窃盗事件で責任能力を争いたい

窃盗事件で責任能力を争いたい

窃盗事件責任能力を争いたい場合について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは,宮城県塩釜市内において窃盗事件を起こしてしまい,窃盗罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの逮捕の連絡を受けたAさんの家族は,Aさんに統合失調症の症状がみられたことから,責任能力を争いたいと考え,責任能力に詳しい刑事弁護士を探しています。
刑事事件例はフィクションです。)

【責任能力とは】

物事の良し悪しを判断できない者が違法な行為をしたからといって,その者に違法な行為を行ったことに対する道義的な非難を加えることはできません。
なぜなら,そのような者には,物事の良し悪しを判断して違法な行為をしないという期待ができない(期待可能性がない)からです。

そのため,違法な行為に対して道義的な非難を与えるためには,その大前提として,行為者に人格的な適性がなければならないと考えられています。
その人格的な適性とは,自分の行為が違法であることを意識し,そのような行為をしないように自分を律することができる能力(責任能力)を有することをいい,具体的には,精神の障害がないこと(刑法39条)であり,また,刑事未成年者でないこと(刑法41条)ということになります。

刑法39条
1項:心神喪失者の行為は,罰しない。
2項:心神耗弱者の行為は,その刑を減軽する。

刑法39条1項が定める「心神喪失者」とは,精神の障害により,行為が違法であることを認識する能力がない,又は,この認識に従って行動する能力がない状態にある者のことをいいます。
また,刑法39条2項が定める「心神耗弱者」とは,精神の障害により,行為が違法であることを認識する能力が著しく減退しているか,又は,この認識に従って行動する能力が著しく減退している状態にある者のことをいいます。

【どのような場合に責任無能力,限定責任能力が認められるか】

犯罪精神医学の慣例では,統合失調症や急性アルコール中毒,慢性アルコール中毒のうちアルコール精神病,アルコール痴呆,覚せい剤中毒などが,「心神喪失者」や「心神耗弱者」にあたり,責任無能力者又は限定責任能力者として扱われることがあるとされています。

また,犯罪精神医学上では,アルコール単純酩酊状態にあったり,病的性格(単なる性格の異常)の持ち主であったりしても,完全な責任能力があるとして考えています(通説)。

ただし,「心神喪失者」や「心神耗弱者」にあたるか否かについて,精神障害の有無に関しては専門家である精神医学者の意見を十分に尊重しなければならないと考えられていますが,最終的な判断は裁判所に判断に委ねられています。

【精神鑑定について】

責任能力が争われるような刑事事件では,検察官により簡易鑑定(精神診断)又は鑑定嘱託が行われるのが通常です。

簡易鑑定(精神診断)とは,精神の障害や薬物中毒が疑われる被疑者の方について,被疑者の方の承諾を得て,精神科医によって行われる簡単な精神鑑定のことをいいます。

鑑定嘱託とは,捜査官が精神科医(などの特別の学識経験のある第三者)に対し,その学識経験に基づいた報告をすることを嘱託することをいいます。
被疑者の方の鑑定にあたり,被疑者の方を病院等に留置する必要がある場合には,鑑定留置がなされることがあることが特徴です。

【責任能力を争いたい場合】

責任能力を争いたい場合のうち,明らかに責任能力がないと思われる場合には,検察官に対して不起訴処分をするように訴えていくことになると考えられます。
また,その他に,責任能力の有無や軽重について争いたい場合は,不起訴処分となった場合を除き,法定で本格的に争っていくことになると考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
窃盗事件責任能力を争いたい場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

 

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