岩手県での痴漢で逮捕

岩手県での痴漢で逮捕

電車やバス内で痴漢をして逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

【事例】
岩手県滝沢市に住む男性Aさん。
通勤でいわて銀河鉄道を利用していました。
混雑する車内でAさんは、目の前にいた女性のおしりを触りました。
その女性は周りに助けを求めたことから、乗客たちが協力して、Aさんを駅事務所に連れて行きました。
Aさんは駆け付けた盛岡西警察署の警察官により逮捕されました。
(事実をもとにしたフィクションです)

~痴漢は何罪になる?~

痴漢行為は、被害者が声を上げられずに泣き寝入りするケースも多く、加害者が犯行を繰り返してしまうという悪循環になることがあります。
また残念ながら、一度捕まっても犯行を繰り返してしまうケースもあります。
依存症的な状態になっているので、しっかりとした治療やカウンセリングを受ける必要があります。

Aさんのように電車内やバス内で痴漢をした場合、痴漢の方法によって、①各都道府県の条例違反になる場合と、より重い②刑法の強制わいせつ罪が成立する場合があります。

たとえば服の上から痴漢をした場合、①各都道府県の条例違反となることが多いです。
ただし、服の上からでも激しく触るなど、悪質と判断されれば②強制わいせつ罪になる可能性も否定はできません。
また、スカートや下着の中に手を入れて触ったというようなケースでは②強制わいせつ罪が成立する可能性が高くなります。

岩手県の条例を確認してみましょう。

公衆に著しく迷惑をかける行為等の防止に関する条例
第8条
何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安を生じさせ、若しくは嫌悪の情を催させる方法で、卑わいな行為であって次に掲げるものをしてはならない。
(1) みだりに他人の胸部、臀(でん)部、下腹部等(以下「胸部等」という。)の身体の一部に触れること(着衣の上からこれらの身体の一部に触れることを含む。)。

文言上は、着衣の上から触っても、着衣の下から触っても、この条文に違反していることになります。
ただし、態様が悪質な場合には、後述の強制わいせつ罪の条文にも該当していると判断され、より罰則の重い強制わいせつ罪で処罰されるケースがあるということになります。

続いて、条例違反の場合の罰則規定も見てみましょう。

第12 条1項
第8条又は第9条の規定に違反した者は、6月以下の懲役又は 50 万円以下の罰金に処する。
第2項
常習として第8条又は第9条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は 100 万円以下の罰金に処する。

痴漢常習者の方が重く罰せられることになります。
なお、仮にAさんが痴漢を繰り返していたとしても、今まで発覚していなかったのであれば一応初犯ということになるので、非常習者として処罰される可能性も高いです。
しかし痴漢の前科がある場合には、それでもまたやってしまったことが重視され、常習者として処罰される可能性が上がるでしょう。

最後に、②強制わいせつ罪の規定も確認しておきます。

刑法第176条
十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

条例違反の場合よりも悪質な態様だということで、罰金刑で収まる可能性がなく、懲役の年数も長くなっています。

~お早めに弁護士にご相談を~

逮捕後の手続や、国選弁護人と私選弁護人との違いなどについてはこちらをご覧ください↓
逮捕事件で弁護士を雇うメリット【私選弁護人】

逮捕されると、ご本人やもちろん、ご家族にとっても、いつ釈放されるのか、どのくらいの刑罰を受けるのか、取調べにはどう対応したらよいのか、示談はどうやったらよいのか、仕事・学校への影響、治療はどうしたらよいのかなど、わからないことも多いと思いますので、ぜひ弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などから初回接見のご依頼をいただければ、拘束されている警察署等にて、ご本人に面会(接見)し、事件の内容を聴き取った上で、今後の見通しなどをご説明致します。
接見後には、接見の内容などをご家族にお伝え致しますので、それを聞いていただいた上で、正式に弁護活動を依頼するかどうかを決めていただけます。

また、逮捕されていない場合やすでに釈放された場合には、弁護士事務所での法律相談を初回無料で行っております。

岩手県での事件にも対応しておりますので、ぜひ一度ご連絡ください。

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