仙台のドン・キホーテに爆破予告【威力業務妨害罪】

仙台のドン・キホーテに爆破予告【威力業務妨害罪】

仙台のドン・キホーテに爆破予告がなされた事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【参考ニュース】
仙台駅前のドン・キホーテに爆破予告 買い物客避難
YAHOO!ニュース(KHB東日本放送提供)

この事件は2020年1月27日、ドン・キホーテ仙台駅西口本店に対し、爆発物を仕掛けたという電話が入り、一時買い物客らが避難したという事件です。
結局、爆発物は見つかりませんでしたが、警察は威力業務妨害の疑いで捜査をしています。

~威力業務妨害罪とは~

今回問題となっている威力業務妨害罪とはどんな犯罪なのでしょうか。
まずは条文を見てみましょう。

刑法第234条
威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。

これが威力業務妨害罪の条文です。

まず、「威力を用いて」とは、簡単に言うと、人の自由意思を制約しうるような暴行・脅迫や威圧的な言動などを行うことをいいます。
今回の事件のように爆発物を仕掛けたという電話があれば、警察に通報したり、お客さんを避難させたりする必要が生じ、店を営業したいという自由意思を制約することになるので、「威力を用いて」に当たるでしょう。

次に、「人の業務を妨害した」というのは、業務に支障が生じてもおかしくなかった状況であれば該当するとされています。
結果的に業務に支障が生じなくてもいいわけです。
今回の事件ではお客さんを避難させて一時的に営業を停止し、実際に業務に支障が生じているわけですから、「人の業務を妨害した」に明らかに該当します。

したがって、威力業務妨害罪が成立することになるでしょう。

罰則は、「前条の例による」ことになります。
前条(233条)は偽計業務妨害罪の条文ですが、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金が定められているので、威力業務妨害罪の場合も同じ刑罰に処せられる可能性があるということになります。

~こんな場合も威力業務妨害罪に~

爆破予告というのは時々ニュースで話題にはなるものの、件数自体はそう多くないでしょう。
しかし、他にも威力業務妨害罪が成立しうる行為は色々と考えられます。

たとえば
「暴力団員を連れてお前の店に行くから覚悟しておけ」
などと言って、営業に支障を生じうる状態にした場合や、
「商品に針を入れた」
などという電話をかけた場合などが考えられます。

また、酔っぱらって店員や他のお客さんを怒鳴り散らすなどして、通常の営業に支障が生じうるような状況になったといった場合にも、威力業務妨害罪が成立する可能性があります。

爆破予告などは計画性のある犯行と言えるので、ここまでする人は少ないかもしれませんが、酔っぱらってやりすぎてしまったくらいであれば、してしまう人もいるかもしれません。

~弁護士に相談を~

あなたやご家族が威力業務妨害罪などで逮捕されたり、取調べを受けたりすると、被害者への謝罪・賠償や示談締結はどうすればいいのか、取調べではどう受け答えしたらよいのか、いつ釈放されるのか、どれくらいの刑罰を受けるのかなど、不安な点が多いと思いますので、ぜひ弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
逮捕されている事件では、ご家族などから初回接見のご依頼をいただければ、拘束されている警察署等にて、ご本人に面会(接見)し、事件の内容を聴き取った上で、今後の見通しなどをご説明致します。
接見後には、接見の内容などをご家族にお伝え致しますので、それを聞いていただいた上で、正式に弁護活動を依頼するかどうかを決めていただけます。

また、逮捕されていない場合やすでに釈放された場合には、事務所での法律相談を初回無料でご利用いただけます。

ぜひお早めに0120-631-881までご連絡ください。

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