18歳未満をキャバクラで働かせて風営法違反
40代男性Aさんは、仙台市青葉区で風営法の許可を得てキャバクラを経営しています。
Aさんは、同店の営業において、17歳女性Vさんを雇った上で、深夜に客に接待する業務を行わせていました。
ある日、宮城県仙台中央警察署の捜査が入り、Aさんは18歳未満の者に接待をさせたとして、風営法違反の疑いで逮捕され、後に勾留されました。
Aさんの家族は、風営法違反事件に強い弁護士に問い合わせして初回接見を依頼しようと考えています。
(フィクションです。)
~18歳未満の者を風俗店で働かせた場合~
今回の事例のAさんは18歳未満の者に接待をさせたとして、風営法違反の疑いで逮捕されています。
18歳未満の者(年少者)を風俗店で働かせると、以下のような犯罪に該当し、刑事責任を問われる可能性があります。
(1)風営法違反
「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」、通称「風営法」は、風俗店や風俗営業に関する規制を定めています。
風営法で風俗営業とされているのは、接待行為をして客に遊興・飲食をさせる営業等です。
風俗営業を行う風俗店は、風営法の規制を守らなければなりません。
キャバクラは、客を接待して飲食させる営業(1号営業)となり、風営法の規制対象である風俗店となります。
風営法では、22条1項柱書において、許可を得て風俗営業を営む者に対する禁止行為を定めています。
その禁止行為の中に、同条同項3号の「営業所で、18歳未満の者に客の接待をさせること」があります。
18歳未満の者をキャバクラで働かせる行為は風営法違反となり、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金又はその併科が科される可能性があります。(風営法第50条1項4号)
また、風営法では、「客の接待」といえる行為まではさせていなくても、風俗営業を営む者が、「営業所で午後10時から翌日の午前6時までの時間において18歳未満の者を客に接する業務に従事させること」を禁止しています。
「客に接する業務」とは、客の案内や飲食の運搬が含まれ、直接に客の接待をしていなくても上記規定に違反することになります。
(2)労働基準法違反
労働基準を定める法律である労働基準法は、61条で、18歳未満の従業員を午後10時から朝5時までに勤務させることを禁止しています。
62条では、使用者が18歳未満の者を「福祉に有害な場所における業務」(危険有害行為)に就かせることを禁止しています。
ここでいう「福祉に有害な場所における業務」に、キャバクラ嬢の業務などが該当する「酒席に侍する業務」が含まれています。
つまり、18歳未満の年少者をキャバクラ店で働かせた場合や午後10時から朝5時までに勤務させることで労働基準法違反となりえることになります。
労働基準法第61条違反と第62条違反は、どちらも6月以下の懲役又は30万円以下の罰金となる可能性があります。
(3)児童福祉法違反
15歳未満の者をキャバクラなどの風俗店で働かせていた場合には、児童福祉法違反となり、3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又は両方が科される可能性があります。
18歳未満の年少者をキャバクラなどの風俗店で働かせた場合、上記のように様々な犯罪に当てはまる可能性があります。
様々な犯罪に当てはまるような事件では、刑事事件に強い弁護士に相談されると心強いでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士が風営法違反事件でお困りの方のお力になることができます。
無料法律相談や初回接見サービスのご予約・お申込み等のお問い合わせは、0120-631-881でいつでも受け付けております。
風営法違反でご家族が突然逮捕されてお困りの方は、どうぞお気軽にお電話ください。
(宮城県仙台中央警察署への初回接見費用:34,100円)