山形県での暴力事件で逮捕【傷害罪】
傷害罪で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
【事例】
山形県山形市に住むAさん。
友人との飲み会帰り、他のグループの人たちにからまれて口ゲンカに。
相手の言葉に激高したAさんは、顔面をこぶしで殴ってしまい、流血やアザなどの傷害を負わせてしまいました。
Aさんは、通報を受けて駆け付けた山形警察署の警察官により逮捕されました。
(事実を基にしたフィクションです)
~傷害罪に問われることに~
AさんはケンカでカッとなってVさんを殴り、ケガをさせてしまいました。
もしかすると被害者にも落ち度がある場合もあるでしょうが、手を出してしまっては負けになってしまいます。
Aさんの行為には傷害罪が成立することになるでしょう。
条文を見てみます。
刑法第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
なお、殴ったけども相手がケガをしなかった場合は、より軽い暴行罪が成立するにとどまることになります。
第208条
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
~正当防衛について~
もし相手が先に殴りかかってきて、それに対抗するためにAさんも殴ったのであれば、Aさんには正当防衛が成立する余地があります。
第36条1項
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
しかし、口論をしていた状態で先制攻撃をしてしまったのであれば、いまだ相手からの「急迫不正の侵害」があったとは言えず、正当防衛とはならないでしょう。
~共同正犯について~
Aさんの仲間も相手に殴り掛かっていた場合には、仲間も含めて、傷害罪の共同正犯となるでしょう。
第60条
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
共同正犯は原則として、自分が負わせたケガではなくても、責任を負わなければなりません。
たとえば、Aさんは相手を軽めに殴っただけでケガはさせていなくても、仲間がケガをさせた場合、Aさんも暴行罪ではなく、傷害罪に問われることになります。
もちろん、現場での各人の行動の悪質さよって、共犯者間でも判決や処分の重さが変わってくることはありえます。
しかし共犯者がいると悪い意味で勢いがついてしまい、悪質な犯行につながってしまうという事例を防ぐため、想像よりも重く処罰されてしまう可能性もあるので注意が必要です。
~今後の刑事手続きの流れ~
逮捕された後の刑事手続きの流れや、弁護士を雇うメリット・デメリットなどについてはこちらをご覧ください。
逮捕事件で弁護士を雇うメリット【私選弁護人】
逮捕されたとしても、比較的軽い事件では、事実を認めて反省態度を示し、家族がしっかり監督する旨申し出たり、被害者に謝罪・賠償するつもりであることを示せば、勾留まではされずに、数日で釈放されることもあります。
途中で釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けたり、裁判所に出向いて刑事裁判を受けるという流れになるでしょう。
また、前科の有無や被害者のケガの程度などにもよりますが、実際に被害者に謝罪賠償して示談を締結した、といったプラスの事情があれば、前科が付かない不起訴処分で終わることも十分ありえます。
しかし、検察官や裁判官、そして被害者の方を相手にしっかり対応するのは難しいと感じる部分も多いはずです。
そこでぜひ弁護士にご相談いただければと思います。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などから初回接見のご依頼をいただければ、拘束されている警察署等にて、ご本人に面会(接見)し、事件の内容を聴き取った上で、今後の見通しなどをご説明致します。
接見後には、接見の内容などをご家族にお伝え致しますので、それを聞いていただいた上で、正式に弁護活動を依頼するかどうかを決めていただけます。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放された場合には、弁護士事務所での法律相談を初回無料で行っております。
山形県での事件にも対応しておりますので、ぜひ一度ご連絡ください。