多くもらいすぎた釣銭を返さなかったら犯罪に? 宮城県の刑事弁護士②
昨日のコラムより、釣銭詐欺:釣銭を多くもらって、多くもらったことに気付いたのに返さなかった場合 に成立する罪について解説しています。
釣銭詐欺と一口にいっても、いくつかケースがあり、ケースに応じて詐欺罪か占有離脱物横領罪が成立します。
まず、占有離脱物横領罪と詐欺罪について解説します。
占有離脱物横領罪は、「遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した」場合に成立します。
詐欺罪とは、「人を欺いて財物を交付させ」るか、「人を欺いて財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させ」ることで成立する犯罪です。
詐欺罪が成立する要件としては、
①欺く行為をして、
②それに基づき相手方が錯誤に陥り、
③その錯誤によって相手方が処分行為をし、
④それによって財物の占有、財産上の利益が移転し、
⑤財産的損害が発生すること
が必要となります。
①欺く行為(欺罔行為)についてですが、手段・方法については制限がなく、作為・不作為を問いません。
ただし、不作為による欺罔については、すでに相手方が錯誤に陥っていたことが必要であり、欺罔行為者に事実を告知する法的な告知義務が認められる必要があるとされています。
次回は、釣銭詐欺の各ケースについてどの罪が成立するのか見てみます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、詐欺罪をはじめとする刑事事件に精通した弁護士が所属しています。
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