児童買春から児童ポルノ製造・公然陳列の罪が発覚①

児童買春から児童ポルノ製造・公然陳列の罪が発覚①

Aさんは、出会い系アプリで女子高校生Vさん(16歳)と知り合いました。
Vさんが「今年の春に高校2年生になった」と話していたため、Aさんは,Vさんの年齢を16歳か17歳だろうと思いましたが、Vさんと援助交際をしたいと考えて、Vさんに3万円を渡す代わりに性交することを約束しました。
当日、Vさんと会ったAさんは、渡すお金を1万円増額する代わりにVさんとの性交時の場面を動画撮影させてほしいとVさんに持ち掛けました。
Vさんの了承を得たAさんは、Vさんと性交に及ぶ様子をスマートフォンで動画撮影しました。
帰宅後、Aさんは、その動画をインターネット掲示板に公開しました。
Vさんが宮城県遠田警察署に補導されたことをきっかけに事件が発覚し、Aさんは児童買春の罪の疑いで宮城県遠田警察署に逮捕され、スマートフォンを押収されました。
捜査の結果、Aさんは、20日間の勾留後、児童ポルノ製造の罪と児童ポルノ公然陳列の罪で再逮捕されました。
(フィクションです。)

上記の事例を基に、今日から数回にわたって、宮城県内で刑事事件を専門に扱っている弁護士が、児童買春児童ポルノに関する罪を解説いたします。

~児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律~

金銭等を対価に18歳未満の児童と性行為等に及ぶ、いわゆる援助交際と呼ばれる行為は、児童買春の罪に該当します。
児童買春に関する規制と処罰は、「児童買春児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下,法律)」が定めています。
名称から明らかなとおり、この法律では、児童ポルノに関する罪の規制と処罰についても定めています。
この法律でいう「児童」とは18歳に満たない者をいいます。

この法律は、児童に対する性的搾取や性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性に鑑み、児童買春児童ポルノに係る行為を規制し処罰するとともに、これらの行為等により心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置等を定めることによって、児童の権利を擁護することを目的とするものです。

児童買春に係る行為の罪としては,児童買春の罪、児童買春周旋の罪、児童買春勧誘の罪等があります。
児童ポルノに係る行為の罪としては、所持罪、保管罪、提供罪、公然陳列罪、製造罪、運搬罪、輸出入罪等があります。

~児童買春の罪~

法律2条2項
 (略)児童買春とは,法律2条2項各号に掲げる者(児童等)に対し,対償を供与し,又はその供与の約束をして,当該児童に対し,性交等(性交若しくは性交類似行為をし,又は自己の性的欲求好奇心を満たす目的で,児童の性器等(性器,肛門又は乳首をいう。以下同じ)を触り,若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう)をすることをいう
法律4条(児童買春
 児童買春をした者は,5年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。

先述の通り、児童買春の対象となる「児童」とは,18歳未満の者を指します。
「対償」とは,児童が性交等をすることに対する反対給付としての経済的利益をいい、現金のみならず,物品や債務(借金)の免除なども含まれます。
「供与」とは与えることです。
ただし,与える相手は児童に限られず、児童買春の周旋者や児童の親,監督者などに与えることによっても児童買春は成立しえます。
「性交等」とは、条文の括弧書きに書かれている通り、性交だけに限られません。
性交若しくは性交類似行為をし,又は自己の性的欲求好奇心を満たす目的で,児童の性器等(性器,肛門又は乳首)を触り,若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいいます。

なお、児童買春の罪が成立するためには、行為者が相手方を児童(18歳未満の者)と認識している必要があります。
ただし,認識の程度は「18歳未満である」というような確定的なものである必要はなく,「18歳未満かもしれない」という未必的なもので足りるとされています。
今回の事例のAさんの場合、Vさんに年齢をはっきり聞いたわけではありませんが、認識ありとされる可能性が高いでしょう。

今回の事例のAさんは、16歳のVさんに4万円を渡す代わりに性交をしており、また、Vさんの年齢について18歳未満であるとの認識ありとされる可能性が高いです。
以上から考えると、今回の事例のAさんの行為は、児童買春の罪に当たる可能性が高いと思われます。

なお、警察庁の統計データによると
児童買春事件等(児童買春、淫行させる行為(児童福祉法違反)、みだらな性行為等(青少年保護育成条例違反))の検挙件数・検挙人員は、近年増加傾向にあります。
ただし、平成30年上半期の検挙件数は1,277件、検挙人員は991人と前年同期比で減少しているそうです。

次回以降のコラムでは、児童ポルノに係る行為の罪について解説します。
宮城県内で、児童買春、児童ポルノ事件に強い弁護士をお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にお問い合わせください。
(宮城県遠田警察署への初回接見費用:43,220円)

 

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