業務上横領の罪に問われたものの、早期示談によって捜査機関による捜査が行われず事件化しなかった事例について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説いたします。
【事例】
宮城県利府町に住むAさんは保険の営業販売をする会社V で営業を担当していました。
V社では社用車を使う営業担当の社員に対して、社用車のガソリン代を支払うのみに使うための業務用クレジットカードを支給していました。
しかしAさんはそのクレジットカードを使ってAさんが所有するマイカーに給油、コンビニでの支払い等に利用していました。
数か月そのように使い込みをしていたところ、Aさんが私的なことに利用していることが会社V側に発覚し、自宅での謹慎処分と今後会社側から処分があることを告げられました。
Aさんは今後会社側が被害届を警察に出したりすることによって事件化することは避けたいと考え、刑事事件に精通した弁護士のいる弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部に弁護を依頼しました。
依頼を受けた弁護士は事件化させずに穏便に解決するには、会社Vに連絡を取って、Aさんに代わって改めての謝罪と被害弁償をしたい旨を伝えることが必要と判断し、すぐに会社Vに連絡を取りました。
経験豊富な弁護士の適切な判断と交渉の結果、Aさんが会社Vに対して被害額の弁償と、被害額の調査費用を払うことで被害届の提出や刑事告訴等の対応はしないという形になりました。
【業務上横領】
業務上横領罪は刑法第253条に規定されています。
刑法第253条
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する。
業務上横領が成立する要件としては主に4つあり、
①業務性
②業務上委託信頼関係に基づく財物の支配
③他人の物であること
④横領(不法領得していること)
の4点です。
業務上横領罪は横領罪に比べ、業務上の委託関係にあるものを横領しているという点で刑が加重されています。
刑法252条 (単純横領)
第1項 自己の占有する他人の物を横領した者は、5年以下の懲役に処する。
第2項 自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられた場合において、これを横領した者も、前項と同様とする。
【業務上横領に該当するときは】
先ほどのように業務上横領は業務上での横領となるために単純横領罪に比べ刑罰が重く、罰金刑もありません。また今回のケースでは会社の資金を不正に利用していたものですが、会社の顧客の物を横領した場合、または会社の資金を多額に横領していた場合ですと被害者の処罰感情も高まり、より重い刑罰が科せられる可能性があります。
寛大な処分を得て、一刻も早い社会復帰を目指すためには刑事事件に精通した弁護士に依頼することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門的に扱う法律事務所で業務上横領事件もこれまでに数多く取り扱っています。
宮城県利府町の業務上横領事件でお困りの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部までご相談ください。
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