Archive for the ‘刑事事件’ Category

部活のコーチによる傷害事件

2021-07-30

部活のコーチによる傷害事件

部活のコーチによる傷害事件について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

宮城県太白区の中学校の野球部のコーチを務めるAさんは,同市内の運動場において,男子部員(Vさん)の顔面を足蹴りするなどし,Vさんの顔を赤く腫れさせるなど怪我を負わせたとして,宮城県仙台南警察署の警察官により,傷害罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Vさんの顔が赤く腫れているのを不審に思った保護者がVさんから話を聞き,宮城県仙台南警察署に傷害事件の被害届を提出しました。
Aさんは,警察官による傷害事件の取調べに対して,「カッとなってしまった」と話し,傷害罪の容疑を認めています。
Aさんは,いつになったら警察署から出ることができるのでしょうか。
(2021年7月26日にテレビ熊本に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【傷害事件で逮捕されるときとは】

刑法204条
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

Aさんは,宮城県仙台南警察署の警察官により,傷害罪の容疑で逮捕されてしまいました。
実は,逮捕というものは,刑罰そのものではありません。
逮捕とは,証拠を隠滅するおそれがあるときや逃亡するおそれがあるときに,これらを防ぐためになされます。

【勾留とは】

勾留とは,上記の逮捕に引き続く身体拘束のことをいいます。
逮捕は最長で72時間なされる可能性があります。
これに対して,勾留は最長で20日間なされる可能性があります。

なぜ逮捕勾留の2つの身体拘束があるのかと疑問に思う方もいると思います。
この点については,逮捕勾留をする際には,裁判所が発行するいわゆる令状が必要となるところ,勾留という長期の身体拘束をする際に再度令状を必要とすることで,不当に長期間の身体拘束がなされないように審理・配慮しているのだと考えられます。

【勾留はいつ終わるのか】

勾留は原則として10日間,例外的に延長されてしまうと,最長で20日間なされる可能性があります。
勾留がなされている間は,傷害事件の被疑者の方は,当然ですが,仕事に行ったり,家族の方と自由に面会したりすることができません。

【身体拘束を解くためには】

それでは,勾留の期間が終わるまでずっと待っていなければ傷害事件の身体拘束からは解放されないのかというと,そうではありません。
すでに述べた通り,勾留は,逮捕に引き続く身体拘束として,傷害事件の証拠を隠滅するおそれがあるときや逃亡するおそれがあるときに,これらを防ぐためになされます。
とすれば,これらのおそれがないことを主張し,それが認められれば,勾留の期間満了前に傷害事件の身体拘束を解くことができます。

刑事弁護士は,「勾留請求に対する意見書」,「勾留決定に対する意見書」,「勾留決定に対する準抗告申立書」などの書面を通して,傷害事件を担当する検察官や裁判官に対して,傷害事件の証拠を隠滅するおそれや逃亡するおそれがないことを主張することができます。

傷害事件を含む刑事事件に強い刑事弁護士をつけて,早急な身柄解放を目指しませんか。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
部活のコーチによる傷害事件でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

宮城県仙台市泉区内の盗撮事件

2021-07-20

宮城県仙台市泉区内の盗撮事件

宮城県仙台市泉区内の盗撮事件について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

宮城県仙台市泉区で会社員をしているAさん(35歳)は,職場において,同僚の30代女性の事務机の裏側に小型カメラを仕掛け,スカート内の下着を盗撮してしまいました。
盗撮事件の被害を受けた女性(Vさん)が,机の裏側に設置されていた小型カメラに気付き,宮城県泉警察署に盗撮事件の被害を訴えたことにより,Aさんによる宮城県迷惑行為防止条例違反事件盗撮事件)が明らかになってしまったといいます。
Aさんは,「自分のために盗撮していた」という趣旨の話をし,自らの宮城県迷惑行為防止条例違反事件盗撮事件)の容疑を認めたといいます。
(フィクションです。)

【宮城県迷惑行為防止条例違反の罪(盗撮の罪)とは】

宮城県迷惑行為防止条例3条の2第4項
何人も,正当な理由がないのに,集会場,事務所,教室その他の特定かつ多数の者が利用するような場所において,人の下着等を撮影してはならない。

宮城県迷惑行為防止条例3条の2第4項では,「事務所」「その他の特定かつ多数の人が利用するような場所において,」「人の下着等を撮影」すること(盗撮すること)を禁止しています。

刑事事件例のように,職場において,同僚の30代女性の事務机の裏側に小型カメラを仕掛け,スカート内の下着を盗撮する行為は,この宮城県迷惑行為防止条例3条の2第4項に触れると考えられます。

【盗撮事件を起こした場合の刑罰とは】

宮城県迷惑行為防止条例16条
次の各号のいずれかに該当する者は,1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。 ②第3条の2第4項の規定に違反した者

宮城県迷惑行為防止条例3条の2第4項の規定に触れた(盗撮した)者は,「第3条の2第4項の規定に違反した者」であるので,「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」に処せられる可能性があります。

ここで,懲役とは刑務所において刑務作業に服することをいい,罰金とはその名の通り一定額の金銭を徴収されることをいいます。
そのため,宮城県迷惑行為防止条例3条の2第4項の規定に触れた(盗撮した)者は,1年もの間,刑務所で刑務作業を強いられたり,100万円という大金を聴取されたりする可能性があるのす。
興味本位,気軽な気持ちで盗撮行為をした場合においても,このような厳罰が科される可能性があるので,注意が必要です。

【宮城県迷惑行為防止条例違反事件と身柄解放活動】

宮城県迷惑行為防止条例違反事件盗撮した)において,早期に盗撮事件での逮捕・勾留といった身体拘束から解放されたいという場合,刑事弁護士に身柄解放活動(刑事弁護活動)を行ってもらえないか助言を求めるのが良いでしょう。

身柄活動において早期に釈放されるかどうかは,その事件の具体的な事情に左右されますので,まずは刑事弁護士に事情を説明することから身柄拘束の第一歩がはじまります。

例えば,刑事事件例では,もしかしたらAさんが一家の大黒柱であるのかもしれません。
それにもかかわらず,Aさんが長い間,盗撮事件での逮捕や勾留をされ続けた結果,会社を解雇されてしまったという場合,AさんのみならずAさんのご家族も大きな不利益を被るかもしれません。
このような場合,刑事弁護士は,身体拘束を求める検察官や,身体拘束を決定する裁判官に対して,Aさんが盗撮事件での逮捕・勾留され続けると,Aさんのみならず,Aさん以外のご家族の人生までもが大きな影響を受けてしまうので,何とか長期の盗撮事件での逮捕・勾留はさけてもらえないかと主張していくことができると考えられます。

刑事弁護士がどのような論理で早期の釈放を求めていくのかは,こういった事件を取り巻く具体的な事情に大きく左右されますので,まずはお近くの刑事弁護事務所にご相談の上,現在,盗撮事件の被疑者の方がどのような状況におかれているのかといったことを整理できるようにすることが大切です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
宮城県仙台市泉区内で盗撮事件を起こし,刑事弁護士を探しているという場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

宮城県迷惑行為防止条例違反事件(痴漢事件)

2021-07-16

宮城県迷惑行為防止条例違反事件(痴漢事件)

宮城県迷惑行為防止条例違反事件痴漢事件)について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは,宮城県仙台市青葉区のJR仙台駅の路上において,「ハグしましょう」などと声をかけ、女子高校生ら(V1さん,V2さん)に抱きつき,胸など体を触ったとして,宮城県仙台中央警察署の警察官により宮城県迷惑行為防止条例違反痴漢の容疑で逮捕されました。
Aさんは,「ハグをするのが目的だった」と宮城県迷惑行為防止条例違反痴漢の容疑を一部否認しています。
Aさんは,宮城県仙台中央警察署の警察官から,「同様の被害が数件があることは確認している」と言われています。
Aさんには宮城県迷惑行為防止条例違反が成立し,刑罰が科されてしまうのでしょうか。
(2021年7月13日にABCニュースに掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【宮城県迷惑行為防止条例違反の罪とは】

宮城県迷惑行為防止条例3条の2第1項(卑わいな行為の禁止)
何人も,公共の場所又は公共の乗物において,人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
1号 衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から又は直接人の身体に触れること。

刑事事件例のAさんの行為は,宮城県迷惑行為防止条例のうち,特に宮城県迷惑行為防止条例3条の2第1項1号の「卑わいな行為の禁止」の規定に違反する可能性があります。
この宮城県迷惑行為防止条例違反の罪は,いわゆる痴漢を取り締まるための規定です。

【宮城県迷惑行為防止条例違反の罪の刑罰とは】

宮城県迷惑行為防止条例17条1項
次の各号のいずれかに該当する者は,6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
1号 第3条の2第1項から第3項までの規定に違反した者(前条第1項第1号の規定に該当する者を除く。)

宮城県迷惑行為防止条例17条2項
常習として前項第1号から第3号までの違反行為をした者は,1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

宮城県迷惑行為防止条例3条の2第1項1号の痴漢の禁止規定(宮城県迷惑防止条例違反の罪)に違反した場合,「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」,つまり刑務所への服役や多大な罰金が強いられることになる可能性があります。

また「常習として」痴漢行為を行っていたうえで宮城県迷惑行為防止条例3条の2第1項1号の痴漢の禁止規定(宮城県迷惑防止条例違反の罪)に違反した場合には,「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が強いられる可能性があります。
すなわち,「常習として」痴漢行為を行った場合には,より長い期間刑務所に服役したり,最大100万円の納入が科されたりする可能性があるのです。

【宮城県迷惑行為防止条例違反事件(痴漢事件)で逮捕された場合】

宮城県迷惑行為防止条例違反事件痴漢事件)で逮捕されてしまったが,これらの重い刑罰(懲役刑や罰金刑)を回避したいという場合は,何よりも宮城県迷惑行為防止条例違反事件痴漢事件)の方と示談をまとめることが重要です。

しかし,宮城県迷惑行為防止条例違反事件痴漢事件)の場合,特に刑事事件例のように被害者の方が未成年者である場合,示談交渉の相手方となる被害者の方のご両親は自分の子どもが痴漢事件の被害に遭ったことに対して,強い怒りや処罰感情を抱いている場合もあります。

このような場合において,宮城県迷惑行為防止条例違反事件痴漢事件)の加害者の方が被害者の方と直接連絡を取り,示談の話をすると,かえって被害者の方の感情を逆撫でてしまったり,示談交渉の経過を複雑にしてしまったりする可能性があります。
このような事態を避けるため,宮城県迷惑行為防止条例違反事件痴漢事件)の加害者の方と被害者の方との間を刑事弁護士が取り持ち,示談交渉が上手く進むようにしていくことができるでしょう。

また,このような示談交渉をする際には,一般に,その前提として犯罪の容疑,刑事事件例では宮城県迷惑行為防止条例違反痴漢の罪の容疑を認めることが必要であると考えられます。
これは,示談というものは,宮城県迷惑行為防止条例違反痴漢の罪という犯罪の容疑を認め,真摯に反省しているからこそ可能なものであるからです。

刑事事件例では,Aさんは,「ハグをするのが目的だった」と宮城県迷惑行為防止条例違反痴漢の容疑を一部否認していますが,仮にAさんが示談を望む場合には,刑事弁護士から宮城県迷惑行為防止条例違反痴漢の容疑を認めることの法的意味や今後の見通しについてしっかりと説明を受けて,示談での事件解決を目指すことが大切であると考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
宮城県迷惑行為防止条例違反事件痴漢事件)でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

窃盗事件(情報の不正入手事件)

2021-07-13

窃盗事件(情報の不正入手事件)

窃盗事件(情報の不正入手事件)について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

宮城県仙台市青葉区に本社を置くV株式会社に勤めるAさんは,競争会社に売りつける目的で,V株式会社から,V株式会社の企業秘密が書かれている小紙片一枚を持ち出してコピーした後,直ちにV株式会社に戻しておきました。
その後,AさんはV株式会社に上記窃盗(情報の不正入手)行為がばれてしまい,V株式会社から宮城県北警察署に窃盗罪で刑事告訴すると言われてしまいました。
(フィクションです。)

【窃盗罪とは】

刑法235条
他人の財物を窃取した者は,窃盗の罪とし,10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

窃盗罪は,他人の「財物」を「窃取」したときに成立する財産犯です。

【窃盗罪の成立要件①】

ここで,刑事事件例では,Aさんが無断で持ち出したのはV株式会社の企業秘密が書かれている小紙片一枚です。
単なる小紙片であれば経済的価値は非常に小さく,窃盗罪の「財物」には当たらないとも考えられます。
Aさんが無断で持ちだしたV株式会社の企業秘密が書かれている小紙片一枚は,窃盗罪の「財物」に当たるのでしょうか。

この点,確かに,小紙片を単体としてみると,財産的価値が乏しく,窃盗罪の「財物」には当たらないとも考えられます。
また,仮に窃盗罪の「財物」に当たるとしても,刑罰を科すほどの違法性がないと判断されるとも考えられます。

しかし,価値のある情報が化体されることによって媒体である小紙片の価値も上昇するため,情報の化体された媒体(小紙片)の財産的価値は,媒体と情報の全体の経済的価値によって判断されると考えられています。

刑事事件例のように,V株式会社の企業秘密という価値の高い情報が化体されており,全体としてみると,財産的価値があると考えられます。
そのため,刑事事件例において,Aさんが無断で持ちだしたV株式会社の企業秘密が書かれている小紙片一枚は,窃盗罪の「財物」に当たると考えられます。

【窃盗罪の成立要件②】

しかし,Aさんは,V株式会社から,V株式会社の企業秘密が書かれている小紙片一枚を持ち出してコピーした後,直ちにV株式会社に戻しておきました。
とすると,Aさんは,ごく短時間,一時使用しただけであるといえます。
一時使用目的の窃盗行為は窃盗罪が成立しないと考えられています。
そうすると,Aさんの窃盗行為もあくまで一時使用目的の窃盗行為として,窃盗罪には当たらないのでしょうか。

この点,企業秘密のような情報は,他に漏れないことが重要であり,それが競争会社に売り渡された場合には,企業秘密を有していた会社にとってその情報の利用価値が著しく低下してしまいます。
そのため,使用後すぐに元に戻したとしても,使用窃盗とは評価できないと考えられています。

以上から,Aさんは,V株式会社が占有していた「他人の財物」である小紙片を無断で持ち出し,窃取したとして,窃盗罪が成立すると考えられます。

【窃盗事件(情報の不正入手事件)を起こしたら】

刑事事件例のAさんのように,たとえ小紙片1枚,短時間の持出しであったとしても,その行為は窃盗罪にあたる可能性があります。
そして,窃盗罪を犯した者には,10年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられることになります。

刑事事件例では,現段階では,V株式会社が窃盗罪での刑事告訴を検討している段階であるため,刑事弁護士を選任した上での示談交渉によっては,窃盗罪での刑事告訴をしないような法的効力を持たせた示談を締結することにより,刑事事件化を避けることができる可能性があります。

しかし,いつまでもV株式会社が窃盗罪刑事告訴をしない状態でいるという保証は何ら存在しませんので,すみやかに刑事弁護士を選任し,V株式会社と正式に示談交渉を開始することが大切でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
窃盗事件(情報の不正入手事件)でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

人違いの強制わいせつ事件

2021-07-06

人違いの強制わいせつ事件

人違いの強制わいせつ事件について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは,Bさんに好意を抱いておりましたが,AさんはBさんとは知り合い又は友人の関係にあるといえる関係にはありませんでした。
Aさんは「もう強制わいせつでも何でもするしかない」と考え,Bさんの自宅(宮城県仙台市青葉区)を特定した上,ある日の深夜11時,Bさんの自宅付近にて,Bさんが帰宅するのを待ち伏せていました。
すると,女性の人影(後ろ姿)が見えたため,AさんはBさんだと思い,後ろから抱きつきました。
しかし,その女性は全くの別人(Vさん)でした。
Aさんは,Vさんの通報を受けて臨場した宮城県仙台中央警察署の警察官により,強制わいせつ罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

【強制わいせつ罪とは】

刑法176条
13歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は,6月以上10年以下の懲役に処する。

Aさんは,Vさんに対し,暴行を用いて,後ろから抱き着くというわいせつな行為をしています。

このAさんの行為は,客観的には強制わいせつ罪の成立要件に該当します。
しかし,Aさんは,真実,被害者の方がVさんであるのにもかかわらず,VさんをBさんと誤信して強制わいせつ罪にあたる行為に及んでいます。

とすると,Aさんには,強制わいせつ罪の故意(強制わいせつ罪の行為を認識し,認容していること)がないとして,強制わいせつ罪は不成立となるのでしょうか。

【人違いの強制わいせつ事件について】

刑法38条1項
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし,法律に特別の規定がある場合は,この限りでない。

刑法は,故意(犯罪事実の認識をし,認容すること)がある場合にのみ,犯罪が成立するとしています。
これは,行為者(被疑者の方)が犯罪事実を認識したときに,犯罪行為を止めるという反対動機が形成できるのにも関わらず,あえて犯罪行為に出たというところに,行為者(被疑者の方)に責任を問い,刑罰を与えてよいと考えられているからです。

そして,犯罪事実は刑法の各条文に記載された要件のことであるので,刑法の各条文に記載された犯罪の成立要件をおよそ認識している限り,以上のような刑事責任を認めることができると考えられています。

これを刑事事件例に強制わいせつ事件で考えてみると,Aさんがおよそ「13歳以上の者」に対し,暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をするという,刑法176条の強制わいせつ罪の成立要件を認識したとき,Aさんは強制わいせつ罪の行為を止めるという反対動機を形成することができます。
それにもかかわらず,Aさんはあえて強制わいせつ罪の行為に出ているため,ここに反規範的態度があるとして,Aさんに責任があると考えることができます。

したがってAさんには,強制わいせつ罪の故意(強制わいせつ罪の行為を認識し,認容していること)があったとして,強制わいせつ罪が成立すると考えられます。

【人違いの強制わいせつ事件を起こした場合】

刑事事件例のように,たとえ被害者の方が人違いであったとしても,強制わいせつ事件を起こした場合には,その被疑者の方には強制わいせつ罪が成立すると考えられています。
そのため,被疑者の方に強制わいせつ罪が成立することを前提に,できるだけ早く留置施設や拘置所から出ることができるようにしたり強制わいせつ事件の被害者の方と示談を進めたりする必要があります。

以上のような身柄解放活動や示談交渉活動をする際には,刑事事件に強い刑事弁護士を選ぶことをお薦めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
人違いの強制わいせつ事件でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

過失傷害事件で警察から呼出しを受けている

2021-07-02

過失傷害事件で警察から呼出しを受けている

過失傷害事件で警察から呼出しを受けている場合について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

山形県米沢市内で過失傷害事件を起こしたAさんは,宮城県米沢警察署の警察官に数次にわたる任意出頭を求められていました。
しかし,Aさんは,逮捕といった強制捜査でなければ,このような任意捜査に応じる必要はないと考え,何の理由を述べることなく出頭しませんでした。
Aさんは,「今後自分は過失傷害罪の容疑で逮捕されてしまうことはあるのか」と疑問に考えています。
(フィクションです。)

【過失傷害罪とは】

刑法209条1項
過失により人を傷害した者は,30万円以下の罰金又は科料に処する。

過失傷害罪は,「過失」により人を「傷害」した者に成立する犯罪です。
過失傷害罪の「過失」とは,人に対する傷害という犯罪事実の認識又は認容のないまま,不注意によって傷害行為を行うことをいいます。
過失傷害罪の「傷害」とは,身体の生理機能の障害または健康状態の不良な変更のことをいいます。

これらの過失傷害罪の成立要件を満たすとき,Aさんには過失傷害罪が成立します。

【逮捕とは】

刑事訴訟法199条
1項:検察官,検察事務官又は司法警察職員は,被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは,裁判官のあらかじめ発する逮捕状により,これを逮捕することができる。
ただし,30万円…以下の罰金,拘留又は科料に当たる罪については,被疑者が定まつた住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。
2項:裁判官は,被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは,検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。以下本条において同じ。)の請求により,前項の逮捕状を発する。
但し,明らかに逮捕の必要がないと認めるときは,この限りでない。

刑事訴訟法規則143条の3
逮捕状の請求を受けた裁判官は,逮捕の理由があると認める場合においても,被疑者の年齢及び境遇並びに犯罪の軽重及び態様その他諸般の事情に照らし,被疑者が逃亡する虞がなく,かつ,罪証を隠滅する虞がない等明らかに逮捕の必要がないと認めるときは,逮捕状の請求を却下しなければならない。

逮捕の要件は,刑事訴訟法199条,刑事訴訟規則143条の3に定められています。
具体的に,逮捕の要件としては,①被疑者の方が罪(刑事事件例で考えれば,過失傷害罪)を犯したことを疑うに足りる相当な理由,②逮捕の必要があることが規定されています。

この逮捕の要件のひとつである②逮捕の必要があることとは,被疑者の方(過失傷害事件の被疑者の方)が逃亡するおそれがあること,証拠を隠滅するおそれがあることをいいます(刑事訴訟法60条参照)。
ここで,数度の出頭要請とその拒否により,逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれが事実上高まることが考えられます。
この場合,逮捕の必要があるとして,被疑者(過失傷害事件の被疑者の方)の方が逮捕されてしまう可能性があります。

【過失傷害事件で警察から呼出しを受けている場合】

刑事事件例のように,当初は任意捜査として任意同行が求められていただけであったのに,途中で捜査が強制捜査に切り替わり,いきなり自宅に警察が逮捕状を持ってきて,過失傷害罪の容疑で逮捕されてしまうというような刑事事件例もあります。

そのため,刑事事件例のように,逮捕に至る前に任意捜査として任意同行が求められている場合,警察の取調べに応じるという判断をするのが賢明でしょう。
しかし,その際,警察により過失傷害事件の取調べにおいて,厳しい追及がなされないとも限りませんので,あらかじめ刑事弁護士を選任し,どのように警察による過失傷害罪の容疑での取調べを受ければよいか,法的助言を受けておくのが良いでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
過失傷害事件で警察から呼出しを受けている場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

傷害事件(正当防衛事件・少年事件)

2021-06-29

傷害事件(正当防衛事件・少年事件)

傷害事件(正当防衛事件・少年事件)について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

山形県尾花沢市の高校に通うAさん(15歳)は,高校の学生集会に参加することを予定していました。
しかし,同じ高校には日頃から仲が悪かったVさん(15歳)がおり,Aさんは「Vが来たら返り討ちにしてやる」と考え,鉄パイプを持って学生集会に参加しました。
すると,案の定,Vさんがメリケンサックをはめて現れ,Aさんのもとに向かってきたため,Aさんは「これを機に痛めつけてやる」と考え,Aさんに対して鉄パイプを振り回し,肋骨を骨折させました。
その結果,Vさんは,山形県尾花沢警察署の警察官に傷害事件の被害を訴えました。
Aさんは「Vがメリケンなんかはめてくるのが悪い」と考えていますが,Aさんには傷害罪が成立するのでしょうか。
(フィクションです。)

【傷害罪とは】

刑法204条
人の身体を傷害した者は,15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

Aさんは,Vさんに鉄パイプを振り回すことで,肋骨骨折という生理機能障害(傷害罪の「傷害」)を与えています。
しかし,Aさんが「Vがメリケンなんかはめてくるのが悪い」と考えているように,Aさんの傷害行為は正当防衛(刑法36条1項)に当たるのではないのでしょうか。
以下では,Aさんの傷害行為に正当防衛(刑法36条1項)が成立し,Aさんに傷害罪は不成立となるのか考えてみます。

【正当防衛とは】

刑法36条1項
急迫不正の侵害に対して,自己又は他人の権利を防衛するため,やむを得ずにした行為は,罰しない。

正当防衛により犯罪(刑事事件例では傷害罪)が不成立となるのは,一見すると犯罪(刑事事件例では傷害罪)が成立するような行為を行ったとしても,それが社会的に相当な行為であれば,違法(社会倫理規範に違反する法益侵害のことをいいます。)とはいえないからです。

そして,上述のように正当防衛が社会的相当性を有している(ゆえに,違法性がない)というためには,行為者(刑事事件例では傷害行為者)に防衛の意思があったといえる必要があると考えられています。
また,具体的に防衛の意思とは,急迫不正の侵害を認識し,これを避けようとする単純な心理状態のことをいいます。

刑事事件例では,Aさんは,Vさんに対してかねてから憎悪の念をもち,攻撃を受けたのに乗じて積極的に加害(傷害行為)をする意思を持っていたといえます。
このような場合,急迫不正の侵害を「避けようとする意思」がないとして,防衛の意思を欠くと考えられます。

したがって,Aさんには正当防衛は成立せず,傷害罪が成立すると考えられます。

【正当防衛事件と少年事件】

以上のように,Aさん自身は「Vがメリケンなんかはめてくるのが悪い」と考えているようですが,実際は,Aさんの傷害行為は正当防衛(刑法36条1項)には当たらず,Aさんには傷害罪が成立すると考えられます。

Aさんに傷害罪が成立する場合,刑事事件例のAさんは未成年者であり,少年事件として少年法に規定された処分がなされる可能性があります。
刑事事件例では,Aさんは「Vがメリケンなんかはめてくるのが悪い」と考えていますが,このような認識が傷害事件を担当する家庭裁判所の裁判官や調査官に悪印象を与えてしまう可能性もあります。
その結果,傷害事件の少年審判において,保護観察(少年法24条1項1号),児童自立支援施設または児童養護施設送致(少年法24条1項2号),少年院送致(少年法24条1項3号)などの重い処分(少年審判での終局処分)が下されてしまう可能性があります。

そこで,刑事弁護士少年付添人)を選任し,法律の専門家としての立場から,少年の規範意識を正し,傷害事件を担当する家庭裁判所の裁判官や調査官に対して好印象を与えられるようにしていくことが大切であると考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件少年事件を専門に扱う法律事務所です。
傷害事件(正当防衛事件・少年事件)でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

傷害致死事件で刑事弁護を受けたい

2021-06-25

傷害致死事件で刑事弁護を受けたい

傷害致死事件刑事弁護を受けたい場合について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは,借金の返済資金を借りるために,母親であるVさん(山形県天童市在住)に借金の申し入れをしました。
しかし,Vさんに断られてしまい,それに怒ったAさんは,Vさんの体を縄で縛り,口に猿ぐつわをはめ,床に倒れこませました。
ところが,Vさんは高齢である上に,心臓疾患を抱えていたために,心臓発作を起こしました。
急にかわいそうに思ったAさんは救急車を呼びましたが,数時間後Vさんは死亡しました。
Aさんは,山形県天童警察署の警察官により,傷害致死罪の容疑で逮捕されました。
(フィクションです。)

【傷害致死罪とは】

刑法205条
身体を傷害し,よって人を死亡させた者は,3年以上の有期懲役に処する。

傷害致死罪は,刑法205条に規定された犯罪です。
傷害致死罪を犯した者には,「3年以上の有期懲役」が科せられます。

傷害致死罪は,暴行罪傷害罪の結果的加重犯であるとされています。
この暴行罪傷害罪の結果的加重犯とは,暴行罪傷害罪に規定された行為を行い,その結果,人の死亡(「よって人を死亡させた」)という結果を発生させた場合に成立する犯罪のことをいいます。

ここで,刑事事件例において,Vさんの死亡(傷害致死)という結果は,確かにAさんの暴行行為をきっかけとして起こっているものではありますが,Aさんの暴行行為だけでなく,Vさん自身の病状も相まって発生しています。
このような場合,Aさんの暴行行為とVさんの死亡(傷害致死)の結果の因果関係があるのかどうかが問題となります。

この点,因果関係は,危険な行為を行った者に結果を起こした責任を負わせてよいといえる場合に認められるものです。
そこで,因果関係があるかいえるかどうかは,被疑者の方が行った行為(暴行行為)の危険性が現実化したものといえるかどうかにより判断されると考えられています。
そして,その判断には,行為時に存在した一切の事情を考慮されます。

刑事事件例では,Vさんの心臓疾患という事情は,暴行行為時に存在する事情であり,また,Vさんの死亡(傷害致死)の結果は,心臓疾患のあるVさんに対して,暴行を加えることに危険性が現実化したものと考えられます。

よって,Aさんの暴行行為とVさんの死亡(傷害致死)の結果の間の因果関係はあったといえると考えられます。
したがって,Aさんには,傷害致死罪が成立すると考えられます。

【傷害致死事件を起こしたら】

傷害致死事件を起こしてしまった場合,刑事弁護士傷害致死事件刑事弁護活動をしてもらえないか相談することをお薦めします。
もし傷害致死事件で刑事裁判にかけられてしまった場合,既に述べたように「3年以上の有期懲役」が科せられてしまう可能性があります。

そこで,刑事事件に強い刑事弁護士を選任し,刑事事件に特化した法廷弁護活動を受け,できるだけ重い罪になることを避けることが重要です。
法廷弁護活動では,被告人質問や証人尋問などを通して,傷害致死事件の犯情が特段悪質ではないことや,情状があることを主張していきます。
刑事弁護士による刑事事件に特化した法廷弁護活動を受けた場合,傷害致死事件であっても執行猶予や減刑を得られる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
傷害致死事件刑事弁護を受けたい場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

肩書・代理人名義の冒用による偽造事件

2021-06-22

肩書・代理人名義の冒用による偽造事件

肩書・代理人名義の冒用による偽造事件について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

福島県福島市に住むAさんは,同姓同名の弁護士がいることを利用して,弁護士V1名義の委任契約の報酬請求書を権限なく作成し,弁護士V1さんが顧問を務める株式会社V2(福島県福島市)に送付しました。
すると,後日,同請求書に記載したAさん名義の振込口座にお金が振り込まれていました。
これを受けて,Aさんは株式会社V2をカモにできると考え,今度は,株式会社V2の代理人を名乗って,「株式会社V2代理人A」と記載した売買代金請求書を株式会社V3に郵送しました。
(フィクションです。)

【偽造罪(有印私文書偽造罪)とは】

刑法159条1項(有印私文書偽造罪)
行使の目的で,…偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利,義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は,3月以上5年以下の懲役に処する。

有印私文書偽造罪偽造罪)は,「行使の目的で」,「偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利,義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した」場合に成立する犯罪です。

【肩書を冒用した偽造事件について】

偽造罪有印私文書偽造罪)の「偽造」とは,文書の名義を偽ることをいいます。
そのため,肩書を冒用した場合にも偽造罪有印私文書偽造罪)の「偽造」があったといえるかは,文書の名義人が誰であるのか(その作成名義人と作成者との間に不一致が生じているか)という判断に左右されることになります。

この点,肩書を冒用した場合,直ちに作成名義人と作成者との間に不一致が生じているとはいえません。
しかし,肩書を付すことで作成名義人と作成者が別人格になる場合には,そこに作成名義人と作成者との間に不一致が生じており,偽造罪私文書偽造罪)の「偽造」があったといえます。

刑事事件例のように,Aさんが報酬請求書の作成にあたり弁護士との肩書を付けた場合,その文書を見た人は,文書の名義人がAさんではなく,同姓同名の弁護士Aさんと考えるのが通常です。
そのため,作成名義人と作成者との間に不一致が生じており,偽造罪私文書偽造罪)の「偽造」があったといえると考えられます。

よって,Aさんには偽造罪有印私文書偽造罪)が成立すると考えられます。

【偽造私文書行使罪・詐欺罪が成立します】

刑法161条1項(偽造私文書行使罪)
前2条の文書…を行使した者は,その文書…を偽造し…た者と同一の刑に処する。

刑法246条1項(詐欺罪)
人を欺いて財物を交付させた者は,10年以下の懲役に付する。

刑事事件例では,Aさんは偽造有印私文書偽造)行為により作成した文書を行使して株式会社V2に金銭を振り込ませています。
よって,Aさんには,偽造私文書行使罪詐欺罪が成立すると考えられます。

【代理人名義を冒用した偽造事件について】

代理人名義を冒用した場合,偽造罪有印私文書偽造罪)の「偽造」があったといえるかは,同じように,文書の名義人が誰であるのか(その作成名義人と作成者との間に不一致が生じているか)という判断に左右されることになります。

この点,代理人名義を冒用した場合,代理の効果は本人に帰属するため,文書を見た人は,この文書の名義人は本人であると考えるのが通常です。

そして,刑事事件例のように,Aさんが売買契約書の作成にあたり代理人であると偽った場合,その文書を見た人は,文書の名義人がAさんではなく,株式会社Vと認識すると考えられます。
そのため,作成名義人と作成者との間に不一致が生じており,偽造罪有印私文書偽造罪)の「偽造」があったといえると考えられます。

よって,Aさんには偽造罪(有印私文書偽造罪)が成立すると考えられます(なお,肩書を冒用した場合に成立する偽造罪有印私文書偽造罪〉とは別に成立します)。

このように,肩書・代理人名義を冒用した場合,偽造罪有印私文書偽造罪)や偽造私文書行使罪詐欺罪など複数の犯罪が成立する可能性があり,偽造事件の被疑者・被告人の方には起こした刑事事件の数に相当する分,重い刑罰が科されてしまう可能性もあります。
偽造事件を起こした場合には,刑事事件に強い刑事弁護士を選任し,重い刑罰を回避するための刑事弁護活動を受けることが大切です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
肩書・代理人名義の冒用による偽造事件の弁護士費用はこちらをご参照ください。
肩書・代理人名義の冒用による偽造事件でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

放火未遂事件(現住建造物放火未遂事件)

2021-06-18

放火未遂事件(現住建造物放火未遂事件)

放火未遂事件現住建造物放火未遂事件)について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

山形県山形市に住むAさんは,働かずに遊びに使うお金を手に入れたいと考え,妻(Bさん)と二人暮らしをしており,かつ,火災保険が掛けてあるAさん所有の自宅に放火し,保険会社から保険金をだまし取ることを考えました。
そこで,Aさんは,Bさんが外出している日を狙って,新聞紙に火を付け,自宅に火を付けようとしました。
しかし,Aさんは「このままだと自分の家が燃えてしまう。やはりBには迷惑を掛けたくない。」と考え,新聞紙から自宅に火が燃え移る前に消火をしました。
その後,このボヤ騒ぎを見ていた住民の通報を受け,山形県山形警察署の警察官が臨場し,Aさんは放火未遂罪現住建造物放火未遂罪)の容疑で逮捕されました。
刑事事件例はフィクションです。)

【現住建造物放火未遂罪とは】

刑法108条(現住建造物放火罪)
放火して,現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物…を焼損した者は,死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

刑法112条(現住建造物放火未遂罪
第108条…の罪の未遂は,罰する。

現住建造物放火未遂罪は,刑法108条に規定された放火未遂罪の一つです。
現住建造物放火未遂罪を犯した者には,「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」が科せられます。

【現住建造物放火未遂罪の成立要件とは】

現住建造物放火未遂罪は,「現に人が住居に使用し」ている建造物に「放火し」たものの,結局「焼損」するに至らなかった場合に成立します。

現住建造物放火未遂罪の「現に人が住居に使用し」とは,現に人が日常生活に使用していることをいいます。
また,現住建造物放火未遂罪の「人」とは,放火未遂事件の犯人以外の者をいいます。
そのため,刑事事件例のAさんの妻であるBさんのように,放火未遂事件の犯人のご家族や同居人がいる場合は,現住建造物放火未遂罪の「人」に当たります。

さらに,このように日常生活に使用されている建造物であれば,現住建造物放火未遂罪における放火の時点で人が実際に建造物内にいる必要はないと考えられています。
そのため,刑事事件例のように,Aさんの妻であるBさんが外出中であったとしても,Bさんが日常生活に使用しているといえるため,現住建造物放火未遂罪の「現に人が住居に使用し」ている建造物に当たると考えられます。

現住建造物放火未遂罪の「放火」とは,建造物に点火したり,新聞紙のような媒介物に着火したりすることをいいます。
また,現住建造物放火未遂罪の「焼損」とは,火が媒介物を離れ,建造物が独立して燃焼を開始することをいいます。

刑事事件例では,Aさんは新聞紙に火を付けたものの,Aさん自身の消火活動により,新聞紙が燃えただけであり,Aさんの自宅には燃え移っていません。
そのため,現住建造物放火未遂罪の「放火」はあったものの,建造物が独立して燃焼していないため,「焼損」しなかったといえます。

以上より,Aさんには,現住建造物放火未遂罪が成立すると考えられます。

【現住建造物放火未遂事件で逮捕されたら】

刑事事件例のような放火未遂事件現住建造物放火未遂事)で逮捕された場合,放火未遂事件現住建造物放火未遂事件)に詳しい刑事弁護士を選任し,すみやかに刑事弁護活動を受けることをお薦めします。

放火未遂事件現住建造物放火未遂事件)において,刑事弁護士による刑事弁護活動で注目すべき点は,放火未遂行為(現住建造物放火未遂行為)自体の危険性と,放火未遂事件現住建造物放火未遂事件)を起こすに至った経緯や動機,放火未遂事件現住建造物放火未遂事件)後の反省の程度,更生の状況などです。

このような観点から,放火未遂行為(現住建造物放火未遂行為)自体の危険性が小さい,放火未遂行為(現住建造物放火未遂行為)の態様が悪質でない,放火未遂行為(現住建造物放火未遂行為)に計画性がない,その動機に情状として汲むべき事情がある,放火未遂事件現住建造物放火未遂事件)の被疑者・被告人の方が十分に反省している,放火未遂事件現住建造物放火未遂事件)の被疑者・被告人の方にご家族の協力が得られ,更生の環境が整っているなどの事情がある場合,寛大な処分や判決を得られる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
放火未遂事件現住建造物放火未遂事件)に詳しい刑事弁護士が,初回接見初回無料相談などの刑事弁護活動を行っています。
放火未遂事件現住建造物放火未遂事件)で逮捕された場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

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