同僚から現金を恐喝 恐喝罪ってどんな罪?

同僚から現金を恐喝した事件を参考に、恐喝罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

佐沼市に住むAさんの息子(25歳)が恐喝罪逮捕されました。
Aさんが警察官から聞いた事件の内容は、息子が会社の同僚にお金を貸していたが、全く返してもらえないので、返済を迫り、同僚の家に友人と押しかけて「一週間以内に全額返済しなければこの家に火をつけてやる。会社にもいれなくしてやる。」などと言って脅し、同僚から貸していたお金を恐喝した容疑のようです。

恐喝罪

恐喝罪は刑法249条に規定されている法律で、人から金品を脅し取ることで成立する犯罪です。

第249条(恐喝罪) 
1 人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

この条文によるとの恐喝罪の成立要件は

  • 恐喝
  • (相手方の)財物の交付

という要素から成り立っていることが分かります。

ここでいう「恐喝」とは、人に財物を交付させる手段として、人を畏怖させるような行為をすることをいいます。
恐喝罪の恐喝行為は、脅迫、すなわち人を畏怖させるような害悪を告げる行為(害悪の告知)の他、暴行を用いて相手を畏怖させる場合もありますが、暴行を用いた場合は、その程度によって強盗罪となることもあるので注意が必要です。

また恐喝罪でいうところの脅迫は、脅迫罪(刑法222条)の脅迫と異なり、生命・身体・自由・名誉・財産に対する害悪の告知に限りません。
また、脅迫それ自体で相手方を畏怖させるに足りるものでなくても、恐喝者の職業、相手方との関係性、脅迫に至るまでの経緯等に照らし、畏怖させることができる内容であればよいと解されています。

また、脅迫というためには、相手方を畏怖させたこと、すなわち、脅迫畏怖との間に因果関係が存することも必要です。

恐喝罪の罰則

恐喝罪の法定刑は「10年以下の懲役」です。
罰金刑の規定がないのが特徴です。
事実を認めている恐喝事件の弁護活動は、まずは起訴されないように活動することとなり、起訴されてしまった場合は、執行猶予の獲得を目指すようになるでしょう。
不起訴執行猶予を獲得するには、被害者との示談や、被害弁償が必至となるので、恐喝事件逮捕された方の弁護活動は、示談交渉に強い弁護士に任せるとよいでしょう。

恐喝事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、恐喝罪をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。

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