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万引き(窃盗罪)で勾留決定に対する準抗告

2019-01-28

万引き(窃盗罪)で勾留決定に対する準抗告

50代女性Aさんは、宮城県名取市のドラッグストアで、化粧品(3000円相当)を鞄の中に入れ、そのままレジで精算せずに店を出ました。
店を出てすぐに、ドラッグストアの私服警備員に呼びとめられ、精算していない商品があることを指摘されました。
Aさんは、店からの通報を受けて駆け付けた宮城県岩沼警察署の警察官に万引き窃盗罪)の疑いで現行犯逮捕され、そのまま勾留されてしまいました。
(フィクションです。)

~窃盗罪~

窃盗罪は、他人の財物を窃取した場合に成立します(刑法235条)。
窃盗罪で起訴されて有罪となると、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処されます。

事例のAさんは万引きを行って窃盗罪で逮捕されています。

万引き」というと、いかにも軽いように用いられている言葉ですが、他人の財物を盗む点で、まぎれもなく窃盗罪にあたります。

万引きをしてしまった場合、初犯であれば被害品を還付した場合は厳重注意で済むこともありますが、被害店舗と示談できない場合は、罰金刑となって罰金を納付することになる場合があります。
繰り返し万引きを行ってしまうと、次第に罰金額は高額になっていき、それでも万引きを辞められなかった場合は、正式裁判になり、しまいに懲役刑を受けることになることもあります。

~逮捕・勾留による身体拘束~

窃盗事件が発覚すると捜査機関による捜査が始まります。
捜査機関に窃盗事件の犯人と判断された人は,逮捕される可能性があります。

万引きなど刑事事件を起こし逮捕された場合、最長で72時間身体拘束されることになります。
逮捕から検察への送致までの最長48時間(刑事訴訟法第203条1項、216条)、検察官が送致を受けた時から勾留を請求するまでの最長24時間(同法205条1項、216条)が、この72時間の内訳です。
しかし、身柄拘束は最長72時間で終わりというわけではなく、裁判官によって勾留が認められた場合、その後最長20日間もの間身体拘束を受け続けることになります。
裁判官が勾留を認める場合、身体拘束期間は原則10日間(同法208条1項、216条)ですが、勾留延長が認められればさらに10日間(同法208条2項、216条)もの間身体を拘束することが可能なのです。

逮捕・勾による身体拘束を受けている間、被疑者は通勤・通学することができないため、身体拘束の期間が長引くほど、被疑者の社会的地位に影響が出ることになります。

逮捕勾留が行われるのは,犯人の身柄の確保と当該窃盗事件について証拠を確保するためです。
逆に言えば,犯人の身柄の確保や証拠の確保をする必要がない場合,逮捕勾留をする必要はなく逮捕勾留されないということができます。

~勾留阻止~

勾留の要件として、「勾留の理由」と「勾留の必要性」がありますが、実際には多くの事件で簡単に勾留決定が出てしまう現実があります。
不当な勾留が決定されてしまった場合は、勾留決定に対して不服申立をすることができます。
不服申立制度としては、勾留理由開示請求・勾留取消請求・準抗告などが挙げられます。
「準抗告」(刑事訴訟法429条)という不服申立て手段は、裁判官が単独裁判官の資格でした裁判(命令)に対する不服申し立てのことをいいます。
勾留に対して不服申し立てをする場合は、刑事訴訟法第429条1項2号に基づき勾留の取消し・変更を求めることになります。

勾留決定に対する準抗告は、法律上は被疑者本人が行うことも可能です。
しかし、刑事事件の専門的な法律知識が必要となりますし、勾留による身体拘束を受けながら有利な証拠を収集し、かつ、効果的な準抗告申立書を作成するのは至難の技でしょう。
勾留決定が出されてしまい準抗告したい場合は、法律の専門家である弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士がおこなう初回接見サービスや無料法律相談を24時間受付中です。
万引き事件逮捕されてお困りの場合、勾留決定が出されたが釈放を望む場合は、まずはフリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。
(宮城県岩沼警察署までの初回接見費用:38,400円)

嫌疑なし・嫌疑不十分で不起訴(痴漢事件)

2019-01-27

嫌疑なし・嫌疑不十分で不起訴(痴漢事件)

仙台市青葉区在住のAさんは、仙台市地下鉄東西線に乗車中に、前に立っていたVさんに痴漢行為をしたとして、宮城県の迷惑行為防止条例違反(痴漢)の容疑で、宮城県仙台中央警察署取調べを受けています。
取調べで、Aさんは、Aさんの手がVさんの臀部に当たったことは認めています。
しかし、手が当たったのは、電車が大きく揺れた際にバランスを崩したためであり、たまたま手が当たっただけで痴漢をする気はまったくなかったと主張しています。
Aさんは、刑事事件専門の弁護士不起訴処分の獲得をするための弁護活動を依頼しました。
(フィクションです。)

~宮城県の迷惑行為防止条例違反の痴漢事件~

痴漢は、犯行態様によって、都道府県が制定する迷惑行為防止条例違反となるか刑法犯の強制わいせつ罪に当たるかが区別されます。
衣類の上から身体に触れる場合には、迷惑行為防止条例違反に該当します。
宮城県の条例では、痴漢について、「迷惑行為防止条例第3条の2」に規定があります。
第三条の二 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
一 衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から又は直接人の身体に触れること。
と定められています。

~不起訴処分~

不起訴処分とは、被疑者を起訴するか否かの判断権限を持つ検察官が、起訴をしないという決定をすることで裁判をせずに事件を終了させることを言います。
起訴するかどうかの判断は、検察官の裁量にゆだねられており(刑事訴訟法248条)、起訴前の段階では、検察官が起訴しないように、つまり不起訴にするように働きかけることが重要です。

不起訴処分になる理由はいくつも種類がありますが、代表的なものは、①嫌疑なし、②嫌疑不十分、③起訴猶予、があります。

①  嫌疑なし不起訴
犯人でないことが明白又は犯罪成立を認定する証拠がないことが明白な場合の不起訴処分
②  嫌疑不十分による不起訴
警察や検察庁が捜査を行ったものの、その犯罪の成立を認定する証拠が不十分である場合の不起訴処分
③  起訴猶予
犯罪の疑いが十分にあり、起訴して裁判で有罪を立証することも可能だが、特別な事情に配慮してなされる不起訴処分。
比較的軽い犯罪で、犯人が深く反省しており、被害弁償や示談などにより被害者の処罰感情が和らいでいる場合に認められる。

~痴漢事件の嫌疑なし、嫌疑不十分による不起訴~

被害者の体には触れていない、被害者の体に触れたが痴漢する意図はなかった,痴漢の犯人は自分ではないなど、痴漢行為を否認し,犯罪事実を争う痴漢否認事件の場合、弁護士は、検察官に対して嫌疑なし,嫌疑不十分という不起訴処分を求めることになります。
嫌疑なしか嫌疑不十分の場合は、起訴したとしても刑事裁判で有罪判決が出ない可能性が高いと見込まれるときに出される処分であるため、これらの理由による不起訴を勝ち取るためには、不起訴処分が相当であると検察官を説得することが必要です。

今回のケースではAさんに痴漢の故意はなかったと主張することが考えられます。

犯罪が成立するためには、故意が必要です(刑法38条)。
痴漢事件の場合、自分のおこなう行為が痴漢行為だと分かっていながらわざとした、と言える場合に故意があったとされます。
Aさんの場合、電車が大きく揺れた際にバランスを崩したためにたまたまVさんの臀部に手が当たっただけで、痴漢をする気はまったくなかったと主張しています。
痴漢について故意がないと認められれば嫌疑なしの不起訴となるでしょう。
(ちなみに、すべての犯罪において故意がなければ犯罪にならない、というわけではありません。
特別の規定が定められている場合には過失で足り、過失犯も処罰されるためです。
宮城県の迷惑行為防止条例の痴漢行為に関連する規定には、過失についての規定はありません。)

本当に痴漢をする気がなかったのか、つまり故意がなかったかどうかはAさんの内心に関する問題であるため、証明するのはなかなか難しいと予想されます。
本人やご家族では大変困難な作業ですので、弁護士に依頼する方が現実的な対応でしょう。
例えば、弁護士を通じて無罪の証拠を集めることや、捜査機関が集めた証拠が信用性の低いものであることを論理的に主張・立証していきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、不起訴(嫌疑なし・嫌疑不十分)の獲得実績豊富な刑事事件専門の法律事務所です。
痴漢事件で嫌疑なし・嫌疑不十分として不起訴処分を獲得したいという場合は、まずは無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
(宮城県仙台中央警察署への初回接見費用:34,100円)

薬剤師の業務上過失致死傷罪

2019-01-26

薬剤師の業務上過失致死傷罪

仙台市若林区在住の薬剤師Aさんは、業務上過失致傷罪の疑いで宮城県仙台東警察署により任意出頭を要請され、取調べを受ける予定です。
同署によると、薬剤師としてAさんが勤務中、患者Vさんに調剤した際に薬の取り違えを起こして、その結果Vさんに健康被害が起こったという疑いがかけられているそうです。
同署は、調剤したAさんの不注意による調剤過誤が原因とみて捜査を進めています。
宮城県仙台東警察署取調べに不安を感じているAさんは、仙台市内の刑事事件専門法律事務所の弁護士に無料法律相談をしました。
(フィクションです。)

~調剤過誤~

日本薬剤師会では、「調剤事故」、「調剤過誤」について、以下のように定義しています。
調剤事故: 医療事故の一類型。調剤に関連して、患者に健康被害が発生したもの。
                         薬剤師の過失の有無を問わない。
調剤過誤: 調剤事故の中で、薬剤師の過失により起こったもの。
                         調剤の間違いだけでなく、薬剤師の説明不足や指導内容の間違い等により健康被害が発生した場合も、「薬剤師に過失がある」と考えられ、「調剤過誤」となる。

もし、薬剤師が調剤過誤を起こしてしまった場合、刑法211条の業務上過失致死傷罪に問われる可能性があります。

~業務上過失致死傷罪~

業務上過失致死傷罪は、刑法211条前段に定められている犯罪です。
「業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する」と規定されています。

業務上過失致死傷罪の成立要件は、「一定の業務を反復継続して行う地位にある者」が、「業務上課せられる必要な注意を怠り、人を死傷させた場合」とされています。
ここでいう「業務」とは、判例によれば、「社会生活上の地位に基づき、反復継続して行う行為であって、生命身体に危険を生じうるもの」をいいます。
他人の生命や身体に危険が生じるような業務を実施している際に,過失行為(注意義務を怠って)によって人を死傷させた場合,その行為者自身や現場監督者などは業務上過失致死傷罪に問われる可能性があります。

業務上過失致死傷罪で起訴されて有罪が確定すれば「5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」が科せられます。

薬剤師の調剤過誤により業務上過失致死傷罪が問われた裁判例としては、処方箋の文字を読み間違えたケースや、投与量や効果の似ている他の薬剤と勘違いをして調剤したケースがあります。
前者に関しては。業務上過失致傷罪の成立が認められて、禁錮1年執行猶予3年とされている裁判例(福岡地判昭和52年3月31日)があります。
後者に関しては、業務上過失致死罪の成立が認められて罰金25万円が科されている裁判例(沖縄簡略式平成7年1月5日)があります。

~取調べ前に弁護士に相談を!~

警察に業務上過失致死傷罪で捜査されている場合、Aさんのように任意出頭を要請されて、取調べを受けることがあります。
取調べでは、調剤過誤が発生した経過等について聴取すると考えられます。

ところで、業務上過失致死傷罪は、罪名からもわかるように,過失犯です。
この場合の過失とは,業務上必要な注意義務を怠ることです。
過失の有無は、状況証拠と共に,取調べでの供述内容で過失が立証されることとなります。

事案によっては過失がないとの主張をすることにより,罪の成立を否定することが考えられます。
・充分な注意を尽くしていたとしても,傷害・死亡結果の発生は避けられるものではなかったという主張
・事故の発生は被害者側の過失によるものであって,本人には過失はなかったなどの主張
をする必要がある場合もあります。

取調べでは,自分の言いたいことがしっかり主張できない,主張が正確に取調官に伝わらない,取調官が言い分を受け入れてくれない,言い分が取調官によって曲解されるなどの理由から、思いがけず自分に不利な供述や虚偽の自白をさせられて、取り返しのつかないことになることもあります。
そのような事態にならないよう、取調べをうけることになった場合は,事前に刑事事件に強い弁護士に相談して、取調べ対応についてアドバイスを受けておくことをお勧めします。

また、業務上過失致死傷罪では、関係者からの取調べの他、現場や本社等に対し家宅捜索をする傾向があります。
家宅捜索などの刑事事件の手続や対応方法、刑事処分の見通しなど、刑事事件に巻き込まれた方にとって不安や心配事が尽きないでしょう。
そのような場合こそ、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談下さい。
刑事事件に関する不安や心配事,疑問点など何でもご相談いただけます。
(宮城県仙台東警察署への初回接見費用:36,900円)

傷害事件で審判不開始・不処分②

2019-01-25

傷害事件で審判不開始・不処分②

~前回からの続き~
宮城県七ヶ浜町の17歳高校生A君は、交際相手Vさんから別れ話を切り出された際、我を忘れてVさんを突き飛ばしてしまいました。
その結果、Vさんが加療1か月の怪我を負ってしまったため、A君は宮城県塩釜警察署傷害罪の容疑で取調べを受けており、いずれは事件が仙台家庭裁判所に送られると言われています。
A君は自分の行いを深く反省しています。
A君の両親が少年事件に詳しい弁護士に相談したところ、仙台家庭裁判所に事件が送られた後に審判不開始や不処分で事件が終結すれば、保護観察がつけられたり少年院に行ったりせずに済むと説明を受けました。
(フィクションです。)

前回は、「審判不開始」について解説しました。
今回は、「不処分」について解説します。
不処分決定の場合には,審判不開始決定と異なり,審判自体は開かれます。
不処分決定とは、家庭裁判所の調査の結果、少年院送致や保護観察などの保護処分には付さない旨の決定のことをいいます。
家庭裁判所は、審判の結果、保護処分に付することができず、又は保護処分に付する必要がないと認めるときは、その旨の決定をしなければなりません(少年法23条2項)。
不処分決定となった場合、少年に対して訓戒を与えたうえで手続きは終了します。

「保護処分に付することができない」場合とは、

①非行なし:少年の非行事実の存在について蓋然性が認められない場合で成人事件における無罪に相当するもの

②所在不明等:少年に所在不明、死亡、海外居住、病気・心神喪失等の事情が生じた場合、

③審判が適法であるための条件を欠く場合

があります。

「保護処分に付する必要がないと認めるとき」とは以下のような場合です。
①保護的措置:調査・審判の過程で,調査官や裁判官、弁護士による働きかけにより、要保護性が解消し、もはや少年に再非行の可能性が認められなくなった場合
②別件保護中:他の事件について保護的措置や保護処分に付されているために,本件で処分をする必要がないと認められる場合
③事案軽微:非行事実が極めて軽微な場合。事案が軽微な場合は、審判不開始がなされることも多いです。

不処分となる多くの場合が,「保護処分に付するまでの必要がない場合」です。
保護処分に付するまでの必要がない場合として不処分を獲得するためには,審判までに少年に対して教育的な働きかけを行って少年の事件に対する反省を深めること,家庭環境・学校・職場など少年を受け入れる環境を整えることによって、あえて保護処分をする必要がない(要保護性がない)と判断されなければなりません。

少年の要保護性の解消のためには、保護者の協力も不可欠で、保護者が少年や自身の問題に向き合うとともに、生活環境や家庭環境を整えることも重要です。
少年が再非行に走らないため,少年本人がしっかりと非行について考えて今後の人生につなげていく必要もあり、そのためには付添人弁護士などの専門家の協力を得るのがよいでしょう。

少年事件に慣れた弁護士に依頼した場合は、保護者に対して、養育態度や親子関係の問題点を指摘し、必要なアドバイスや環境の調整をする等の措置を行うことができます。

傷害罪など少年事件でお困りの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご用命ください。
弊所は刑事事件少年事件を専門に取り扱っている法律事務所であり、少年事件に詳しい弁護士が多数所属しています。
傷害事件では、被害者への謝罪や被害弁償なども必要になります。
なるべく早期にご依頼いただくことで、より充実した活動を行うことができます。
まずは、お気軽に無料法律相談をご利用ください。
(宮城県警察塩釜警察署への初見接見費用:38,800円)

傷害事件で審判不開始・不処分①

2019-01-24

傷害事件で審判不開始・不処分①

宮城県七ヶ浜町の17歳高校生A君は、交際相手Vさんから別れ話を切り出された際、我を忘れてVさんを突き飛ばしてしまいました。
その結果、Vさんが加療1か月の怪我を負ってしまったため、A君は宮城県塩釜警察署傷害罪の容疑で取調べを受けており、いずれは事件が仙台家庭裁判所に送られると言われています。
A君は自分の行いを深く反省しています。
A君の両親が少年事件に詳しい弁護士に相談したところ、仙台家庭裁判所に事件が送られた後に審判不開始や不処分で事件が終結すれば、保護観察がつけられたり少年院に行ったりせずに済むと説明を受けました。
(フィクションです。)

~傷害罪~

傷害罪は、「人の身体を傷害した者は,15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と規定されている罪です(刑法204条)
「傷害」とは,人の生理的機能に障害を生じさせたことを意味します。
暴力を振るって他人に怪我をさせる行為が傷害罪の「傷害」に当たる典型的な行為です。
法定刑にかなりの幅がある理由は、「傷害」には後遺症が生じるような重い結果もあれば,1,2週間で治る怪我も含むためです。
比較的軽い怪我なら,何かのはずみで傷害罪の加害者になってしまう場合もありえます。

~少年事件~

少年事件とは,A君のような20歳未満の者が犯した犯罪に関する事件をいいます。
成人が犯罪をした場合には,刑事裁判にかけられて法定刑の範囲内で刑罰が科されます。
しかし,少年に対しては,その未来や更生可能性を考慮し,健全な育成を目指すべく、保護観察や少年院送致といった「保護処分」が行われることになっています。
少年事件については、成人が受ける裁判とは異なる特別な手続きが少年法などで定められています。
主に、家庭裁判所という裁判所において手続きが進められることになります。

~少年事件の終局処分~

家庭裁判所に係属した少年事件は、終局決定によって終結します。
終局決定には、審判不開始、不処分、保護処分(少年院送致、保護観察等)、検察官送致などがあります。
その中でも今回と次回で、「審判不開始」と「不処分」について説明いたします。

「審判不開始」決定とは,家庭裁判所における調査の結果,審判に付することができない場合,もしくは,審判に付するのが相当ではない場合に,審判を開始しない旨の決定をすることをいいます(少年法第19条第1項)。
審判不開始決定となると、その時点で事件が終了するため、その後家庭裁判所における審判が開かれることはありません。
審判が開かれないということは、少年院送致などの保護処分を受けることがないということなので、少年にとって大きなメリットがあるといえるでしょう。
(なお、審判不開始決定が出される前に、少年やその保護者が調査官の調査のために家庭裁判所に呼ばれることはあります。)

審判不開始決定が出される場合の一つである,「審判に付することができない場合」とは、①審判条件が存在しない場合、②非行事実存在の可能性がない場合、③少年の所在不明・海外居住・疾病・心神喪失などにより調査・審判が法律上又は事実上不可能になった場合が考えられます。

「審判に付するのが相当でないとき」とは、審判条件や非行事実の存在が認められ,審判を行うことは可能であるが,保護処分等を行うことが妥当ではなく,裁判官による直接審理の必要もない場合です。
以下の3つに分類されています。
①保護的措置:調査官の訓戒,教育的指導や保護的措置、被害者の話を聞いて内省を求めるなどにより,少年の要保護性が既に解消した場合
②別件保護中:別の事件によって保護観察等の保護処分が行われているため、本件で新たな処分をする必要がないとき
③事案軽微:非行事実が極めて軽微で,すでに警察,家庭,学校等で適切な措置がとられたことで要保護性が解消し,再非行のおそれもなくなっている場合

審判不開始決定が出される場合,多くは審判に付するのが相当ではない場合だとされています。

弁護士に依頼して審判不開始を目指す場合、家庭裁判所に対して、事件が重大でないことや、これまでの少年の更生の様子、家庭環境や生活環境に問題がないまたは解消されたことなどを伝えて、審判不開始決定を出してもらえるように働きかけていきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、これまで数多くの少年事件のご依頼をいただき、審判不開始決定や不処分決定を獲得してきました。
お子様の傷害事件が家庭裁判所に送られてお困りの場合は、まずはお気軽に無料法律相談をご利用下さい。
お子様が逮捕など身柄拘束を受けている場合は初回接見サービスのご利用をご検討下さい。
(宮城県塩釜警察署への初回接見費用:38,800円)

未熟運転で危険運転致死罪

2019-01-23

未熟運転で危険運転致死罪

宮城県多賀城市の20歳専門学校生Aさんは、親の車を勝手に使用して無免許運転をして、見よう見まねで車を操作して走行していたところ、信号のない交差点において横断歩道を横断していたVさんを轢いてしまいました。
Vさんは意識不明の重体で病院に搬送されましたが、数日後に死亡しました。
宮城県塩釜警察署はAさんを危険運転致死罪(未熟運転)の容疑で逮捕しました。
(フィクションです。)

~危険運転致死罪(未熟運転)~

交通事故を起こして人を死傷させた場合に対する刑罰は、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、自動車運転死傷行為処罰法)」」という法律で定められています。
人身事故、死亡事故については、かつては刑法上の業務上過失致死傷罪(刑法211条)が適用されていましたが、自動車事故に対する国民の処罰感情の高まりを受けて,規制を強化する形で上記の法律が制定されました。

人身事故、死亡事故の場合にあたりうる犯罪にはいくつか類型があります。
通常の交通事故であれば、自動車運転死傷行為処罰法5条の過失運転死傷罪が成立することが多いです。
しかし、あえて危険な運転行為をして人身事故を起こした、飲酒や薬物の影響があったことを隠ぺいしようとした、無免許で人身事故を起こしたといった、より重大で悪質な類型では、刑罰が重く定められています。
酩酊運転など類型的に高い危険性を帯びた運転行為により人を負傷させた場合に適用されるのが、危険運転致死傷罪です。
危険な運転を行って人を負傷させた者は15年以下の懲役、人を死亡させた者は1年以上20年以下の有期懲役に処されます(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律2条)。

危険な運転とは、次に掲げる行為を言います。
1.アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
2.その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
3.その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
4.人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近しかつ重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
5.赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
6.通行禁止道路を進行しかつ重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

今回のAさんは、無免許で見よう見まねで車を操作して走行していたところ、死亡事故を起こして、危険運転致死傷罪の構成要件の1つとされている上記の3.「その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為」(いわゆる未熟運転)で逮捕されています。
この罪は、未熟運転致死傷罪と呼ばれることがあります。

では、「進行を制御する技能を有しない」とは無免許運転のことを指しているのかというと、実は「無免許運転」を意味するわけではありません。
判例では、「進行を制御する技能を有しない」とは、ハンドルやブレーキなどを操作する初歩的な技能すら有しないような、運転の技能が極めて未熟なことを指している、と考えています。
つまり、「進行を制御する技能を有しない」=無免許運転ということではないのです。

無免許運転といっても、運転免許の停止や取消・期限切れなどにより無免許となっている者や、外国人で母国では運転免許があるが日本では無免許の者、まったく免許を取得したことのない者、路上教習は終了して運転の技量はあるが筆記試験が未受験や不合格で無免許である者など、様々なパターンがあります。

無免許であったとしても、基本的な自動車操作の技能が認められれば、「進行を制御する技能を有しない」とはされず、危険運転致死傷罪(未熟運転)の要件には当てはまりません。

実際に、危険運転致死傷罪(未熟運転)が問題となった判例では、無免許運転の暴走車両が人の集団に突っ込み多数が死傷していますが、運転者が無免許運転を繰り返していたことから一定の運転技量はあったという認定がなされて、危険運転致死傷罪(未熟運転)が適用されませんでした。

逆に、運転免許を有していても、長年ペーパードライバーで基本的な自動車操作の技能を失っているような状態で運転し、人を死傷させた場合は、危険運転致死傷罪(未熟運転)の要件にあてはまることになります。

危険運転致死傷罪は、非常に重い刑事処罰を科せられる可能性があります。
非常に重い刑事処罰を受ける可能性のある場合は、早期に弁護士に依頼して的確な刑事弁護を受ける必要性が高いです。
危険運転致死傷罪などの交通事故でお困りの場合は、交通事件・刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご用命ください。
(宮城県塩釜警察署までの初回接見費用:38,800円)

受験生が大麻所持2

2019-01-22

受験生が大麻所持2

~前回からの続き~

受験を間近に控えた高校3年生A君(宮城県塩釜市在住)は、宮城県塩釜警察署に,大麻取締法違反(所持)で現行犯逮捕されました。
深夜塾から帰宅途中のA君に対して、宮城県塩釜警察署の警察官が職務質問と所持品検査をした際、A君が乾燥大麻入りのポリ袋を所持していたことが判明しました。
A君の両親は,A君の釈放に向けて少年事件専門の弁護士に刑事弁護を依頼しました。
(フィクションです)

前回の記事では、大麻は覚醒剤等の他の薬物に比べて、検挙人員のうち若年層の比率が高いことが特徴であるとお話ししました。
大麻などの薬物事犯では、一般に、逮捕勾留される可能性が極めて高く、未成年(以下、「少年」)であっても成人とあまり変わりありません。
少年が周囲の誘いを断り切れなかった、さほど罪の意識を持たずに興味本位で使用してしまったというケースであっても、逮捕勾留されてしまい、少年鑑別所に収容される可能性が高いです。

事例のA君は、受験を間近に控えた受験生であるため、ご両親としては、何とかA君を早期に釈放してもらって受験できるようにしたいと考えると思います。
釈放を求める場合、A君が手続きのどの段階であるかによって、弁護士がおこなう活動が異なってきます。
どの段階にせよ、保護者の身元引受書や上申書,学校の成績表、試験の予定表、受験票など,可能な限り,多くの資料を準備することが重要です。

1 逮捕段階

警察に対してはA君の釈放、検察官に対しては勾留請求,勾留に代わる観護措置請求をしないよう,裁判官宛には勾留勾留に代わる観護措置の決定を出さないように、意見書や添付資料などを提出するなどしてA君の釈放を求めていきます。

2 勾留,勾留に代わる観護措置段階

これらの決定に対して、準抗告申立てという異議申立てを行い,Aさんの釈放を求めます。
その他に、勾留の執行停止の申立てという手段もあります。
勾留の執行停止」とは,裁判所が「適当と認めるときに」,勾留決定を一時的に停止してもらうことにより,停止している間だけ釈放してもらう制度です。
例えば,両親や配偶者等の危篤,家庭の重大な災害,就職試験,入学試験の場合などに認められる可能性があります。
準抗告との違いは,釈放される期間が一時的である点で、勾留を停止する必要がなくなった場合には,再度警察などに留置され身柄拘束を受けることになります。

3 家庭裁判所送致段階

勾留されている少年については,家庭裁判所送致時に,観護措置決定を出すか否かの判断がなされます。
観護措置決定が出された場合は、一般的に4週間程度少年鑑別所に収容されることになります。
裁判官宛に観護措置決定を出さないよう意見書,上申書等を提出する、裁判官と面談するなどしてA君の釈放を求めていきます。
少年の更生の度合いや少年鑑別所に収容されることの不利益等を弁護士から的確に伝えることで,裁判官に観護措置決定を思い止まらせることができる可能性があります。

観護措置決定が出た後であれば、異議申立てや観護措置取消を求めるなどして、A君の釈放を求めていくことは可能です。
観護措置取消に関しては、受験など少年にとって重要なイベントがある場合,一時的に観護措置を取消してもらい、用件が済んだ後,再度,観護措置をとるという柔軟な方法がとられることもあります。
弊所でも、弁護士の活動により、入学試験のための一時的な観護措置取消が認められて、少年が無事入学試験を受験できたというケースが実際にありました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、少年事件刑事事件専門の法律事務所であり、少年や被疑者・被告人の方に対してオーダーメイドの弁護活動・付添人活動をおこなっております。
受験生でなんとか釈放してほしいという少年事件でお困りの場合は、まずはお気軽にフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
(宮城県塩釜警察署への初回接見費用:38,800円)

受験生が大麻所持1

2019-01-21

受験生が大麻所持1

受験を間近に控えた高校3年生A君(18歳、宮城県塩釜市在住)は、大麻取締法違反(所持)で宮城県塩釜警察署に現行犯逮捕されました。
夜遅くに塾から帰宅途中のA君に対して、宮城県塩釜警察署の警察官が職務質問と所持品検査をした際、A君が乾燥大麻入りのポリ袋を所持していたことが判明しました。
A君の両親は,A君の釈放に向けて少年事件と薬物事件に詳しい弁護士に依頼しました。
(フィクションです)

~若年層と大麻~

大麻は同じ違法薬物の中では、覚せい剤ほど依存性はないと言われているものの,多数の違法薬物の入口となっていると言われています。
大麻は、大麻自体による危険だけでなく、違法薬物に対する抵抗感をなくすという意味でも大変危険な薬物と言えるでしょう。
A君はまだ高校3年生ですが、乾燥大麻を所持していたとして、大麻取締法違反(所持)で現行犯逮捕されています。

未成年のお子様(以下、「少年」)を持つご両親にとって、自分の子供が大麻所持で逮捕されるというのは、非常にショッキングなことでしょう。
しかし、実は、少年と薬物、特に大麻に関しては、決して縁遠いといえるものではないのです。

厚生労働省のサイトの「大麻を巡る現状」というページによると、大麻事犯の検挙人員に占める10代・20代の割合は4割強を占め、覚醒剤等の他の薬物に比べて、若年層の比率が高いことが特徴とされています。
平成29年の大麻事犯は、特に若年層を中心とした増加が顕著でした(警察庁平成30年4月12日発表「平成29年における組織犯罪の情勢」)。
学生に限ってみると、平成29年において、中学生が前年と同数の2人、高校生が前年比21人増の53人、大学生が前年比15人増の55人が大麻事犯で検挙されています。

初めて大麻を使用した年齢の調査によっても、若年で大麻に手を出してしまう人が意外に多いことがみてとれます。
警察庁が平成29年10月1日から11月30日までの間に大麻取締法違反で検挙された535人を対象に実施した大麻乱用者の実態に関する調査結果によると、対象者が大麻を初めて使用した年齢は、「20歳未満」が195人(36.4%)、「20歳代」が211人(39.4%)、30歳代が45人(8.4%)、40歳代が12人(2.2%)であり、平均年齢は21.9歳、最年少はなんと12歳(3人)でした。

少年が大麻などに手を染めてしまうケースの多くは,周りの人間の誘いを断れなかった,薬物の危険性に対する誤った認識からタバコを吸う感覚で薬物を使用してしまったというケースが多いと言われています。
同調査では、大麻を初めて使用した経緯についても調べています。
「誘われて」341人(63.7%)が、「自分から求めて」121人(22.6%)を上回っており、初めて使用した年齢が若いほど、誘われて使用する比率が高いという調査結果だったそうです。
大麻を始めて使用した時の動機については、「好奇心・興味本位」が54.9%を占めていますが、20歳未満および20歳代は「その場の雰囲気」と回答した者が10%台もいました。
このことから、警察庁は若年層の大麻利用について「周囲に影響される傾向にある」と分析しています。

~大麻事件の逮捕勾留、少年鑑別所~

大麻などの薬物事案では、一般に、逮捕,勾留される可能性が極めて高く、少年であっても成人とあまり変わりありません。
少年が周囲の誘いを断り切れなかった、さほど罪の意識を持たずに興味本位で使用してしまったというケースであっても、残念ながら、逮捕・勾留される可能性が高いです。
そして、少年鑑別所に収容される可能性も高くなります。

事例のA君は、受験を間近に控えた受験生です。
ご両親としては、何とかA君を早期に釈放してもらって受験できるようにしたいと考えると思います。
釈放を求める場合、A君が手続きのどの段階であるかによって、弁護士がおこなう活動が異なってきます。
次回は、段階に応じてどのような活動があるかについてお話していきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件・薬物事件どちらの取り扱いもある刑事事件専門の法律事務所です。
24時間365日休まず、無料法律相談と初回接見サービスをお受付しております。
大麻所持少年事件逮捕されてお困りの場合は、お気軽にフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
(宮城県塩釜警察署への初回接見費用:38,800円)

集水枡の蓋を窃盗

2019-01-20

集水枡の蓋を窃盗

昨年11月に、林道の集水枡の鋼鉄製の蓋16枚がなくなって青森市被害届を提出するという事件があり、東奥日報などで報道されていました。
被害品は、林道にある集水桝にかぶせていた鋼鉄製の蓋計16枚で、被害額は計43万円だそうです。
青森市は青森県警察青森警察署に被害届を出しているそうです。

似たような事件は時折、起きているようで、昨年12月に大阪府でも側溝のふた6枚を盗んだとして、会社員の男が窃盗罪の疑いで逮捕されています。
警察署によると、会社員の男は「100カ所以上でやった」「売却目的だった」と供述しているそうです。
この事件で盗まれたのは金属製で格子状の「グレーチング」と呼ばれる蓋で、1枚の重さは15~20キロだったとみられ、1キロ当たり約30円で金属くずとして業者に売れるとのとことです。

~窃盗罪~

他人の意思に反して他人の物を無断で持っていったりする場合には、窃盗罪が成立します。
窃盗罪は、刑法235条に規定されており、「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と定められています。
窃盗の態様は、あらゆる手段や被害金額の多寡がありますので、法定刑も幅広く規定されています。
「他人の財物」とは、他人の占有する財物をいい、「占有」とは、簡単にいえば、他人が管理する、という意味です。

~窃盗罪の刑罰~

窃盗罪で起訴されて有罪となった場合、法律上は、最高で10年の懲役まで科すことができます。
量刑については、被害金額、窃盗行為の態様(手口や頻度、計画性など)、動機(転売目的かなど)、余罪、前科、示談の有無などの事情が関わってきます。
窃盗罪の中でも、初犯で単なる少額の商品の万引きなどの場合、被害者と示談できれば微罪処分や不起訴になる可能性が高いです。
しかし、同じ窃盗罪という罪名で初犯であっても、被害金額やその手口、動機などによっては、正式裁判になったり、懲役刑になったり、ということはありえます。

転売・売却目的の窃盗は悪質な動機(=悪質性が高い)と評価されやすいと言われています。
転売・売却という目的で窃盗を行っていることから、計画性のある犯行で、かつ、窃盗したものを売却することで利益を得ているなどの理由から処分が重くなりやすいようです。

また、窃盗を常習的に繰り返していると、重く処罰されやすくなります。
なぜなら、常習的に犯行を繰り返しているということは、「規範意識が鈍くなっている」、「反社会性が顕著である」などと評価されやすくなるためです。
そのように評価されて起訴された場合、裁判の結果、実刑になることも考えられます。

事例の事件の場合、被害品が林道にある集水桝にかぶせていた鋼鉄製の蓋計16枚で、被害額は計43万円だとのことなので、被害金額が少なくないことから、公判請求されて実刑になるおそれも考えられるでしょう。

~窃盗罪の刑事処分を軽くするためには~

窃盗罪は財産に対する犯罪で被害者に経済的損害が生じているため、被害者へ被害弁償・示談をして許してもらうことが,刑事処分の見通しに大きく影響します。
被害弁償をすることで,被害が実質的に回復するためです。
被害弁償や示談ができていれば、起訴されたとしても,執行猶予判決になる可能性が高まります。

しかし、被害者が国や地方公共団体、大きな会社であるような場合には注意が必要です。
このような相手方が被害者である場合、被害弁償や示談にそもそも応じない場合があります。
(被害者が被害弁償や示談に応じない場合は、示談の経緯を裁判等で主張することとなります。)
例えば、事例の事件の場合は、被害者は青森市ですので、地方公共団体が被害者ということになります。

難しい示談交渉が予想される場合、弁護士を弁護人として選任する必要性が高いと言えます。
窃盗罪における示談は、できるだけ早い段階で成立させた方がより有利な結果になる可能性が高いので、早期の段階で弁護士を選任することが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、窃盗罪などで数々の示談をまとめ上げてきました。
窃盗罪で示談したい、逮捕されないか不安だという方は、まずはお気軽に無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
(初回法律相談:無料)

女装男性下半身露出で公然わいせつ罪②

2019-01-19

女装男性下半身露出で公然わいせつ罪②

~前回からの流れ~

20代男性Aさんは、宮城県松島町の商業施設内で、女性Vさんに対して、履いていたスカートをまくりあげて下半身を露出した公然わいせつ罪の疑いで宮城県塩釜警察署逮捕されました。
事件を起こしたとき、Aさんは、下着を身に着けずにスカートを履き、化粧やかつらをして女装していました。
同署管内では、スカート姿の男が下半身を露出しているという通報が相次いでおり、Aさんの服装と類似していることから、警察はAさんに余罪があると見て調べています。
(事実に基づいたフィクションです。)

前回の記事では、公然わいせつ罪とはどういう犯罪か、公然わいせつ罪で行われる逮捕の種類はどのようなものがあるかについてご説明しました。
今回の記事では、公然わいせつ罪余罪について取り上げます。

~公然わいせつ罪と余罪~

事例では、宮城県塩釜警察署管内で、スカート姿の男が下半身を露出しているという通報が相次いでおり、Aさんの服装と類似していることから、警察はAさんに余罪があると見て調べています。
余罪とは、捜査機関が被疑者を逮捕・勾留する根拠になった被疑事実とは異なる被疑事実をいいます。
逮捕・勾留の根拠とされている被疑事実以外は、全て余罪として扱われます。
例えば、公然わいせつ事件Aで逮捕・勾留され、その取り調べ中に公然わいせつ事件Bについても自白したことで公然わいせつ事件Bが明らかになったという場合、捜査機関は公然わいせつ事件Bを「余罪」として捜査の対象と考えます。

公然わいせつ罪の事件は,余罪が複数あるケースが多いと言われています。
近くで似たような手口の事件が相次いでいるような場合は、それらの事件が余罪捜査の対象になることが考えられます。

公然わいせつ罪の法定刑は、「6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」と、他の性犯罪に比べて,法定刑がそれほど重くありません。
しかし、余罪が複数あるケースでは,初犯であっても公判請求(起訴)される可能性が考えられます。
余罪がある場合は、弁護士に依頼して、先の流れを予測しながら弁護方針を固めてもらい、しっかりとした対応をする必要が高いと言えます。

~余罪があると~

刑事事件で逮捕された場合、逮捕から48時間以内に、身柄が検察庁に送致され、検察官が24時間以内以内に被疑者を勾留する必要があるか否かを判断します。
検察官が勾留請求をし、裁判官が認めた場合、勾留が付されて10日間(最大で20日間)身体拘束されることになります。
余罪がある場合には、勾留期間終了後に再逮捕されるおそれがあります。
逮捕された場合、再度、再逮捕された被疑事実について勾留決定がなされる可能性があります。
余罪が複数あるような場合には、かなりの長期間の身体拘束が続くおそれがあります。
(なお、余罪がある事例であっても、別罪として立件されないケースや再逮捕されないケースもあります。)
加えて、余罪が複数ある事案は、より悪質だと考えられて、捜査や取調べが厳しくなる可能性もあります。

余罪についての対処は複雑で、どのように対処すべきか自分だけで考えて対応することは難しいです。
捜査機関に露見していない余罪がある場合には、まずは弁護士に相談してみることをお勧めします。
なお、弁護士には守秘義務があるため、弁護士余罪を話したことによって捜査機関に余罪が伝わってしまうことはありません。

公然わいせつ罪によって捜査されている、家族が逮捕されてしまった、余罪について心配という場合には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にお任せください。
無料法律相談、初回接見サービスのお申込みは。フリーダイヤル0120-631-881にてお受付しています。
(宮城県塩釜警察署への初回接見費用:38,800円)

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