【事例解説】勤め先の更衣室に盗撮目的でスマホを設置し逮捕、盗撮に適用される性的姿態等撮影罪

【事例解説】勤め先の更衣室に盗撮目的でスマホを設置し逮捕、盗撮に適用される性的姿態等撮影罪

性的姿態等撮影罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

参考事件

宮城県富谷市に住んでいる会社員のAさんは、勤めている会社にある男女兼用の更衣室に来ていました。
Aさんはスマホを動画撮影できる状態にして、荷物置き場にスマホを隠しました。
しかし、職員が隠されているスマホに気付き、警察に被害届を提出しました。
そして警察が捜査した結果、スマホの持ち主はAさんであることが分かりました。
そして警察官がAさんの自宅を訪れ、スマホのことを聞きました。
Aさんが盗撮目的でスマホを隠したと認めたため、大和警察署性的姿態等撮影罪の疑いでAさんを逮捕しました。
(この参考事件はフィクションです。)

盗撮

一般的に盗撮と言われる犯罪に適用されるのが、性的姿態等撮影罪です。
これは「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の映像に係る電磁的記録の消去に関する法律」、性的姿態撮影等処罰法とも略される法律に定められています。
そして性的姿態撮影等処罰法第2条第1項第1号に、「正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為」を性的姿態等撮影罪とする条文が定められています。
性的姿態等」とは「人の性的な部位又は人が身に着けている下着のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分」、それ以外の「わいせつな行為または性交等がされている間における人の姿態」です。
Aさんは盗撮する目的で、会社の更衣室にスマホを隠して設置しています。
スマホが見つかった時点であれば、「性的姿態等」が写っていない可能性もあります。
しかし同条第2項に「前項の罪の未遂は、罰する。」と定められているため、盗撮する目的でスマホを設置した時点で、性的姿態等撮影罪は成立します。
性的姿態等撮影罪の刑罰は、「3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金」です。

身体拘束

Aさんのように逮捕されてしまうと、身体拘束されて取調べを受けます。
そして警察は取調べをしながら48時間以内に、事件を検察に送致するかを決めます。
さらに送致を受けた検察は、24時間以内に裁判所に勾留請求するかを決めます。
勾留請求され裁判官が勾留を認めると、さらに10日間身体拘束されることになります。
勾留は延長もできるため、追加で10日間身体拘束が続くこともあり、逮捕されると最長で23日間も身体拘束される可能性があります。
この間は外部への連絡も自由にできず、取調べが続く日々は精神的、肉体的にも苦痛なものになるでしょう。
このような長期の身体拘束を避けるためには、弁護士に依頼し、勾留阻止のための書面を提出したり、身元引受人を立てたりすることが重要です。
また、家族との面会ができない状態でも弁護士なら面会することができるので、身体拘束中でも弁護士がいれば家族に伝言を頼むことができます。
早期釈放を目指す際は、弁護士に弁護活動を依頼することをお勧めします。

盗撮に詳しい法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件、少年事件に特化している法律事務所です。
当事務所では初回無料でご利用いただける法律相談逮捕または勾留中の方のもとに直接弁護士が伺う初回接見サービスを、フリーダイヤル「0120-631-881」にてご予約いただけます。
24時間、365日ご予約可能ですので、盗撮で事件を起こしてしまった、またはご家族が性的姿態等撮影罪の疑いで逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部へ、是非、ご相談ください。

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