Archive for the ‘性犯罪’ Category

居酒屋の個室で性行為(公然わいせつ罪)

2019-05-19

居酒屋の個室で性行為(公然わいせつ罪)

宮城県名取市に住むAさんは彼女のBさんと居酒屋に行きました。
その居酒屋は各テーブルが個室のような作りになっていますが、見ようとすれば通路から中の様子が見られるようになっていました。
お酒を飲んで酔っ払った二人。
酔った勢いで抱き合ったりしていましたが、歯止めが利かなくなり、性行為までしてしまいました。
その様子を偶然通路から発見した居酒屋の店員は警察に通報。
駆け付けた警察官によって公然わいせつ罪の疑いで事情聴取されることになりました。
(フィクションです)

~公然わいせつ罪~

居酒屋の他、カラオケボックスなどでも性行為をするケースがありますが、公然わいせつ罪が成立する可能性があります。

刑法第174条
公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

「公然」とは、不特定又は多数の人が認識することのできる状態をいいます。
具体的な店内の作りにもよりますが、居酒屋やカラオケ店で通路から個室内が見える状況なのであれば、他のお客さんや店員などの不特定または多数の人が認識できる状態にあるといいうるでしょう。
また、性行為が「わいせつな行為」にあたることは間違いないでしょう。
相手方であるBさんが同意していることは、公然わいせつ罪の成否には関係ありません。

したがって、AさんとBさんは「公然とわいせつな行為をした者」にあたり、公然わいせつ罪が成立する可能性があります。

~今後の刑事手続の流れ~

AさんとBさんの行為は犯罪に当たりうるものですが、凶悪犯罪といったものでもありません。
そこで、警察官から事情聴取されたとしてもその後は帰宅を許され、逮捕勾留といった身柄拘束をせずに在宅のまま手続が進む場合も多いでしょう。

犯行の内容や反省態度、前科の有無などを考慮し、不起訴処分(起訴猶予処分)に終わる可能性もあります。
そうなれば前科が付くことはありません。
一方、不起訴とならなかった場合、懲役刑を受ける可能性もありますが、略式裁判による罰金刑にとどまることも多いようです。

~少年の場合の手続~

AさんやBさんが20歳未満の少年だった場合はどうでしょうか。
居酒屋はともかく、カラオケボックスでの性行為は少年が行う場合も多いでしょう。

少年の場合は、警察官や検察官による捜査がなされることは成人の場合と同じです。
しかしその後、地方裁判所や簡易裁判所ではなく、家庭裁判所に事件が送致されるという違いがあります。

家庭裁判所では、家庭裁判所調査官などが中心となって、事件のことや少年の性格、生い立ち、家庭環境、犯罪傾向が進んでいるかといった調査がなされます。

その調査結果をもとにして、裁判官が軽微な事件と判断すれば、少年審判不開始決定がなされ、手続がすべて終了する可能性もあります(成人における不起訴処分(起訴猶予処分)に近いものです)。
一方、少年審判が開始されることになれば、さらなる調査等を経て、審判がなされることになります(成人の刑事裁判の判決に当たるものです)。

~不安点は弁護士に相談を~

AさんやBさんに成立する公然わいせつ罪も立派な犯罪です。
しかし、大きな損害を被る被害者がいない場合も多く、逮捕勾留されたり、重い処罰を受ける可能性は高くないかもしれません。

しかし事件の後日、警察官や検察官の取調べのために再び警察署や検察庁に呼び出される可能性もあります。
どのような点に気を付けて取調べを受ければいいのか、不安も大きいでしょう。
また、不起訴(起訴猶予)にならなければ、たとえ罰金刑にとどまったとしても、前科が付くことになります。国家資格の取得に制限が出るなど、今後の人生に影響が出て来うるものとなります。

このような様々な不安を解消するために、弁護士に相談してみるのが良いでしょう。
取調べに向けたアドバイスを受けることもできますし、少しでも軽い処分で済むように、弁護活動を受けることができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件を専門とする弁護士法律相談が初回無料となっております。
公然わいせつ罪などで捜査を受けた場合には、ぜひ一度ご相談ください。
(塩釜警察署までの初回接見費用:38,800円)

下着泥棒で少年事件に

2019-05-09

下着泥棒で少年事件に

19歳専門学校生A君は、深夜に宮城県栗原市の女性Vさんの自宅のベランダに忍び込み、干してあったVさんの下着を盗みました。
Vさんが被害届を提出して宮城県若柳警察署が捜査をおこなった結果、A君が下着泥棒事件の容疑者として浮上しました。
宮城県若柳警察署から出頭要請を受けたA君は、出頭要請に応じて宮城県若柳警察署窃盗罪住居侵入罪の容疑で取調べを受けました。
しかし、下着泥棒をしたことを誰にも知られずに隠したいと思ったため、取調べでは「自分は下着泥棒をしていない。」と容疑を否認しました。
取調べを担当した警察官からは、「容疑を認めるなら早く認めたほうがいい。」と言われました。
A君は、逮捕されずに済み、帰宅を許されましたが、捜査が終わったわけではなく、今後も継続して捜査を受けることになると言われています。
このまま容疑を否認し続けない方がよいのか困ったA君は、一人で刑事事件専門の法律事務所に無料法律相談に行きました。
(フィクションです。)

~下着泥棒事件~

下着泥棒とは、他人の家(室内だけでなくベランダや庭も含む)やコインランドリーなどで、下着を盗む泥棒のことを言います。
下着泥棒は、「色情ねらい」とも呼ばれます。

今回の事例では、下着泥棒をしたとしてA君に窃盗罪住居侵入罪の容疑がかけられています。
下着泥棒をした場合(例えば,他人の敷地内に立ち入り,下着を持ち去った場合など)には,他人の敷地内に立ち入った行為につき住居侵入罪が,下着を持ち去った行為については窃盗罪が成立します。
窃盗罪は他人の財物を窃取することで成立します。
住居侵入罪は、他人の家(住居)又はマンションやアパートなどの共同住宅に無断で侵入した場合などに成立する犯罪です。
住居侵入罪については、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金が、窃盗罪については、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金が、それぞれ法定刑として定められています。

今回の事例のA君は、下着泥棒の容疑で捜査を受けていますが、下着泥棒をしたことを誰にも知られずに隠したいと思ったため、警察署での取調べで否認しています。
性犯罪や下着泥棒のような目的が性的なものである事件の場合、自身の性癖も絡んだ事件となります。
そのため、素直に話せなかったり、家族や周囲に事件が発覚することをおそれたりして、容疑を否認してしまうケースがあります。
一方で、同じ理由から、警察官には容疑を認めたものの、両親などの家族に対しては否認してしまう、というケースもあります。

このような場合は、刑事事件少年事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
刑事事件少年事件の手続の流れ、今後の見通し、逮捕・勾留等の身体拘束をされた場合への対応方法、示談、その他、刑事事件少年事件に関する不安や心配事、疑問点など何でもご相談いただけます。
第三者である弁護士だからこそ、家族や身内に言いづらい内容でも相談できますし、どうしたらよいか一緒に考えてもらうことができます。

また、今回の事例のA君は20歳未満の少年であるため、原則的には少年事件として扱われることになり、刑罰を受けることは基本的にはありません。
少年事件では少年の環境が更生に適しているかどうかが重視されます。
そのため、少年が信頼できて相談しやすい弁護士が少年の更生をサポートしていくことが重要です。
ただ、A君の年齢は19歳であるため、手続き途中に成人してしまい、刑事事件としての扱いに切り替わる可能性があります。
今回のA君のように19歳の方の少年事件では、弁護士は、下着泥棒という犯罪の性質を踏まえた活動はもちろん、少年事件としての付添人活動、刑事事件としての手続きに切り替わる可能性のある少年事件としての活動も意識しなければなりません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件だけでなく少年事件も多く取り扱っており、犯罪の性質を踏まえた弁護活動、刑事事件少年事件それぞれの特徴を踏まえた活動をおこなっています。
下着泥棒少年事件等でお困りの方は、まずは弊所弁護士までご相談ください。
ご来所いただいての法律相談は初回無料です。

児童ポルノ所持で不起訴処分

2019-05-08

児童ポルノ所持で不起訴処分

30代男性Aさんは、インターネットの児童ポルノ販売サイトを利用して、同サイトから児童(18歳未満の者)が他人と性交する場面等の映像が映されたDVD5枚を購入しました。
AさんがDVDを購入したしばらく後に、この販売サイトを運営していた会社が宮城県古川警察署に摘発され、会社が所有していた顧客名簿が押収されました。
Aさんの名前や住所が顧客名簿にあったことから、Aさんは自宅の家宅捜索を受け、購入した児童ポルノを押収されました。
警察官からは、「後日、児童ポルノ単純所持罪の取調べのために警察署まで来てもらう」と言われています。
不安になったAさんは、刑事事件に強い弁護士無料法律相談を申込み、不起訴処分を獲得できないか相談しました。
(フィクションです。)

~ 児童ポルノ ~

児童ポルノの所持については,「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下、この頁では「法」と書きます。)で禁止されています。

児童ポルノ」とは,写真,電磁的記録に係る記録媒体(BL,DVD等)その他の物で,法2条3項各号に掲げる姿態を描写したものと定義されています。
以下のような写真や電子記録が「児童ポルノ」に該当します。

・児童との性交渉・性交類似行為にあたるもの
・児童が性器を触るなどの行為を撮影したもの
・服の一部を着ていない状態で、性器や臀部・胸部などが強調されたもの

~ 児童ポルノ所持罪は所持の目的によって罰則が異なる ~

児童ポルノ所持罪と言っても、法では,以下のように,所持の目的によって異なる罰則を設けています。
1 自己の性的好奇心を満たす目的での所持:1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(7条1項)
2 児童ポルノの提供目的での所持:3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(7条3項)
3 児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供する目的での所持:5年以下の懲役も若しくは500万円以下の罰金,又は併科(7条7項)
このうち、1の「自己の性的好奇心を満たす目的での所持」は、一般的に「児童ポルノ単純所持罪」と呼ばれています。
平成27年の法改正によって、それまで処罰の対象となっていなかった児童ポルノの単純所持も刑事罰の対象となりました。

近年、児童ポルノ関連の取締りが厳しくなってきています。
児童ポルノ単純所持事件の場合、事例のように、販売元が摘発されたことによりその購入者の児童ポルノ所持が警察に発覚することがあります。
Aさんのように販売元からDVDを購入したケースでなく、ダウンロード購入した場合であっても、サイトへのアクセス履歴をたどって個々のダウンロード購入者にまで捜査の手が及ぶ場合があります。
児童ポルノを所持してからある程度の期間を置いて事件が発覚する可能性があるため、児童ポルノを所持している本人が捜査されていることに気づかぬまま、ある日突然,警察が家宅捜索や逮捕にやってくるという事態がありえるのです。

~ 不起訴獲得のための情状主張 ~

刑事処罰が下されることはなく、したがって前科も付かずに刑事手続きを済ませたいという場合は、不起訴処分を獲得するのが一つの方法です。
不起訴処分とは、検察官が裁判にかけることはしないという処分のことです。
事実関係に争いがない事件で不起訴処分の獲得を目指すのであれば、容疑をかけられている人にとっての有利な事実(情状)を、担当する検察官に対してアピールする必要があります。
児童ポルノ単純所持罪において勘案される事実としては,犯情(犯罪にかかわる情状)に関わる事実として、所持に至った経緯,動機,児童ポルノの内容,所持数,児童への被害の有無・程度などがあります。

一般情状(犯情以外の情状)に関わる事実としては、反省の程度、再発防止策・適切な監督者の存在、(事案によりますが)被害弁償や示談成立の有無、社会的制裁の有無などといった点が考えられるでしょう。

不起訴処分の獲得のためには、犯情や一般情状について検察官に適切に主張していくことが必要です。
ただ、容疑をかけられている本人が取調べの際にそうした事情を話しても、なかなか捜査機関は聞いてくれないといったことがありえます。
そのような場合は、弁護士に依頼することで、弁護士からしっかりと書面にまとめて提出する、必要な場合は検察官と協議するなどして確実に伝えていくことができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,刑事事件専門の法律事務所であり、これまでの多数の不起訴処分を獲得してきました。
児童ポルノ所持事件などで不起訴処分を獲得したいなどとお考えの方は,無料法律相談や初回接見サービスのご利用をご検討ください。

弁護士による取調べ対応の重要性(公然わいせつ罪)

2019-05-03

弁護士による取調べ対応の重要性(公然わいせつ罪)

宮城県登米市に住む会社員のAさんは,深夜のコンビニエンスストアの駐車場に停めた自分の車の中でズボンを降ろしていたところ,目撃者に通報され,駆けつけた宮城県佐沼警察署の警察官によって公然わいせつ罪を理由に現行犯逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は,Aさんが重い処分を受けてしまうのか心配になり,弁護士事務所に宮城県佐沼警察署への初回接見を依頼しました(フィクションです)。

~余罪の疑いがかかりやすい公然わいせつ~

公然わいせつ罪について定めているのは刑法174条です。
そこでは「公然とわいせつな行為をした者は,6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と規定されています。
罰則のみを見ると,例えば強制わいせつ罪(6月以上10年以下の懲役。刑法176条)や痴漢行為(1年以下の懲役又は100万円以下の罰金。宮城県における迷惑行為防止条例)よりは法律上定められている刑罰は軽いと言えます。
事案によりますが,これまで刑事裁判を受けたことや罰金処分を科せられたことのない初犯者であれば,刑務所に服役することのない執行猶予付判決や罰金処分にとどまることもあります。

もっとも,公然わいせつ罪で気をつけなければいけない事情として,余罪の疑いがかかりやすいことが挙げられます。
実際に複数回,同様のわいせつ行為をしていることもあり得ますが,より注意が必要なのは,自身と無関係の事件の疑いまでかけられてしまうケースです。
公然わいせつ事件が発生した場合,被疑者(刑事事件を起こした疑いのある人を指します)の逮捕に至らなくても,目撃者の通報により,同時期に起きた事件を警察がリストアップしています。
設例のAさんのように,公然わいせつ罪逮捕されてしまうと,「〇月×日の事件もお前がやったのではないか」と警察官による取調べで追及されることも多々あります。

ひとたび逮捕されてしまうと,家族を含む外部との連絡は自由にとれなくなり,警察官による長時間の取調べを受けることになります。
逮捕されたことによる動揺で,警察官に言われるがままに,やってもいない公然わいせつ事件まで認めてしまうと次のような問題が起こります。
まず,公然わいせつ罪に限らず,事件は個々の事実ごとに扱われるため,うっかり認めてしまった事件で更なる逮捕・勾留(逮捕に引き続いて身体拘束を行うことを指します)がされて,長期間の身体拘束をされるおそれがあります。
また,余罪は多ければ多いほど,検察官が下す処分も重くなるため,初犯であっても罰金処分では済まずに,起訴されて正式裁判を受けなければならないことにもなりかねません。

~早期の弁護士依頼により適切な取調べ対応を~

身に覚えがない事件であっても,ひとたび認めて供述調書が作成されてしまうと,事後的に争うには困難が伴います。
特に,逮捕直後はある程度の時間をかけて取調べがされるため,取調べ対応は初動対応が何よりも重要になってきます。
しかし,一般の方が単独で警察官や検察官を相手に適切な取調べ対応を行うには限度があります。

長期間にわたる身体拘束や重い刑事処分を回避するには,逮捕直後の時点から,法律の専門家である弁護士による助言を得て,適切な取調べ対応を行う必要性が高いと言えます。
初動対応で弁護士による速やかなサポートが得られた場合,早期の釈放や刑事処罰の軽減にもつながっていきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では,刑事事件少年事件を専門に扱う弁護士事務所としての経験を活かし,適切な取調べ対応を行います。
弊所では,弁護士が警察署等に直接赴き,逮捕勾留されている方と面会し助言を行う初回接見サービスを実施しております。
ご家族が公然わいせつ罪逮捕されてお悩みの方,弁護士による速やかな取調べ対応を希望される方は,まずは一度,弊所までご連絡ください。
(宮城県佐沼警察署への初回接見費用:フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。)

痴漢事件で余罪取調べ

2019-04-25

痴漢事件で余罪取調べ

仙台市若林区に住む会社員のAさんは,勤務先から帰宅するため地下鉄に乗った際,乗客の女子高生の身体を触ったことで他の乗客に取り押さえられ,駆けつけた宮城県若林警察署の警察官によって現行犯逮捕されてしまいました。
Aさんは以前にも同じ路線で痴漢行為をしたことがあったため,警察官に正直に話すべきか悩んでいました。
Aさんは,家族が初回接見を頼み,宮城県若林警察署へ面会に来た弁護士に相談しました。
(フィクションです)

~余罪が刑事処分にもたらす意味~

設例のAさんは痴漢行為を理由に現行犯逮捕されていますが,いわゆる痴漢行為は各自治体が定める迷惑防止条例によって処罰されます。
宮城県の場合,迷惑防止条例第3条の2第1項1号が痴漢行為を規制しており,罰則は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」と定められています(同条例17条1項1号)。

痴漢事件は余罪が問題となることも少なくありません。
逮捕の有無に関わらず,警察官,検察官は同種の余罪がないか,取調べを行います。
別機会に起こしてしまった事件は別罪として扱われるため,取調べを経て余罪が発覚すると,立件されて捜査の対象になることがあります。
捜査の対象になるということは,すなわち,逮捕や刑事処分がされるリスクが生じることを意味します。

迷惑防止条例違反で現行犯逮捕されたAさんは,逮捕の翌日ないし2日目までに,検察庁と裁判所に行き,検察官と裁判官からも事件について聴取されます。
警察から送られた事件記録やAさん自身の話を聞いて,検察官と裁判官は,その日のうちにAさんを釈放するか,勾留して引き続き留置所に拘束するかの判断を行います。
勾留決定がされなければAさんは釈放されますが,余罪があった場合,後日改めて逮捕される可能性があります。
逮捕はされなくても,余罪の存在も考慮したうえで勾留決定がされてしまうことも考えられます。
その場合,一律10日間,最大で20日間,留置所から出ることができなくなります。
また,余罪は多ければ多いほど罪が重くなるため,初犯であっても起訴されて刑事裁判を受けなければならなくなることもあります。
このように,余罪の有無は身体拘束や処分内容に影響を及ぼします。

~取調べ対応の正解は?弁護士からの助言の重要性~

それでは,設例のAさんは痴漢行為の余罪について黙秘することが正解なのでしょうか?
確かに,刑事事件の疑いをかけられている人(被疑者と呼びます)には黙秘権が認められており,刑事訴訟法198条2項も「前項の取調に際しては,被疑者に対し,あらかじめ,自己の意思に反して供述をする必要がない旨を告げなければならない」と,捜査段階で意思に反した供述が強制されないことを明記しています。
余罪を裏付ける証拠関係が脆弱な場合は,黙秘をすることで,結果的に身体拘束期間を短くしたり,刑事処分を軽くできたりすることもあります。

もっとも,余罪部分に限ってとはいえ,黙秘を行うことは,徒に勾留決定がされるリスクを高めることも否定はできません。
設例のAさんのような場合は,余罪部分についても正直に供述することで,早期の釈放につながることもあり得ます。
また,逮捕の原因となった痴漢行為の被害者と示談ができた場合,余罪の存在を考慮しても,検察官が不起訴処分とすることで,前科を回避できるケースもあります。

このように,余罪一つをとっても,黙秘をするべきか,正直に供述をしていくべきかは,状況によって大きく変わってきます。
そして,どこまで黙秘し,どこまで正直に供述するべきかを,逮捕された方が一人で考え出すことには困難が伴います。
逮捕直後,速やかに刑事事件の経験豊富な弁護士から適切な取調べ対応の助言を受けることができるのであれば,その後の早期釈放や再逮捕リスクの軽減,寛大な処分を求めていくうえでも,大きな違いがあります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では,刑事事件少年事件を専門に扱う弁護士事務所として,余罪も含めた適切な取調べ対応によるサポートを行います。
弊所では,逮捕直後,速やかに弁護士からアドバイスが得られるように,初回接見サービスを実施しております。
ご家族が痴漢事件逮捕されてしまい,余罪対応も見据えたサポートを希望される方は,まずは一度ご連絡ください。
(宮城県若林警察署への初回接見費用36,300円)

監護者わいせつ罪と監護者性交等罪

2019-04-17

監護者わいせつ罪と監護者性交等罪

仙台市青葉区在住の40代男性Aさんは、内縁の妻であるBさんとその連れ子であるVさん(15歳)と共に暮らしています。
Aさんは、BさんとVさんに対して経済的支援を行う傍ら、Bさんが留守にしている間に、Vさんの陰部を触るなどのわいせつな行為を繰り返していました。
Aさんは暴力を振るったり脅迫をしたりしてこれらの行為を行っていたわけではなく、またVさんも、特に抵抗するそぶりを見せていたわけではありませんでした。
数か月我慢していたVさんですが、耐えかねて学校の教員に相談し、児童相談所からの通報で、Aさんは宮城県仙台中央警察署に、監護者わいせつ罪の容疑で逮捕されました。
Aさんの両親は、刑事事件・性犯罪事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

~ 監護者わいせつ罪 監護者性交等罪 ~

今回の事例では、Aさんは内縁の妻Bさんの娘であるVさんにわいせつな行為をしたとして、監護者わいせつ罪で逮捕されています。

監護者わいせつ罪,監護者性交等罪は平成29年の刑法改正で新設された犯罪です。

刑法179条1項は、「18歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じてわいせつな行為をした者は、第176条の例による」とし、監護者わいせつ罪を定めています。
なお、2項では「18歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じて性交等をした者は、第177条の例による」とし、監護者性交等罪を定めています。
これらはそれぞれ、176条の強制わいせつ罪における「わいせつ」行為、177条の強制性交等罪(旧強姦罪)における「性交等(旧姦淫)」の行為に対応しています。

監護者わいせつ罪の法定刑は強制わいせつ罪と同じ「6月以上10年以下の懲役」、監護者性交等罪の法定刑は強制性交等罪と同じ「5年以上の有期懲役(最高20年)」に規定されています。

改正前の刑法では、強姦罪や強制わいせつ罪で、13歳以上の女子に対する行為を罰するためには、その行為の手段として被害者の反抗を著しく困難にする程度の暴行・脅迫を用いている必要がありました(もしくは被害者が抗拒不能に当たる必要がありました。)

そのため、監護者による18歳未満の者に対するわいせつ行為や性交等については,暴行・脅迫や抗拒不能に当たらない場合,法定刑の低い児童福祉法違反等で対処せざるを得ませんでした。

(児童福祉法違反の「児童に淫行をさせる行為」の罪の法定刑は「10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金,又は併科」です。)

しかし、家庭内での性的虐待では、親などがその影響力を利用した場合、子供は暴行や脅迫がなくとも逆らったり抵抗することができず、性犯罪の被害者になってしまうことが少なくありません。

そこで、親などの監護者が支配的な立場を利用して18歳未満の者と性的行為を行った場合は、たとえ暴行・脅迫がなかったとしても処罰できるように、新たに監護者わいせつ罪と監護者性交等罪が設けられたのです。

この改正によって、これまでは児童福祉法違反で処罰されていたような事件がより法定刑の重い監護者わいせつ罪、監護者性交等罪の規定で処罰可能になりました。

今回の事例では、AさんはVさんに対して暴行や脅迫をしておらず、またVさんも特に抵抗するそぶりを見せていたわけではありません。
しかし、監護者わいせつ罪や監護者性交等罪は、親などの監護者が支配的な立場を利用して18歳未満の者と性的行為を行った場合は、18歳未満の者が同意していた場合も成立します。

また、日頃からわいせつな行為や性交等をしていたからといって罪が成立しないといったことはありません。

なお,監護者とは,18歳未満の者を現に監督する者をいいます。
民法820条の親権規定と同様に監督・保護する者であり,法律上の監護権に基づかなくても事実上現に18歳未満の者を監督し保護する者であればこれに当たります。
監護者に当たるかどうかは,同居の有無や居住状況,指導や身の回りの世話などの生活状況,生活費の負担などの経済状況,被害者に関する諸手続の情況などを考慮して判断されます。

今回のAさんのように、養子縁組していない者であっても,同居し子供の寝食の世話をして指導・監督しているのであれば「現に監督する者」にあたりえます。

被害者のいる性犯罪では、示談を成立させることが重要ですが、監護者わいせつ罪や監護者性交等罪では被害者が家族あるいは身内であるため、示談を行うことが難しい場合が考えられます。
また、家族関係の維持が困難になることも考えられるため、弁護活動においては、加害者・被害者双方への配慮が求められます。
性犯罪の中でも、監護者わいせつ罪、監護者性交等罪の事件においては、他の性犯罪とは異なる対応が求められますし、最近の刑法改正によって新設された犯罪であるため、前例の数がそこまで多くありません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の法律事務所であり、このような前例の少ない刑事事件についても安心してご相談いただけます。

監護者わいせつ罪や監護者性交等罪でお困りの場合は、まずはフリーダイヤル0120-631-881までお問い合わせください。
(宮城県仙台中央警察署への初回接見費用:34,100円)

公然わいせつ罪の取調べ対応(少年事件)

2019-04-11

公然わいせつ罪の取調べ対応(少年事件)

宮城県内の高校に通学する17歳Aさんは、衣類を何も身に着けない状態で雨合羽を羽織り、路上で女性が通るたびに雨合羽の前部分を開けて全裸を見せつけるという行動を繰り返していました。
ある日、Aさんは、目撃者からの通報を受けて駆け付けた宮城県大和警察署の警察官に現行犯逮捕されました。
息子の身を案じたAさんの両親は、刑事事件少年事件専門の法律事務所の弁護士に相談し、弁護士初回接見に行ってもらうことになりました。
初回接見を依頼された弁護士がAさんに面会に行くと、逮捕されたことでAさんは投げやりになっていました。
弁護士はAさんに辛抱強く向き合い、取調べや今後の手続きについての説明とアドバイスをしました。
(フィクションです。)

~公然わいせつ罪~

公然わいせつ罪は、公然とわいせつな行為をした場合に成立する犯罪です。

第百七十四条 公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

「公然」とは,不特定又は多数の者が認識することができる状態をいいます。
「不特定又は多数の者」であればよいので、不特定であれば少数でも良く、多数であれば特定人の集まりでも構いません。
今回のAさんの行為は、路上を通りがかる女性という不特定の者を対象にしているため「公然と」行っているといえます。

「わいせつな行為」とは,判例では、「行為者又はその他の者の性欲を刺激興奮又は満足させる行為であって,普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するもの」を指すとされています。
性器の露出や全裸を見せつける行為は、「わいせつな行為」の典型的なものです。

~公然わいせつ罪の取調べ~

公然わいせつ罪の場合、犯人が本件に限らず,これまでにも繰り返し同様のことを行ってきたか,つまり犯行の常習性が認められるかどうかが重要視されます。
よって,取調べでも,捜査官から執拗に「これまでも同じことをやってきたのだろう」などと常習性に関して聴取されることが予想されます。
しかし,取調べで捜査官の話に適当に乗せられてしまうと,その常習性に関し,自分の意に反する供述調書が作成され,その証拠を基に重い刑事処分・Aさんのような少年の場合は重い保護処分を科せられる恐れがあります。

特に、取調べを受けているのが少年である場合は、注意が必要です。
少年は一般に成人に比して未熟であり、表現力や理解力が成人よりも乏しいことから、取調べにおいて捜査官の暗示や暴言等をもって圧迫された場合には、自分の主張をはっきり示して貫くことが難しく、捜査官に迎合してしまう可能性が高いと言われています。
その結果、少年の意に反した供述調書が作成されてしまうと、その供述調書がそのまま裁判官等の事実認定の基礎となってしまう恐れがあり、ひいては冤罪を招くことにもなりかねません。

少年が逮捕・勾留されて取調べで厳しい追及を受けている場合、少年の助けとなれるのが弁護士です。
弁護士は少年に対して、捜査機関の取調べの実態や、供述調書の証拠としての意味や重要性を丁寧に説明し、取調べに対する具体的な対応策のアドバイスを行います。
その際は、逮捕・勾留されている少年に認められた以下の権利について丁寧に説明します。
・黙秘権:取調べの際に答えたくない質問には答えなくてよいこと
・署名押印拒否権:供述調書が自分の意に反する場合には署名に応じなくてもよいこと
・訂正申立権:自分の意に反する供述調書には訂正を求めることができること

弁護士のアドバイスを受けることで、取調べの際に意に反した調書が作成されることを防ぐことができ、ひいては、少年に対する適正な処遇、少年の真の更生につながることになります。
また、弁護士であれば、孤独で過酷な状況下にある少年に寄り添い、少年を安心させて味方になってあげることもできます。

今回の事例のAさんは、逮捕されたことで投げやりになっています。
少年が投げやりになっている場合でも、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士は、少年に辛抱強く真摯に向き合います。
ご依頼いただいた場合は、少年のご家族の理解と協力の下、少年の環境を整えて更生できるよう全力でサポートを行っていきます。
お子様が公然わいせつ罪などで逮捕されてお困りの場合は、まずは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所初回接見サービスをご利用ください。
(初回接見費用はフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。)

児童買春から児童ポルノ製造・公然陳列の罪が発覚⑤

2019-04-04

児童買春から児童ポルノ製造・公然陳列の罪が発覚⑤

~前回からの流れ~

Aさんは、出会い系アプリで女子高校生Vさん(16歳)と知り合いました。
Vさんが「今年の春に高校2年生になった」と話していたため、Aさんは,Vさんの年齢を16歳か17歳だろうと思いましたが、Vさんと援助交際をしたいと考えて、Vさんに3万円を渡す代わりに性交することを約束しました。
当日、Vさんと会ったAさんは、渡すお金を1万円増額する代わりにVさんとの性交時の場面を動画撮影させてほしいとVさんに持ち掛けました。
Vさんの了承を得たAさんは、Vさんと性交に及ぶ様子をスマートフォンで動画撮影しました。
帰宅後、Aさんは、その動画をインターネット掲示板に公開しました。
Vさんが宮城県遠田警察署に補導されたことをきっかけに事件が発覚し、Aさんは児童買春の疑いで宮城県遠田警察署逮捕され、スマートフォンを押収されました。
捜査の結果、Aさんは、20日間の勾留後、児童ポルノ製造の罪と児童ポルノ公然陳列の罪で再逮捕されました。
(フィクションです。)

今回のコラムでは、児童買春児童ポルノ事件と再逮捕について解説します。

~再逮捕~

ニュースで、「~容疑者が再逮捕されました。」などと報道されているのを耳にすることがあります。
実は、法律上の「再逮捕」と一般的に使用されている「再逮捕」という言葉は意味が異なります。
法律上の「再逮捕」とは,「同一の被疑事実につき,時を異にして再び逮捕する」ことをいいます。
この法律上の再逮捕は、原則的には認められていません。
一方、一般的に使用されている「再逮捕」という言葉は、「異なる被疑事実につき,時を異にして逮捕する」ことを指していることが多いです。
異なる被疑事実かどうかは,罪名はもちろん,犯行時期・場所,被害者,犯行態様,保護法益等を比べて判断されます。
今回の事例のAさんは、児童買春と、児童ポルノ製造・児童ポルノ公然陳列の被害者は同じですが,罪名が異なりますし,犯行態様も異なります。
そのため、Aさんが二度目の逮捕をされたのは、法律上の再逮捕ではなく、一般的に使用されている言葉としての「再逮捕」であり、許容されることになるでしょう。

~再逮捕後の身柄拘束~

Aさんは、児童買春の罪で逮捕されて20日間の勾留を受けた後、児童ポルノ製造の罪と児童ポルノ公然陳列の罪で再逮捕されています。
再逮捕されると,再び最大で3日間の逮捕と20日間の勾留期間が続くことになります。
児童買春の罪で逮捕された場合、余罪捜査の一環としてスマートフォンやパソコンなどが押収されることが多いです。
警察は、児童ポルノ等の犯罪に繋がる証拠がスマートフォンやパソコンなどに残っていないかどうか調べるために押収します。
児童ポルノ等の犯罪につながる証拠が見つかれば、Aさんのように再逮捕されて身柄拘束期間が延びることがありえます。

長期間の身体拘束を受けることを避けるためには、弁護士に依頼して早期に対応することが重要です。
余罪があって再逮捕される可能性がある場合、かなりの長期間の身体拘束が続く可能性があるため、弁護士に依頼して、取調べに対するアドバイスを受けたり、身柄解放のための活動をしてもらう必要性が高いと言えます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,刑事事件専門の法律事務所です。
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(宮城県遠田警察署 初回接見費用:43,220円)

児童買春から児童ポルノ製造・公然陳列の罪が発覚④

2019-04-03

児童買春から児童ポルノ製造・公然陳列の罪が発覚④

~前回からの流れ~

Aさんは、出会い系アプリで女子高校生Vさん(16歳)と知り合いました。
Vさんが「今年の春に高校2年生になった」と話していたため、Aさんは,Vさんの年齢を16歳か17歳だろうと思いましたが、Vさんと援助交際をしたいと考えて、Vさんに3万円を渡す代わりに性交することを約束しました。
当日、Vさんと会ったAさんは、渡すお金を1万円増額する代わりにVさんとの性交時の場面を動画撮影させてほしいとVさんに持ち掛けました。
Vさんの了承を得たAさんは、Vさんと性交に及ぶ様子をスマートフォンで動画撮影しました。
帰宅後、Aさんは、その動画をインターネット掲示板に公開しました。
Vさんが宮城県遠田警察署に補導されたことをきっかけに事件が発覚し、Aさんは児童買春の疑いで宮城県遠田警察署逮捕され、スマートフォンを押収されました。
捜査の結果、Aさんは、20日間の勾留後、児童ポルノ製造の罪と児童ポルノ公然陳列の罪で再逮捕されました。
(フィクションです。)

~児童ポルノ公然陳列の罪~

児童ポルノ公然陳列の罪は,児童ポルノを公然と陳列した場合に成立する罪です。

法律7条6項
児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を不特定又は多数の者に提供した者も、同様とする。

児童ポルノ公然陳列の罪を犯すと、①5年以下の懲役、②500万円以下の罰金、③①②の両方のいずれかが科されるおそれがあります。
懲役刑と併せて罰金が科せられるような罰則になっているのは,児童ポルノを利用して不当に得た収益を吐き出させる意味合いもあると言われています。

児童ポルノ公然陳列の罪は、懲役刑と罰金刑の上限が単純所持や製造,提供より重いだけでなく,場合によっては懲役刑と罰金刑がまとめて言い渡される可能性があるため,児童ポルノに関する規制,処罰の中ではかなり重い部類に属します。
その理由は、不特定多数の者に写真や画像,動画が見られてしまうため,対象となった児童にもたらされる弊害が大きいためです。
児童ポルノ公然陳列の罪を犯してしまった場合,逮捕や刑事裁判となるリスクが高いです。
また、児童ポルノ公然陳列の罪の場合、実刑の可能性も否定できません。
起訴されて執行猶予獲得を目指す場合には、被告人が反省を深めていること、被害者へ被害弁償や示談をしていること,犯行に使用したパソコンを処分する等再犯防止に向けた具体的取組みをしていることなどを的確に立証していく必要があるでしょう。

なお、平成30年上半期の態様別の検挙件数では、製造事犯、提供・公然陳列事犯、所持等事犯のうち、提供・公然陳列事犯が最も少ない344件で、全体の約24%を占めています。
次回のコラムでは、児童買春児童ポルノ事件と再逮捕について解説します。

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(宮城県遠田警察署への初回接見費用:43,220円)

児童買春から児童ポルノ製造・公然陳列の罪が発覚③

2019-04-02

児童買春から児童ポルノ製造・公然陳列の罪が発覚③

~前回からの流れ~
Aさんは、出会い系アプリで女子高校生Vさん(16歳)と知り合いました。
Vさんが「今年の春に高校2年生になった」と話していたため、Aさんは,Vさんの年齢を16歳か17歳だろうと思いましたが、Vさんと援助交際をしたいと考えて、Vさんに3万円を渡す代わりに性交することを約束しました。
当日、Vさんと会ったAさんは、渡すお金を1万円増額する代わりにVさんとの性交時の場面を動画撮影させてほしいとVさんに持ち掛けました。
Vさんの了承を得たAさんは、Vさんと性交に及ぶ様子をスマートフォンで動画撮影しました。
帰宅後、Aさんは、その動画をインターネット掲示板に公開しました。
Vさんが宮城県遠田警察署に補導されたことをきっかけに事件が発覚し、Aさんは児童買春の疑いで宮城県遠田警察署逮捕され、スマートフォンを押収されました。
捜査の結果、Aさんは、20日間の勾留後、児童ポルノ製造の罪と児童ポルノ公然陳列の罪で再逮捕されました。
(フィクションです。)

前回のコラムの通り、児童ポルノの製造の罪については,法律では,その目的や態様によって適用される条文や罰則が異なります。
今回のコラムでは、児童ポルノ製造の罪の種類の解説と、児童ポルノ公然陳列の罪の解説をします。

~児童ポルノ製造の罪の種類~

②単純な製造(法律7条4項)
①や④のようにはっきりとした目的がなく、自分のために児童ポルノを製造する場合です。
児童の同意の有無は関係ありません。
例えば、児童本人に児童ポルノに該当する写真を自撮りさせて、そのデータを譲り受けた場合でも、製造罪が成立する場合があります。
警察庁の統計データによると、平成30年上半期の児童ポルノ製造被害にあった児童の被害態様別割合では、児童が自らを撮影した自撮り画像に伴う被害が約4割を占めています。

盗撮による製造(法律7条5項)
ひそかに児童ポルノに係る児童の姿態を写真等で撮影して児童ポルノを製造する行為です。
具体例としては、児童が利用する更衣室に隠しカメラを設置して盗撮する行為が挙げられます。
児童ポルノ盗撮であることから、各都道府県の迷惑防止条例で禁止されている盗撮の罰則規定よりも重い罰則規定となっています。

①提供する目的での製造(法律7条3項)
「提供」とは,児童ポルノであるDVD等を相手方において利用すべき状態におく法律上・事実上の一切の行為をいい,有償・無償は問いません。
児童ポルノに該当するDVDを販売する行為や,画像データを送信する行為が「提供」に該当します。
提供することを目的として児童ポルノを製造すると「提供する目的での製造」にあたります。

④不特定若しくは多数へ提供や公然陳列する目的での製造(法律7条7項)
不特定多数もしくは多数への提供や公然陳列する目的での製造が該当します。
「公然」とは,不特定又は多数の人が認識することのできる状態のことをいい,現実に認識される必要はなく,認識される可能性があれば足ります。
「陳列」とは,人がその内容を認識できる状態に置くことをいいます。
つまり、児童ポルノの公然陳列とは,児童ポルノを不特定又は多数の者が認識できる状態に置くことをいいます。
公然陳列となる場合の例としては,SNSやインターネット掲示板、ファイル共有ソフトなどに児童ポルノをアップロードして、インターネットを介して不特定多数の者が閲覧できるような状態にすることなどがあります。
インターネットの掲示板やSNSは、一般的に、不特定多数の人が閲覧可能であるため、利用する不特定多数の人がその児童ポルノを見ることができる状態となってしまいます。
そのような状態に児童ポルノを置くことは、児童ポルノを「公然と陳列」したと判断される可能性が高いです。

今回の事例のAさんは、Vさんとの性交時の場面を撮影した動画をインターネット掲示板に公開しています。
Aさんが、インターネットの掲示板に公開する目的で動画を撮影した場合は、不特定若しくは多数への児童ポルノの公然陳列目的の製造の罪が成立する可能性が高いです。

次回のコラムでは、児童ポルノ公然陳列の罪について解説します。
宮城県内で、児童買春、児童ポルノ事件に強い弁護士をお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にお問い合わせください。
(宮城県遠田警察署への初回接見費用:43,220円)

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