Archive for the ‘少年事件’ Category

道路をふさぎ逮捕

2019-07-21

道路をふさぎ逮捕

宮城県角田市に住む17歳のAさん。
深夜、不良仲間と遊んでいるうちに、道路を塞いだらどうなるのかという話になりました。
「面白そうだからやってみるか」
Aさんは仲間と共に、道路の両端にある電柱にロープをくくり付けて道路を塞ぎました。
その後、遠くから現場を見ていたところ、1台のバイクが通過しようとしてロープに引っ掛かり転倒。
運転手は骨折等の重傷を負いました。
防犯カメラの映像などからAさんらの犯行が発覚。
Aさんらは角田警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~成立しうる罪~

Aさんらが行ったような、道路をふさぐ行為は、全国でたびたび起こっています。
ほんのいたずらのつもりであっても、被害者が死亡したり、重傷を負ったり、加害者が重罰に処せられる可能性もあります。
この行為には、

①往来妨害致傷罪
②往来妨害罪+傷害罪
③往来妨害罪+殺人未遂罪

のいずれかが成立するでしょう。

①往来妨害致傷罪

Aさんが通行者の邪魔をしようと思いロープを張ったが、そのままぶつかってケガをするようなことまでは予想していなかった場合に成立することになるでしょう。

刑法第124条
第1項(往来妨害罪)
陸路、水路又は橋を損壊し、又は閉塞して往来の妨害を生じさせた者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
第2項(往来妨害致死傷罪)
前項の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

②往来妨害罪+傷害罪

Aさんが、通行者がケガをすることもありうると予想していた場合に成立することになるでしょう。

第204条(傷害)
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

③往来妨害罪+殺人未遂罪

Aさんが、通行人が死亡するかもしれないと思いつつロープを張っていた場合に成立することになるでしょう。

第199条(殺人)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。
第203条(未遂罪)
第百九十九条及び前条の罪の未遂は、罰する。

~少年事件の手続~

まずは成人事件同様、逮捕・勾留により最大23日間の身体拘束がなされ、警察官や検察官から、事件内容について取調べ等の捜査を受ける可能性があります。

その後、家庭裁判所が事件内容や少年の非行の進み具合、家庭環境、更生に必要な処遇内容等の調査を行います。
具体的には少年鑑別所に4週間程度入れられて、調査を受ける可能性があります(観護措置といいます)。
なお、事件が軽微といった理由で逮捕されない場合や、途中で釈放される場合もありますが、この場合は自宅から家庭裁判所に出向いて、家庭裁判所調査官の面談を受けるなどの調査が行われます。

この調査結果を基にして、少年審判が行われます。
少年審判は、成人事件における刑事裁判にあたるものです。

なお、事件が軽微で、少年の非行が進んでいないといった場合には、少年審判不開始決定がなされ、前科も付かずに手続が終了となることもあります。

~少年審判の内容~

少年審判の内容としては以下のものが考えられます。

①不処分
非行事実が認められない、あるいは認められるとしても反省し、再犯の可能性がないような場合になされます。
成人事件における無罪判決や不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

②保護観察
保護観察所の指導・監督の下、少年を社会の中で生活させながら、更生させていくというものです。
成人事件における執行猶予に近いものといえます。

③児童自立支援施設や児童相談所長などへの送致
非行性が②よりも進んでいる少年や、家庭環境に問題があるなどの事情により②の保護観察が行えないなどの場合に、各種福祉施設で生活させつつ、社会の中で更生させるといったものです。

④少年院送致
③よりも非行性が進んでいる少年について、基本的に外出が許されない少年院で生活させ、更生させていくものです。
収容期間は刑法などの法律に書かれた懲役・禁錮の期間に拘束されません。
事件により異なりますが、平均すると1年ほどと言われています。

⑤検察官送致(逆送)
凶悪事件などにおいて、成人の場合と同じ刑罰を受けさせるべきと判断された場合などになされるものです。
改めて成人と同じ刑事裁判を受ける流れになります。

~弁護士の活動~

弁護士は、少年の権利保護や更生に向けた環境作りのために活動します。

たとえば、非行性が進んでいないこと、被害者との示談が成立していること、家族・親戚・就業先等による監督が期待できることなど、本人に有利な事情をできる限り主張し、勾留や観護措置などによる身体拘束を防いだり、少年審判においてより軽い審判内容となるように活動していきます。

少年の人生に大きくかかわってくることですので、一度弁護士にご相談されるのが良いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件や刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
仮に逮捕されていない場合には、事務所での法律相談を初回無料で行っております。
接見や法律相談では、今後の手続の流れや予想される処分、弁護士の活動などをご説明いたします。

往来妨害などの少年事件でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

ウイルス作成で取調べ

2019-07-17

ウイルス作成で取調べ

宮城県名取市に住む17歳のAくん。
パソコンが得意で、プログラミングも器用にこなします。
ある時期、興味本位でコンピュータウイルスを作成。
なかなか出来が良かったことから、実際に使ってみたくなりました。
Aくんは自身のブログにリンクを貼り、クリックした人のパソコンがウイルス感染する仕組みにしました。
これによりウイルス感染した人から警察に相談があり、Aくんの犯行が発覚。
Aくんは岩沼警察署の警察官から取調べを受け、パソコンを押収されました。
今後どうなってしまうのか不安になったAくんの両親は、弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

~不正指令電磁的記録作成罪~

Aさんの行為には、不正指令電磁的記録作成罪が成立するでしょう。

刑法第168条の2
正当な理由がないのに、人の電子計算機における実行の用に供する目的で、次に掲げる電磁的記録その他の記録を作成し、又は提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
1号 人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録

「不正指令電磁的記録作成罪」というのは聞き慣れない名前ですが、要するに人のパソコンに感染させる目的でコンピュータウイルスを作成または提供すると、この罪が成立するということです。

Aくんの場合、興味本位でウイルスを作った時点では、人のパソコンに感染させるつもりではなかったことから罪になりません。
しかし、感染させるためにブログで「提供」してしまったので、不正指令電磁的記録作成罪が成立してしまうことになります。

~少年事件の手続~

成人事件同様、最初は警察や検察が事件を捜査することになります。
その後、家庭裁判所が事件内容や少年の非行の進み具合、家庭環境、更生に必要な処遇内容等の調査を行います。

Aくんの逮捕歴・補導歴の有無や、今回の被害者の数や被害の程度、反省態度等にもよりますが、このまま逮捕されずに、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けたり、裁判所に行って家庭裁判所調査官の面談を受けたりして、手続が進んでいくことも考えられます。

一方、逮捕されてしまった場合には最大23日間の身体拘束がされ、警察や検察から取調べ等の捜査を受ける可能性があります。
その後は同じく家庭裁判所による調査となりますが、少年鑑別所に4週間程度入れて調査する「観護措置」という手段が取られる可能性もあります。

逮捕された場合もされない場合も、これらの調査結果を基にして、少年審判により少年の処分が決まります。
少年審判は、成人事件における刑事裁判にあたるものといえます。

なお、事件が軽微で、少年の非行が進んでいないといった場合には、少年審判不開始決定がなされ、前科も付かずに手続が終了となることもあります。

~少年審判の内容~

仮にAくんが少年審判を受けることになった場合、審判の内容としては主に次のようなものが考えられます。

①不処分
非行事実が認められない、あるいは認められるとしても反省し、再犯の可能性がないような場合になされます。
成人事件における無罪判決や不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

②保護観察
保護観察所の指導・監督の下、少年を社会の中で生活させながら、更生させていくというものです。
成人事件における執行猶予に近いものといえます。

③少年院送致
非行性が進んでいる少年について、基本的に外出が許されない少年院で生活させ、更生させていくものです。
収容期間は刑法などの法律に書かれた懲役・禁錮の期間に拘束されません。
事件により異なりますが、平均すると1年ほどと言われています。

~弁護士の活動~

弁護士は、少年の権利保護や更生に向けた環境作りのために活動します。

たとえば、ちょっとした出来心でやってしまったものであり非行性が進んでいないこと、被害者との示談が成立していること、家族等による監督が期待できることなど、本人に有利な事情をできる限り主張し、審判不開始決定を目指したり、観護措置などによる身体拘束を防いだり、少年審判においてより軽い審判内容となるように活動していきます。

少年の人生に大きくかかわってくることですので、一度弁護士にご相談されるのが良いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件や刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所です。
事務所での法律相談を初回無料で行っております。
仮に逮捕されている場合には、ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
接見や法律相談では、今後の手続の流れや予想される処分、弁護士の活動などをご説明いたします。

不正指令電磁的記録作成罪などの少年事件でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

彼女に暴行した少年

2019-07-01

彼女に暴行した少年

宮城県利府町に住む18歳のAさん。
交際相手に暴力をふるい、別れるということを何度か繰り返していました。
現在の交際相手のVさんに対しても暴力をふるいケガをさせたAさん。
Vさんが両親に相談し、塩釜警察署に被害届を提出したことから、少年は警察署に呼び出されて取調べを受けることになりました。
取調べに先立ち、Aさんは両親に連れられ、弁護士の法律相談を受けにきました。
(フィクションです)

~傷害罪が成立~

成人や少年にかかわらず、交際相手や配偶者へのDVを繰り返してしまう人がいます。
早期に心療内科等での治療やカウンセリングが必要となる場合も多いでしょう。

しかし、治療やカウンセリングを受けずに暴力を繰り返してしまい、刑事事件・少年事件へと発展してしまうケースもあります。
Aさんの行為には傷害罪が成立してしまいます。

刑法第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致前~

20歳未満の少年による事件でも、まずは警察や検察が捜査を行う点は成人事件と同じです。
したがって成人事件同様、逮捕・勾留により最大23日間の身体拘束がなされる可能性があります。
事件内容等によっては、逮捕・勾留されずに在宅のまま手続が進む場合もがあります。

警察・検察の捜査後、成人事件では地方裁判所あるいは簡易裁判所での裁判となりますが、少年事件は家庭裁判所の管轄となり、成人事件とは大きく異なる手続が進んでいきます。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致後~

事件が家庭裁判所に送致されると、家庭裁判所調査官が中心となって、事件の内容や少年の非行の進み具合、家庭環境等の調査を行います。
その結果、軽微な事件であり、反省の態度を示しているといった事情があれば、審判不開始決定がなされ、ここで手続は終了となることもあります。
成人の事件における不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

一方、少年審判の開始が予定される場合、少年をどのような処遇にすべきか判断するため、観護措置というものが行われる可能性があります。
具体的には4週間程度、少年鑑別所に送られ、少年の心理状態や家庭環境等を調べ、少年が犯罪を行った理由や更生のために必要な処遇について調査・検討が行われます。

逮捕・勾留されていない少年についても、家庭裁判所に出向いて家庭裁判所調査官による面談を受けるなどの調査が行われます。

~少年審判の内容~

これらの調査結果に基づき、少年審判がなされます。。
少年審判は、成人事件における刑事裁判にあたるものです。
少年審判の結果には以下のものが考えられます。

①不処分
非行事実が認められない、あるいは認められるとしても反省し、再犯の可能性がないような場合になされます。
成人事件における無罪判決や不起訴(起訴猶予)に近いものといえます。

②保護観察
保護観察所の指導・監督の下、少年を社会の中で生活させながら、更生させていくというものです。
成人事件における執行猶予に近いものといえます。

③児童自立支援施設や児童相談所長などへの送致
比較的非行性が②よりも進んでいる少年や、家庭環境に問題があるなどの事情により②の保護観察が行えないなどの場合に、各種福祉施設で生活させるなどしつつ、社会の中で更生させるというものです。

④少年院送致
③よりも非行性が進んでいる少年について、特別の事情のない限り外出が許されない環境で生活させ、更生させていくものです。
収容期間は刑法などの法律に書かれた懲役・禁錮の期間に拘束されません。
事件により異なりますが、平均すると1年ほどと言われています。

⑤検察官送致(逆送)
凶悪事件などにおいて、成人の場合と同じ刑罰を受けさせるべきと判断された場合などになされるもので、改めて成人と同じ刑事裁判を受ける流れになります。

~弁護士の活動~

弁護士は、少年の権利保護や更生に向けた環境作りのために活動します。

たとえば、家裁調査官や裁判官に対して、少年の非行内容が軽微であること、非行性が進んでいないこと、治療やカウンセリングに通い始めたこと、再犯の可能性が低いこと、被害者との示談が成立していること、家族の監督が期待できることなど、本人に有利な事情があればできる限り主張し、勾留や観護措置などによる身体拘束を防いだり、少年審判においてより軽い審判内容となるように活動していきます。

少年の人生に大きくかかわってくることですので、一度弁護士にご相談されるのが良いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件や刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所です。
事務所での法律相談を初回無料で行っております。
仮に逮捕されている場合には、ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
接見や法律相談では、今後の手続の流れや予想される処分、弁護士の活動などをご説明いたします。

DV・傷害などの少年事件でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

暴走族が逮捕

2019-06-26

暴走族が逮捕

宮城県富谷市に住む18歳のAさんは、バイク暴走族のメンバーです。
ある日の夜、仲間といつものように暴走行為をしていたところ、運転を誤り転倒。
歩道に突っ込み、歩いていた人に大けがを負わせてしまいました。
Aさんもケガをしていたことから病院に運ばれましたが、回復を待って取調べを受けることになりました。
(フィクションです)

~道路交通法・自動車運転処罰法違反~

まず、暴走行為をした時点で、Aさんらの行為は道路交通法共同危険行為に当たる可能性があります。

道路交通法第68条(共同危険行為等の禁止)
二人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、道路において二台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合において、共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為をしてはならない。
第117条の3
第六十八条(共同危険行為等の禁止)の規定に違反した者は、二年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

また、歩行者にケガをさせた点につき、自動車運転処罰法危険運転致傷罪あるいは過失運転致傷罪が成立する可能性があります。

自動車運転処罰法第2条(危険運転致死傷)
次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。
第2号 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
第5条(過失運転致死傷)
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

この法律の「自動車」には、バイクも含まれます。
2条2号の危険運転致傷罪は、進行を制御することが困難な高速度で走行して人を負傷させた場合に成立します。
過失運転致傷罪よりも刑罰が重いことからもわかるように、危険運転致傷罪の方がより悪質な走行を想定した規定です。

いかなる場合に「進行を制御することが困難な高速度」といえるかは、スピードの他、現場が直線かカーブか、何車線の道路か、周りの車の数などの道路状況等を考慮して総合的に判断されることになるでしょう。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致前~

成人事件同様、20歳未満の少年による事件でも逮捕され、最大23日間の身体拘束がなされる場合や、事件内容等によっては逮捕されずに在宅のまま手続が進む場合があります。
しかしその後、事件は家庭裁判所に送致され、成人事件と大きく異なる手続が進んでいきます。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致後~

事件が家庭裁判所に送致されると、家庭裁判所調査官が中心となって、事件の内容や少年の非行の進み具合、家庭環境等の調査を行います。
この調査は、逮捕されていない少年については、指定された日に自宅から家庭裁判所に出向いて、調査官の面談を受けるなどの方法によることが考えられます。

調査の結果、比較的軽微な事件であり、反省の態度を示しているといった事情があれば、審判不開始決定がなされ、ここで手続は終了となることもあります。
成人の事件における不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

一方、少年審判の開始が予定される場合、少年をどのような処遇にすべきか判断するため、観護措置というものが行われる可能性があります。
具体的には4週間程度、少年鑑別所に送られ、少年の心理状態や家庭環境等を調べ、少年が犯罪を行った理由や更生のために必要な処遇について調査・検討が行われます。
また、一度釈放し、おおよそ3か月から6カ月程度、社会の中で生活しながら更生の道を歩んでいけるか調査する試験観察というものが行われることもあります。

~少年審判の内容~

これらの調査結果に基づき、少年審判がなされます。
少年審判の内容には以下のものが考えられます。

①不処分
非行事実が認められない、あるいは認められるとしても反省し、再犯の可能性が低いような場合になされます。
成人事件における無罪判決や不起訴(起訴猶予)に近いものといえます。

②保護観察
保護観察所の指導・監督の下、少年を社会の中で生活させながら、更生させていくというものです。
成人事件における執行猶予に近いものといえます。

③児童自立支援施設や児童相談所長などへの送致
比較的非行性が②よりも進んでいる少年や、家庭環境に問題があるなどの事情により②の保護観察が行えないなどの場合に、各種福祉施設で生活させるなどしつつ、社会の中で更生させるというものです。
ただし、比較的低年齢の少年が入る場合が多いので、18歳のAさんはこの処分にはならないかもしれません。

④少年院送致
③よりも非行性が進んでいる少年について、特別の事情のない限り外出が許されない環境で生活させ、更生させていくものです。
収容期間は前述の条文に書かれた懲役の期間に拘束されません。
事件により異なりますが、平均すると1年ほどと言われています。

⑤検察官送致(逆送)
凶悪事件などにおいて、成人の場合と同じ刑罰を受けさせるべきと判断された場合などになされるもので、改めて成人と同じ刑事裁判を受ける流れになります。
ただし、凶悪事件とはいえませんが、過失運転致傷罪などの場合、逆送された後に刑事裁判で罰金処分のみ受けるというパターンもあります。

~弁護士の活動~

弁護士は、少年の権利保護や更生に向けた環境作りのために活動します。

たとえば、家裁調査官や裁判官に対して、少年の非行内容が軽微であること、非行性が進んでいないこと、再犯の可能性が低いこと、被害者との示談が成立していることなどを事実に基づいて主張し、勾留や観護措置などによる身体拘束を防いだり、少年審判においてより軽い審判内容となるように活動していきます。

このうち、再犯の可能性に関しては、家庭環境など少年が今後生活していく環境が良好か否かといった点も重要視されます。
そこで弁護士は、少年と家族の関係に問題があるようなら、関係の修復に動くなどの環境調整活動も行ったりします。

少年の人生に大きくかかわってくることですので、一度弁護士にご相談されるのが良いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件や刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所です。
事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
また、逮捕されている場合には、ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
法律相談や接見では、今後の手続の流れや予想される処分、弁護士の活動などをご説明いたします。

道路交通法・自動車運転処罰法違反などの少年事件でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

少年が窃盗で逮捕

2019-06-19

少年が窃盗で逮捕

宮城県東松島市に住む18歳のAさん。
地元の不良仲間と共に、民家に忍び込んで金目の物を盗む行為を繰り返していました。
市内で被害が続いたことから石巻警察署が捜査を続けた結果、Aさんらの犯行であることが判明。
Aさんらは同警察の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~少年たちに成立する犯罪~

Aさんらの行為には、住居侵入罪窃盗罪の共同正犯が成立するでしょう。

刑法第130条(住居侵入等)
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
第235条(窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第60条(共同正犯)
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致前~

20歳未満の少年による事件でも、逮捕・勾留により最大23日間の身体拘束がなされる可能性があることや、逮捕・勾留されずに在宅のまま手続が進む場合もあることは成人事件と同じです。
また、この期間の捜査の結果、犯罪をしていない(嫌疑なし)、あるいは犯罪をしたと言い切れない(嫌疑不十分)の場合には、手続が終了することも成人の場合と同じです。

一方で、犯罪をしたことは認められそうだという場合には、事件は家庭裁判所に送致され、成人事件と大きく異なる手続が進んでいきます。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致後~

事件が家庭裁判所に送致されると、家庭裁判所調査官が中心となって、事件の内容や少年の非行の進み具合、家庭環境等の調査を行います。
その結果、軽微な事件であり、反省の態度を示しているといった事情があれば、審判不開始決定がなされ、ここで手続は終了となることもあります。
成人の事件における不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

一方、少年審判の開始が予定される場合、少年をどのような処遇にすべきか判断するため、観護措置というものが行われる可能性があります。
具体的には4週間程度、少年鑑別所に送られ、少年の心理状態や家庭環境等を調べ、少年が犯罪を行った理由や更生のために必要な処遇について調査・検討が行われます。
また、一度釈放し、おおよそ3か月から6カ月程度、社会の中で生活しながら更生の道を歩んでいけるか調査する試験観察というものが行われることもあります。

逮捕・勾留されていない少年についても、家庭裁判所で家庭裁判所調査官による面談を受けるなどし、いかなる処遇にすべきかの調査が行われます。

~少年審判の内容~

これらの調査結果に基づき、少年審判がなされます。
少年審判の内容には以下のものが考えられます。

①不処分
非行事実が認められない、あるいは認められるとしても反省し、再犯の可能性がないような場合になされます。
成人事件における無罪判決や不起訴(起訴猶予)に近いものといえます。

②保護観察
保護観察所の指導・監督の下、少年を社会の中で生活させながら、更生させていくというものです。
成人事件における執行猶予に近いものといえます。

③児童自立支援施設や児童相談所長などへの送致
比較的非行性が②よりも進んでいる少年や、家庭環境に問題があるなどの事情により②の保護観察が行えないなどの場合に、各種福祉施設で生活させるなどしつつ、社会の中で更生させるというものです。

④少年院送致
③よりも非行性が進んでいる少年について、特別の事情のない限り外出が許されない環境で生活させ、更生させていくものです。
収容期間は刑法などの法律に書かれた懲役・禁錮の期間に拘束されません。
事件により異なりますが、平均すると1年ほどと言われています。

⑤検察官送致(逆送)
これはまれですが、凶悪事件において、成人の場合と同じ刑罰を受けさせるべきと判断された場合などになされるもので、改めて成人と同じ刑事裁判を受ける流れになります。

~弁護士の活動~

弁護士は、少年の権利保護や更生に向けた環境作りのために活動します。

たとえば、家裁調査官や裁判官に対して、少年の非行内容が軽微であること、非行性が進んでいないこと、再犯の可能性が低いこと、被害者との示談が成立していることなどを事実に基づいて主張し、勾留や観護措置などによる身体拘束を防いだり、少年審判においてより軽い審判内容となるように活動していきます。

このうち再犯の可能性に関しては、家庭環境など少年が今後生活していく環境が良好か否かといった点も重要視されます。
そこで弁護士は、少年と家族の関係に問題があるようなら、関係の修復に動くなどの環境調整活動も行ったりします。

少年の人生に大きくかかわってくることですので、一度弁護士にご相談されるのが良いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件や刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合には、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
接見や法律相談では、今後の手続の流れや予想される処分、弁護士の活動などをご説明いたします。

住居侵入窃盗などの少年事件でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

花火で過失傷害

2019-06-16

花火で過失傷害

仙台市青葉区に住む19歳大学生のAさんとBさん。
サークル棟の部室で酒を飲み、酔った状態で部室のベランダで花火を始めました。
地面に置いて火花を散らせるタイプの花火を、ベランダの柵のヘリ部分に置いて火を付けるなど、危ない使い方をしていたAさんとBさん。
途中で火のついた状態の花火がベランダから落下してしまい、下を歩いていたVさんの頭部にやけどを負わせてしまいました。
救急車やパトカーが駆け付ける騒ぎとなり、AさんとBさんは仙台中央警察署の警察官に取調べを受けました。
彼らはどうなってしまうのでしょうか。

~成立する犯罪~

Aさん・Bさんの行為には過失傷害罪または重過失傷害罪共同正犯が成立する可能性があります。

刑法第209条(過失傷害)
第1項
過失により人を傷害した者は、三十万円以下の罰金又は科料に処する。
第2項
前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
第211条(業務上過失致死傷等)
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。
第60条(共同正犯)
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

209条が過失傷害罪で、211条の2文目に重過失傷害罪が規定されています。
今回どちらが成立するかは微妙ですが、不安定なところに花火を置いていることから、落下して人にケガを負わせてしまうことも容易に予見できたとして、重過失傷害罪が成立する可能性もあるでしょう。

また、60条の共同正犯が成立すると、他の共犯者が行った行為についても責任を負う可能性が出てきます(一部実行全部責任の原則)。
たとえば、ベランダの柵のヘリに花火を置くという危険な行為をしたのがAさんであっても、BさんもVさんの傷害結果について責任を負う可能性があるということです。

なお、未成年なのに飲酒をしていた点について犯罪は成立しませんが、(重)過失傷害罪を犯してしまった経緯として、裁判官らが悪い方向に考慮する可能性は否定できません。

~少年事件の手続~

AさんとBさんは20歳未満ですので、少年事件の手続がとられることになります。

一般論としては、少年事件の場合も成人事件と同様、逮捕され最大23日間の身体拘束がされる可能性があります。
その後、家庭裁判所において、今回の事件のことや少年の生い立ち、性格、家庭環境、監督してくれる人がいるか、といった点などが調査され、その結果を基に少年審判により少年の処分が決まります。
処分内容としては、不処分・保護観察・児童自立支援施設送致・少年院送致などが考えられます。

ただ、本件のAさんやBさんは、必ずしも非行が進んだ少年というわけではないかもしれません。
そこで、逮捕はされずに、自宅から警察署や検察庁に行って取調べを受けたり、家庭裁判所に行って調査や少年審判を受けるという流れになる可能性も考えられます。

また、軽微な成人事件においては、検察官が被疑者を刑事事件にかけないという判断(不起訴処分)をすることがあります。
少年事件においても、軽微な事件では、不起訴処分に類似する「審判不開始決定」というものがなされ、少年審判が開かれずに手続が終わり、前科も付かないという可能性も考えられます。

~不安点解消のため弁護士に相談を~

とはいえ、似たような行為をしてしまった場合に、どのような犯罪が成立するのか、どのような手続が進んでいくのか等々、わからない点が多く不安だと思います。

また、被害者の方に損害賠償をして示談締結をすることは、審判不開始になるかといった点に影響する可能性がありますが、実際にいくら賠償すればよいのか、示談交渉をどう行えばよいのかはわかりにくいところかと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門とする弁護士事務所です。
事務所での法律相談は初回無料となっており、上記のような不安点や疑問点に対し、弁護士の見通しをお伝えいたします。

また、正式にご依頼いただければ、被害者の方と示談交渉を行ったり、審判不開始決定や軽い処分がなされるよう家庭裁判所の裁判官に働きかけたりといった活動を行います。

過失傷害、重過失傷害、少年事件などでお困りの方は、ぜひ一度ご相談下さい。

テレビ番組を違法アップロードして捜索差押え

2019-06-03

テレビ番組を違法アップロードして捜索差押え

宮城県角田市に住むAさんは18歳の高校3年生。
遊ぶ金欲しさから、テレビ番組をYouTubeにアップロードして広告収入を稼いでいました。
何度かテレビ局から削除要請が出され、アップロードした動画が削除されたり、アカウントが凍結されたりしましたが、新たにアカウントを作り、アップロードする行為を繰り返していました。
ある日、Aさんと両親が住む家に宮城県警の警察官が訪れ、著作権法違反容疑での捜索差押令状を示されました。
両親は何のことかわからず、Aさん自身もこんなことになるとは予想していなかったので驚きを隠しきれない様子。
警察官たちは家の中を捜索し、Aさんのパソコン等を押収していきました。
Aさんはどうなってしまうのでしょうか。
(フィクションです)

~違法アップロードは著作権法違反~

インターネットの動画サイトでは、多くの違法アップロード動画が公開されています。
そのすべてを取り締まるのは難しく、無法地帯ともいえる状況です。
しかし、警察も捜査を行っているので、Aさんのように事件化するケースもあります。

著作権法のうち、Aさんが該当しうる部分の一部を解説いたします。

テレビ番組は、テレビ局や制作会社、その他番組制作にかかわった者が著作権などの権利を有しており、テレビ放送やネット配信、DVD販売などをする権利を独占的に有しています。

著作権法
第23条第1項
著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。
第2項
著作者は、公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利を専有する。
第26条第1項
著作者は、その映画の著作物をその複製物により頒布する権利を専有する。
第2項
著作者は、映画の著作物において複製されているその著作物を当該映画の著作物の複製物により頒布する権利を専有する。

したがって、第三者がその公開をするためには、これらの著作権者等に許可を得る必要があります。
許可なくアップロードした場合には、以下の罰則規定が適用される可能性があります。

第119条1項(一部省略)
著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者…は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

有罪となった場合にどの程度の量刑となるかは、被害の大きさや反省度合い、前科の有無等によりますが、条文上はかなり重い処罰もなされ得ることになっています。

~今後の手続の流れ~

警察は、押収したパソコンなどを分析するなどして証拠を集め、Aさんを逮捕せずに証拠一式や関係書類を検察官に送り(書類送検)、検察官はさらに取調べ等をした上で事件を家庭裁判所に送る(家裁送致する)ことが考えられます。
また、事件の内容等によってはAさんを逮捕し、最大23日間の身体拘束をして家裁送致することも、考えられなくはありません。

家庭裁判所に送致されると、今回の犯行についての調査の他、Aさんの性格や生い立ち、家庭環境などを調査し、どのような処分がAさんの今後にとって適切か判断します。

その結果、処分が必要ないとされれば少年審判(成人事件の刑事裁判に相当)が開始されずに事件終了となります(成人事件の不起訴に相当)。

一方、少年審判が開始されると、上記調査結果等を踏まえ、裁判官が少年の処分を決定します。
処分の内容としては一般に、不処分(無罪判決や不起訴に相当)、保護観察(執行猶予に相当)、児童自立支援施設等への送致、少年院送致などが考えられます。

~弁護士に相談を~

Aさんのような捜査を受けた場合、今後逮捕されるのか、少年審判が開始されるのか、開始されればどのような処分となるのか等々、多くの不安があると思います。
学校から退学や停学の処分を受けないか、進学や就職に影響しないかといったところも心配でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件や刑事事件を専門とする弁護士事務所です。
事務所での法律相談は初回無料となっております。
万が一、すでに逮捕されている場合には、ご家族などからご依頼いただければ、留置されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
法律相談接見では、上記のような不安点に対し、今後の見通しなどを説明させていただきます。

また、正式に弁護をご依頼いただいた際には、少しでも軽い処分になるよう、弁護活動を行ってまいります。

著作権法違反などで捜索差押えなどの捜査を受けた場合は、ぜひ一度ご相談ください。

少年の万引き

2019-05-17

少年の万引き

仙台市泉区に住むAくんは17歳の高校2年生。
Aくんは1年ほど前から、本屋で漫画の万引きを繰り返していました。
ある日、いつものように店員の目を盗み漫画をカバンの中にいれ、店を出ようとしたところ、宮城県泉警察署の私服警官に呼び止められ、逃げようとしたところを現行犯逮捕されてしまいました。
連絡を受けたAくんの母親は、Aくんがどうなってしまうのか心配になり、弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

~窃盗罪が成立~

Aくんの行為には窃盗罪が成立します。

刑法235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

被疑者が20歳以上の成人の事件では、最悪の場合、逮捕により最大3日間、勾留により最大20日間、合計で最大23日間の身柄拘束がされ、その後刑事裁判にかけられ、刑事裁判の間も身柄拘束が続き、判決が確定すれば懲役や罰金刑を受けるという流れになります。

もちろん事件の内容等によっては、身柄拘束されずに在宅のまま手続が進んだり、あるいは途中で釈放されたり、執行猶予が付いたりする可能性もあります。
軽微な事件では不起訴(起訴猶予)処分となり、刑事裁判を受けなくて済む場合もあります。

一方で、被疑者が20歳未満の少年の場合には、手続の流れが大きく異なります。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致前~

少年事件でも、逮捕勾留により最大23日間の身柄拘束がなされる可能性があることや、在宅のまま手続が進む場合もあることは同じです。
また、この期間の捜査の結果、犯罪をしていない(嫌疑なし)、あるいは犯罪をしたと言い切れない(嫌疑不十分)の場合には、手続が終了することも成人の場合と同じです。

一方で、犯罪をしたことは認められそうだという場合には、事件は家庭裁判所に送致されます。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致後~

事件が家庭裁判所に送致されると、家庭裁判所調査官が中心となって、事件の内容や少年の非行の進み具合、家庭環境等の調査を行います。
その結果、軽微な事件であり、反省の態度を示しているといった事情があれば、審判不開始決定がなされ、ここで手続は終了となることもあります。
成人の事件における不起訴(起訴猶予)に近いものといえます。

一方、少年審判の開始が予定される場合、少年をどのような処遇にすべきか判断するため、観護措置というものが行われる可能性があります。
具体的には4週間程度、少年鑑別所に送られ、少年の心理状態や家庭環境等を調べ、少年が犯罪を行った理由や更生のために必要な処遇について調査・検討が行われます。
また、一度釈放し、おおよそ3か月から6カ月程度、社会の中で生活しながら更生の道を歩んでいけるか調査する試験観察というものが行われることもあります。

身柄を拘束されていない少年についても、家庭裁判所で家庭裁判所調査官による面談を受けるなどし、いかなる処遇にすべきかの調査が行われます。

~少年審判の内容~

これらの調査結果に基づき、少年審判がなされます。
少年審判の内容には以下のものが考えられます。

①不処分
非行事実が認められない、あるいは認められるとしても反省し、再犯の可能性がないような場合になされます。
成人事件における無罪判決や不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

②保護観察
保護観察所の指導・監督の下、少年を社会の中で生活させながら、更生させていくというものです。
成人事件における執行猶予に近いものといえます。

③児童自立支援施設や児童相談所長などへの送致
比較的非行性が②よりも進んでいる少年や、家庭環境に問題があるなどの事情により②の保護観察が行えないなどの場合に、各種福祉施設で生活させるなどしつつ、社会の中で更生させるというものです。

④少年院送致
③よりも非行性が進んでいる少年について、特別の事情のない限り外出が許されない環境で生活させ、更生させていくものです。
収容期間は法律に書かれた懲役・禁錮の期間に拘束されません。
事件により異なりますが、平均すると1年ほどと言われています。

⑤検察官送致(逆送)
これはまれですが、凶悪事件において、成人の場合と同じ刑罰を受けさせるべきと判断された場合などになされるもので、改めて成人と同じ刑事裁判を受ける流れになります。

~弁護士の活動~

弁護士は、少年の権利保護や更生に向けた環境作りのために活動します。

たとえば、家裁調査官や裁判官に対して、少年の非行内容が軽微であること、非行性が進んでいないこと、再犯の可能性が低いこと、被害者との示談が成立していることなどを事実に基づいて主張し、勾留や観護措置などによる身体拘束を防いだり、少年審判においてより軽い審判内容となるように活動していきます。

このうち再犯の可能性に関しては、家庭環境など少年が今後生活していく環境が良好か否かといった点も重要視されます。
そこで弁護士は、少年と家族の関係に問題があるようなら、関係の修復に動くなどの環境調整活動も行ったりします。

少年の人生に大きくかかわってくることですので、一度弁護士にご相談されるのが良いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件や刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合には、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
接見や法律相談では、今後の手続の流れや予想される処分、弁護士の活動などをご説明いたします。

窃盗の少年事件などで逮捕された、捜査を受けた際は、ぜひ一度ご相談ください。

下着泥棒で少年事件に

2019-05-09

下着泥棒で少年事件に

19歳専門学校生A君は、深夜に宮城県栗原市の女性Vさんの自宅のベランダに忍び込み、干してあったVさんの下着を盗みました。
Vさんが被害届を提出して宮城県若柳警察署が捜査をおこなった結果、A君が下着泥棒事件の容疑者として浮上しました。
宮城県若柳警察署から出頭要請を受けたA君は、出頭要請に応じて宮城県若柳警察署窃盗罪住居侵入罪の容疑で取調べを受けました。
しかし、下着泥棒をしたことを誰にも知られずに隠したいと思ったため、取調べでは「自分は下着泥棒をしていない。」と容疑を否認しました。
取調べを担当した警察官からは、「容疑を認めるなら早く認めたほうがいい。」と言われました。
A君は、逮捕されずに済み、帰宅を許されましたが、捜査が終わったわけではなく、今後も継続して捜査を受けることになると言われています。
このまま容疑を否認し続けない方がよいのか困ったA君は、一人で刑事事件専門の法律事務所に無料法律相談に行きました。
(フィクションです。)

~下着泥棒事件~

下着泥棒とは、他人の家(室内だけでなくベランダや庭も含む)やコインランドリーなどで、下着を盗む泥棒のことを言います。
下着泥棒は、「色情ねらい」とも呼ばれます。

今回の事例では、下着泥棒をしたとしてA君に窃盗罪住居侵入罪の容疑がかけられています。
下着泥棒をした場合(例えば,他人の敷地内に立ち入り,下着を持ち去った場合など)には,他人の敷地内に立ち入った行為につき住居侵入罪が,下着を持ち去った行為については窃盗罪が成立します。
窃盗罪は他人の財物を窃取することで成立します。
住居侵入罪は、他人の家(住居)又はマンションやアパートなどの共同住宅に無断で侵入した場合などに成立する犯罪です。
住居侵入罪については、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金が、窃盗罪については、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金が、それぞれ法定刑として定められています。

今回の事例のA君は、下着泥棒の容疑で捜査を受けていますが、下着泥棒をしたことを誰にも知られずに隠したいと思ったため、警察署での取調べで否認しています。
性犯罪や下着泥棒のような目的が性的なものである事件の場合、自身の性癖も絡んだ事件となります。
そのため、素直に話せなかったり、家族や周囲に事件が発覚することをおそれたりして、容疑を否認してしまうケースがあります。
一方で、同じ理由から、警察官には容疑を認めたものの、両親などの家族に対しては否認してしまう、というケースもあります。

このような場合は、刑事事件少年事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
刑事事件少年事件の手続の流れ、今後の見通し、逮捕・勾留等の身体拘束をされた場合への対応方法、示談、その他、刑事事件少年事件に関する不安や心配事、疑問点など何でもご相談いただけます。
第三者である弁護士だからこそ、家族や身内に言いづらい内容でも相談できますし、どうしたらよいか一緒に考えてもらうことができます。

また、今回の事例のA君は20歳未満の少年であるため、原則的には少年事件として扱われることになり、刑罰を受けることは基本的にはありません。
少年事件では少年の環境が更生に適しているかどうかが重視されます。
そのため、少年が信頼できて相談しやすい弁護士が少年の更生をサポートしていくことが重要です。
ただ、A君の年齢は19歳であるため、手続き途中に成人してしまい、刑事事件としての扱いに切り替わる可能性があります。
今回のA君のように19歳の方の少年事件では、弁護士は、下着泥棒という犯罪の性質を踏まえた活動はもちろん、少年事件としての付添人活動、刑事事件としての手続きに切り替わる可能性のある少年事件としての活動も意識しなければなりません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件だけでなく少年事件も多く取り扱っており、犯罪の性質を踏まえた弁護活動、刑事事件少年事件それぞれの特徴を踏まえた活動をおこなっています。
下着泥棒少年事件等でお困りの方は、まずは弊所弁護士までご相談ください。
ご来所いただいての法律相談は初回無料です。

少年事件と家庭裁判所調査官

2019-04-18

少年事件と家庭裁判所調査官

仙台市太白区在住17歳高校生Aさんは、同区内の書店においてDVD4本と漫画本3冊を万引きしたとして、宮城県仙台南警察署に窃盗罪の容疑で取調べ等を受けることになりました。
Aさんの両親は、仙台市内の少年事件・刑事事件専門の法律事務所の弁護士に、示談成立と審判不開始を目指した活動を依頼しました。
(フィクションです。)

~窃盗罪~

他人の財物を窃取すると刑法235条の窃盗罪になります。
時々、ポスターなどの標語として見かける通り、万引きは窃盗罪です。
少年による一般刑法犯の罪名別の検挙人員で最も多いのが窃盗罪です。

~家庭裁判所調査官への対応~

少年事件とは,20歳未満の者(=少年)が犯した犯罪に関する事件をいいます。
少年事件では、少年法が適用され、成人が受ける裁判とは違う特別な手続きが定められています。

14歳以上の少年が窃盗事件を起こした場合、警察の捜査を受けた後に、事件が検察庁に送致されます。
ここまでは成人の刑事事件と同じ手続きですが、以降は、少年事件特有の手続きとなります。その後、検察庁から家庭裁判所に事件が送致されます。
そして家庭裁判所に事件が送致されると、家庭裁判所の調査官が、少年を調査する事となります。
調査官は、様々な学問領域に精通しており、少年の家庭環境や生い立ち・生活環境等を調査します。
調査官による調査は、単なる事情聴取だけでなく、事件の背景にある問題に踏み込んで解決の方向性を探ったり、少年に内省を促したりする内容に及ぶこともあります。
調査官は、少年に対する調査を行い、資料を収集するとともに、少年の処遇についても意見を述べることができます(少年法8条、少年審判規則13条)。
調査官の調査結果と処遇意見を踏まえて、家庭裁判所の裁判官が少年の処遇を決定します。
裁判官は、調査官の調査結果と処遇意見を重視して少年に対する処遇を検討する傾向が強いです。
したがって、調査官の役割は非常に重要で、少年審判に大きな影響を与えると言えるでしょう。

少年事件に詳しい弁護士は、調査官対応の重要性を十分に心得ているため、積極的に調査官と面会するなどして、少年の問題点や処遇方針について協議します。
事例のAさんの事件は、在宅で捜査が行われているため、比較的軽微な事案として、処分が重くならないことが見込まれます。
そこで、少年事件に精通した弁護士であれば、Aさんの事件が審判不開始になるように、仮に審判が開始された場合でも不処分となるよう、積極的に調査官と面会や協議を繰り返し、被害者との間で示談の締結を目指すなどの活動を行います。
また、少年が調査官に対して心を開き、少年が言いたいことをしっかりと伝えられるように、調査官の調査の目的を丁寧に説明し、少年が調査官と信頼関係を築きやすくなるようにアドバイスすることもあります。

少年事件では、成人の刑事事件とは異なる特有の手続きが行われます。
少年事件で弁護士をお探しの場合は、やはり少年事件専門の弁護士に依頼することがお勧めです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件だけでなく少年事件も専門とする法律事務所です。
所属する弁護士は皆、少年事件の知識と経験を豊富に有し、少年の将来を見据えた活動をおこないます。
少年事件でお困りの場合は、24時間受付中の無料法律相談・初回接見サービスをご利用ください。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881までお電話またはお問い合わせフォームまで。
(宮城県仙台南警察署 初回接見費用:34,800円)

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