宮城県角田市の覚せい剤譲渡で通常逮捕 差押えに詳しい弁護士

宮城県角田市の覚せい剤譲渡で通常逮捕 差押えに詳しい弁護士

Aは、宮城県角田市のA宅において、宮城県警察角田警察署の警察官に覚せい剤譲渡の疑いで通常逮捕された。
その際、メールやメッセージアプリの履歴に覚せい剤取引の証拠がないかと考えた警察官は、Aさんの携帯電話とパソコンを差押えした。
(フィクションです。)

~差押え~

犯罪の証拠を集めるため、特定の場所から証拠を探し、保管するための手続きを捜索、差押えといいます。
捜索と差押えには、原則として裁判官が発付した令状が必要です。
裁判官が発付した令状が必要なのは、捜索と差押えは、強制的に行われる処分であり、処分を受ける者の重要な権利を侵害するため、処分が行われる前に、裁判官が本当に必要なものであるのかを確認し、令状を発行することによって、濫用を避けようという理由からです。

警察官が無令状で差押えを行うことは、違法であるのが原則ですが、令状なしに行われる捜索差押えも、適法な場合があります。
逮捕に伴う捜索や差押えは、令状なく行うことができるという規定が刑事訴訟法にあるためです。
しかし、令状なく行えるのは「逮捕の現場」に限られるため、事例のようにA宅で逮捕した場合は、Aの勤務する会社などを捜索することはできません。
もっとも、逮捕の現場であれば、何でも無令状で差押えができるわけではなく、逮捕の現場で無令状で差押えができるのは、「逮捕の被疑事実に関連性のあるもの」に限られると解されています。

事例では、パソコンや携帯電話は、譲渡相手と連絡をとるために用いられて被疑事実に関連する情報が残っている可能性が高いと考えられるため、「逮捕の被疑事実に関連性があるもの」といえる可能性が高いと思われます。
しかし、警察官は実際に関連性があるかどうかを確かめることなく差押えをしていますが、これは許されるのでしょうか。
記録された情報は、加工・消去が容易であるため、パソコンや携帯電話の中に被疑事実に関する情報が記録されている蓋然性があり、実際に記録されているかを現場で確認していたのでは記録された情報が損壊されるおそれがある場合には、例外的にこのような差押えも許されると考えられています。

逮捕に伴う捜索差押えが適法か否かは大変難しい問題であるため、覚せい剤譲渡事件の捜索差押えで困った場合は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(宮城県警察角田警察署 初回接見費用:44,200円)

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