宮城県松島町の学童補助員の未成年者誘拐未遂 告訴取り消しによる不起訴獲得なら弁護士
小学生の男児(当時10歳)を連れ去ろうとしたとして、男児が通う学童保育で有償ボランティアをしていた無職Aが未成年者誘拐未遂容疑で宮城県警察塩釜警察署に逮捕された。
(毎日新聞2018年11月7日西部朝刊記事を参考にしたフィクションです。)
~未成年者略取及び誘拐の罪と親告罪~
未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処されます(刑法224条)。
未成年者略取及び誘拐罪及びこの罪を幇助する目的で犯した引き渡しの罪並びにこれらの罪の未遂罪は、告訴がなければ公訴を提起することができません(刑法229条)。
告訴がなければ公訴を提起(=検察官が起訴)できない犯罪のことを、親告罪と言います。
告訴とは、被害者等が、検察官や司法警察員に犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示であるため、「犯人の処罰を求める」という点で、単に被害を受けた事実を報告するだけの被害届と異なります。
告訴は、警察署長に告訴状を提出することによってなされます。
親告罪は、被害者と示談が成立するなどして告訴を取り消してもらえれば、訴訟条件(起訴するための法律上の条件)を欠くことになり確実に不起訴となります。
事例の参考にした事件では、Aは9月初旬に逮捕されていますが、男児への影響を考慮した保護者が告訴を見送ったため、福岡地検が10月に不起訴としています。
(親告罪の告訴は、起訴の要件であって逮捕の要件ではないため、親告罪で告訴されていなくても逮捕されることがあります。)
未成年者略取及び誘拐の罪の事件では、示談の成立には困難を伴うことが予想されます。
しかし、起訴後に告訴を取り消すことはできないため、親告罪で告訴を取り消してもらうことを望む場合は、起訴前に示談する必要があります。
逮捕・勾留されている事件は、逮捕されてから起訴されるまで約3週間しかありません。
親告罪で告訴取り消しによる不起訴を獲得したい場合は、弁護士に依頼して迅速に示談に動いてもらうことが肝要でしょう。
未成年者略取及び誘拐の罪で示談して不起訴を獲得したい場合は、示談を多数まとめあげてきた弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご依頼下さい。
(宮城県警察塩釜警察署への初回接見費用:38,800円)