中学生と知りながらホテルに行く事案、お互いの同意があっても不同意性交等罪となる例

中学生と知りながらホテルに行く事案、お互いの同意があっても不同意性交等罪となる例

不同意性交等罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県石巻市に住んでいる会社員のAさんは、中学生のVさんと交際関係にありました。
2人は市内にあるホテルに泊まり、そこで性的な行為をしました。
その後、Vさんの帰りが遅かったことから、Vさんの両親がVさんに事情を聞きました。
そしてVさんとAさんの性行為が発覚し、両親は警察に通報しました。
後日Aさんは、不同意性交等罪の疑いで河北警察署に逮捕されてしまいました。
(この参考事件はフィクションです。)

不同意性交等罪の条文

刑法に定められた不同意性交等罪は、名前の通り不同意での性交を禁じています。
刑法第177条第1項は、「暴行・脅迫」や「社会的な地位」を用いる、「恐怖・驚愕」や「意識不明瞭状態」に乗じる等の行為を用いて「同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第179条第2項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、5年以上の有期拘禁刑に処する。」と記載しています。


しかし参考事件のAさんはVさんと交際関係にあり、性行為も同意のもと行われています。
この場合、刑法第177条第1項は適用されませんが、Vさんが中学生であるため同条第3項が適用されます。
この条文は「16歳未満の者に対し、性交等をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第1項と同様とする。」と定められ、同意不同意の記載がありません。
つまり、自身と年齢差が5歳以上ある13歳以上16歳未満の、もしくは12歳以下の未成年者と性行為に及べば、同意を得ていたとしてもAさんのように不同意性交等罪が成立します。
これは性的な事由に対する判断能力が、16歳未満では備わっていないと考えられているからです。
第1項と同様とする。」とあることから、第3項不同意性交等罪の条文が適用されたとしても、その法定刑は変わらず「5年以上の有期拘禁刑」となります。

執行猶予の獲得

刑法第25条執行猶予を取り付ける条件の1つに、3年以下の拘禁刑であることを定めています。
執行猶予とは拘禁刑の有罪判決であっても刑務所に服役させず、設けられた猶予期間中に社会で問題を起こすことなく過ごせば、言い渡された拘禁刑を無効にするというものです。
不同意性交等罪で有罪となった場合、そのままでは実刑判決が下されてしまいます。
執行猶予を獲得するためには弁護士に依頼し、拘禁刑が3年以下になるように減刑を求める弁護活動を行うことを重要です。
そのため不同意性交等罪の際は、刑事事件の知識と経験が豊富な弁護士に相談し、アドバイスを求めることをお勧めいたします。

不同意性交等罪に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件・少年事件を中心に取り扱っている法律事務所です。
当事務所ではフリーダイヤル「0120-631-881」にて、初回無料の法律相談の他、逮捕されている方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスをご予約いただけます。
フリーダイヤルは24時間対応可能ですので、不同意性交等罪で逮捕されてしまった、またはご家族が逮捕されてしまった場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部へ、是非、ご相談ください。

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