Archive for the ‘暴力事件’ Category

宮城県での殺人で逮捕

2019-09-17

宮城県での殺人で逮捕

宮城県大崎市に住むAさん。
自宅で母の介護をしていましたが、壮絶な介護の実態に疲れ切ってしまい、母の首を絞めて殺害してしまいました。
その後、自ら古川警察署に出頭し、逮捕されました。
連絡を受けたAさんの兄弟は、どうしたらよいのかわからず、まずは弁護士に相談してみることにしました。
(フィクションです)

~殺人罪・同意殺人罪~

介護に疲れ切った末に殺人を犯してしまうという痛ましい事件が度々起こっています。
殺された方はもちろん、殺した方も可哀そうな事件ですが、殺人罪が成立してしまう可能性が高いでしょう。

刑法第199条
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する

なお、殺害する前に、Aさんが母親に対し殺す旨を伝え、母が承諾していた場合には、殺人罪ではなくより軽い同意殺人罪が成立するにとどまる可能性もあります。

第202条
人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、六月以上七年以下の懲役又は禁錮に処する。

~自首減軽・酌量減軽~

上記の条文上、殺人罪の場合は最低でも懲役5年、同意殺人罪では最低でも懲役6か月となっています。
しかし、状況によりさらに軽くなる可能性もあります。

第42条1項
罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。
第66条
犯罪の情状に酌量すべきものがあるときは、その刑を減軽することができる。

Aさんのように、犯罪が発覚する前に自ら自首した場合には、42条1項により刑を軽くすることができます。
また、犯罪をした理由などに配慮すべき事情がある場合には、66条により刑を軽くすることができます。
Aさんのように過酷な介護が原因となっている場合にも軽くなる可能性があります。

刑を軽くするかどうかは裁判所の判断となります。
軽くする判断した場合、殺人罪では無期懲役または2年6か月以上20年以下の懲役ということになります(68条・12条1項参照)。
同意殺人罪の場合には3カ月以上3年6か月以下の懲役ということになります。

執行猶予が付けられるのが3年以下の懲役となった場合ですので(25条1項参照)、減軽されると、殺人罪に問われた場合にも執行猶予が付けられる可能性が出てくることになります。

~今後の事件の流れ~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間、警察署等で身体拘束され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や罪証隠滅のおそれがあるなどとして検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間の身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。

その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断(起訴)すれば、刑事裁判がスタートします。
そして裁判で無罪や執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

弁護士としては、出来る限り早く同意殺人罪にとどまる、自首減軽あるいは酌量減軽すべきである、執行猶予を付けるべきである、という主張を軸に弁護活動をしていくことが考えられます。

~弁護士にご相談を~

逮捕されると、ご本人やご家族は、刑事手続はどのように進んでいくのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか、どのくらいの処罰を受けるのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
接見や法律相談では、刑事弁護の経験が豊富な弁護士が、上記の不安点などにお答えいたします。

殺人罪同意殺人罪で逮捕された、取調べのために警察に呼び出されたといった場合には、ぜひご相談ください。

宮城県での傷害で逮捕

2019-09-16

宮城県での傷害で逮捕

宮城県仙台市に住むAさん。
友人と飲み会をしようと市内の繁華街を歩いていたところ、居酒屋のキャッチの人に声をかけられ、そのお店で飲み会をしました。
支払いをしようと金額を見たところ、想像以上に高く、ぼったくりのような店であることに気付きました。
Aさんは、
「なんでこんなに高いんだ」
と抗議しましたが、店員は相手にせず、支払うよう要求。
その態度に怒りを感じたAさんは、店員の顔面を殴り、ケガをさせてしまいました。
Aさんは駆け付けた仙台中央警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~傷害罪が成立~

仙台市では条例により、アーケード内や国分町周辺、仙台駅前のペデストリアンデッキなどでの客引き行為が禁止されたことから、以前より客引きを見かけなくなりました。
禁止された場所で客引きから勧誘された場合は、どういうお店かわからないので、応じないほうがいいでしょう。

条例の詳しい内容は、仙台市ホームページをご覧ください。
https://www.city.sendai.jp/shiminsekatsu/kurashi/anzen/anzen/mewaku/kyakuhikijourei.html

とはいえ、客引きにひっかかり、ぼったくられそうになったからと言って、店員を殴るようなことをしてはいけません。
Aさんの行為には、傷害罪が成立してしまいます。

刑法第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

なお、このようなパターンでは、酔っていて犯行をよく覚えていないということもあります。
しかし、心神喪失・耗弱による刑罰の免除・軽減(刑法39条参照)は簡単には認められません。
また、よく覚えていないからといって犯行を否認していると、なかなか釈放されなかったり、重い判決となってしまう可能性もあります。

本当にやっていないのであれば別ですが、犯行の証拠等があるのであれば無理に争わず、被害者と示談をして刑を軽くする方向で動くのが良い場合が多いです。

~刑事手続きの流れ~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間、警察署等で身体拘束され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や罪証隠滅のおそれがあるなどとして検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間の身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。

その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断(起訴)すれば、刑事裁判がスタートします。
そして裁判で無罪や執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

比較的軽い事件では、検察官が勾留請求しなかったり、裁判官が勾留許可せずに、最初の3日間で釈放されることもあります。
弁護士としては、まずは早期釈放を目指し、意見書を提出するなどの活動を行うことになります。

なお、途中で釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けたり、裁判所に出向いて刑事裁判を受けるという流れになることが考えられます。

~軽い結果を目指す~

傷害罪は条文上、15年以下の懲役を科すことができます。
しかし実際には、不起訴処分や罰金で終わる可能性もあります。
特に、ケガが軽い、前科がない、示談が成立しているなどの事情があれば、検察官は不起訴処分とし、前科も付かずに刑事手続きが終了することもあります。
また、起訴するとしても、簡易な手続で罰金刑に処する略式起訴を選ぶ場合もあります。

事件後はケガの程度や前科の有無などは変えようがないですが、謝罪・賠償して示談をすることはできるので、示談締結に向けて動くことはとても重要です。
しかし、何と言ってお願いすればよいのか、金額はいくらにしたらよいのか、示談書の文言はいくらにしたらよいのかなど、わからないことが多いと思います。
弁護士は、ご依頼いただけた場合には、これまでの経験を活かし、示談締結に向けて交渉してまいります。

~弁護士にご相談を~

示談の他にも、逮捕されると、ご本人やご家族は、刑事手続はどのように進んでいくのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか、どのくらいの処罰を受けるのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
接見や法律相談では、刑事弁護の経験が豊富な弁護士が、上記の不安点などにお答えいたします。

傷害罪で逮捕された、取調べのために警察に呼び出されたといった場合には、ぜひご相談ください。

泉警察署が逮捕

2019-09-07

泉警察署が逮捕

宮城県仙台市に住むAさん。
プロサッカーチームの応援のためスタジアムを訪れていました。
試合終了後、Aさんは相手チームのサポーターとケンカになり、こぶしで顔面を殴ってケガをさせてしまいました。
Aさんは、通報を受けて駆け付けた泉警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~傷害罪~

サポーター同士の衝突で相手にケガを負わせてしまうというのは、最近は少なくなったかもしれません。
しかしAさんのようにケガを負わせてしまった場合、逮捕されてしまう可能性があります。

逮捕されると、マスコミも食いつきやすい事件ですので、実名報道がなされてしまうことも十分考えられます。
会社にも出勤できなくなり、何らかの処分を受けてしまうかもしれません。
暴言を吐かれるなどしてカッとなったとしても、大ごとにならないよう、気を付ける必要があります。

さて、相手を殴ってケガをさせたAさんの行為は、傷害罪に該当します。

刑法第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

条文上は、とても重い刑罰が科されることもありうることになります。

~刑事手続きの流れ~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間、警察署等で身体拘束され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や罪証隠滅のおそれがあるなどとして検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間の身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。

その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断(起訴)すれば、刑事裁判がスタートします。
そして裁判で無罪や執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

なお、途中で釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けたり、裁判所に出向いて刑事裁判を受けるという流れになることが考えられます。
比較的軽い事件では、検察官が勾留請求しなかったり、裁判官が勾留許可せずに、最初の3日間で釈放されることもあります。

弁護士としては、まずは早期釈放を目指し、意見書を提出するなどの活動を行うことになります。

~不起訴処分や罰金処分もありうる~

条文上は、とても重い刑罰が科されることもありうると言いましたが、実際には不起訴処分罰金で終わる可能性もあります。
検察官は、被疑者を起訴することができますが、比較的軽い事件では不起訴処分とし、前科も付かずに刑事手続きを終了させることもあります。
また、起訴するとしても、簡易な手続で罰金刑に処する略式起訴を選ぶ場合もあります。

不起訴処分や罰金処分にするか否かは、被害者のケガの程度やAさんが殴った理由、Aさんが反省しているか、Aさんに前科があるか、被害者に謝罪・賠償して示談が締結できているか、といった事情をもとに決定されます。

事件後はケガの程度や前科の有無などは変えようがないですが、謝罪・賠償して示談をすることはできるので、弁護士としても示談交渉には力を入れることになります。

~弁護士にご相談を~

逮捕されると、ご本人やご家族は、刑事手続はどのように進んでいくのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか、どのくらいの処罰を受けるのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
接見や法律相談では、刑事弁護の経験が豊富な弁護士が、上記の不安点などにお答えいたします。

傷害罪で逮捕された、取調べのために警察に呼び出されたといった場合には、ぜひご相談ください。

大和警察署が逮捕

2019-09-01

大和警察署が逮捕

宮城県大衡村の工場で派遣社員として働くAさん。
派遣会社が用意した寮(借り上げアパート)に住んでおり、同僚の派遣社員も同じアパートに多く住んでいます。
ある日、Aさんが同僚の部屋で酒を飲んでいたところ、途中で同僚とケンカになりました。
激高したAさんは、部屋にあった同僚のゲーム機を床に叩きつけて壊した上、同僚に殴りかかり傷害を負わせました。
隣人が騒ぎを聞いて警察に通報していたことから、Aさんは駆け付けた大和警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~器物損壊罪と傷害罪~

酒に酔って犯罪をしてしまったという事例は、弊所でも数多くご相談を頂いています。
Aさんの場合も、ゲーム機を叩き壊した行為には器物損壊罪が、同僚に殴りかかってケガを負わせた行為には傷害罪が成立するでしょう。

刑法第261条
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する

罰則については、この両者の罪が同時に裁判にかけられた場合、併合罪(刑法45条以下)という処理がなされます。
結局今回は、両罪の罰則を足し合わせて、18年以下の懲役または80万円以下の罰金の範囲内で、刑罰が決まることになります。

~今後の刑事手続きの流れ~

逮捕されると、いつになったら釈放されるのか不安だと思います。

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間、警察署等で身体拘束され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や罪証隠滅のおそれがあるなどとして検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間の身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。

その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断(起訴)すれば、刑事裁判がスタートします。
そして裁判で無罪や執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

なお、途中で釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けたり、裁判所に出向いて刑事裁判を受けるという流れになることが考えられます。

~早期釈放を目指す~

上記の手続に関し、弁護士は以下のような弁護活動を行います。

まず、検察官が勾留請求しなければ、あるいは裁判官が勾留許可をしなければ、最初の3日間で釈放されます。
そこで検察官や裁判官に対し、逃亡や証拠隠滅のおそれがないこと、損害を賠償する予定であること、身体拘束が続くことにより本人や家族の社会生活に過度の不利益が生じることなどを具体的事情に基づいて出来る限り主張し、勾留を防ぎます。

仮に起訴された段階で身体拘束が続いている場合には、保釈金を預けて釈放してもらう「保釈」を狙っていくことになります。

~軽い処分・判決を目指す~

また、検察官が起訴しないという判断(不起訴処分)をすれば、刑事手続はそこで終わり、釈放される上に前科も付きません。
また、簡易な手続で罰金刑にする略式起訴を選ぶ場合もあります。
そこで、被害者と示談が成立していること、本人が反省していること、前科がないこと、被害者のケガが軽いことなど、本人に有利な事情を出来る限り主張して、不起訴処分や、悪くても略式起訴にするよう検察官に要請していきます。

特に示談が成立しているかは重要な要素の1つとなります。
被害者に弁償して示談を締結すれば、不起訴処分や、それが無理でも執行猶予となる可能性を上げることができます。
お金に困っている本人が弁償できないこともありますが、ご家族の協力を得ながら、示談を進めていくことも考えられます。

~弁護士にご相談を~

真に犯罪を行っていても、比較的軽い反罪の場合には、しっかり反省の態度を示し、示談等の対応を行えば、早期釈放や不起訴処分といった結果になることも意外に多くあります。
ぜひ一度、弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。

器物損壊罪傷害罪などで逮捕された、取調べのために警察に呼び出されたといった場合には、ぜひご相談ください。

塩釜警察署が逮捕

2019-08-25

塩釜警察署が逮捕

宮城県塩竈市に住む高校生のAくん。
塩釜駅近くで友人と遊んでいた時、他の高校に通う高校生とケンカになりました。
体格に勝っていたAくんは一方的に相手を暴行する形になり、大ケガを負わせてしまいました。
被害届の提出を受けた塩釜警察署の捜査の結果、Aくんの犯行が発覚し、Aくんは逮捕されました。
(フィクションです)

~傷害罪が成立~

ケンカで相手に大けがを負わせてしまったAくんには、傷害罪が成立します。

刑法第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

ただし、Aくんよりも先に相手が殴りかかってきていたような場合、過剰防衛として処分が軽くなる可能性はあります。

第36条1項
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
第2項
防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

仮に正当防衛となれば、36条1項に「罰しない」とあるように、犯罪は成立しません。
しかし、今回Aくんは一方的に相手を暴行する展開になっているので、相手から先に殴りかかってきていたとしても、反撃としてやりすぎだということで、36条2項の過剰防衛となる可能性があります。
正当防衛のように無罪とはいきませんが、過剰防衛すら成立しない場合に比べれば、処分が軽くなる可能性があるわけです。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致前~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間、警察署等で身体拘束され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や罪証隠滅のおそれがあるなどとして検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間の身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。

なお、途中で釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べ等の捜査を受ける流れになります。

ここまでは成人の場合と変わりはありません。
しかしこの後、成人事件では地方裁判所あるいは簡易裁判所での裁判となりますが、少年事件は家庭裁判所の管轄となり、成人事件とは大きく異なる手続が進んでいきます。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致後~

事件が家庭裁判所に送致されると、家庭裁判所調査官が中心となって、事件の内容や少年の非行の進み具合、家庭環境等の調査を行います。
その結果、軽微な事件であり、反省の態度を示しているといった事情があれば、審判不開始決定がなされ、前科も付かずにここで手続が終了となることもあります。
成人の事件における不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

一方、少年をどのような処遇にすべきか判断するため、観護措置というものが行われる可能性があります。
具体的には4週間程度、少年鑑別所に送られ、少年の心理状態や家庭環境等を調べ、少年が犯罪を行った理由や更生のために必要な処遇について調査・検討が行われます。

逮捕・勾留されていない少年についても、家庭裁判所に出向いて家庭裁判所調査官による面談を受けるなどの調査が行われます。

~少年審判の内容にはどんなものがあるか?~

これらの調査結果に基づき、少年審判がなされます。
少年審判は、成人事件における刑事裁判にあたるものです。
Aくんに対する少年審判の結果としては以下のものが考えられます。

①不処分
非行事実が認められない、あるいは認められるとしても反省し、再犯の可能性がないような場合になされます。
成人事件における無罪判決や不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

②保護観察
保護観察所の指導・監督の下、少年を社会の中で生活させながら、更生させていくというものです。
成人事件における執行猶予に近いものといえます。

③児童自立支援施設や児童相談所長などへの送致
比較的非行性が②よりも進んでいる少年や、家庭環境に問題があるなどの事情により②の保護観察が行えないなどの場合に、各種福祉施設で生活させるなどしつつ、社会の中で更生させるというものです。

④少年院送致
③よりも非行性が進んでいる少年について、特別の事情のない限り外出が許されない環境で生活させ、更生させていくものです。
収容期間は刑法などの法律に書かれた懲役・禁錮の期間に拘束されません。
事件により異なりますが、平均すると1年ほどと言われています。

~弁護士の活動~

弁護士は、少年の権利保護や更生に向けた環境作りのために活動します。

たとえば、家裁調査官や裁判官に対して、少年の非行内容が軽微であること、反省していること、非行性が進んでおらず再犯の可能性が低いこと、被害者との示談が成立していること、家族の監督が期待できることなど、本人に有利な事情があればできる限り主張し、勾留観護措置などによる身体拘束を防いだり、少年審判においてより軽い審判内容となるように活動していきます。

少年審判では、成人事件と比べて、今回の犯罪の重さだけでなく、少年の非行が進んでいるかといった点が重視される傾向にあります。
今回の事件内容に割に審判内容が軽い、逆に重いということもありえます。
いずれにしろ少年の人生に大きくかかわってくることですので、一度弁護士にご相談されるのが良いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件や刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
仮に逮捕されていない場合やすでに釈放された場合には、事務所での法律相談を初回無料で行っております。
接見や法律相談では、成立する犯罪や今後の手続の流れ、予想される処分、弁護士の活動などをご説明いたします。

傷害罪などの少年事件でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

古川警察署が逮捕

2019-08-24

古川警察署が逮捕

宮城県大崎市に住むAさん。
同じアパートに住む女性Vさんの下着を盗もうとして部屋に忍び込みました。
下着を発見しバッグに詰め込み、部屋を出ようとした瞬間、帰宅したVさんと鉢合わせに。
とっさにVさんの体を手で払いのけて逃走しました。
しかし顔を見られていたことなどから、Aさんの犯行と発覚。
Aさんは古川警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~成立する犯罪は?~

Vさんの部屋に忍び込んで下着を盗んだAさん。
まずは住居侵入罪窃盗罪が成立することが考えられます。

刑法第130条
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

~暴行罪・傷害罪も?~

Aさんは、Vさんの体を手で払いのけて逃走しています。
この払いのけた行為については、Vさんがケガをしていれば傷害罪、していなければ暴行罪が成立する可能性があります。

第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第208条
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

~強盗罪になる可能性は?~

さらにAさんに強盗罪が成立する可能性はないでしょうか。

第238条(事後強盗)
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
第236条1項(強盗)
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。

今回は238条の事後強盗罪が問題となります。
事後強盗罪は、
①窃盗が、
②財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、
③暴行又は脅迫をした
といえれば、暴行脅迫を用いて物を奪った通常の強盗と同じ取り扱いがされることになります。

①「窃盗」とは窃盗犯人という意味ですが、下着をカバンに入れてV宅を出ようとしたAさんは①「窃盗」にあたります。
そしてVさんを手で払いのけたのは、下着という②「財物を得てこれを取り返されることを防ぎ」あるいは「逮捕を免れ」るために行ったものといえます。
③「暴行」や「脅迫」は相手方の反抗を抑圧する程度の強い態様のものをいいます。
これに至らない態様のものであれば、事後強盗罪は成立しません。

軽く手で払いのけた程度であれば、相手方の反抗を抑圧する強い態様のものとまではいえない可能性が高いです。
しかし、男性であるAさんが、体力に劣る女性のVさんを目一杯押して転倒させ、大ケガをしてもおかしくないような状況だったのであれば、相手方の反抗を抑圧する強い態様のものだったとして、強盗罪が成立する可能性も出てきます。

なお、強盗罪が成立した上に、Vさんがケガをしていれば、強盗致傷罪というさらに重い罪が成立します。

第240条(強盗致死傷)
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

結局Aさんは、強盗罪が成立すれば、住居侵入罪+強盗(致傷)罪に問われることになるでしょう。
一方、強盗罪が成立しなければ、住居侵入罪+窃盗罪+暴行罪または傷害罪に問われることになるでしょう。

~弁護士にご相談を~

逮捕されると、ご本人やご家族は、いつ釈放されるのか、どのくらいの罰則を受けるのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
接見や法律相談では、上記の不安点などにお答えいたします。

住居侵入窃盗や強盗などで逮捕された、捜査を受けているといった場合には、ぜひ一度ご相談ください。

岩沼警察署が逮捕

2019-08-22

岩沼警察署が逮捕

宮城県名取市に住むAさんは、自動車でスーパーに買い物に来ました。
Aさんは駐車場で、白線を超えて駐車している車を発見しました。
Aさんはその車の運転手Vさんに対し、
「ちゃんと枠の中に止めてください」
と注意しました。
ところがVさんは、
「うるせーなー」
などと言って反抗的な態度をとりました。
Aさんは腹を立ててVさんの顔面を殴り、ケガを負わせてしまいました。
Aさんは駆け付けた岩沼警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~傷害罪が成立~

Aさんは正義感からか、Vさんに駐車方法を注意しました。
これ自体は素晴らしい行為ですが、反抗的な態度を見て殴ってしまっては、かえってVさんよりも悪質と評価されてしまうかもしれません。

Aさんの行為には傷害罪が成立します。

刑法第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

~先に相手が殴りかかってきていたら~

Aさんよりも先にVさんが殴りかかってきていた場合、Aさんの反撃行為は正当防衛になる可能性があります。

第36条1項
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
第2項
防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

正当防衛となれば、36条1項に「罰しない」とあるように、犯罪は成立しません。
ただし、相手が先に殴りかかってきていても、必ず正当防衛が成立するというわけではありません。

たとえば、相手が殴りかかってきたことを「これ幸い」と考えて、自分の身を守るためではなく単純に傷めつけてやろうと考えて殴り返した場合には、正当防衛が成立しない場合があります。
また、身を守るという目的があったとしても、相手がちょっと小突いただけなのに、メッタ打ちにしたなどという場合には、36条2項の過剰防衛として、罰せられてしまうおそれがあります(刑罰が軽くなる可能性はあります)。

~今後の刑事手続きの流れ~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間、警察署等で身体拘束されます。
そして、逃亡または証拠隠滅のおそれがあるとして検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに最大20日間の身体拘束がされる可能性があります。

その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断すれば(起訴)、刑事裁判がスタートします。
そして裁判で無罪執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

なお、途中で釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けたり、裁判所に出向いて刑事裁判を受けるという流れになることが考えられます。

~早期釈放や前科回避できるか~

逮捕された場合、まずは早期釈放を目指していくことになります。
まず、検察官が勾留請求しなければ、あるいは裁判官が勾留許可しなければ、最初の3日間で釈放されます。
そこで、被害者のケガが軽い、本人が反省している、前科がない、示談の成立が見込めるなどの有利な事情を、出来る限り検察官や裁判官に対し主張するなどして、勾留を防ぎます。

次に、前科回避や軽い処分・判決を目指していくことになります。
すなわち、検察官が起訴しないという判断(不起訴処分)をすれば、刑事手続はそこで終わり、前科も付きません。
さらに、検察官が起訴するとしても、簡易な手続で罰金刑にする略式起訴を選ぶ場合もあります。
犯罪をしても、比較的軽い事件では、不起訴処分などになる可能性も考えられるのです。
そこで、前述と同様に本人に有利な事情を出来る限り主張し、不起訴処分や略式起訴にするよう検察官に要請していきます。

~弁護士にご相談を~

傷害罪などで逮捕されると、ご本人やご家族は、いつ釈放されるのか、どのくらいの罰則を受けるのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
接見や法律相談では、上記の不安点などにお答えいたします。

傷害罪などで逮捕された、捜査を受けているといった場合には、ぜひ一度ご相談ください。

犯罪は国家資格の欠格事由

2019-08-20

犯罪は国家資格の欠格事由

宮城県富谷市に住む20歳のAさん。
医師を目指して医学部で学んでいます。
ある日、同級生と居酒屋で飲み会をして店を出ましたが、偶然すれ違ったVさんと肩がぶつかったことをきっかけとして言い争いになりました。
酔っぱらって気が大きくなっていたAさん。
Vさんの言葉にカッとなり、Vさんを一発殴ってケガを負わせてしまいました。
やがて警察官が到着し、Aさんは逮捕されてしまいました。
連絡を受けて驚いたAさんの両親は、弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

~傷害罪が成立~

まずはAさんに成立する犯罪を確認しておきます。
当然ながら傷害罪が成立することになります。

刑法第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

ちなみに、翌朝になって事件のことを覚えていないという方もいらっしゃいますが、それだけで心神耗弱や心神喪失に該当するとして刑罰が軽くなったり免除となることはめったにありません。

第39条1項
心神喪失者の行為は、罰しない。
第2項
心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

~国家資格の欠格事由~

Aさんは、犯罪行為をしてしまった以上、懲役や罰金刑を受け、前科が付いてしまう可能性があります。
ところがAさんは医学部生であり、医師免許取得を目指しています。
医師免許などの国家資格では欠格事由が定められており、該当すると資格が与えられない可能性があります。

医師法の条文を確認してみましょう。

医師法
第3条
未成年者、成年被後見人又は被保佐人には、免許を与えない。
第4条
次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある。
一 心身の障害により医師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
二 麻薬、大麻又はあへんの中毒者
三 罰金以上の刑に処せられた者
四 前号に該当する者を除くほか、医事に関し犯罪又は不正の行為のあつた者

3条に該当する場合は、医師免許は絶対に与えられません(絶対的欠格事由)。
一方、4条に該当する場合は、「免許を与えないことがある」と書いてある通り、絶対に与えられないわけではありません(相対的欠格事由)。

Aさんが今回問題となっているのは、4条3号の「罰金以上の刑に処せられた者」に該当してしまう可能性があるということです。
これは相対的欠格事由ですので、Aさんが罰金以上の刑に処せられたとしても、絶対に医師免許が取得できなくなるわけではありません。
しかし、取得できなくなる可能性がある以上、できるだけ罰金になることも避けたいところです。

~罰金を避けるには~

罰金を避けるためには、不起訴処分を目指すことになります。

詳しくご説明します。
犯罪をして逮捕されるとまずは最大3日間、警察署等で身体拘束されます。
次に、逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断されれば、さらに最大20日間身体拘束がされ、取調べ等の捜査を受けます(この期間の身体拘束を「勾留」と呼びます)。
そして、検察官が、被疑者を刑事裁判にかけるか(起訴)、かけないか(不起訴)の判断をします。
起訴されれば、その後に開かれる刑事裁判で無罪とならない限り、罰金以上の刑に処せられることになってしまいます
しかし不起訴となれば、刑に処せられることなく、前科も付かずに、刑事手続は終了となります。

真に犯罪をした場合であっても、比較的軽微な事件であれば、前科の有無や被害者に賠償して示談が成立しているかといった事情にもよりますが、不起訴処分となることは意外に多くあります。
「おおごとになって反省しているだろうから、今回は見逃してやる」ということです。

今回のような傷害事件でも、被害者のケガの程度にもよりますが、不起訴処分となる可能性は考えられます。
したがって、罰金以上の刑に処せられることを防ぐために、不起訴処分になることを目指していくことになるわけです。

~弁護士に相談を~

不起訴処分になるためには、被害者と示談が成立しているか否かは非常に重要なポイントとなります。
しかし、ご本人や親御さんから示談をお願いしようにも、どうやってお願いしたらよいか、示談金はいくらにしたらよいか、示談書の文言はどうしたらよいかなど、わからないことが多いと思います。

また、逮捕・勾留されて身体拘束が続いている間は学校に行けず、学校から処分を受けてしまう可能性も上がってしまいます。
そこで早期に釈放されるよう、検察官や裁判官に要請し、勾留を防ぐというのも重要となってきます。

そこで、一度弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。

傷害罪などで逮捕された、取調べのために警察に呼び出されたといった場合には、ぜひご相談ください。

器物損壊で逮捕

2019-08-19

器物損壊で逮捕

宮城県多賀城市で自営業をするAさん。
昔からの長い付き合いのあった取引先のB社から、今後の取引をしないと告げられてしまいました。
何とか取引を続けてもらおうと、B社に交渉へ向かいました。
しかし交渉はうまくいかず、取引停止は決定的に。
B社の社長はAさんに対し、
「これ以上あんたとかかわっててもこっちに得はないんだよ」
などと強い言葉を浴びせました。
これに腹を立てたAさんは、机に置いてあった置物を床にたたきつけ、粉々にしてしまいました。
危険を感じたB社の従業員は警察に通報。
Aさんは駆け付けた塩釜警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~器物損壊罪が成立~

置物を床にたたきつけ、粉々に壊してしまったAさん。
この行為には、器物損壊罪が成立します。

刑法第261条
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する

Aさんは置物という「他人の物を損壊し」たといえるので、器物損壊罪が成立するわけです。

~過失傷害罪の可能性も~

仮に置物の破片が飛び散り、人にケガをさせてしまった場合には、過失傷害罪重過失傷害罪が成立する可能性もあります。

第209条
過失により人を傷害した者は、三十万円以下の罰金又は科料に処する。
第211条
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

~暴行罪や傷害罪の可能性も~

今回、Aさんは置物を床に向かって叩きつけました。
これがもし、相手の足元に向かって叩きつけていれば、たとえ破片が相手に当たっていなくても、暴行罪が成立する可能性があります。

第208条
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

暴行罪における「暴行」とは、人の身体に対する不法な有形力の行使をいいます。
「人の身体に対する」といっても、必ずしも人に命中することまでは必要ありません。
足元に向かって叩きつけたのであれば、相手が恐怖心を抱いたり、ケガをするおそれもあるので、暴行罪における「暴行」にあたるでしょう。
したがって暴行罪が成立する可能性があるわけです。

また、相手の足元に叩きつけて、実際に相手がケガをすれば、傷害罪が成立します。

第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

~威力業務妨害罪にも~

さらに、Aさんの行為には威力業務妨害罪も成立する可能性があります。

第233条
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第234条
威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。

234条に威力業務妨害罪が定められており、233条の偽計業務妨害罪と同じく、3年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。

たとえば、Aさんが置物を叩きつけた場所が一般客もいるような場所で、ひと騒ぎして客を帰らせるなどし、B社の営業を妨害してやろうなどと考えていた場合には、威力業務妨害罪が成立する可能性も否定できません。

~弁護士にご相談を~

今後、Aさんについてどのような刑事手続きが進んでいくのか、詳しくはこちらをご覧ください。
https://sendai-keijibengosi.com/keijijikennonagare/

逮捕されると、ご本人やご家族は、どのような罪が成立するのか、刑事手続はどのように進んでいくのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。

器物損壊罪などで逮捕された、取調べのために警察に呼び出されたといった場合には、ぜひご相談ください。

カツアゲした少年が逮捕

2019-08-16

カツアゲした少年が逮捕

宮城県石巻市に住む16歳のAくん。
不良仲間と共にカツアゲして、現金などを手に入れる行為を繰り返していました。
ある日、被害者から警察に被害届が出され、捜査の結果Aくんらの犯行が発覚。
Aくんは石巻警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~成立する犯罪は?~

Aくんらの行為には、少なくとも恐喝罪の共同正犯が成立するでしょう。

刑法第249条1項
人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
第60条
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

また、カツアゲの際の被害者に手を出してケガをさせていれば、傷害罪も成立する可能性があります。

第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

さらに、Aくんらのカツアゲの方法が、たとえばナイフを突きつけるなどの強い態様でなされた場合には、恐喝罪や傷害罪ではなく、強盗罪強盗致傷罪が成立することも考えられます。

第236条1項
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。
第240条
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

強盗と恐喝の区別は難しいですが、被害者が完全に抵抗できない状況になっていれば強盗罪、抵抗できなくはないがとりあえず素直に応じた方が安全だと思いお金を渡したような場合が恐喝罪が成立するというイメージです。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致前~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間、警察署等で身体拘束され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や罪証隠滅のおそれがあるなどとして検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間の身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。

なお、途中で釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べ等の捜査を受ける流れになります。

ここまでは成人の場合と変わりはありません。
しかしこの後、成人事件では地方裁判所あるいは簡易裁判所での裁判となりますが、少年事件は家庭裁判所の管轄となり、成人事件とは大きく異なる手続が進んでいきます。

~少年事件の手続・家庭裁判所送致後~

事件が家庭裁判所に送致されると、家庭裁判所調査官が中心となって、事件の内容や少年の非行の進み具合、家庭環境等の調査を行います。
その結果、軽微な事件であり、反省の態度を示しているといった事情があれば、審判不開始決定がなされ、ここで手続は終了となることもあります。
成人の事件における不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

一方、少年をどのような処遇にすべきか判断するため、観護措置というものが行われる可能性があります。
具体的には4週間程度、少年鑑別所に送られ、少年の心理状態や家庭環境等を調べ、少年が犯罪を行った理由や更生のために必要な処遇について調査・検討が行われます。

逮捕・勾留されていない少年についても、家庭裁判所に出向いて家庭裁判所調査官による面談を受けるなどの調査が行われます。

~少年審判の内容にはどんなものがあるか?~

これらの調査結果に基づき、少年審判がなされます。
少年審判は、成人事件における刑事裁判にあたるものです。
少年審判の結果には以下のものが考えられます。

①不処分
非行事実が認められない、あるいは認められるとしても反省し、再犯の可能性がないような場合になされます。
成人事件における無罪判決や不起訴(起訴猶予)処分に近いものといえます。

②保護観察
保護観察所の指導・監督の下、少年を社会の中で生活させながら、更生させていくというものです。
成人事件における執行猶予に近いものといえます。

③児童自立支援施設や児童相談所長などへの送致
比較的非行性が②よりも進んでいる少年や、家庭環境に問題があるなどの事情により②の保護観察が行えないなどの場合に、各種福祉施設で生活させるなどしつつ、社会の中で更生させるというものです。

④少年院送致
③よりも非行性が進んでいる少年について、特別の事情のない限り外出が許されない環境で生活させ、更生させていくものです。
収容期間は刑法などの法律に書かれた懲役・禁錮の期間に拘束されません。
事件により異なりますが、平均すると1年ほどと言われています。

⑤検察官送致(逆送)
凶悪事件などにおいて、成人の場合と同じ刑罰を受けさせるべきと判断された場合などになされるもので、改めて成人と同じ刑事裁判を受ける流れになります。

~弁護士の活動~

弁護士は、少年の権利保護や更生に向けた環境作りのために活動します。

たとえば、家裁調査官や裁判官に対して、少年の非行内容が軽微であること、反省していること、非行性が進んでおらず再犯の可能性が低いこと、被害者との示談が成立していること、家族の監督が期待できることなど、本人に有利な事情があればできる限り主張し、勾留や観護措置などによる身体拘束を防いだり、少年審判においてより軽い審判内容となるように活動していきます。

少年の人生に大きくかかわってくることですので、一度弁護士にご相談されるのが良いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件や刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
仮に逮捕されていない場合やすでに釈放された場合には、事務所での法律相談を初回無料で行っております。
接見や法律相談では、成立する犯罪や今後の手続の流れ、予想される処分、弁護士の活動などをご説明いたします。

恐喝・強盗・傷害などの少年事件でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

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