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盗撮が厳罰化!?刑法に「盗撮罪」を新設か?

2022-11-11

刑法に新たに「盗撮罪」が新設されるかもしれません。
本日は、新たに新設されるかもしれない「盗撮罪」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

現在は迷惑防止条例で規制

盗撮行為は、現在、各都道府県の迷惑防止条例で規制されています。
ここ宮城県では、公共の場所や乗物、住居、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部または一部を着けない状態でいるような場所、そして集会場、事務所、教室その他の特定かつ多数の者が利用するような場所や、タクシー、貸し切りバスその他の特定かつ多数の者が利用するような乗り物においての、盗撮や、盗撮目的でカメラを差し向けたり、カメラを設置することが規制されています。
そして盗撮行為に対しては「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」の罰則が規定されています。

刑法で盗撮行為を規制

先月末の法務省の法制審議会で示された「撮影罪」の新設案について解説します。
まず盗撮行為を規制する内容が新設される可能性があります。
この内容は、現在の各都道府県の迷惑防止条例に同じような内容になりますが、場所的な制限はなく、対象となるのは性的な盗撮行為です。
今回新設されるかもしれない盗撮罪の罰則規定は「3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金」と、厳しい内容になっています。

盗撮行為以外も規制

盗撮事件に関しては、盗撮後に、盗撮画像がインターネット上に拡散するといった二次被害が大きな問題となっていますが、各都道府県の迷惑防止条例では、こういった二次被害を防ぐことができません。
そこで、新たに新設される予定の盗撮罪では

①わいせつな盗撮画像を提供することを目的に保管する保管罪
「2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金」
②わいせつな盗撮画像を他人に提供したり公然に陳列したりする提供罪・公然陳列罪
「3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金」
③わいせつな盗撮画像を不特定多数の人に送信する影像送信罪
「5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金また併料」

を新設することが検討されています。

盗撮事件に関するご相談は

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、盗撮事件に関するご相談や、盗撮事件を起こして警察に逮捕された方の 初回接見サービス を承っております。
まずは
フリーダイヤル0120-631-881
までお気軽にお電話ください。

警察官だけじゃない!!捜査権を持つ自衛隊の警務隊

2022-11-08

みなさん、ここ日本において刑事事件の捜査権を持つのは警察官や検察官だけだと思っていませんか?
実は、犯罪捜査をできるのは、警察官以外にも、海上保安官、自衛隊の警務隊員、麻薬取締官(通称:麻薬Gメン)、国税査察官(通称:マルサ)、税関職員等があります。
当然、取り扱う法律に制限があったり、刑事手続き上の権限に差異があったりしますが、警察官や検察官以外にも様々な職業に捜査特権が与えられているのです。

そこで今回の事件は、警察以外の捜査機関(自衛隊の警務隊)に呼び出されて取調べを受けるAさんの事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

仙台市宮城野区にある陸上自衛隊の駐屯地内で起こった暴行事件で、Aさんは自衛隊の警務隊に呼び出されて取調べを受けています。
Aさんは建築業を営んでいますが、事件の日は、駐屯地内の建物補修工事で同僚数名と駐屯地内の工事をしていました。
そこで、自衛隊員から工事内容に文句を言われたことに激高したAさんは、この自衛隊員に工具を投げつけてしまったのです。
さいわい自衛隊員にケガはありませんでしたが、自衛隊員に対する暴行事件として、警務隊が捜査に乗り出しました。(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです)

警務隊が扱う刑事事件

自衛隊法第96条で、自衛隊の警務隊が扱う刑事事件について定められていますが、これを要約すると

①職務中の自衛隊員に対する事件、若しくは職務中の自衛隊員が起こした事件。
②自衛隊の敷地内における事件。
③自衛隊が所有、使用する施設に対する事件。

です。

警務隊における刑事手続き

上記警務隊が扱うことのできる刑事事件については、自衛隊の警務隊員に対して司法警察職員としての権限があるので、警務隊は、刑事訴訟法に則って捜査することができます。その手続きは、警察官が行う刑事手続きとほぼ同じで、警務隊で取調べ等の捜査が終わると、管轄検察庁に送致されます。
そのため、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、Aさんのように、自衛隊で取調べを受けている方から刑事弁護活動のご依頼を受ければ、すぐに弁護人選任届を警務隊に提出し、所定の刑事弁護活動を開始します。

駐屯地内で起こった事件の弁護活動

仙台市宮城野区の暴行事件でお困りの方、警務隊が扱うことのできる刑事事件を起こし、自衛隊で取調べを受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご相談ください。
無料法律相談のご予約は
フリーダイヤル 0120-631-881
で24時間、年中無休で受け付けております。

酒に酔って民家に侵入 住居侵入罪で逮捕

2022-11-05

酒に酔って民家に侵入して逮捕された事件を参考に、住居侵入罪について、、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県角田市に住んでいる学生であるAさんは、居酒屋で飲酒をした後、帰路についていました。
酔っていたAさんは鍵の開いていた自宅に帰ると眠気も限界であったため、そのまま玄関で寝てしまいました。
しかし、Aさんが入ったのは自宅ではなく同じマンションの隣人の家でした。
隣人が110番通報して駆け付けた宮城県角田警察署の警察官によって、Aさんは住居侵入罪の疑いで逮捕されました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

住居侵入罪

Aさんは住居侵入罪の疑いで逮捕されています。

刑法130条に、「正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。」と定められています。
刑法第130条に規定されているのは、住居侵入罪の他、建造物侵入罪、邸宅侵入罪、艦船侵入罪そして不退去罪です。
このうち、正当な理由がないのに、人の住居に不法侵入した場合に成立するのが「住居侵入罪」です。

「住居」とは人が起居(起臥寝食)のために日常的に使用する場所のこと指し、必ずしもそれが建造物である必要はありません。
「侵入」とは、居住者や管理者の意思に反して、本条に規定された場所に立ち入ることを指します。

参考事件でAさんは、人の住居であるマンションの一室に、住居者の許可なく侵入しているため、刑法第130条でいうところの「住居侵入罪」に抵触することは間違いないでしょう。
ただAさんは故意に事件を起こしている訳ではないので、状況次第では住居侵入罪に問われない可能性もあります。

住居侵入罪の弁護活動

今回の参考事件では、酒に酔っての犯行であるため、犯行時の刑事責任能力や、Aさんが住居侵入罪を犯している意思があるのか(故意)といった点が今後の争点になるでしょうが、不起訴を望むのであれば、不法侵入したという事実を深く受け止めて被害者と示談するのがベストでしょう。
今回の場合、被害者との示談を成立させることができれば非常に高い確率で不起訴を獲得できると思われます。

住居侵入事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は刑事事件を専門的に扱う法律事務所です。
住居侵入罪をはじめとする刑事事件でお困りの方、またはご家族が逮捕されてお困りの方は、弊所の無料法律相談や、弁護士が逮捕された方のもとへ直接向かう 初回接見サービス の利用をご検討ください。
電話対応は24時間体制で受け付けておりますので、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所のフリーダイヤル0120-631-881へ、お気軽にご連絡ください。

殺人未遂事件で逮捕 自首になるのですか?

2022-11-02

殺人未遂事件で逮捕された方の自首が成立するかどうかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

事件内容

Aさんは、同僚と二人で居酒屋でお酒を飲んだ帰り道、この同僚と些細なことから言い争いになり掴み合いの喧嘩になってしまいました。
そしてAさんは、同僚を押し倒し、近くに落ちていいた角材で同僚の頭を何度も殴りつけたのです。
同僚がひどく出血し気を失ったことにから恐ろしくなったAさんは、そのまま現場から逃げ出しました。
逃げながらAさんは、このまま放っておいたら同僚が死んでしまうかもしれないと思い、宮城県気仙沼警察署の駐在所にいる警察官に「頭から血を流した人が倒れている。」と申告したのです。
警察官が同僚のもとに行ったのを確認したAさんは、警察官に対して名前も告げずに再び逃走しました。
(フィクションです。)

殺人未遂罪

角材を凶器として使用し、同僚の頭部を何度も殴打している犯行形態を考慮すれば、殺人未遂罪が適用される可能性が高いでしょう。
事件の直前まで一緒にお酒を飲んでいたことを考えると、かねてからAさんに殺意を持っていたのではなく、あくまで偶発的な犯行であることは認められるでしょうが、犯行時に、同僚が気を失うまで、角材で頭を殴りつけている点を考慮すれば、Aさんが同僚に致命傷を与える意思(殺意)をもって暴行を加えていることを否定するのは難しいでしょう。
殺人未遂罪で有罪が確定した場合、その法定刑は「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」です。
殺人未遂罪は、人の死という重大な結果をまねきかねない悪質な犯罪ですので、その刑事罰は非常に厳しくなることが予想され、初犯であっても実刑判決が言い渡される事件は少なくありません。

自首になるのか?

交番に行って、警察官に「頭から血を流した人が倒れている。」と申告したAさんの行為については自首は成立しないでしょう。
そもそも自首とは、犯人が捜査機関に対して、自発的に自己の犯罪事実を申告し、その訴追を含む処分を求めることですので、この行為は自首に当たりません。
ここでAさんが、警察官に対して「自分が殴って怪我をさせた」ことを申告し、駐在所にとどまっていれば自首が成立する可能性は非常に高いといえます。

刑事事件に関するご相談は

刑法第42条に自首について規定されていますが、ここに「~その刑を減軽することができる。」と、自首が任意的な減軽事由となる旨が明記されています。
気仙沼市の刑事事件でお困りの方、ご家族、ご友人が殺人未遂罪逮捕されてしまった方、自首を考えておられる方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、自首する方に弁護士が付き添うサービスもございますので、お気軽にお問い合わせください。

宮城県内のソープランド 27年ぶりに摘発

2022-10-30

宮城県内のソープランドが27年ぶりに摘発された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

事件の概要(10月28日配信の『Yahooニュース』の讀賣新聞を引用)

宮城県警生活環境課は、仙台市内でソープランドを運営していた男2名を、売春防止法違反(場所提供)容疑で逮捕したことを発表しました。
逮捕された男らは、女性従業員が客に売春すると知りながら、個室を提供した疑いがもたれていますが、2人の認否は明らかになっていません。
今回の事件を警察が捜査するきっかけは、今年1月に、塩釜市内の路上で職務質問された少年が、この店の会員証を所持していたことのようです。
この事をきっかけに、宮城県警が捜査に乗り出し、今年の3月には、お店と経営会社などを捜索していたようで、この捜索を受けてお店はすでに閉店していたようです。

ソープランドは違法?適法?

まずソープランドについて説明します。
ソープランドとは「お金を払って女性従業員から性サービスを受けるお店で、本番行為(性交渉)まで認められているお店」というふうに認識している方々がほとんどでしょう。
確かに認識としては間違いではありませんが、ソープランドというお店の定義としては誤っています。
実はソープランドとは、警視庁の風俗営業等業種一覧において、どういったお店なのかが定義されており、それによると「浴場業の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業」とされています。
つまり「個室浴場で異性に接触する」ことまでは明記されていますが、皆さんが思っているような本番行為(性交渉)まで認められていないのです。
ですからソープランドでも、性交渉を提供すると売春行為となり、違法なのです。

なぜ営業しているの?

そんな違法なお店が日本中には、いくつもあり、堂々と営業しています。(全国にはソープランドの営業を認めていない都道府県もある。)
違法ならば、どんどん警察に摘発されて日本中からソープランドがなくなっていてもおかしくありません。
そうならずに、今でも日本中でソープランドの営業が続けられているのはなぜでしょうか?
中には、個室内で行われている性交は、恋愛感情のもとに行っている行為であるという前提で、例え警察であっても自由恋愛まで取り締まることはできないという説もありますが、実際は、女性従業員と利用客双方の利害関係が一致している上に、個室内での行為であるために事件として成立させるだけの証拠を集めるのが非常に困難であるというのが、警察がソープランドを摘発できない大きな理由ではないでしょうか。
そもそも、きちんと届出をして許可を得ていれば、個室浴場内で女性従業員が、客に触れることまでは違法にはならないので、それ以上の行為に及んでいる証拠を集めようと思えば、女性従業員や利用客から証言を得るか、捜索に入って行為の現場を抑えるしかありません。

ソープランドの摘発

警察が違法ソープランドの営業を見過ごしているわけではないので、その点に関しては皆さん注意が必要です。
今回の事件のように、何か捜査を開始するきっかけがあれば、警察は、内偵捜査を進めてお店を摘発し、関係者を逮捕します。
違法風俗店売春行為等に関わって警察の捜査を受けておられる方や、ご家族等がそういった事件で警察に逮捕された方は、こういった事件の弁護活動に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部」にご相談ください。

逮捕された友人を奪還 被拘禁者奪取罪で逮捕

2022-10-27

逮捕された友人を奪取したとして逮捕された事件を参考に、被拘禁者奪取罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

無職Aさんは、友人とドライブ中に、宮城県古川警察署の警察官から職務質問を受けました。
その際、友人は警察官の態度が気に入らないと言って、警察官に対して殴りかかり、その場で公務執行妨害罪現行犯逮捕されました。
Aさんは、友人がパトカーに連行されている際、警察官に掴みかかって友人を自分の車に乗せて逃げようとしましたが、警察官に制圧されて、Aさんは被拘禁者奪取罪逮捕されました。
(この話はフィクションです。)

被拘禁者奪取罪

法令により拘禁された者を奪取すれば「被拘禁者奪取罪」となります。(刑法第99条)

法令により拘禁された者

「法令により拘禁された者」とは、裁判の執行により拘禁されている既決、未決の者、勾留状、逮捕状、拘引状等の執行を受けて拘禁されてる者、現行犯逮捕、緊急逮捕された者、少年院に収容されている少年、調査、審判のために少年鑑別所に収容されている少年等です。
今回の事件において、公務執行妨害罪現行犯逮捕されて、警察署に連行される途中の友人も、被拘禁者奪取罪における「法令により拘禁された者」に該当します。

奪取

「奪取」とは、被拘禁者を看守者の実力的支配から離脱させ、自己又は第三者の実力的支配内に移すことを意味します。
奪取の手段、方法に制限はなく、Aさんのように看守者を暴行する方法だけでなく、看守者の目を盗む場合でもよいとされています。
また被拘禁者奪取罪の成立に、被拘禁者の意思は関係ありません。
ちなみに被拘禁者を看守者の実力的支配から離脱させて逃走させた場合は、被拘禁者の逃走を助けたとみなされて、被拘禁者奪取罪ではなく、逃走援助罪若しくは逃走罪の幇助となる可能性が大です。

被拘禁者奪取罪の罰則

被拘禁者奪取罪起訴されて、刑事裁判で有罪が確定すれば「3月以上5年以下の懲役」が科せられることとなります。
Aさんのように、被拘禁者の奪取に至らず、未遂に終わった場合、その後の刑事弁護活動によっては、不起訴処分になったり、起訴されても執行猶予付の判決が望めますが、事情によっては実刑判決の可能性も十分にあります。

しかし、被拘禁者を奪取する際に警察官に対して暴行を加え、その警察官が傷害を負った場合は、傷害罪が成立する可能性があるので注意しなければいけません。

被拘禁者奪取罪で逮捕された方の弁護活動

刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が被拘禁者奪取罪で逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご相談ください。
法律相談、 初回接見 のご予約は
フリーダイヤル0120-631-881
まで、お電話ください。

道路にロープを張ってバイクの走行を妨害 殺人未遂罪で逮捕

2022-10-24

バイクの走行を妨害する目的で道路にロープを張った事件を参考に、殺人未遂罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

仙台市宮城野区に住むAさんは、近所の駐車場に集まる暴走族の騒音に悩まされていました。
そんな中、暴走行為を繰り返す暴走バイクの走行を妨害する目的で、Aさんは自宅近くの道路にロープを張りました。
そうしたところ、そのロープに引っかかったバイクが転倒し、バイクの運転手は大怪我を負ってしまいました。
宮城県仙台東警察署殺人未遂事件として捜査を始めたことを知ったAさんは、警察に出頭しようか悩んでいます。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

殺人未遂罪

人を殺害しようと、殺害行為に着手したが相手が死ななかった場合、殺人未遂罪となります。
殺人未遂罪の法定刑は、殺人罪と同じ「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」です。
殺人罪は、人の死という結果の重大性から、刑事裁判では厳しい判決が言い渡されることがほとんどですが、殺人未遂罪の場合は、刑法第43条(未遂減免)の適用を受けたり、傷害罪に罪名が変わるなどして、執行猶予付の判決が言い渡されることが珍しくありません。

殺意

殺人未遂罪の刑事裁判で、争点となるのは「殺意」の有無です。
殺意の有無は、加害者の供述だけでなく、犯行方法や、犯行の計画性、被害者の傷害の程度等を総合的に判断されます。

・犯行方法
急所を狙っている暴行や執拗な暴行、凶器を用いた暴行等の場合は殺意が認定されやすい。

・犯行の計画性
事前に被害者の行動パターンを下見している場合や、凶器を準備している場合等は計画性が認められて、殺意が認定されやすい。

・被害者の傷害程度
被害者が急所に傷害を負っている場合や、重傷を負っている場合等は殺意が認定されやすい。

・加害者の意思
殺そうと思って犯行に及んでいる場合は当然のこと、死ぬかもしれない、死んでもかまわないといったように、結果を認識し、それを容認した場合も故意があるとして、殺意が認められます。

殺人未遂罪が成立するか否かは、犯行時に「殺意」があるか否かによります。
そして「殺意」の有無は、犯行行為だけでなく、取調べでの供述内容によって判断されるので、取調べの供述内容には注意しなければなりません。

殺人未遂事件に強い弁護士

仙台市宮城野区の刑事事件でお困りの方、殺人未遂事件を起こしてしまって警察に出頭するか悩んでおられる方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご相談ください。

市役所職員に暴行 公務執行妨害罪で逮捕

2022-10-21

市役所職員に暴行 公務執行妨害罪で逮捕

市役所職員に暴行したとして、公務執行妨害罪で逮捕された事件を参考に、公務執行妨害罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県仙台市に住んでいる会社員のAさんは、住民票の手続きのために市役所に訪れていました。
手続きの最中に声を荒げるなどしたAさんは、対応していた職員から注意喚起をされました。
そのことに腹を立てたAさんは、職員の胸倉を掴んで突き飛ばしました。
その後職員の通報によって駆け付けた仙台中央警察署の警察官に、公務執行妨害罪の疑いで逮捕されました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

公務執行妨害罪

上記の事件でAさんは公務執行妨害罪の疑いで逮捕されています。

公務執行妨害罪については刑法95条の第1項に「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。」と定められています。

「公務を執行するに当たり」とは、「公務を執行するに際して」と言う意味になります。
特定の職務の執行を開始してからこれを終了するまで、及び職務執行と時間的に接着し、切り離せない関係にあると見ることができる範囲内の行為が、「公務を執行するに当たり」に該当するとされています。

また公務執行妨害罪における「暴行」は公務員の身体に対して直接加えられる必要はなく、公務員に対して向けられた有形力の行使であれば足りるとされています。

上記の事例でAさんは、職務執行中の市役所の職員(公務員)に対して、突き飛ばすという有形力を行使(暴行)しており、それによって市役所の職員(公務員)の職務執行を妨害しているので、公務執行妨害罪が成立することに間違いないでしょう。

逮捕後の流れと弁護活動

警察官に逮捕されると48時間以内に検察官に送致するか釈放するかが決定されます。
送致を受けた検察官は裁判官に勾留請求するか釈放するかを決定します。
勾留が決定すると最大で20日間の身体拘束を受けることになります。
外部との連絡も自由には取れなくなり、連日の取調べで精神的にも疲弊することは間違いないでしょう。

そのような事態を避けるためにも刑事事件を扱う弁護士に弁護活動を依頼することが重要です。
また、依頼する弁護士は、私選の弁護人と国選の弁護人のどちらかを選任することができますが、国選の弁護人は勾留決定後に選任されるので時間が掛かってしまいます。
しかし、私選の弁護人であれば逮捕中であっても選任することができるので、私選の弁護人に依頼すれば、早期の釈放を目指すこともできます。

公務執行妨害罪の弁護活動に強い弁護士

公務執行妨害罪などでご家族が逮捕されてお困りの方は、刑事事件の経験と知識が豊富な弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご連絡ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、逮捕された方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス をご利用いただけます。
刑事事件でお困りの方は、是非、刑事事件を専門的に取り扱っているの弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部を是非ご利用ください。

万引きで逮捕 窃盗事件の弁護活動を解説

2022-10-18

万引きで逮捕された事件を参考に、窃盗事件の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県の南三陸町に住んでいる会社員のAさんは、近所にあるスーパーにおいて、弁当等の食料品(2000円相当)を万引きしました。
Aさんは、買い物かごに入れた弁当等の食料品を、持っていたエコバックに入れ替えて、そのままレジを通すことなく店の外へ出たところで、店員に声をかけられてしまって発覚したようです。
店員が警察に通報したことで、Aさんは宮城県南三陸警察署から駆け付けた警察官に窃盗の疑いで逮捕されました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

窃盗罪

万引きは窃盗罪です。
窃盗罪は刑法第235条に、「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と定められている犯罪です。

窃盗罪でいうところの「窃取」とは、他人が占有する財物の占有を、占有者の意思に反して侵害し、自己または第三者の占有下に移すことを言います。
また「占有」とは財物に対する事実上の支配、管理のことを指しています。

窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
窃盗罪で起訴されて有罪が確定すればこの法定刑内で刑事罰が科せられることになるのですが、Aさんの起こしたような2000円相当の商品を万引きした窃盗事件の場合、初犯であれば罰金刑となる可能性が高いでしょうが、お店に対して被害弁償している場合は、不起訴の可能性も十分にあるでしょう。

窃盗事件の弁護活動

窃盗事件で逮捕された方の弁護活動は大きく以下の2種類に分けることができます。

①早期釈放を求める活動

万引き事件で警察に逮捕されると、逮捕から48時間以内に検察庁に送致され、その後裁判官が許可すると、10日~20日間勾留されることになります。
当然、証拠逃亡のおそれがなくなれば、勾留が決定することなく釈放されることもありますが、早期釈放の可能性を少しでも高めるには、弁護士の活動が不可欠となるでしょう。

②減軽を求めるための活動

窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」ですので、起訴されて有罪が確定すれば、この法定刑の刑事罰が科せられることになりますが、少しでも軽い刑事罰を希望するのであれば被害者(お店)に対する謝罪や、賠償、そして示談が必要不可欠となります。
被害者に謝罪賠償が受け入れられて、示談締結できれば不起訴となって前科が付かない事もあるので、少しでも早く弁護士を選任することをお勧めします。

万引き(窃盗事件)に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件を専門的に取り扱っている弁護士事務所です。
万引きなどの窃盗罪でお困りの方、家族が逮捕されてお困りの方は、弊所にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、逮捕された方のもとに弁護士が直接赴く初回接見サービスの他、法律相談を初回無料で受け付けております。

宮城県内の痴漢事件 痴漢で逮捕された場合の弁護活動

2022-10-15

痴漢事件を起こしてしまった場合の、刑事事件の手続きと弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県多賀城市に住んでいる会社員のAさんは、職場から帰宅するため同市にある駅から電車に乗りました。
電車に乗ったAさんは、近くにいた女性を見つけると、スカートの上から女性のふとももを手で触りました。
後日、被害にあった女性が交番に被害届を出したため、塩釜警察署が捜査を始めました。
その後、防犯カメラなどから身元が割れたAさんは、塩釜警察署痴漢の疑いで逮捕されました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

宮城県内の痴漢事件

一般に痴漢と呼ばれる行為には、自治体ごとに定められているいわゆる迷惑行為防止条例が適用され、処罰されます。
上記の刑事事件例は宮城県内で起きた事件であるため、宮城県の迷惑行為防止条例が適用されることになります。

宮城県の迷惑行為防止条例の第3条の2の1項の柱書には「何人も、公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗っている人に対し、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。」と記載されており、さらに第3条の2の第1項1号に「衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から又は直接人の身体に触れること。」と痴漢行為について規制しています。

上記の刑事事件例でAさんは公共の乗り物である電車の中で女性に対し、衣服等の上から身体に触れているので、宮城県の迷惑行為防止条例に違反していることは言うまでもありません。

痴漢の罰則規定

宮城県の迷惑行為防止条例の17条第1項1号に、第3条の2の第1項1号にあたる行為の罰則は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と記載されています。

痴漢事件の弁護活動

痴漢は被害者が存在する刑事事件であるため、被害者に対する示談交渉が重要な弁護活動になります。
被害者との示談を締結することができれば、不起訴処分を獲得することも可能です。
不起訴にならなくとも示談が成立していれば、処分結果に良い影響が出る可能性もあります。
示談交渉は示談書の作成など、専門的な知識が必要になります。
また、性犯罪では被害者は連絡先を被疑者に教えるのを躊躇うため、示談を締結するためには弁護士の存在は不可欠と言えます。
示談締結のためには、弁護士への早期の依頼が重要です。

宮城県内の痴漢事件でお悩みの方は

上記のような痴漢事件をはじめとする刑事事件でお困りの方、またはご家族が逮捕されてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご相談ください。
弊所は刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所であり、初回無料の法律相談や、逮捕されてしまった方のもとに直接弁護士が伺う 初回接見サービス をご利用いただけます。
痴漢事件などの刑事事件が発生した際には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までお気軽にご連絡ください。

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