白タク・白バスで逮捕
いわゆる白タクや白バス行為をして逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
【参考ニュース】
白バス営業疑いで北塩原村議逮捕 容疑否認、観光客を名所案内
YAHOO!ニュース(福島民友)
村議会議員が白バス行為で逮捕されたというニュースが流れました。
国土交通相の許可を受けずに、自家用中型バスを自身の会社の従業員男女2人に運転させ、運賃を徴収して白バス営業していたとの疑いがもたれているようです。
議員は容疑を否認しており、現時点で犯罪が成立していたのかどうかはわかりません。
そもそも、白バスや白タクとは、どのような犯罪なのでしょうか。
~白タク・白バスとは~
タクシーやバスを営業する場合には、国土交通大臣の許可を受ける必要があります。
許可を受ければ、車のナンバーの色が緑色になりますが、許可を受けていない場合は一般車両と同じ白色のナンバーで営業することになるので、白タクや白バスと呼ばれています。
国土交通大臣の許可を受けていない場合、運転技術に問題がある可能性があったり、事故が起きた場合に賠償がきちんとされるのかといったわからない、といった問題があるとされています。
たしかに現在の規制が強すぎるとして、制度を変えようとする動きもあります。
しかし現状の制度を前提とすると、白タクや白バスを利用したお客さんには原則として犯罪は成立しませんが、白タクや白バスをした側に対しては以下のような罰則が定められています。
道路運送法
第4条1項
一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
第96条
次の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第四条第一項の規定に違反して一般旅客自動車運送事業を経営した者
白タクや白バスをすると、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはこの両方が科される可能性があるのです。
~刑事事件の流れ~
犯罪をしたとして逮捕されると、最初に最大3日間、警察署等で身体拘束され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や証拠隠滅のおそれがあるなどとして検察官が請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間、勾留(こうりゅう)と呼ばれる身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。
弁護士としては、勾留を防いで早期に釈放されるよう、逃亡や証拠隠滅のおそれがないといえる理由をまとめた意見書を提出するなどの弁護活動を行います。
釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けるという流れになるでしょう。
その後、裁判を経て罰金刑や懲役刑(もしくはその執行猶予)を受けるという流れが想定されます。
~早期釈放や軽い結果を目指す~
犯罪をして逮捕されると、ご本人やご家族は、いつ釈放されるのか、どれくらいの刑罰を受けるのか、取調べにはどのように受け答えすればいいのかなど、不安が大きいと思います。
逮捕後は手続きが一気に進んでいきますので、ぜひ弁護士にご相談いただければと思います。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
逮捕されている事件では、ご家族などから初回接見のご依頼をいただければ、拘束されている警察署等にて、ご本人に面会(接見)し、事件の内容を聴き取った上で、今後の見通しなどをご説明致します。
接見後には、接見の内容などをご家族にお伝え致しますので、それを聞いていただいた上で、正式に弁護活動を依頼するかどうかを決めていただけます。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放された場合には、事務所での法律相談を初回無料でご利用いただけます。
0120-631-881まで、ご連絡をお待ちしております。