マッサージと偽り、新設された不同意わいせつ罪が適用
新設された不同意わいせつ罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
参考事件
宮城県栗原市に住んでいる大学生のAさんは、市内にあるマッサージ店でアルバイトをしていました。
Aさんは自分が担当する女性の客であるVさんに対して、マッサージと称して下半身を触りました。
VさんはAさんがアルバイトを始める以前からマッサージ店に来ていたため、マッサージに対して違和感を覚え、警察に相談することにしました。
その後若柳警察署の警察官がマッサージ店に捜査に訪れ、Aさんの行為がマッサージではないと判明し、Aさんは不同意わいせつ罪の容疑で逮捕されることになりました。
(この参考事件はフィクションです。)
不同意わいせつ罪
Aさんが逮捕された不同意わいせつ罪は、以前は強制わいせつ罪と罪名が定められており、その内容も今とは異なっていました。
しかし近年の性犯罪に対して適切に対処するため、令和5年7月13日の刑法改正によって不同意わいせつ罪として、罪名と条文が現在の形に整備されました。
不同意わいせつ罪は刑法第176条に定められており、同条第2項は「行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、わいせつな行為をした者も、前項と同様とする。」とされています。
そしてAさんは女性の下半身に触れる際に、触れる行為をマッサージと偽っているため、不同意わいせつ罪が成立しました。
「前項と同様とする。」とありますが、この前項にあたる刑法第176条第1項の不同意わいせつ罪は「6月以上10年以下の拘禁刑に処する。」と法定刑が定められていいます。
そのため同条第2項の不同意わいせつ罪が適用されたAさんは、6月以上10年以下の拘禁刑が刑罰となります。
弁護士の重要性
不同意わいせつ罪には罰金刑が定められていないため、起訴されて有罪判決となれば刑務所へ服役になる可能性が高いです。
それを避けるためには、被害者と示談交渉を行うことが重要になります。
しかし性犯罪の被害者となった方は、恐怖心から示談交渉の席に着くことを拒否する傾向にあります。
また、参考事件のように被害者と加害者が他人であれば、個人で連絡を取って示談を進めることは不可能と言えるでしょう。
そのため不同意わいせつ罪のような事件に際は弁護士に弁護活動を依頼することをお勧めします。
被害者と示談交渉を行う際、刑事事件の知識と経験が豊富な弁護士からのサポートを受けることが、事件をより良い形で終わらせる鍵になります。
弁護士事務所へまずは相談
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件及び少年事件を中心に取り扱っている弁護士事務所です。
当事務所では初回無料の法律相談の他、逮捕されている方のもとに弁護士が直接赴く初回接見サービスなどを実施しています。
どちらのご予約も、フリーダイヤル「0120-631-881」で受け付けておりますので、不同意わいせつ事件を起こしてしまった、またはご家族が不同意わいせつ罪の容疑で逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部へ、お気軽にご連絡ください。