無許可の産業廃棄物処理で廃棄物処理法違反

無許可の産業廃棄物処理で廃棄物処理法違反

宮城県多賀城市で廃品回収業を営むAさんは、無許可で、同市内の会社敷地内に産業廃棄物を処理した廃棄物処理法違反の容疑で、宮城県塩釜警察署に呼び出されて取調べを受けています。
Aさんは、警察官から今後も何度か取調べのために呼び出すと言われています。
取調べへの対応方法に不安を感じたAさんは、廃棄物処理法違反などの刑事事件に強い法律事務所の弁護士無料法律相談をすることにしました。
(フィクションです。)

~廃棄物処理法~

廃棄物処理法とは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の略称です。
廃棄物処理法は、廃棄物を適正に処理することで、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的として、廃棄物処理に関して、国民、事業者、国や地方公共団体の責務と廃棄物処理方法を定めた法律です。
この法律において「廃棄物」とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であって、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによって汚染された物を除く。)をいいます(2条)。
廃棄物は、大きく分けて、事業者が排出するゴミのうち、プラスチックゴミや工場などの出す木くず・廃油・汚泥など、法令で指定された20種類の廃棄物である「産業廃棄物」と、家庭の日常生活で排出されたゴミや事業者が出す廃棄物のうち産業廃棄物以外のものである「一般廃棄物」に分けられ、その処理方法も異なります。

廃棄物処理業の無許可営業の禁止に関しては、廃棄物処理法第25条で定められています。
廃棄物処理法第25条は、
・廃棄物処理業の無許可営業
・行政からの命令(「事業停止命令」や「措置命令」など)への違反
・無許可業者への処理委託
・廃棄物の不正輸出
・廃棄物の「野焼き」や「不法投棄」
等を禁止しています。
これらに違反した場合の罰則規定は「5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金、またはこれの併科」と規定されており、廃棄物処理法の中では最も重い罰則となっています。

~取調べの受け方~

事件の被疑者や被告人は、事件についての取調べを受けます。
取調べには、逮捕されていない者に対してなされる任意でのものと、逮捕・勾留により身柄拘束を受けている被疑者・被告人に対して行われるものがあります。

前者は被疑者・被告人に限らず、事件について何らかの事情を知っている者などを広く対象にしており、あくまで任意で行われるものです。
実際に、刑事訴訟法198条1項但書には、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができると定められています。
つまり、取調べを受ける者が、明確に拒否しているのにも関わらず、取調室に引き留めることはできないということです。
もっとも、何度も出頭を拒むと逃亡のおそれありと判断されて逮捕されてしまうおそれがありますから、何の連絡もなく出頭しないのは危険です。
やむをえない事情で都合がつかないときはその旨伝えて日程を変えてもらうなどした方が良いでしょう。
また、何時でも退去できると定められていますが、退去しようにもとどめようと説得されたり、出入り口に警察官を置かれたりして、結局退去できない場合がほとんどだと思われます。

これに対して、後者は容疑者を裁判にかけるかどうか等の処分を決定するために強制的になされます。
供述を強制されることはありませんが、取調べ自体を拒否することは困難です。

取調べは密室で行われ、ときには長時間にわたって厳しく追及されることもあります。
そのため、思いもよらず不利な供述をさせられたり、知らず知らずのうちに捜査官に都合の良い調書を作成されたりすることがあります。
取調べで話したことは、供述録取書という形で書面化され、全て証拠となり得るため、注意して取調べに臨むことが必要です。

取調べがご不安な場合、あらかじめ弁護士に相談することで、取調べに関する具体的なアドバイスを受けることができます。

刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士は、警察や検察でどのような取調べが進められるのかということを熟知しています。
無料法律相談で、個別の事件に応じて、取調べにどのように対応することがベストであるかをアドバイスすることができます。
廃棄物処理法などの取調べでお困りの場合は、まずはお気軽に無料法律相談をご利用ください。
なお、お身内が逮捕・勾留されている場合は、初回接見サービスのご利用をご検討ください。
(宮城県塩釜警察署への初回接見費用:38,800円)

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