大河原警察署が逮捕

大河原警察署が逮捕

不法投棄で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。

宮城県内で建設会社を営むAさん。
工事の過程で出た廃材等を、村田町内の山林に廃棄していました。
近隣住民がこの廃棄物を発見し、警察に通報。
捜査の結果、Aさんが廃棄したことが発覚。
Aさんは大河原警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~不法投棄をすると…~

山林などに廃棄物を不法投棄し、逮捕に至る例が時々あります。
宮城県内でも昨年から今年にかけて、石巻市や丸森町で逮捕者が出ています。

廃棄物を不法投棄すると、どのような罪に問われるのでしょうか。
条文を見てみましょう。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律
第16条 何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。
第25条1項
次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第14号 第十六条の規定に違反して、廃棄物を捨てた者
第32条1項
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
第1号 第二十五条第一項第一号から第四号まで、第十二号、第十四号若しくは第十五号又は第二項
     三億円以下の罰金刑

一般に、「廃棄物処理法」と呼ばれている法律です。
16条において、山林に捨てるなどの不適切な方法による廃棄物の投棄が禁止されていることになります。
この不法投棄を行った人(今回はAさん)には、25条1項14号により、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金、またはこれらの両方が科される可能性があります。

また、法人の業務に関して不法投棄がなされた場合には、32条1項1号により、法人(今回はAさんの会社)にも、3億円以下の罰金が科される可能性があります。
このように、捨てた本人の他に会社にも罰則を科すことができる旨定めている規定を、両罰規定といいます。
捨て得を許さないように、会社にも多額の罰金を科すことができるようにしているわけです。

~刑事手続きの流れ~

逮捕されたAさん。
今後の手続の流れを確認しておきます。

まずは最大で3日間、警察署の留置場等で身体拘束されます。
この期間中、警察官から取調べ等の捜査を受けた後、検察庁に移動し、検察官から取調べを受けます(弁解録取)。
検察官は、犯した罪の重さ、犯行を認めて反省しているか、前科の有無、家族などの身元引受人がいるかといった事情を考慮した上で、逃亡や罪証隠滅のおそれがあるなどと判断すれば、勾留(こうりゅう)請求をします。

その後、裁判所に移動して、裁判官から事情を聞かれます(勾留質問)。
その結果、裁判官も逃亡や証拠隠滅のおそれがあるなどと判断すれば、勾留決定をします。勾留決定がなされると、さらに10日間の身体拘束がなされる。
この勾留期間はさらに最大10日間延長されることもあります。

合計すると23日間、身体拘束が続く可能性があるわけです。

その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断(起訴)すれば、刑事裁判がスタートします。
勾留されたまま起訴されれば、保釈金を支払って保釈が認められない限り、身体拘束が続いていくことになります。
そして裁判で無罪や執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

事件によっては逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと判断され、勾留請求や勾留決定がされず、逮捕後3日以内に釈放されることもあります。
釈放されれば、自宅から警察署や検察庁に出向いて取調べを受けたり、裁判所に出向いて刑事裁判を受けるという流れになることが考えられます。

弁護士としては、まずはAさんが勾留されないように、意見書を提出するなどして早期釈放を目指します。
そして罰金や執行猶予などの出来る限り軽い結果となるよう活動してまいります。

~弁護士への相談をご検討ください~

逮捕されると、ご本人やご家族は、刑事手続はどのように進んでいくのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか、どのくらいの処罰を受けるのか等々、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、逮捕されていない場合やすでに釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料でお受けいただけます。
接見や法律相談では、刑事弁護の経験が豊富な弁護士が、上記の不安点などにお答えいたします。

廃棄物処理法違反などで逮捕された、取調べのために警察に呼び出されたといった場合には、ぜひご相談ください。

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