「スマホを見ていただけなのに」では済まされない

「スマホを見ていただけなのに」では済まされない

スマホゲームをしながら自動車を運転し、歩行者をはねて死亡させた事件で、懲役2年4か月の実刑判決が出されました。

ながらスマホ運転の男に実刑 新潟、ゲーム中に死亡事故
Yahoo!ニュース(共同通信提供)

この事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

~過失運転致死罪~

この運転手は、過失運転致死罪に問われていました。
条文を見てみましょう。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
第5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

この犯罪が成立するのは、わざと人を死傷させたわけではない場合ですが、それでも最長で7年の懲役となる可能性もあるわけです。

今回の判決でも、スマホを3~5秒程度見ていたと指摘し、過失の程度は重く、危険で悪質な運転だと評価して、実刑判決を下しました。

普段、犯罪とは縁のない人であっても、実刑判決を受けて刑務所に入れられる可能性があるのが交通事故です。
被害者を出さないためにも、運転には十分注意しましょう。

~ひき逃げまですると~

仮に、被害者を救助せず逃げてしまった場合、道路交通法に定められた①被害者を救護する義務と、②警察官への報告義務に違反したことになります。
それぞれ以下のような刑罰が定められています。

①救護義務違反(道路交通法72条1項前段・117条2項)
 →10年以下の懲役または100万円以下の罰金
②報告義務違反(道路交通法72条1項後段・119条1項10号)
 →3か月以下の懲役または5万円以下の罰金

①救護義務違反は、10年以下の懲役になる可能性もあるので、過失運転致死罪よりも重い罪です。
当然、実刑判決になる可能性も上がってしまいます。

人をひいてしまった場合は、気が動転するとは思いますが、被害者のためにも冷静に対処する必要があるわけです。

~お早めに弁護士にご相談を~

ひき逃げなどで逮捕されると、いつ釈放されるのか、どのくらいの罰則を受けるのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか等々、ご本人やご家族は不安な点が多いと思います。

また、被害者のご遺族に謝罪・賠償して示談できれば、判決が軽くなる可能性があります。
弁護士
はこのような不安点に対するアドバイスや、示談に向けたサポートをすることができますので、ぜひ一度ご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
逮捕されている事件では、ご家族などから初回接見のご依頼をいただければ、拘束されている警察署等にて、ご本人に面会(接見)し、事件の内容を聴き取った上で、今後の見通しなどをご説明致します。
 接見後には、接見の内容などをご家族にお伝え致しますので、それを聞いていただいた上で、正式に弁護活動を依頼するかどうかを決めていただけます。

また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料を行っております。

逮捕されると一気に手続が進んでいきますので、ぜひお早めにご相談ください。

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