土地を無断使用して取調べ【不動産侵奪罪】

土地を無断使用して取調べ【不動産侵奪罪】

不動産侵奪罪で取調べを受ける場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【事例】
宮城県大崎市に住むAさん。
自宅敷地に畑があります。
隣の家に住むVさんの敷地との境界線が曖昧なのをいいことに、徐々に耕作範囲を広げて、Vさんの敷地部分も畑として利用していました。
後日、Vさんが敷地の売却を検討し、測量をした結果、登記簿記載の面積よりも狭くなり、不審に思って詳しく調べたところ、Aさんの行為が判明。
VさんはAさんに畑として使うのをやめるよう言いましたが、Aさんは聞き入れようとしませんでした。
困ったVさんは警察に被害届を提出。
古川警察署からAさんに連絡が入り、事情を聞きたいから署まで来るように言われました。
Aさんは、警察沙汰になったことに驚き、これから逮捕されるのではないかと不安になりました。
(事実をもとにしたフィクションです)

~不動産侵奪罪とは~

隣の家の敷地を勝手に畑として使っていたAさん。
民事上、Vさんから損害賠償請求を受ける可能性があるほか、不動産侵奪罪という犯罪が成立してしまう可能性があります。

刑法第235条の2
他人の不動産を侵奪した者は、十年以下の懲役に処する。

「侵奪」とは、不動産に対する他人の占有を排除し、自己または第三者の占有に移すことをいいます。
今回問題となっている土地はVさんが自宅敷地として占有していたわけです。
しかしAさんはこの土地を畑として利用することによって、Vさんの占有を排除し、自己の占有に移したということになるので、「侵奪」に該当します。

したがってAさんは「他人の不動産を侵奪した者」として、10年以下の懲役に処せられる可能性があるわけです。

~今後の流れは?~

このまま逮捕されずに在宅事件として捜査が進む場合、まずは警察においてAさんの取調べや現場検証等の必要な捜査を行い、その捜査結果が記載された書面を検察官に送ります(書類送検)。

そして検察官もAさんの取調べを行うなどの捜査をした上で、Aさんを正式な刑事裁判にかけるか(起訴)、または不起訴処分にするか、という判断をします。

起訴されると、不動産侵奪罪には罰金刑の定めがないですから、良くても執行猶予付きの有罪判決となり、前科が付いてしまいます。

逆に不起訴処分は、犯罪が成立しない、証拠が不十分、犯罪が成立しているけど軽微な事件なので今回は不問にする、といった場合になされます。
前科も付かない形で手続が終わることになります。

~逮捕の可能性はある?~

一般的には、犯罪の内容が悪質なほど、また証拠隠滅や逃亡のおそれが高いほど、逮捕されてしまう可能性も高くなります。

仮に逮捕された場合、最大23日間警察署等に拘束されて取調べ等の捜査を受けた後に、在宅事件と同様、起訴するか不起訴にするかの判断がなされます。
起訴となれば、保釈が認められない限り、身体拘束が続いてしまうことも制度上はあり得ます。

今回は比較的単純な事件であり、しかもいきなり逮捕されずに呼び出されただけということを考えると、Aさんが逮捕される可能性は低いかもしれません。
しかし、万が一にも逮捕されないように、さらには不起訴処分となるように、すみやかに土地を返還する、損害を賠償して示談をする、などの対応が必要となります。

~弁護士に相談を~

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
刑事事件の経験が豊富な弁護士による法律相談を初回無料でお受けいただけます。

万が一逮捕されている場合には、ご家族などから初回接見のご依頼をいただければ、拘束されている警察署等にてご本人に面会(接見)し、事件内容をお聴き取りした後、疑問点にお答えしたり、今後の手続の流れのご説明やアドバイスなどを致します。
接見後には、その結果をご家族にご報告致しますので、報告を聞いていただいた上で、正式に弁護活動を依頼するかどうかを決めていただけます。

不動産侵奪罪などで捜査を受けている場合には、ぜひご連絡ください。

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