公務執行妨害事件で逮捕

公務執行妨害事件で逮捕

公務執行妨害事件逮捕された場合について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは,交通事故を起こしてしまった後,駆けつけたパトカーにAさんが運転していた車を故意にぶつけたとして,宮城県若林警察署の警察官により公務執行妨害罪の容疑で逮捕されました。
この公務執行妨害事件により,パトカーに乗っていた警察官が腰を打撲するなど軽い怪我を負いました。
Aさんが公務執行妨害罪の容疑で逮捕されてことを知ったAさんの両親は,公務執行妨害事件に詳しい刑事弁護士を探しています。
(2021年5月20日にテレビ長崎に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【公務執行妨害罪とは】

刑法95条
公務員が職務を執行するに当たり,これに対して暴行又は脅迫を加えた者は,3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。

公務執行妨害罪は公務員による公務の円滑な執行を保護する目的で規定されています。
公務執行妨害罪を犯した者には,3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金が科せられます。

【公務執行妨害罪の要件とは】

公務執行妨害罪の「職務を執行するに当たり」の意味については,上記のように公務執行妨害罪が定められている趣旨(目的)が公務の適正な執行を保護する点にあることから,現実に職務を執行中である状態に限らず,「職務の執行を開始しようとしている状態のように職務の執行と時間的に接着し,切り離し得ない一体的関係にある」職務行為を含まれます(最高裁判決昭和45年12月22日)。

また,公務執行妨害罪の「職務」の意義については,既に述べたとおり,公務執行妨害罪が定められている趣旨(目的)が公務の適正な執行を保護する点にあることから,適法な(合法な)職務であることを意味します。
具体的には,公務執行妨害罪の「職務」というためには,①一般的抽象的職務権限に属すること,②具体的職務権限に属すること,③法律上の重要な方式を履践していることが必要です。

さらに,公務執行妨害罪の「暴行」とは,直接的または間接的に公務員に対して向けられた不法な物理力の行使をいいます。

以上,公務執行妨害罪の各要件を満たした場合,行為者の方には公務執行妨害罪が成立することになります。

【公務執行妨害罪の刑事弁護活動】

一般に,刑事事件を起こしてしまったという場合,寛大な処分・判決を得るためには,被害者の方に対して正式な謝罪や相当な損害の賠償をする示談交渉を行っていくという刑事弁護方針を立てることが考えられます。
しかし,刑事事件例のような公務執行妨害事件では,被害者の方が警察官であり,警察組織が示談交渉に応じるケースは少ないというのが実情です。

そこで,刑事事件例のような公務執行妨害事件では,被疑者の方の真摯な反省態度や今後の更生のために行うことや考えていることなどを,公務執行妨害事件を担当する検察官や裁判官に対して伝えていくことにより,寛大な処分や判決の獲得を目指します。
具体的には,刑事弁護士が被疑者の方や身元引受人となる被疑者の方のご家族から,公務執行妨害事件を起こしてしまった経緯や,今後どのように生活していくのかなどを丁寧に聞き取った上,書面にて訴えていく方法などが考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
公務執行妨害事件逮捕された場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

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