「起き上がったので大丈夫だと思った」ひき逃げで逮捕
自動車で小学生と接触し、ひき逃げで逮捕された事件がありました。
大河原町 77歳の男 小学生をひき逃げ容疑 逮捕
KHB東日本放送
この事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
~軽傷でも逮捕~
この事件は、宮城県大河原町の県道で、77歳男性が運転する自動車と、9歳の男子児童がぶつかったという交通事故から始まりました。
男子児童は転倒しましたが、右ひざを打撲するという軽傷で済んだようです。
しかし運転手によれば、「ぶつかったあとに(男子児童が)起き上がったので大丈夫だと思った」ことから、病院に行く手配をしたり、警察に報告したりせず、そのまま走り去ってしまいました。
警察は目撃情報などから運転手を割り出して、逮捕したということです。
もし、運転手が病院の手配や警察への報告を速やかにしていれば、軽傷で済んだということもあるので、逮捕されるといった大ごとにはならなかったでしょう。
しかし、たとえ被害者が軽傷であったとしても、そのまま走り去ってしまうと、道路交通法に定められたひき逃げに該当してしまい、逮捕の可能性が出てきてしまいます。
ひき逃げは、10年以下の懲役または100万円以下の罰金という刑罰が定められた重い犯罪なので、逮捕を含めた厳しい対応がなされる可能性があるのです。
~軽い事故でもしっかりした対応が必要~
たとえ事故現場では軽傷に見えても、実は骨折していたという場合もあります。
また、被害者が子供の場合、たいしたケガをしていなそうでも、また、子供自身が大丈夫だと言ったとしても、事故に遭ったことを告げられた親が警察に相談して、ひき逃げ事件として捜査が始まるというケースもあります。
さらには、子供の側にも飛び出してしまったという落ち度があるケースもあり、子供が謝りながらすぐに走り去ってしまうといったケースもありますが、この場合でも、後になってひき逃げとして捜査対象となる可能性は十分あります。
自動車の運転手としては、相手が重症の場合は救急車を呼ぶのは当然として、たとえ相手が大丈夫そうであっても、少なくとも事故後すぐに警察に報告するのが得策と言えます。
それでも最終的に罰金刑などになる可能性はありますが、少なくとも逮捕されるといった大ごとになる可能性は低くなりますし、場合によってはお咎めなしで終わる可能性すらあるのです。
~逮捕や呼出しをされたら~
ひき逃げ犯として逮捕されたり、取調べ(事情聴取)のため警察に呼び出された場合、警察官に不信感を与えないよう、事実を適切に話す必要があります。
しかし、逮捕や取調べ(事情聴取)といった慣れていない状況で、適切に受け答えするのは難しい場合が多いでしょう。
また、被害者やその親御さんと話し合いをして、示談を結ぶことも重要となります。
しかし、何と言って示談をお願いしたらいいのか、示談金はいくらにしたら良いのかなど、わからないことだらけだと思います。
事件の内容に応じてアドバイス致しますので、ぜひ一度、弁護士にご相談ください。
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