晩翠通りの死亡事故で現行犯逮捕

晩翠通りの死亡事故で現行犯逮捕

仙台市内の晩翠通りで死亡事故が発生し、運転手が現行犯逮捕されました。

晩翠通で乗用車にはねられ男性死亡 会社員の男(41)を逮捕〈仙台市〉
Yahoo!ニュース(仙台放送)

この事故について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

~過失運転致傷罪で逮捕~

この事故は、令和2年11月25日午前5時40分頃、仙台市内の晩翠通りで人がはねられて死亡し、はねた運転手が現行犯逮捕されたというものです。

この時期の早朝はまだ暗く、歩行者の発見が遅れたのかもしれません。

また、逮捕された運転手は、「倒れている人にぶつかった」と話しているとのこと。
もちろん、単に運転手側の落ち度が大きい事故だった可能性もあります。
一方で、この供述が本当であれば、事故現場が繁華街にも近いことから、被害者が酔って寝てしまっていたという可能性もあります。

しかしながら、たとえ被害者側にもある程度落ち度があったとしても、自動車を運転して人をひいてしまうと、過失運転致死罪過失運転致傷罪で逮捕されてしまう可能性があります。
条文を見てみましょう。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
第5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

今回の事故で言えば、前方をしっかり見るといった「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者」という部分に該当しうるわけです。

この条文にある「死傷させた」とは、「死亡させた、または傷害を負わせた」という意味です。
死亡させた場合は過失運転致罪、ケガを負わせるにとどまった場合は過失運転致罪が成立するというわけです。

今回の運転手は、過失運転致罪の容疑で現行犯逮捕されています。
現場で現行犯逮捕された時には、被害者の死亡が確認されていなかったので、少なくとも成立するであろう過失運転致傷罪で現行犯逮捕されたということになります。
その後、被害者の死亡が確認されたことから、警察は容疑を過失運転致罪に切り替えて捜査が進められるようです。

~誰でも犯罪者になりうる~

今回の事故で、運転手の落ち度がどの程度だったのか、報道からは分かりません。
しかし、普段は犯罪と縁がないように思える人であっても、ちょっとした不注意で人身事故を起こし、犯罪が成立してしまう可能性があるのが交通事故です。

あなたや、あなたのご家族が突然、交通事故を起こして逮捕される、警察の事情聴取を受けるという可能性もゼロではありません。
こうなってしまうと、いつ釈放されるのか、どれくらいの刑罰を受けるのか、被害者への謝罪・賠償(示談)はどうすればいいのか、勤務先への対応など、わからないことが一気に襲いかかってくることになります。

正式に弁護を依頼されるかどうかは別として、状況を整理し、今後の見通しを立てるために、まずは一度弁護士にご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、交通事故を含めた刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
まだ逮捕されていない事件やすでに釈放された事件では無料法律相談のご利用を、すでに逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスのご利用をお待ちしております。

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