夜道でサラリーマンを襲う強盗事件、犯人が未成年の少年でも前科が付いてしまうケースとは

夜道でサラリーマンを襲う強盗事件、犯人が未成年の少年でも前科が付いてしまうケースとは

強盗罪と少年事件の逆送について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県宮城郡に住んでいる高校生のAさんは、同級生の友人と連絡をとって家を出ました。
Aさんは友人と合流し、周りに誰もいない夜道を歩いてくるサラリーマンVさんを見つけると、顔や腹を殴るなどしました。
そしてVさんの来ていたコートやバッグの中のサイフなどを奪い、その場から逃走しました。
後日、Vさんは警察に相談し、塩釜警察署は強盗事件として捜査を開始しました。
そして警察の捜査によってAさんとその友人の身元が割れ、強盗罪の容疑で逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)

強盗罪

刑法第246条第1項には「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。」と定められており、これがAさん達の逮捕容疑になります。
この条文における「暴行又は脅迫」は、相手方の反抗を抑圧する強度のものである必要があります。
参考事件のVさんは顔や腹を殴られており、これは反抗を抑圧する程度の暴力と認められます。
その上でVさんの持っていたサイフなどの財物を奪っているため、Aさん達には強盗罪が適用されることになりました。
Aさん達は高校生、つまり20歳未満です。
この場合、事件は少年事件という扱いになり、少年法が適用されます。
少年事件は原則全ての事件が家庭裁判所に送致されることになっており、これを全件送致主義と呼びます。
そして家庭裁判所で少年の調査が行われ、場合によっては少年審判を開き、保護観察や少年院送致などの成人が起こした事件とは違った処分が下されます。
しかし、少年事件も状況次第では少年に成人と同じ手続きがとられることもあります。

逆送

少年法第20条第1項には「家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁固に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもって、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。」と定められています。
つまり、家庭裁判所が少年に刑罰を与えるべきと判断すれば、事件は検察庁に送られ、成人と同じ扱いになります。
この手続きは逆送と呼ばれています。
この場合、少年事件であっても通常の刑事事件と同じ刑罰が下されることになります。
Aさん達の起こした強盗罪は「5年以上の有期懲役」であるため、逆送される可能性があり、刑事処分が下されれば前科が付いてしまいます。
それを避けるためには、弁護士への弁護活動の依頼、特に少年事件に詳しい弁護士に相談することが重要です。

少年事件に詳しい弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件、そして少年事件に特化した法律事務所です。
当事務所は初回の法律相談であれば無料で実施しております。
また、弁護士が直接逮捕されている方のもとに伺う初回接見サービスもご利用いただけます。
ご予約は24時間体制で受け付けており、土、日、祝日も対応可能です。
強盗事件を起こしてしまった方、またはご家族が少年事件を起こしたことで逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部のフリーダイヤル「0120-631-881」へ、お気軽にご連絡ください。

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら