少年鑑別所送致の家族をサポート

少年鑑別所送致の家族をサポート

宮城県角田市在住の16歳高校生Aさんは,友人らとともに傷害事件を起こし、宮城県角田警察署逮捕されました。
逮捕後Aさんには、勾留決定が出て、宮城県角田警察署の留置場に勾留されましたが、事件が家庭裁判所に送致されると、Aさんの身柄は仙台少年鑑別所に移されました。
Aさんは、最近はほとんど通学しておらず、友人らと深夜まで遊び歩く日が多くなっていました。
Aさんの両親は、注意してもAさんが生返事ばかりを返すこと、Aさんが荒れることが多くなったことから、Aさんを避けるようになっていました。
Aさんの両親は、事件を機に、Aさんにしっかり向き合いたいと考えています。
Aさんの両親は、宮城県内で少年事件に強い弁護士に相談して、少年鑑別所とは何か、なぜ少年鑑別所に移されたのか、Aさんの更生のために両親ができることは何か、尋ねました。
(フィクションです。)

~宮城県角田警察署の留置場から仙台少年鑑別所へ移されたのはなぜか?~

今回の事例のAさんは、逮捕後に勾留決定が出て、宮城県角田警察署の留置場に勾留されていましたが、事件が家庭裁判所に送致されると、仙台少年鑑別所に移されています。

Aさんの傷害事件が家庭裁判所に送られるまでの間は捜査段階と呼ばれます。
捜査段階では、少年は警察官や検察官の取調べを受ける等の捜査を受けることになります。
捜査段階では、捜査の必要性が高いこと、捜査機関の都合もあって,Aさんのような少年であっても成人と同様に警察の留置場に勾留(身柄拘束)されることが多いです。

一方、事件が家庭裁判所送致された後は,少年の更生や少年審判に向けて,少年の資質や性格,家庭環境,保護者の監督能力の調査,環境の整備等に主眼が置かれます。
送致を受けた家庭裁判所は、審判を行うため必要があるときは、観護措置として、家庭裁判所調査官の観護に付する(1号)ことの他、少年鑑別所に送致することができます(17条1項2号)。

少年鑑別所とは、犯罪、非行を犯した少年を、医学、心理学、社会学、教育学等の専門的な知識に基づいて、資質、及び環境の調整(鑑別)を行う施設です。
少年が被疑者のときに逮捕・勾留されていた場合、多くは家庭裁判所送致の際に少年鑑別所に送致されます。
少年鑑別所は、基本的に一都道府県に一ヶ所設置されており、宮城県内では、仙台市若林区に仙台少年鑑別所が設置されています。
少年鑑別所に収容する期間は2週間、特に継続の必要があるときは1回だけ更新することができるため、最長で4週間の間少年鑑別所に収容される可能性があります。

~少年鑑別所と少年院の違い~

少年鑑別所と、よく混同される施設に少年院がありますが、少年鑑別所と少年院とは全く性質の異なる施設です。
少年院とは,家庭裁判所で少年院送致という保護処分が出た後に収容される施設です。
少年院は、少年をその特性に応じた適切な矯正教育その他の在院者の健全な育成に資する処遇を行うことにより、在院者の改善更生及び円滑な社会復帰を図ることを目的とする施設です(少年院法1条)。
一方、少年鑑別所とは,家庭裁判所で保護処分が出る前に、保護処分の決定をするために必要がある場合に収容される施設です。
少年審判に向けて,少年の資質や性格などの調査を行うことを目的しており、調査結果は、「鑑別結果通知書」として家庭裁判所に送られ、少年審判での保護処分の決定のための資料として活用されます。
少年鑑別所は少年の鑑別を行う施設であるため、警察署の留置場や、少年院ほどは規則が厳しくなく、日中は、学習や、読書、運動、教官との面談をして過ごします。
テレビの視聴や購入した菓子類を食べることもでき、平日の決められた時間であれば家族と面会することができます。

~少年の更生のために両親ができること~

少年事件では、どうすれば少年を更生させて再非行を防げるかが重要視されます。
そのため、審判までに少年がどれだけ自分の問題点を自覚し、被害を実感したか、少年に再非行の危険性がどれほどあるかによって処分が違ってきます。
例えば、被害が小さくても、少年の周囲の環境に問題がある場合は、非行をする原因となった環境をそのままに少年を元の生活に戻してしまったのでは、再び非行をする可能性があります。

少年事件で軽い処分を望む場合には、ご両親が少年と向き合って、非行をした原因を見つけて改善していかなくてはなりません。
非行の原因が家庭環境にあることもありますが、その場合、少年や両親だけでは改善することが難しいかもしれません。
そのような場合こそ、少年事件に詳しい弁護士に依頼することをご検討ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士は、ご両親が少年と向き合うお手伝いから、少年が更生するための環境改善の提案、環境調整まで、少年の更生の手助けを行うことができます。
少年事件でお困りなら、まずは、無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。
(宮城県角田警察署への初回接見費用:44,200円)

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