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宮城県気仙沼市で起きた強制わいせつ事件

2022-03-23

宮城県気仙沼市で起きた強制わいせつ事件

宮城県気仙沼市で起きた強制わいせつ事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】
宮城県気仙沼市に住むAさんは気仙沼市の会社を経営する会社役員です。
Aさんは、道を歩いている女性に対していきなり抱き付き胸を揉むなどの行為をしたとして、気仙沼警察署の警察官により強制わいせつの嫌疑で逮捕されました。
警察から逮捕の連絡を受けたAさんの家族は心配になり、刑事事件専門の弁護士に初回接見を依頼しました。
(この刑事事件例はフィクションです)

【強制わいせつ罪とは】

Aさんの逮捕される理由となった強制わいせつ罪について、まずは条文を見てみると、以下のとおり規定されています。
刑法第176条
十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

この条文からすると、被害者が13歳以上の場合には、
①暴行又は脅迫を用いて
②わいせつな行為をした
場合に、強制わいせつ罪が成立することになります。

今回のAさんの場合、突然抱き付いたり、無理やり胸を揉んだりという行為自体が、①「暴行…を用いて」に当たりうるものであると同時に、②わいせつな行為にも該当しうるものです。
したがって強制わいせつ罪が成立するとして逮捕されたということになります。

【条例違反にとどまる場合も】

犯行態様が軽い場合には、電車内の痴漢などと同様に、各都道府県が制定している迷惑行為防止条例などへの違反にとどまる可能性もあります。

宮城県迷惑行為防止条例第3条
(卑わいな行為の禁止) 第三条の二
何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
一、衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から又は直接人の身体に触れること。
 宮城県迷惑行為防止条例17条1項
次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
1号 第3条の2第1項から第3項までの規定に違反した者(前条第1項第1号の規定に該当する者を除く。)

宮城県迷惑行為防止条例17条2項
常習として前項第1号から第3号までの違反行為をした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

宮城県の上記条例違反の場合の罰則は、非常習者が「6月以下の懲役または50万円以下の罰金」です。
前科があるなど常習者の場合には「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」となります。

強制わいせつ罪と迷惑行為防止条例違反のどちらに問われるかの境界は難しいところです。
一般的には、服の上から触れば条例違反で、服の下に手を入れて触れば強制わいせつ罪になりやすいという傾向があります。
しかし、服の上からであっても、強い態様の犯行を行った場合には、強制わいせつ罪に問われる可能性もあります。

Aさんの場合も、すれ違いざまに軽く触れたといったものと比べて、抱き付いて胸を揉むという強い態様での犯行をしているので、強制わいせつ罪に問われる可能性が十分考えられるということになります。

【逮捕されてしまったら】

強制わいせつ事件で逮捕されてしまったが、寛大な処分を得たい場合、強制わいせつの被害に遭われた被害者の方との示談交渉が、重要な弁護活動のひとつになると言えます。

しかし、強制わいせつ事件の場合、性犯罪であるために、被害者ならびに被害者家族は強い処罰感情を抱いている可能性があります。
このような場合において、強制わいせつ事件の加害者の方が被害者の方と直接連絡を取り、示談の話をすると、かえって被害者の方の感情を逆撫でてしまったり、示談交渉の経過を複雑にしてしまったりする可能性があります。

このような事態を避けるため、まずは弁護士に相談・依頼をし、強制わいせつ事件の加害者の方と被害者の方との間を弁護士が取り持ち、示談交渉が上手く進むようにしていくことができるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
強制わいせつ事件をはじめとした刑事事件全般を取り扱っています。

強制わいせつ事件で捜査を受けたり、逮捕されたりなどお困りの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。

フリーダイヤルは24時間受付で0120-631-881です。

宮城県富谷市の児童ポルノ禁止法違反行為について弁護士に相談

2022-03-03

宮城県富谷市の児童ポルノ禁止法違反行為について弁護士に相談

宮城県富谷市で児童ポルノ禁止法に違反する行為をしたと想定し、弁護士法人あいち刑事事件法律事務所仙台支部が解説します。

【相談事例】
宮城県富谷市に住むAさんは現在21歳の大学3年生です。
2年前の19歳・大学一年生の時にSNSを通じて当時17歳の女性Vさんと知り合いました。
AさんはVさんと話が合い、やり取りを重ねていくうちに直接会うようになり、交際関係に発展しました。
親密な間柄になるうちに、性行為をするようになり、AさんはVさんの同意の上でその様子を自分のスマートフォンで撮影するようになりました。
撮影当時は合意の上であれば何も問題はないであろうと考えていましたが、数年後たまたま見たニュースサイトで児童ポルノの所持で逮捕された人のニュースを見て、自分も逮捕されてしまうのではないだろうかと思い、性犯罪に詳しい弁護士がいるあいち刑事事件総合法律事務所仙台支部に無料法律相談に行きました。
(この相談事例はフィクションです。)

【児童ポルノ製造】

そもそも「児童ポルノ」とは、簡単に言えば、児童(18歳未満の者)の裸や性交・性交類似行為などが描写された写真や画像データなどを言います(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第2条第3項)。
 第2条第3項
  この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。
一 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
二 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
三 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの

今回の相談事例では、Aさんは実際に当時17歳だったVさんの性交の様子を撮影しているために、児童ポルノの製造に該当し7条4項に該当します。
 第7条4項
  前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
 ※第2項
   児童ポルノを提供した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。電気通信回線を通じて第二条第三      項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録    その他の記録を提供した者も、同様とする。

また今回の相談事例では触れられていませんが、撮影をしているということは、撮影したスマートフォンやそのバックアップデータ、更にはスマートフォンと連携させているクラウド上などに保存されている可能性が高く、保存されていれば第7条1項に該当します。
 第7条1項
  自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者(自己の意思に基づいて所持するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。自己の性的好奇心を満たす目的で、第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録を保管した者(自己の意思に基づいて保管するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)も、同様とする。

【もし不安になったら】

児童ポルノの製造や所持は初犯であれば罰金刑となることも多い事例ですが、捜査が開始すると捜査機関による事情聴取が何度も行われ、多くの時間を割くことになります。
しかしながら警察に事件が発覚する前で、Aさんが被害児童の保護者等との連絡先を知っている場合であれば、被害児童の保護者等と示談することで被害届の提出を阻止して事件化を防ぐことができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、「顧問契約」という形で事件対応することもできます。
これは、警察が事件介入する前でも、弁護士による随時の法的アドバイスと逮捕直後の初回接見が無料で受けられるという契約です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所で児童ポルノ禁止法違反のような性犯罪についても対応しています。
児童ポルノ製造や児童ポルノ所持でお困りの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。
フリーダイヤルは0120―631-881です。
今すぐお電話ください。

宮城県仙台市宮城野区の盗撮事件

2022-01-12

宮城県仙台市宮城野区の盗撮事件

宮城県仙台市宮城野区の盗撮事件について弁護士法人あいち刑事事件法律事務所仙台支部が解説します。

【刑事事件例】
宮城県仙台市宮城野区在住で、同じ宮城県仙台市宮城野区にある会社に勤務するAさんは、同じ会社の同部署に勤務するVさんにひそかに好意を抱いていました。
ある日どうしても衝動を抑えきれなかったAさんは、隠し持った小型カメラでVさんのスカートの中を盗撮してしまいました。
盗撮していたところを他の社員に見つかり、駆け付けた宮城県仙台東警察署の警察官によって現行犯逮捕されました。
(この刑事事件例はフィクションです。)

【盗撮は何罪?】

日本の刑法には盗撮罪というものはなく、多くの場合は該当する都道府県の迷惑行為防止条例違反、または軽犯罪法違反で処罰されることが一般的です。
今回は宮城県仙台市宮城野区でおきた刑事事件例ですので、宮城県の迷惑行為防止条例が適用されるとして今回の刑事事件例を見ていきましょう。
宮城県の迷惑防止条例施行規則を見ると、第1条の目的において「この条例は、人に著しく迷惑をかける行為を防止し、もつて県民生活の平穏を保持することを目的とする。」としています。
これより盗撮は「著しく迷惑をかける行為」と考えることができ迷惑行為防止条例違反となります。
さらに宮城県の迷惑行為防止条例において

第三条
三、人の下着等を撮影し、又は撮影する目的で写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下「写真機等」という。)を向け、若しくは設置すること。

と、盗撮等について詳しく定めており、今回の刑事事件例においては、これに違反することがわかりますので、迷惑行為防止条例違反で逮捕される可能性が高いです。

【盗撮で示談】

盗撮は初犯で且つ処分前にしっかりと被害者対応等の弁護活動を行うことができれば、あれば不起訴になる可能性が高いです。

しかし盗撮は性犯罪であるために被害者の処罰感情が高まる可能性が高いです。
さらに今回の刑事事件例ではAさんとVさんは同じ会社の同部署に勤務する同僚であり、関係性が近いためにAさんは例え初犯であっても、なかなか釈放されない可能性が高いです。
このような状況の中、盗撮事件を起こしてしまった場合で事件を穏便に済ませ、寛大な処分得たい場合、盗撮事件をはじめ刑事事件の示談に精通した弁護士を雇って、盗撮事件の被害者の方の処罰感情をなだめつつ、盗撮事件の被害者の方と示談を進めていくことが重要となります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所で性犯罪も多く取扱い,不起訴処分を多く獲得しています。
宮城県仙台市宮城野区の盗撮事件でお困りの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。
フリーダイヤルは0120―631-881です。
今すぐお電話ください。

宮城県仙台市泉区の少年事件(後編)

2021-12-30

宮城県仙台市泉区の少年事件(後編)

宮城県仙台市泉区の少年事件(後編)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説致します。
この記事は,宮城県仙台市泉区の少年事件(前編)の続きとなります。

【少年法5条1項の例外はないのか】

もっとも、上記で説明した場合の例外が、少年法5条2項に定められています。

少年法 第5条2項

家庭裁判所は、保護の適正を期するため特に必要があると認めるときは、決定をもつて、事件を他の管轄家庭裁判所に移送することができる。

少年法5条2項は、現在少年事件が係属している家庭裁判所で調査・審判が行われるよりも、他の家庭裁判所で調査・審判が行われた方が適切である場合には、その他の家庭裁判所に少年事件を移す(移送する)ことを認める規定です。
この少年法5条2項は「保護の適正を期するため特に必要があると認めるとき」に適用されることになり、実際には、親と一緒に住んでいる少年の事件の場合には、親の住所を管轄する家庭裁判所に少年事件が移送されることが多いです。

これを少年事件例で説明すると、現在高校3年生で普段は神戸市内で両親と暮らしているAさんの調査・審判を、仮に仙台家庭裁判所が行うことになるとすると、神戸市に住むAさんやAさんの両親にとって負担が大きいです。
少年事件例においては、Aさんが普段両親と暮らしている神戸市を管轄とする神戸家庭裁判所に、Aさんの強要児童ポルノ法違反事件を移送した方が適当であると言えるでしょう。
そのため、Aさんの強要児童ポルノ法違反事件は、仙台家庭裁判所から神戸家庭裁判所へと移送される可能性が高いと言えます。

【少年事件が移送された場合に不都合はないのか】

少年事件例のように、仙台家庭裁判所から神戸家庭裁判所へと少年事件が移送された場合、同じ弁護士による法的な援助を受けることが難しくなるというデメリットが考えられます。
少年事件例では、仙台市の泉警察署に逮捕された時にAさんに対して法的なアドバイスをしてくれた弁護士がいた場合、その弁護士が神戸市まで出張して付き添ってくれるとは限りません。
従って、Aさんが仙台市の泉警察署で拘束されている段階では、仙台市の弁護士にAさんの強要児童ポルノ法違反事件の対応を依頼し、Aさんの強要児童ポルノ法違反事件が神戸家庭裁判所に移送された段階では、別の神戸市の弁護士に改めてAさんの強要児童ポルノ法違反事件の対応を依頼する可能性が十分にありえます。
この場合、同じ弁護士による法的な援助を受けることが出来ず、少年の調査や審判において不利益になる危険性があります。
 
その点、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、そのようなデメリットを乗り越え、当初から一貫した方針で少年事件を対処することが可能であります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、札幌、仙台、千葉、東京(新宿・八王子)、埼玉、横浜、名古屋、京都、大阪、堺、神戸、福岡の全国12都市、計13か所に事務所を構える少年事件刑事事件専門の法律事務所です。
そして、弊所に在籍している弁護士は、少年事件刑事事件に精通している弁護士ばかりです。
そのため、少年事件例のように神戸市に住む高校生のお子さんが、仙台市の警察署に強要児童ポルノ法違反の疑いで逮捕されて連れて行かれたという場合でも、仙台市に在籍する弁護士と神戸市に在籍する弁護士が連携して、強要児童ポルノ法違反事件に対処することが可能になり、当初から一貫した方針で強要児童ポルノ法違反事件に対処することが可能であります。

高校生のお子さんが、いきなり現在の住所から遠く離れた仙台市の警察署に逮捕され、連れて行かれてしまってお困りの方は、いち早く、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部まで御相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
宮城県仙台市泉区の少年事件でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までお電話ください。

宮城県仙台市泉区の少年事件(前編)

2021-12-28

宮城県仙台市泉区の少年事件(前編)

宮城県仙台市泉区の少年事件(前編)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説致します。
この記事は,宮城県仙台市泉区の少年事件(前編)となります。

【少年事件例】

兵庫県神戸市内で両親と一緒に住んでいる高校3年生のAさん(17歳)は、SNS上で仲良くなった宮城県仙台市泉区在住の中学2年生のVさん(14歳)に対して、裸の画像を送ってもらうよう要求しました。
Aさんに好意を抱いていたVさんは、Aさんの求めに応じて自身の裸の写真をAさんに送りました。
これに味を占めたAさんは、もっと多くのVさんの裸の画像を要求しました。
Vさんは、これ以上の画像を送ることが怖くなってしまったので、この要求を断ると、Aさんは新たに裸の画像を送らなければ、これまで送ってもらったⅤさんの裸の画像をネット上で公開するぞとⅤさんにメッセージを送りました。
怖くなったVさんは両親に相談し、Vさんの両親は泉警察署に被害届を提出しました。
その後、泉警察署の警察官が、神戸市にあるAさんの自宅を訪れ、Aさんを逮捕しました。
(この少年事件例はフィクションです。)

【Aさんは今後どうなってしまうのか】

Aさんの行為は、強要罪児童ポルノ法違反(所持・製造)に当たる可能性が高いです。
20歳未満の少年が、強要罪児童ポルノ法違反といった犯罪に当たる可能性が高い行為をしてしまった場合、通常は以下のような流れで少年事件が進むことになります。

まず、被害届の受理などによって警察が少年事件を認知した場合、警察による捜査が開始されることになります。
そして、警察から、その警察署の管轄に対応する検察庁に少年事件が送致されます。
その後さらに、少年事件の送致を受けた検察庁と同じ管轄の家庭裁判所に少年事件が送致されることになり、その家庭裁判所で調査、審判が開始されることになるのが通常です。

これを少年事件例で説明すると、Aさんの強要児童ポルノ法違反事件の捜査を担当しているのは、被害届を受理している仙台市にある泉警察署です。
泉警察署による捜査の後は、Aさんの強要児童ポルノ法違反事件は泉警察署の管轄に対応している仙台地方検察庁に送致されることになります。
仙台地方検察庁にAさんの強要児童ポルノ法違反事件が送致された後は、仙台地方検察庁と管轄が対応する仙台家庭裁判所に、Aさんの強要児童ポルノ法違反事件が送致されることになるでしょう。

【神戸市に住むAさんの少年事件がどうして仙台家庭裁判所へと送致されるのか】

少年事件例において、仙台地方検察庁から仙台家庭裁判所に少年事件が送致されるのは、少年法5条1項の規定によるものです。

少年法5条1項

保護事件の管轄は、少年の行為地、住所、居所又は現在地による。

少年法5条1項の「現在地」とは、少年が現在いる場所のことを言います。
そのため、普段は神戸市に住むAさんが、仙台市にある泉警察署逮捕されて泉警察署に留置されている場合は、Aさんの「現在地」は仙台市ということになります。
そのため、Aさんの強要児童ポルノ法違反事件は、仙台地方検察庁から仙台家庭裁判所へと送致されることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
宮城県仙台市泉区の少年事件でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までお電話ください。

この記事は,宮城県仙台市泉区の少年事件(後編)に続きます。

宮城県仙台市若林区の少年事件

2021-12-16

宮城県仙台市若林区の少年事件

宮城県仙台市若林区の少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【少年事件例】

小学6年生の12歳であるAさんは、宮城県仙台市若林区にある自宅内で、同級生のVさんに対して、Vさんの合意がないまま性交渉をしました。
Vさんがこのことを自身の両親に話したことから、Vさんの両親は若林警察署に通報しました。
後日、若林警察署から連絡が来て、AさんとAさんの父親は若林警察署に調書を作りに行くことになりました。
(この少年事件例はフィクションです)

【12歳の小学生の子どもでも罪に問われるのか】

刑法 177条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

刑法 41条
14歳に満たない者の行為は、罰しない。

刑事事件例のAさんの行為自体は、刑法177条に規定する強制性交等罪に当たる可能性が高いです。
そのため、Aさんが成人であれば、Aさんは強制性交等罪の刑事責任を問われることになるでしょう。
もっとも、刑事事件例のAさんの年齢は12歳です。
刑法41条は刑事責任を問うことができる年齢を14歳以上であると規定しています。
14歳に達していないAさんは、この刑法41条の規定により強制性交等罪の刑事責任を問われることはありません。

【触法少年・触法事件とは】

少年法 3条 1項
次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する。
2 14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年
 
少年法 3条 2項
家庭裁判所は、前項第2号に掲げる少年…については、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り、これを審判に付することができる。

14歳に満たないときに犯罪行為を行った少年は、触法少年と呼ばれます。
触法少年についての事件(触法事件)については、簡単に説明すると以下のような流れになります。

触法事件が発覚した場合、警察が触法調査と呼ばれる調査として、証拠の収集・確認などの活動が行われることになります。
その後、警察から児童相談所へ通告され、触法事件が児童相談所へ送致されると、児童相談所による調査が行われることになります。
そして、児童相談所による調査を踏まえて、福祉的措置を取ることが相当と判断されると、児童相談所長により福祉的措置が取られます。

触法事件における児童相談所長の福祉的措置には,児童・保護者へ訓戒を加えること、誓約書を提出させること、児童福祉司等に指導させること、里親に委託させること、児童養護施設や児童自立支援施設へ入所させることがあります。

一方、児童相談所長が家庭裁判所の審判に付するのを相当と認めたとき(少年法3条2項),又は一定の重大犯罪であるとき(少年法6条の7第1項)は,触法事件が児童相談所から家庭裁判所に送致されます。
その後、家庭裁判所による調査、審判が行われ、最終的に家庭裁判所による決定がなされることになります。
 
少年事件触法事件)における家庭裁判所による決定は、大きく分けて①そもそも審判手続きを開始しない審判不開始、②審判の結果、保護処分をしないこととする審判不処分、③保護処分、④通常の刑事事件へと移行する検察官送致、⑤都道府県知事または児童相談所長へ少年の身柄を移す措置の5つに分けることができます。

このうち、③の保護処分は更に、保護観察、児童自立支援施設送致、少年院送致の3つの種類があります。
保護観察とは、少年の身柄を拘束しないで、つまり、少年の生活環境を変更することなく、保護監督所と呼ばれる機関による指導監督を受ける処分のことを言います。
次に、児童自立支援施設送致とは、少年を児童自立支援施設に入所させる処分のことを言い、この処分は、少年の生活環境に問題があるような場合に取られるもので、この処分がなされることはあまり多くありません。
最後の少年院送致とは、少年を少年院に収容して、少年に矯正教育を行わせる処分です。

このような触法事件の流れは具体的な触法事件の内容によって変わってきます。
触法少年が起こした触法行為や、触法少年の家庭環境、発達状況、これまでの非行歴など、さまざまな事情が考慮されることになるでしょう。

【触法事件における弁護士の役割】

触法事件において、触法事件を含む少年事件に精通した弁護士を付添人として選任することで、次に挙げられるようなメリットが期待できます。

まず、警察の触法調査についてです。
触法事件については、警察による通常の捜査に代えて触法調査と呼ばれる調査が行われることになります。
触法調査において、警察は、触法少年を呼び出して質問をしたり、証拠となるような物を強制的に取得するといった措置を取ることができます。
この警察の触法調査は、触法少年の情操の保護に配慮しつつ行われるものとされています。

もっとも、必ずしも警察の触法調査が適正に行われるとは限りません。
ここで、少年事件に精通した弁護士を付添人として選任しておけば、少年事件に精通した弁護士が警察の触法調査について、触法事件を起こした触法少年やそのご家族の方に対して法的な観点からアドバイスをすることができますし、また、警察の触法調査が適正に行われているかを少年事件に精通した弁護士がチェックすることができるでしょう。

また、触法事件については、警察が触法少年を逮捕・勾留することはできません。
しかし、触法少年の場合、殺人罪などの重大な触法事件については、児童相談所が一時保護という形で触法少年の身柄を拘束することができます。
児童相談所による一時保護により触法少年の身柄が拘束されてしまえば、触法少年の日常生活に影響が及ぶ可能性は非常に高いと言えるでしょう。
このような場合に備えて、少年事件に精通した弁護士を付添人として選任しておけば、一時保護の必要がないことを児童相談所に対して事前に申し立てることで、一時保護を回避する活動を取ることが期待できます。

【小学生のお子さんが事件を起こしてお悩みの方は】

触法事件の場合、一般の刑事事件とは異なり、警察や児童相談所による調査が在宅で進められることが多く、触法事件を起こしてしまったお子さんのご家族の方にとっては、あまり切迫感が感じられないかもしれません。
しかし、在宅事件であっても警察や児童相談所による調査は着々と進められ、この調査結果に基づいて、児童相談所へ送致され、児童相談所による措置がなされることになります。
また,家庭裁判所に送致されてしまった場合には、家庭裁判所による審判が行われることになります。
そのため、家庭裁判所による審判の結果が適切なものにするためには、いち早く、少年事件に精通した弁護士を付添人として選任し、警察や児童相談所による調査に対する対応や、家庭裁判所での審判での振る舞い方などについて、適宜アドバイスを得ておくことが望ましいでしょう。

弁護人法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、少年事件の付添人としての経験が豊富な少年事件に精通した弁護人が在籍しています。
宮城県仙台市若林区で、小学生のお子さんが少年事件を起こしてしまいでお困りのご家族の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部まで一度ご相談ください。

強制性交等事件の被害者参加制度④

2021-12-14

強制性交等事件の被害者参加制度④

強制性交等事件被害者参加制度④について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
この記事は強制性交等事件被害者参加制度③の続きとなります。

【被害者の方が利用できる制度について】

以下では,被害者参加制度や心情意見陳述制度の他に,被疑者の方が利用できる制度について解説します。

【被害者の方等の公判手続の傍聴とは】

犯罪被害者保護法2条
刑事被告事件の係属する裁判所の裁判長は,当該被告事件の被害者等(被害者又は被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいう。以下同じ。)又は当該被害者の法定代理人から,当該被告事件の公判手続の傍聴の申出があるときは,傍聴席及び傍聴を希望する者の数その他の事情を考慮しつつ,申出をした者が傍聴できるよう配慮しなければならない。

被害者の方等は,公判手続を傍聴することができます。
刑事事件例の強制性交等事件においても,強制性交等事件の被害者の方等は,公判を傍聴することができます。

【被害者の方等の公判記録の閲覧及び謄写とは】

犯罪被害者保護法3条1項
刑事被告事件の係属する裁判所は,第1回の公判期日後当該被告事件の終結までの間において,当該被告事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から,当該被告事件の訴訟記録の閲覧又は謄写の申出があるときは,検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き,閲覧又は謄写を求める理由が正当でないと認める場合及び犯罪の性質,審理の状況その他の事情を考慮して閲覧又は謄写をさせることが相当でないと認める場合を除き,申出をした者にその閲覧又は謄写をさせるものとする。

被害者等の方等は,第1回公判期日後から刑事事件刑事事件例では強制性交等事件が終結するまでの間に,公判記録を閲覧又は謄写することができます。

【損害賠償命令制度とは】

犯罪被害者保護法23条1項
次に掲げる罪に係る刑事被告事件(刑事訴訟法第451条第1項の規定により更に審判をすることとされたものを除く。)の被害者又はその一般承継人は,当該被告事件の係属する裁判所(地方裁判所に限る。)に対し,その弁論の終結までに,損害賠償命令(当該被告事件に係る訴因として特定された事実を原因とする不法行為に基づく損害賠償の請求(これに附帯する損害賠償の請求を含む。)について,その賠償を被告人に命ずることをいう。以下同じ。)の申立てをすることができる。

被害者等は,刑事事件刑事事件例では強制性交等事件の弁論の終結までに,損害賠償命令の申立てをすることができます。
損害賠償命令制度では,刑事事件刑事事件例では強制性交等事件の訴訟記録を流用することができます(犯罪被害者保護法23条4項)。
この損害賠償命令制度を利用すれば,刑事裁判の証拠を用いることで,民事裁判の立証を省略することができます。

【刑事和解制度とは】

犯罪被害者保護法19条
1項:刑事被告事件の被告人と被害者等は,両者の間における民事上の争い(当該被告事件に係る被害についての争いを含む場合に限る。)について合意が成立した場合には,当該被告事件の係属する第一審裁判所又は控訴裁判所に対し,共同して当該合意の公判調書への記載を求める申立てをすることができる。
4項:第1項又は第2項の規定による申立てに係る合意を公判調書に記載したときは、その記載は、裁判上の和解と同一の効力を有する。

被害者等は,刑事事件刑事事件例では強制性交等事件の被告人との間で,民事上の争いについての合意が成立した場合には,その合意を公判調書に記載するよう申立てることができます。
合意が公判調書に記載された時は,その記載は裁判上の和解と同一の効果を有します。
この刑事和解制度を利用すれば,刑事事件刑事事件例では強制性交等事件の被告人が合意通りの支払いをしなかったときに,民事訴訟を一から提起することなく,直ちに強制執行をすることができます。

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強制性交等事件被害者参加制度についてお困りの方は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

強制性交等事件の被害者参加制度③

2021-12-09

強制性交等事件の被害者参加制度③

強制性交等事件被害者参加制度③について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
この記事は強制性交等事件被害者参加制度②の続きとなります。

【被害者参加制度での被害者保護】

刑事訴訟法316条の39第1項(付添い)
裁判所は,被害者参加人が第316条の34第1項(同条第五項において準用する場合を含む。第四項において同じ。)の規定により公判期日又は公判準備に出席する場合において,被害者参加人の年齢,心身の状態その他の事情を考慮し,被害者参加人が著しく不安又は緊張を覚えるおそれがあると認めるときは,検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き,その不安又は緊張を緩和するのに適当であり,かつ,裁判官若しくは訴訟関係人の尋問若しくは被告人に対する供述を求める行為若しくは訴訟関係人がする陳述を妨げ,又はその陳述の内容に不当な影響を与えるおそれがないと認める者を,被害者参加人に付き添わせることができる。

刑事訴訟法316条の39第4項(被告人との間の遮へい措置)
裁判所は,被害者参加人が第316条の34第1項の規定により公判期日又は公判準備に出席する場合において,犯罪の性質,被害者参加人の年齢,心身の状態,被告人との関係その他の事情により,被害者参加人が被告人の面前において在席,尋問,質問又は陳述をするときは圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認める場合であつて,相当と認めるときは,検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き,弁護人が出頭している場合に限り,被告人とその被害者参加人との間で,被告人から被害者参加人の状態を認識することができないようにするための措置を採ることができる。

刑事訴訟法316条の39第5項(傍聴人との間の遮へい措置)
裁判所は,被害者参加人が第316条の34第1項の規定により公判期日に出席する場合において,犯罪の性質,被害者参加人の年齢,心身の状態,名誉に対する影響その他の事情を考慮し,相当と認めるときは,検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き,傍聴人とその被害者参加人との間で,相互に相手の状態を認識することができないようにするための措置を採ることができる。

公判廷内で自身のプライバシーが守られない場合があっては,被害者の方が被害者参加制度を積極的に利用することができません。
そこで,被害者参加制度では,付添い(刑事訴訟法316条の39第3項)や遮へい措置(刑事訴訟法316条の39第4項,5項)をとることができるとされています。

刑事事件例の強制性交等事件においても,付添いや遮へい措置といった強制性交等事件の被害者の方のプライバシーを守るための措置がなされる可能性があります。

【被害者のよる心情意見陳述制度とは】

刑事訴訟法292条の2(心情意見陳述制度)
1項:裁判所は,被害者等又は当該被害者の法定代理人から,被害に関する心情その他の被告事件に関する意見の陳述の申出があるときは,公判期日において,その意見を陳述させるものとする。
2項:前項の規定による意見の陳述の申出は,あらかじめ,検察官にしなければならない。
この場合において,検察官は,意見を付して,これを裁判所に通知するものとする。

被害者による心情意見陳述制度は,被害者の方の心情や事件に関する意見を述べることができる制度です。
刑事事件例の強制性交等事件で考えれば,「強制性交等事件の加害者は絶対に許せない。厳罰に処してほしい。」などと,具体的に強制性交等事件の被害に関する心情や意見を陳述するこができると考えられます。

6項:第157条の4,第157条の5及び第157条の6第1項及び第2項の規定は,第1項の規定による意見の陳述について準用する。

被害者による心情意見陳述制度では,付添い(刑事訴訟法157条の4)や遮へい措置(刑事訴訟法157条の5),ビデオリンク方式(刑事訴訟法157条の6第1項,2項)をとることができ,被害者の方のプライバシーに配慮がなされています。

9項:第1項の規定による陳述又は第7項の規定による書面は,犯罪事実の認定のための証拠とすることができない。

被害者による心情意見陳述は,犯罪事実の認定のための証拠とすることはできません。
しかし,量刑資料とすることはできると考えられているため,加害者に対する厳罰を求めたい被害者の方にとっては,重要な制度となっています。

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強制性交等事件被害者参加制度についてお困りの方は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
この記事は強制性交等事件被害者参加制度④に続きます。

強制性交等事件の被害者参加制度②

2021-12-07

強制性交等事件の被害者参加制度②

強制性交等事件被害者参加制度②について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
この記事は強制性交等事件被害者参加制度①の続きとなります。

【被害者参加制度における証人尋問】

刑事訴訟法316条の36(証人尋問)
裁判所は,証人を尋問する場合において,被害者参加人又はその委託を受けた弁護士から,その者がその証人を尋問することの申出があるときは,被告人又は弁護人の意見を聴き,審理の状況,申出に係る尋問事項の内容、申出をした者の数その他の事情を考慮し,相当と認めるときは,情状に関する事項(犯罪事実に関するものを除く。)についての証人の供述の証明力を争うために必要な事項について,申出をした者がその証人を尋問することを許すものとする。

被害者参加をした場合,被害者参加人は,情状に関する事項について,証人の供述の証明力を争うために必要な事項について,証人尋問をすることができます。
被害者参加人による証人尋問は,検察官による尋問が終わった後になされます。

刑事事件例の強制性交等事件について具体例を考えてみれば,強制性交等事件の加害者側弁護士が加害者の身元引受人となる家族などを情状証人として証人尋問をし,加害者を今後監視監督して,再犯を起こさせないようにするとの主張をすることなどが考えられます。
これらの情状証人の情状に関する供述に対して,被害者参加人(・被害者参加人弁護士)は,証明力がないことを主張するために証人尋問をすることが考えられます。

【被害者参加制度における被告人質問】

刑事訴訟法316条の37(被告人質問)
裁判所は,被害者参加人又はその委託を受けた弁護士から,その者が被告人に対して第311条第2項の供述を求めるための質問を発することの申出があるときは,被告人又は弁護人の意見を聴き,被害者参加人又はその委託を受けた弁護士がこの法律の規定による意見の陳述をするために必要があると認める場合であつて,審理の状況,申出に係る質問をする事項の内容,申出をした者の数その他の事情を考慮し,相当と認めるときは,申出をした者が被告人に対してその質問を発することを許すものとする。

被害者参加人は,意見陳述(後述)をするために必要な事項について,被告人に対して質問することができます。
刑事事件例の強制性交等事件においても,被害者参加人は,意見陳述をするために必要な事項について,強制性交等事件の被告人に対して質問をすることができます。

【被害者参加制度における弁論としての意見陳述】

刑事訴訟法316条の38(弁論としての意見陳述)
1項:裁判所は,被害者参加人又はその委託を受けた弁護士から,事実又は法律の適用について意見を陳述することの申出がある場合において,審理の状況,申出をした者の数その他の事情を考慮し,相当と認めるときは,公判期日において,第293条第1項の規定による検察官の意見の陳述の後に,訴因として特定された事実の範囲内で,申出をした者がその意見を陳述することを許すものとする。
4項:第1項の規定による陳述は、証拠とはならないものとする。

被害者参加人は,事実又は法律の適用について意見を陳述することができます。
被害者参加人は,この弁論としての意見陳述の際に,量刑意見も述べることができます。
ただし,弁論としての意見陳述は,証拠とはなりません。

刑事事件例の強制性交等事件の被害者の方は,この意見陳述で厳罰を求める旨の主張をすることができます。
例えば,強制性交等事件の犯行態様が悪質であること,強制性交等事件により多大な身体的・精神的苦痛を受けたこと,強制性交等事件の加害者には情状はないことなどを主張することができると考えられます。

なお,後述する被害者による心情意見陳述制度の意見陳述(刑事訴訟法292条の2)は量刑判断の基礎となりますが,弁論としての意見陳述(刑事訴訟法316条の38)は量刑判断の基礎とはなりません。
また,後述する被害者による心情意見陳述制度の意見陳述(刑事訴訟法292条の2)は主に被害者の心情を述べるものであるのに対し,弁論としての意見陳述(刑事訴訟法316条の38)は具体的に「懲役○年を求刑します」などと量刑意見などを述べるものです。

後述する被害者による心情意見陳述制度の意見陳述(刑事訴訟法292条の2)と弁論としての意見陳述(刑事訴訟法316条の38)は,その沿革や設けられた時期が異なるため,厳密には別の制度です。
しかし,両方の制度の意見陳述を行うこともできます。
心情意見陳述制度の意見陳述(刑事訴訟法292条の2)は通常,検察官による論告求刑の前に,弁論としての意見陳述(刑事訴訟法316条の38)は検察官による論告求刑の後に行われます。

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この記事は強制性交等事件被害者参加制度③に続きます。

強制性交等事件の被害者参加制度①

2021-12-02

強制性交等事件の被害者参加制度①

強制性交等事件被害者参加制度①について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
この記事は強制性交等事件被害者参加制度①となります。

【刑事事件例】

宮城県仙台市青葉区に住むAさんは,同市内において強制性交等事件の被害を受けました。
強制性交等事件を起こした加害者は強制性交等罪で起訴されたといいます。
Aさんは,強制性交等事件の刑事裁判に被害者として参加して,加害者に対する厳罰を求めたいと考えています。
刑事事件例はフィクションです。)

【公判手続における被害者特定事項の秘匿】

刑事訴訟法290条の2第1項
裁判所は,次に掲げる事件を取り扱う場合において,当該事件の被害者等(被害者又は被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者,直系の親族若しくは兄弟姉妹をいう。以下同じ。)若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から申出があるときは,被告人又は弁護人の意見を聴き,相当と認めるときは,被害者特定事項(氏名及び住所その他の当該事件の被害者を特定させることとなる事項をいう。以下同じ。)を公開の法廷で明らかにしない旨の決定をすることができる。

刑事事件例では,被害者の方は,強制性交等事件の刑事裁判に被害者として参加して,加害者に対する厳罰を求めたいと考えていますが,その被害者参加にあたって被害者の方が心配されるのは,公判手続において自己のプライバシーが守られないことだと考えられます。
強制性交等事件の被害者の方は,公判手続では,自己のプライバシーが守られるようにしてほしいと思うはずです。

ここで,刑事訴訟法290条の2第1項では,公判手続における被害者特定事項の秘匿について定められており,被害者等は,公判手続における被害者特定事項の秘匿を申し出ることができるとされています。

被害者特定事項の秘匿ができる犯罪は,強制わいせつ罪や強制性交等罪などの性犯罪事件,被害者特定事項が公開の法廷で明らかにされることにより被害者等の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれがあると認められる事件などです。
刑事事件例の強制性交等事件は被害者特定事項の秘匿ができる刑事事件に含まれているため,強制性交等事件の被害者の方は公判手続における被害者特定事項の秘匿を申し出ることができます。

【被害者参加制度とは】

刑事事件例の強制性交等事件の被害者の方は,強制性交等事件の刑事裁判に被害者として参加して,強制性交等事件の加害者に対する厳罰を求めたいと考えています
このような場合に利用できる制度が被害者参加制度です。

刑事訴訟法316条の33(被害者参加制度)
裁判所は,次に掲げる罪に係る被告事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から,被告事件の手続への参加の申出があるときは,被告人又は弁護人の意見を聴き,犯罪の性質,被告人との関係その他の事情を考慮し,相当と認めるときは,決定で,当該被害者等又は当該被害者の法定代理人の被告事件の手続への参加を許すものとする(以下省略)。

被害者参加制度は,被害者保護の観点から,被害者が当事者として,主体的に刑事裁判に関与することができる制度です。
被害者参加制度が利用できる犯罪は,故意の犯罪行為により人を死傷させた罪,強制わいせつ罪,強制性交等罪,業務上過失致死傷罪,自動車運転死傷行為処罰法の罪(過失致死傷罪など),逮捕監禁罪,略取誘拐罪,人身売買罪などです。
刑事事件例の強制性交等事件被害者参加制度が利用できる犯罪に含まれていますので,強制性交等事件の被害者の方は被害者参加制度を利用することができます。

被害者参加制度を利用するためには,被害者等又はこれらの者から委託を受けた弁護士が,刑事事件を担当する検察官に対して,刑事事件へ参加したい旨を申し出る必要があります。
そして,被害者参加を許された者(被害者参加人)又は委託を受けた弁護士は,公判期日に出席することができます。

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強制性交等事件被害者参加制度についてお困りの方は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
この記事は強制性交等事件被害者参加制度②に続きます。

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