ながら運転で過失運転致死罪

ながら運転で過失運転致死罪 

商社で営業マンをしている50代男性Aさんは、仕事中に宮城県岩沼市内で自動車を運転中、道に迷ってスマートフォンの地図アプリを見ながら運転していました。
Aさんは、スマートフォンの画面操作に気をとられて、ブレーキを踏むのが遅れてしまい、自転車で横断歩道を渡っていたVさんをはねてしまいました。
後日、Vさんは事故で負った怪我が原因で数日後に亡くなってしまい、Aさんは、宮城県岩沼警察署過失運転致死罪の容疑で逮捕されました。
(事実を基にしたフィクションです。)

~ながら運転、ながらスマホ~

スマートフォンの普及に伴い、運転中にスマートフォンの画面を注視していたことに起因する交通事故が増加傾向にあり、いわゆる運転中の「ながらスマホ」「ながら運転」が社会問題となっています。
最近では、スマホゲーム『ポケモンGO』を見ながら運転し、人をはねて死亡させてしまった事故なども報道されています。

警察庁のサイトの「やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用」のページによると、
平成29年中の携帯電話使用等に係る交通事故件数は、1,885件であり、全事故の0.4%を占めます。
このうち、ながら運転等が事故の原因となったスマートフォンの使用状況を見ると、メール、インターネット、ゲームなどで携帯電話の画面を注視したり操作したりする「画像目的使用」が最も多く、平成29年は1,012件と半数近くを占めています。
画像目的使用の事故の割合は増加しており、年々件数も増えています。
平成29年中に携帯電話使用等に係る交通死亡事故は32件発生しており、そのうち画像目的使用の事故は、24件(75%)を占めています。

今回の事例のAさんは、ながら運転による交通事故を起こして、過失運転致死罪の容疑で逮捕されています。
過失運転致死罪は、自動車運転死傷行為処罰法(正式名称:自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律)に規定されている罪です。
過失で交通事故を起こして相手が死亡した場合、免許取消しなどの行政処分が行なわれますが、行政処分とは別に、過失運転致死罪として刑事処分もあります。

過失運転致死罪の罰則は、「7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金」です。
(※悪質で危険性の高い運転行為を伴う死亡事故については、過失運転致死罪ではなく、より法定刑の重い危険運転致死罪となることもあります。)

過失運転致死罪が問題となるケースでは、故意によるものではないものの、被害者を死亡させてしまっていることから、通常の刑事裁判や実刑は免れないように思う方も少なくないかもしれません。
しかし、過失運転致死罪として人を死亡させてしまった場合にも、過失運転致死罪の法定刑として「百万円以下の罰金」があることから、懲役刑や禁錮刑ではなく罰金刑を処す可能性を残しています。

過失運転致死罪で起訴された場合の過去の量刑としは、罰金か執行猶予付きの禁錮刑が科されていることが多いようです。
しかし、過失の程度が重い場合など事情によっては、初犯でも執行猶予がつかない実刑判決の可能性があります。

過失運転致死罪の量刑は、
・過失の程度
・被害者遺族との示談の成否と内容、被害者感情の強さ
に大きく左右されます。

実刑を回避するには、被害者遺族に対する謝罪、弁済を十二分に行い、許しを得ることが必要不可欠です。
家族を亡くした方の被害者感情は非常に厳しいことが多いため、示談交渉には相当な時間が予想されます。
このような場合こそ、刑事事件・交通事件に強い弁護士に弁護を依頼することをお勧めします。

被害者遺族への謝罪と示談交渉、運転の態様や不注意(過失)の程度などから被告人に有利な事情を主張・立証することで、実刑判決の回避や減刑などを目指した刑事弁護活動を行っていきます。
警察庁では、現在、運転中の携帯電話使用に対する罰則を強化するための道路交通法改正試案に対する一般からの意見を募集しており、今後、携帯電話使用に関する罰則が強化されることが予想されます。

過失運転致死罪実刑を回避したいとお考えの方は、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(宮城県岩沼警察署 初回接見費用:38,400円)

 

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