宮城県村田町で逮捕 MDMA所持事件で違法な所持品検査だと感じたら弁護士へ
最近MDMAを使用し始めた宮城県村田町在住のAさんは、その日も財布の中にMDMAを持って町内を歩いていました。
Aさんはパトロール中の宮城県大河原警察署の警察官から職務質問を求められて渋々応じていましたが、所持品検査は拒否していました。
すると、Aさんの様子を不審に思った警察官が、いきなりAさんが財布を入れていたポケットの中に手を入れて財布を取り出しました。
その結果、財布の中からMDMAが発見され、AさんはMDMAを所持していたとして逮捕されました。
Aさんは、この所持品検査が違法ではないかと思い、家族の依頼で初回接見に来た弁護士に尋ねました。
(フィクションです。)
~MDMAの所持~
MDMAの所持・使用・製造・輸出入・譲渡・譲受等の行為は、「麻薬及び向精神薬取締法」によって処罰されます。
営利目的がない場合の法定刑は7年以下の懲役です。
MDMAなどの薬物所持をしてしまった人が逮捕される代表的なケースは、職務質問によって薬物を所持していることが発覚し、現行犯逮捕される場合です。
~所持品検査~
職務質問の際に行われる所持品検査は、職務質問に付随する行為として認められています。
職務質問とは、警察官が、何らかの犯罪に関係していると疑われる人などを呼びとめ、質問することをいい、強制力を伴わない任意捜査です 。
任意捜査とは、犯罪捜査への協力を求められた人が、自由な意思でこれに応じるものです。
所持品検査については、職務質問自体が任意捜査であるため、職務質問に付随して行われる立場である所持品検査も、任意で行われるものでなければなりません。
判例では、所持品検査は、強制力にわたらず、捜査の必要性、緊急性、相当性が認められる限度で許されるとされています。
事例のように、薬物の所持などが疑われる場合には、かばんやポケット内の所持品を出してくれるよう所持品検査を求められることがあります。
任意である職務質問・所持品検査は、応じないとしても問題はありませんが、実際は警察官に取り囲まれて長時間にわたり説得を受け、実質的にその場から動けなくされてしまうことも多いです。
所持品検査において、警察官が勝手に鞄を開けて内容物を取り出したり、勝手に鞄やポケットの中に手を入れたり、身体を拘束することは、強制捜査に当たるため許されません。
事例では、警察官がいきなりAさんが財布を入れていたポケットの中に手を入れて財布を取り出しています。
このような場合の所持品検査は違法捜査であるとされる可能性があります。
証拠の収集手続が違法捜査にあたる場合、その証拠を刑事裁判で用いることができない、違法収集証拠となる場合があります。
MDMA所持事件などで違法な所持品検査を受けたのではないか、とお悩みの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
無料法律相談や初回接見サービスを24時間お電話で受け付けています。
(宮城県警察大河原警察署の事件の初回法律相談:無料)