなか聞き慣れない犯罪ですし、専門的で一般の方には難しい部分が多いと思われます。
加えて、出資法違反の場合の法定刑は重く、厳しい処罰が予想されます。
そのため、出資法違反の容疑をかけられてしまったら、できるだけ事件の初期段階から刑事事件に強い弁護士に相談・依頼されることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士が多数在籍する法律事務所です。
刑事事件の豊富な知識と経験に基づき、事件ごとに最適なオーダーメイドの弁護活動をおこないます。
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南三陸町で恐喝未遂罪

2019-02-10

南三陸町で恐喝未遂罪

宮城県南三陸町在住の20代男性Aさんは、通りがかりのVさんを脅迫して現金3万円を脅し取ろうとしました。
Aさんから脅迫されたVさんは怖がらなかったものの、Aさんを憐れんで現金3万円を渡しました。
当初Vさんは警察に被害を届け出ることは考えていませんでしたが、家族に被害にあったことを話したところ、家族から被害届を出すように勧められて、宮城県南三陸警察署に被害届を提出しました。
恐喝未遂罪の容疑で逮捕されたAさんは、なぜ恐喝罪ではなく恐喝未遂罪なのか気になって、家族の依頼で初回接見に来た弁護士に尋ねました。
(フィクションです。)

~恐喝罪と恐喝未遂罪~

恐喝罪 刑法第二百四十九条
人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

恐喝罪は、恐喝、すなわち暴行や脅迫を手段として、人から金銭などの財産を脅し取った場合に成立する可能性のある罪です。

恐喝罪が成立するためには、①恐喝行為、②相手方の畏怖、③畏怖に基づく財産の移転という流れがあり、なおかつそれぞれが因果関係を持たなければなりません。
つまりは、①被害者を暴行・脅迫して金員を要求する → ②被害者が畏怖する(=怖がる)→ ③畏怖の念に基づいて被害者が金員を交付し犯人が金員を受け取る、という構図が成り立つ必要があります。
この内一つでも欠ける場合やそれぞれの行為に因果関係が存在しない場合は、恐喝罪は成立せず、恐喝未遂罪若しく暴行罪、脅迫罪にとどまる可能性が高いです。

上記事例では、AさんがVさんに対し、脅迫して現金3万円を脅し取ろうとしたものの、Vさんは怖がらずAさんを憐れんで現金3万円を渡しています。

Aさんは、①恐喝行為はおこなっているものの、②Vさんは畏怖していません。
Vさんが憐みから③Aさんに現金3万円を交付して結果的にAさんが金員を受け取っているものの、被害者であるVさんが畏怖して金員を交付したわけではないので、恐喝行為から財産の移転までに因果関係が欠けています。
そのため、恐喝罪の既遂に至らず、恐喝未遂罪が成立するにとどまると考えられます。

恐喝罪が成立しない他のケースとして、脅迫した後に被害者が自らお金を差し出した場合や暴行した後に被害者が自らお金を差し出した場合などがあります。
前者は脅迫罪、後者は暴行罪となり、恐喝罪とはなりません。

恐喝罪における「恐喝」とは、財産の交付に向けられた暴行または脅迫であって、一般人を畏怖させる、つまり恐怖心を覚えさせるものの、反抗を抑圧するには至らない程度のものを指します。
暴行または脅迫が相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものだった場合は、恐喝罪ではなく強盗罪が成立することになります。
強盗罪の方が、恐喝罪よりも重い罰となり、法定刑は5年以上の懲役と定められています。
暴行,脅迫の程度は用いた凶器の種類,被害者と加害者の体格差,犯行の時刻,場所等が考慮されます。
たとえば、激しい暴行を加えた、凶器を用いて脅迫したなどの事情があれば、反抗を抑圧するに至っているとして強盗罪と認定されやすくなります。
なお、強盗罪とはいえますが、強盗罪の中でも軽い案件で、示談が成立しているなど、被疑者被告人への処罰を軽くするべき事情がある場合、あえて恐喝罪で処分する場合もあります。

~恐喝未遂罪で処分を軽くするには~

恐喝未遂罪で起訴された場合も、恐喝罪と同じく10年以下の懲役が科せられる可能性があることには注意が必要です。

実際に恐喝未遂事件を起こしていた場合、処分が重くならないようにするためには、被害者への被害弁償及び示談交渉を行うことが急務になります。
弁護士を通じて被害弁償及び示談を成立させることで、警察未介入や不起訴処分によって前科をつけずに事件を解決する、逮捕・勾留による身柄拘束を回避して職場復帰や社会復帰する可能性を高めることができます。

恐喝未遂罪でお困りの場合は、刑事事件専門で示談交渉経験豊富な弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご用命ください。

初回法律相談:無料
宮城県南三陸警察署への初回接見費用:フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお尋ねください。

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