雑貨店の商品落下で業務上過失傷害罪

雑貨店の商品落下で業務上過失傷害罪

宮城県角田市に住むAさんは、個人で雑貨店を営んでいます。
お店の棚には、重量のある置物などが陳列されていました。
ある日、小さな子供を含む家族連れが店を訪れていました。
子供が店内を歩いているときに、軽く棚にぶつかってしまいました。
すると、不安定な置き方をされていた重い置物が落下し、子供の頭に直撃。
子供は頭から出血し、救急車で運ばれる事態となりました。
Aさんは損害賠償をしなければならないことは認識していましたが、宮城県角田警察署の警察官からさらに業務上過失傷害罪として刑事処分を受ける可能性もあることを聞いたことから、弁護士に相談しました。
(フィクションです)

~業務上過失傷害罪~

子供が店内で走り回るなどして棚に強くぶつかり、適切に陳列していた物が落ちてケガをしたといった場合は別ですが、本件のように不安定な置き方をしていた場合には、Aさんに業務上過失傷害罪が成立する可能性があります。

刑法第211条
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

業務上過失傷害罪の成立には、
①業務上、
②必要な注意を怠り(過失)、
③人に傷害が発生し、
④(②と③の間に)因果関係があること、
が必要です。

さらに、①「業務上」とは、(ア)人が社会的地位に基づいて(イ)反復継続して行う行為であって、(ウ)他人の生命身体等に危害を加えるおそれのあるものをいいます。
「業務上」といえなければ、単なる過失傷害罪(刑法209条1項)の成立が問題となります。

本件のAは、(ア)雑貨店経営者という社会的地位に基づいて、(イ)反復継続して商品の陳列という行為をしています。
また、一般に商品の陳列方法が不適切な場合、お客さんなどにケガさせてしまう可能性があることから、(ウ)も認められるでしょう。

次に、②必要な注意を怠っていたか否かの判断は、具体的な状況によるので判断が難しいところです。

重い置物であれば、低い位置に置くとか、安定した広めの台の上に置くといったことが望ましいでしょう。
また、小さな子供が訪れることが想定しにくいような店ならともかく、家族連れで訪れるような店であれば、商品が落下してケガしないようにしておくことがより求められるといえます。

したがって、軽くぶつかっただけで落下するような形で、重い置物を陳列していたAさんは、②必要な注意を怠ったと判断される可能性があります。

続いて、子供がケガをしているので、当然、③人に傷害が発生しているといえます。
また、重い置物を不安定な形で置いていたのであれば、小さな子供の上に落下してケガすることも十分あり得ることなので、④因果関係の存在も認められます。

以上により、②の要件の判断次第ですが、業務上過失傷害罪が成立することも十分考えられるでしょう。

~弁護士に頼んで示談~

業務上過失傷害罪が成立すると懲役・禁固・罰金いずれかの刑罰を受け、前科が付く可能性があります。

一方で、過失が軽微なものだったり、被害者のケガが軽いものであれば、執行猶予がついたり、罰金刑にとどまったりする可能性が上がるほか、不起訴(起訴猶予)となり前科が付かない可能性もあります。
また、被害者に損害賠償して示談が成立すれば、これらの軽い処分で済む可能性が上がります。
さらに、示談が成立すれば、被害者にとっても賠償金が受け取れるので悪いことではありません。

そこで、弁護士に頼んで被害者とスムーズに示談を締結し、被害が弁償されたことや反省の態度を検察官や裁判官に示していくのが、1つの良い方法と考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件を専門とする弁護士の法律相談が初回無料で受けられます。
取調べを受ける際のアドバイスなどもできますので、ぜひ一度ご相談ください。
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