Archive for the ‘暴力事件’ Category

病気に苦しく父親を絞殺 嘱託殺人罪で自首

2023-03-22

病気に苦しく父親を絞殺した事件を参考に、嘱託殺人罪の自首について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

Aさんは、宮城県加美郡の実家で父親と二人暮らしをしているのですが、父親は昨年から病気をしており、最近Aさんは、この父親の介護に付きっきりです。
そんな中、父親は病気が治らないことに悲観的になっており、毎日のようにAさんに対して「一思いに殺してくれ。」と懇願してきます。
こうしてAさんはある日の夜、父親から「寝ている間に首をしめて殺してくれ。」と泣きながらに懇願されたことから、父親が寝ている間に絞殺してしまったのです。
その翌朝、Aさんは、嘱託殺人罪について弁護士に相談し、警察に自首することにしました。
(フィクションです)

嘱託殺人罪

刑法第202条に、自殺関与及び同意殺人についての規定があります。
同意殺人とは、本人の意思に反しない死の惹起に関与する行為を処罰するものです。
同意殺人は、嘱託殺人罪承諾殺人罪に分かれます。
嘱託殺人罪とは、被殺者から行為者に対して自らの殺害を依頼して、その依頼に基づいて行為者が被殺者を殺害する事です。
当然、被殺者の自らの殺害依頼は、被殺者の真意に基づき、かつ明示的なものでなければならず、これらが欠けての殺害行為は、刑法第199条の殺人罪が成立します。
嘱託殺人罪は、被殺者による、自身に対する殺人教唆に基づく殺人罪とみることができます。

承諾殺人

続いて承諾殺人罪ですが、これは行為者が被殺者に殺害を申し出て、行為者が被殺者の承諾を得て殺害する行為です。
承諾殺人罪は、被殺者による被殺者本人に対する殺人幇助に基づく殺人罪とみることができます。
ちなみに被殺者の承諾は、殺害行為の前になされていなければなりませんが、それは必ずしも明示的である必要はなく、黙示的でもよいとされています。

嘱託殺人の刑事責任は?

嘱託殺人罪起訴されると、6月以上7年以下の懲役又は禁固が科せられる可能性がありますが、被害者の同意を得て、被害者の真意に基づいての殺害行為であることから、刑法第199条の殺人罪に定められた「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」に比べると相当軽い処罰規定となっています。

自首に付き添う弁護士

自首は、その後の刑事罰に大きな影響を及ぼす行為です。
警察署への出頭が刑法上の「自首」として扱われ、不当な扱いを受けないためにも、自首する際は、事前に弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、自首を検討している方からのご相談を初回無料で承っており、必要に応じて自首に付き添うことも可能です。

殺害目的で火炎放射器を準備 殺人予備、火炎瓶処罰法違反で逮捕

2023-02-18

殺害目的で火炎放射器を準備したとして、殺人予備と火炎瓶処罰法違反で逮捕された事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

事件内容(2月15日配信の仙台放送の記事を引用)

刑務官を殺害する目的で、火炎瓶を準備・所持していたとして、殺人予備火炎瓶処罰法違反で男3人が逮捕されました。
記事によりますと逮捕された男の一人が刑務所に服役中に、刑務官の自宅を放火して殺害しよう火炎放射器1丁を準備し、所持した疑いが持たれています。

本日のコラムでは殺人予備罪と火炎瓶処罰法について解説します。

殺人予備罪

殺人予備罪とは、刑法第201条に規定されている、人を殺害する準備をすることを罰することを規制した法律です。

殺人予備罪は、殺人を犯す目的でその予備行為をした場合に成立する犯罪で、ここでいう予備行為は、殺人の着手に至らない前段の準備行為を意味します。
今回の事件、刑務官を殺害する目的で、その凶器となる火炎放射器を既に所持していたとされているので、間違いなく殺人予備罪が成立します。
なお殺人予備罪の法定刑は「2年以下の懲役」です。

火炎瓶処罰法

火炎瓶処罰法とは、「火炎びんの使用等の処罰に関する法律」の略称です。
火炎瓶処罰法で、「火炎びん」について定義しており、今回の事件でいう火炎放射器も「火炎びん」に該当するということで、この法律が適用されたのでしょう。
火炎瓶処罰法で、火炎びんの製造や所持が禁止されており、これに違反して有罪が確定すると、「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」が科せられます。

即日対応している弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
刑事事件専門弁護士により 無料法律相談 や、初回接見サービス をご利用の方は、フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。

【速報】小学生の長男にカッターで怪我 父親が傷害罪で現行犯逮捕

2023-02-09

小学生の長男にカッターで怪我をさせたとして、父親が傷害罪で現行犯逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

事件内容(2月9日配信のtbc東北放送記事を引用)

宮城県警は、宮城県岩沼市の自宅において、小学生の長男の右腕を切りつけたとして、父親を傷害罪現行犯逮捕しました。
報道によりますと、事の発端は、親子で訪れた携帯電話ショップの出来事で、ここで長男の契約変更の手続きに時間がかかって、自分の手続きができなかったことに腹を立てたようで、帰宅後に長男に対して暴行をはたらいたとのことです。
なお逮捕された父親は警察の取調べに対して「腕を殴ったり足を踏みつけたりカッターの刃を腕に押し当てたりしたが、切ってはいないのでけがをさせていない」などと、容疑の一部を否認しているようです。

傷害罪

人に対して殴る等の暴行を加え傷害を負わせると傷害罪が成立します。
傷害罪の法定刑は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」ですので、傷害罪で起訴されて有罪が確定すれば、この法定刑内の刑事罰が科せられることになります。
一昔前ならば、家庭内での父親の子供に対する暴行は躾の一環として刑事事件化されることは滅多にありませんでしたが、最近は家庭内の暴行、傷害事件に対しても積極的に警察が介入し、度を越えた行為に対しては刑事罰が科せられる傾向にあります。
ただ今回の事件は、父親の子供に対する事件にしては、その犯行動機の幼稚さと、暴行の程度の悪質さが際立っており、躾とは全く異なる次元の事件ですので、厳しい刑事罰が科せられる可能性があるでしょう。

岩沼市の刑事事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、傷害事件などの刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
刑事弁護活動の経験豊富な弁護士による 無料法律相談  初回接見サービス をご希望の方は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間対応中)までお気軽にお電話ください。

起訴後勾留の被告人が留置場内で暴行 暴行容疑で現行犯逮捕

2023-01-16

警察署の留置場に起訴後勾留されている被告人が、留置場内で暴行事件を起こしたとして現行犯逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

事件概要(1月15日配信の讀賣新聞オンラインを引用)

1月14日、窃盗容疑で逮捕、起訴され、宮城県遠田警察署の留置場に起訴後勾留されていた男性被告人が、同じ留置房に収容されている男性の胸を複数回殴ったとして、暴行罪で現行犯逮捕されました。

留置場内の事件

まず警察署の留置場に収容されているのは、主に

①逮捕留置中の被疑者
②起訴前勾留中の被疑者
③起訴後勾留中の被告人

の3つの状態が考えられます。
何れにしても何らかの犯罪を犯した犯人として疑われている人が収容されるのが留置場です。
ただ刑務所とは違い、まだ刑が確定していない人たちが収容されているので、留置場の生活では、作業など何かすることを強いられたり、厳しく自由を拘束されることはありません。
とはいうものの、日常生活は細かくタイムスケジュールが決まり、細かいルールが定められており、決して自由というわけにはいきません。
当然、留置場内で秩序を乱す行為は厳しく注意され、注意に従わない場合には拘束具を装着されるなどします。
そんな留置場で起こったのが今回の事件です。
留置場内で、収容者同士の小競り合いや口喧嘩はよくあるようですが、看守である警察官が注意したり、未然に、当事者を別の房に収容するなどして事件にまで発展することはほとんどありません。

暴行罪で再逮捕

事件を起こして現行犯逮捕されたのは、上記③の身分にある男性被告人のようです。
報道によりますと現行犯逮捕された男性被告人は「頭にきて殴ってしまった」と、暴行の理由を供述しているようですが、その通りであれば偶発的な犯行だと言えるでしょう。
また暴行罪の法定刑は「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」と決して重くはない犯罪ですし、そもそも、留置場に収容されている状況からして、逃走罪証隠滅のおそれも見受けられないでしょうから、あえて勾留される可能性は低いかと思われます。
また送致を受けた検察官が不起訴を決定する可能性もあるかと思いますが、起訴された場合は、略式起訴ではなく、すでに起訴されている窃盗事件と共に刑事裁判で審理される可能性が高いでしょう。

宮城県内の刑事事件に強い弁護士

宮城県内で刑事事件を起こしてお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、刑事事件に関するご相談を初回無料で、そして警察署に弁護士を派遣する初回接見サービスについては即日対応しております。

店員に暴行してガソリンを入れ逃げ 2項強盗で逮捕

2023-01-07

店員に暴行してガソリンを入れ逃げした事件を参考に、2項強盗について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県仙台市に住んでいる自営業のAさんは、車に給油するために立ち寄ったガソリンスタンドにおいて、店員からガソリン代を請求された際に、「払う気はない」と言って店員に掴みかかって殴りとばし、そのまま逃走したとして、後日、宮城県仙台南警察署に強盗罪で逮捕されました。
ガソリンスタンドの店員から被害届を受理した警察が、監視カメラの映像などからAさんの割り出して逮捕に至ったようですが、警察の取調べに対してAさんは「店員の態度が気に入らなかったので殴っただけで、強盗したつもりはない。」と供述しています。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

2項強盗

上記の参考事件で、Aさんは強盗罪で逮捕されています。

強盗罪と聞くと、人から金品を強取することによって成立する犯罪だと思っておられる方がほとんどではないでしょうか。
そのとおり、刑法236条1項には「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。」と、強盗罪について規定されています。
ここでいう「強取」とは、占有者(物を管理、または支配している人物)の財物をその意思に反して、暴行脅迫を用いて奪取することで、暴行や脅迫の程度は、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものである必要があります。

ところで強盗罪が規定されている、刑法236条には、2項に「前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。」と、いわゆる2項強盗についての定めがあります。

財産上の利益とは財物を除いた全ての財産を指しており、例として企業の機密情報や債権の取得が財産上の利益に当たります。
対価が予定された役務やサービスの提供を受けることもこれに含まれますが、無償で提供されるものも財産的な価値があるのであれば財産上の利益にあたります。

参考事件のAさんは、ガソリンスタンドの店員から給油という対価が予定された役務を提供されましたが、店員に暴行を加えて代金の支払いを免れています。
そのためAさんは刑法236条2項に定められた強盗罪が成立すると考えられます。

強盗事件に強い弁護士事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
強盗事件は逮捕されやすい刑事事件ですが、弊所では逮捕された方に弁護士が直接会いに行く 初回接見サービス を提供しております。
初回無料の法律相談もご利用いただけますので、強盗事件をはじめとする刑事事件でお困りの際には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部へご連絡ください。

公務執行妨害罪と傷害罪の関係 観念的競合とは 

2022-12-14

警察官を殴って怪我をさせた事件を参考に、公務執行妨害罪と傷害罪の関係(観念的競合)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説いたします。

参考事件

宮城県亘理郡に住んでいる会社員のAさんは、お酒を飲んだ帰り道に公園のベンチで寝ていました。
そこに通りかかった巡回中の警察官が寝ているAさんを発見したため、Aさんを起こして職務質問をしようとしました。
まだ酔いが醒めておらず寝起きで機嫌の悪かったAさんは、警察官殴ってしまい怪我をさせてしまいました。
Aさんは公務執行妨害罪傷害罪の疑いで、宮城県亘理警察署現行犯逮捕されることになりました。

公務執行妨害罪と傷害罪

上記の事件でAさんは公務執行妨害罪傷害罪現行犯逮捕されています。
刑法95条に公務執行妨害罪が定められており、その内容は「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。」となっています。

「公務を執行するに当たり」に該当するのは、特定の職務の執行を開始してからこれを終了するまで、及び職務執行と時間的に接着し、切り離せない関係にあると見ることができる範囲内の行為を指します。

公務執行妨害罪における暴行は公務員に対して向けられた有形力(物理的な力)の行使であれば足り、公務員の身体に対して直接加えられていることまでは必要とされていません。
また、参考事件のAさんは警察官に暴力を行使した際に怪我をさせているため、傷害罪も同時に成立します。

刑法204条に傷害罪が定められており、その内容は「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」となっています。

傷害罪における傷害とは、人の生理的機能(生活機能)傷害を与えることと、広く健康状態を不良に変更することを言います。

また、病気にかからせることや、昏倒させたり眠らせたり人の意識作用に障害を生じさせる行為も傷害に含みます。

参考事件のAさんは職務執行中の警察官に殴るという暴行を加え、さらに警察官に怪我をさせているので、公務執行妨害罪傷害罪の両方が適用されるでしょう。

観念的競合

参考事件のような1つの行為が複数の罪にまたがる場合を観念的競合といいます。
Aさんは警察官を殴ることによって、警察官の公務を妨害(公務執行妨害罪)と、警察官の身体に傷害を負わせる(傷害罪)の、二つの犯罪に抵触しているので、典型的な観念的競合となります。

刑法54条1項には「1個の行為が2個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。」と記載されています。
そのため観念的競合は2つの罪を比較し、より重い法定刑が適用されることになります。

公務執行妨害罪の法定刑は「3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金」となっていますが、傷害罪「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」となっているため、より重いと判断される傷害罪の法定刑が適用されることになります。

まずは弁護士にご相談ください

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部公務執行妨害事件などをはじめとする刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
弊所では被疑者が逮捕されている場合、逮捕された方のもとへ弁護士が直接赴く 初回接見サービス をご利用いただけます。
宮城県亘理郡の刑事事件でお困りの方は、刑事事件を専門に取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部に是非ご相談ください。

コンビニ店員とトラブル 威力業務妨害罪で現行犯逮捕

2022-11-26

コンビニ店員とトラブルから、威力業務妨害罪で現行犯逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県柴田郡に住んでいる会社員のAさんは、近所のコンビニに買い物をしに訪れていました。
Aさんはそのコンビニの店員の対応が癇に障ったため、店員と口論になりました。
口論は激しいものになっていき、最終的にAさんは、レジカウンターを蹴ったり店内にある看板を殴ったりなどして、大声を出して暴れました。
そうしたところ、その様子を見ていた客が110番通報したらしく、駆け付けた宮城県大河原警察署の警察官によって、Aさんは威力業務妨害罪の疑いで現行犯逮捕されました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

威力業務妨害罪

上記の事件におけるAさんは威力業務妨害罪の疑いで逮捕されています。
威力業務妨害罪について刑法234条に「威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。」と定められています。

前条とは刑法233条のことであり、刑法233条には「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と、偽計業務妨害罪が規定されています。

ここでいう業務とは「人が社会生活上の地位に基づき継続して従事する事務、または事業」のことです。
業務は必ずしも職業として行われている活動である必要はなく、対価を得ている必要もないととされています。

威力業務妨害罪における威力とは「人の意思を抑圧するに足りる勢力」を用いることを言います。
威力の行使は被害者の面前で行われ、そのことで業務が妨害されるだけでなく、物に対する暴力行為が加えられ、結果として人に対して業務を妨害させる影響を生じさせる場合でも、威力業務妨害罪は成立します。

参考事件のAさんは、店内の物を殴る蹴るなど人の意思を抑圧するに足りる勢力を用いて、他の客に対する接客などの店員の業務を妨害しているため、威力業務妨害罪が成立することは間違いないでしょう。

威力業務妨害罪の弁護対応

参考事件の威力業務妨害罪はコンビニで行われている事件であるため、被害者であるコンビニに対して示談交渉を行うのが弁護対応の1つとなります。
被害者がいる事件では示談交渉が重要な弁護活動であり、円滑な示談交渉を行うためには弁護士の存在が必須ですので、このような事件で弁護士をお探しの方は是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部をご利用ください。

刑事事件に強い弁護士

刑事事件でお困りの方は、是非弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご相談ください。
弊所は刑事事件の経験と知識が豊富な弁護士が所属している、刑事事件を専門的に扱う弁護士事務所です。
初回無料の法律相談、弁護士が逮捕された方のもとへ直接赴く初回接見サービスなどを実施しております。
威力業務妨害罪などをはじめとする刑事事件でお困りの方、もしくはご家族が逮捕されてお困りの方、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部へのご連絡をお待ちしております。

傷害罪で逮捕 被害者は意識不明の重体

2022-11-17

被害者が意識不明の重体になるまでの傷害事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説いたします。

参考事件

宮城県仙台市に住んでいる大学生のAさんは、帰宅途中に、普段から仲が悪い知人に出会い口論になってしまいました。
そして口論の末に、Aさんは知人を突き飛ばし、倒れた知人の頭を地面に打ち付ける等の激しい暴行に及びました。
Aさんは、暴行の途中で、偶然通りかかった宮城県仙台北警察署の警察官に現行犯逮捕されたのですが、警察署に連行されて取調べを受けてる際に、警察官から「病院に救急搬送された知人が意識不明の重体である」ことを知らされました。
知人が重体となっていることを知ったAさんは、強いショックを受けています。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

傷害罪

上記の事件でAさんは傷害罪の疑いで逮捕されています。
傷害罪について、刑法204条で「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」と定められています。

ここでいう傷害とは、人の生理的機能に傷害を与えることと、健康状態を不良にすることを指します。
暴行によって外傷を負わせるだけでなく、病気にかからせることや、昏倒させたり眠らせたりする行為も傷害に含まれるのです。
また、人の生理的機能に影響を与えない範囲であっても、髪の毛を切るなどして外貌に重大な変化を生じさせることも傷害として扱われます。

今回の事件を検討すると、Aさんの行為が傷害罪に抵触することは間違いありません。

被害者が亡くなると…

Aさんが暴行して傷害を負わせた知人は、意識不明の重体におちいっています。
今後、被害者が亡くなった場合、Aさんは、傷害罪ではなく「傷害致死罪」に問われることになります。
傷害致死罪については、刑法205条に「身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。」と定められています。
傷害致死罪は、人が亡くなるという結果については、殺人罪と同じですが、殺人罪とは、故意(殺意)の有無によって区別されており、故意(殺意)が認められると殺人罪が、逆に認められない場合は傷害致死罪が適用されます。
意図的に人を殺す殺人罪と、殺すつもりはなかったが結果的に殺してしまった傷害致死罪では、当然、その法定刑も大きく異なり、殺人罪の法定刑は「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」です。

裁判員裁判

傷害致死罪は起訴されると裁判員裁判で争われることになります。
裁判員制度は裁判の正当性に対する国民の信頼を確保することなどを目的として平成21年から開始された制度で、一般の国民が裁判員として裁判官とともに議論したうえで多数決をとり、基本的には単純過半数により決します。
すなわち裁判員の人選も最終処分に大きく関わってくる可能性があります。
そこで弁護士は裁判員の選任手続きにも立ち会い、不利、不公平な裁判をするおそれのある裁判員候補者をチェックして裁判員に選ばれない様に阻止します。
さらに、裁判員という一般の方が裁判に参加する形となりますので、裁判前に争点を絞り込む公判前整理手続を行うことになります。
このように裁判員裁判は通常とは少し違う手続きが入ってきますので、刑事事件の中でも裁判員裁判の経験のある弁護士に依頼、相談するようにしましょう。

傷害事件を扱う弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は傷害事件の暴力事件をはじめ、刑事事件を専門に扱う弁護士事務所です。
弊所は初回の法律相談を無料で行っており、弁護士が直接逮捕された方のもとへ赴く初回接見サービスも提供しております。
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警察官だけじゃない!!捜査権を持つ自衛隊の警務隊

2022-11-08

みなさん、ここ日本において刑事事件の捜査権を持つのは警察官や検察官だけだと思っていませんか?
実は、犯罪捜査をできるのは、警察官以外にも、海上保安官、自衛隊の警務隊員、麻薬取締官(通称:麻薬Gメン)、国税査察官(通称:マルサ)、税関職員等があります。
当然、取り扱う法律に制限があったり、刑事手続き上の権限に差異があったりしますが、警察官や検察官以外にも様々な職業に捜査特権が与えられているのです。

そこで今回の事件は、警察以外の捜査機関(自衛隊の警務隊)に呼び出されて取調べを受けるAさんの事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

仙台市宮城野区にある陸上自衛隊の駐屯地内で起こった暴行事件で、Aさんは自衛隊の警務隊に呼び出されて取調べを受けています。
Aさんは建築業を営んでいますが、事件の日は、駐屯地内の建物補修工事で同僚数名と駐屯地内の工事をしていました。
そこで、自衛隊員から工事内容に文句を言われたことに激高したAさんは、この自衛隊員に工具を投げつけてしまったのです。
さいわい自衛隊員にケガはありませんでしたが、自衛隊員に対する暴行事件として、警務隊が捜査に乗り出しました。(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです)

警務隊が扱う刑事事件

自衛隊法第96条で、自衛隊の警務隊が扱う刑事事件について定められていますが、これを要約すると

①職務中の自衛隊員に対する事件、若しくは職務中の自衛隊員が起こした事件。
②自衛隊の敷地内における事件。
③自衛隊が所有、使用する施設に対する事件。

です。

警務隊における刑事手続き

上記警務隊が扱うことのできる刑事事件については、自衛隊の警務隊員に対して司法警察職員としての権限があるので、警務隊は、刑事訴訟法に則って捜査することができます。その手続きは、警察官が行う刑事手続きとほぼ同じで、警務隊で取調べ等の捜査が終わると、管轄検察庁に送致されます。
そのため、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、Aさんのように、自衛隊で取調べを受けている方から刑事弁護活動のご依頼を受ければ、すぐに弁護人選任届を警務隊に提出し、所定の刑事弁護活動を開始します。

駐屯地内で起こった事件の弁護活動

仙台市宮城野区の暴行事件でお困りの方、警務隊が扱うことのできる刑事事件を起こし、自衛隊で取調べを受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご相談ください。
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で24時間、年中無休で受け付けております。

殺人未遂事件で逮捕 自首になるのですか?

2022-11-02

殺人未遂事件で逮捕された方の自首が成立するかどうかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

事件内容

Aさんは、同僚と二人で居酒屋でお酒を飲んだ帰り道、この同僚と些細なことから言い争いになり掴み合いの喧嘩になってしまいました。
そしてAさんは、同僚を押し倒し、近くに落ちていいた角材で同僚の頭を何度も殴りつけたのです。
同僚がひどく出血し気を失ったことにから恐ろしくなったAさんは、そのまま現場から逃げ出しました。
逃げながらAさんは、このまま放っておいたら同僚が死んでしまうかもしれないと思い、宮城県気仙沼警察署の駐在所にいる警察官に「頭から血を流した人が倒れている。」と申告したのです。
警察官が同僚のもとに行ったのを確認したAさんは、警察官に対して名前も告げずに再び逃走しました。
(フィクションです。)

殺人未遂罪

角材を凶器として使用し、同僚の頭部を何度も殴打している犯行形態を考慮すれば、殺人未遂罪が適用される可能性が高いでしょう。
事件の直前まで一緒にお酒を飲んでいたことを考えると、かねてからAさんに殺意を持っていたのではなく、あくまで偶発的な犯行であることは認められるでしょうが、犯行時に、同僚が気を失うまで、角材で頭を殴りつけている点を考慮すれば、Aさんが同僚に致命傷を与える意思(殺意)をもって暴行を加えていることを否定するのは難しいでしょう。
殺人未遂罪で有罪が確定した場合、その法定刑は「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」です。
殺人未遂罪は、人の死という重大な結果をまねきかねない悪質な犯罪ですので、その刑事罰は非常に厳しくなることが予想され、初犯であっても実刑判決が言い渡される事件は少なくありません。

自首になるのか?

交番に行って、警察官に「頭から血を流した人が倒れている。」と申告したAさんの行為については自首は成立しないでしょう。
そもそも自首とは、犯人が捜査機関に対して、自発的に自己の犯罪事実を申告し、その訴追を含む処分を求めることですので、この行為は自首に当たりません。
ここでAさんが、警察官に対して「自分が殴って怪我をさせた」ことを申告し、駐在所にとどまっていれば自首が成立する可能性は非常に高いといえます。

刑事事件に関するご相談は

刑法第42条に自首について規定されていますが、ここに「~その刑を減軽することができる。」と、自首が任意的な減軽事由となる旨が明記されています。
気仙沼市の刑事事件でお困りの方、ご家族、ご友人が殺人未遂罪逮捕されてしまった方、自首を考えておられる方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部では、自首する方に弁護士が付き添うサービスもございますので、お気軽にお問い合わせください。

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