マンションで殺人事件
横浜で殺人事件があったようです。
横浜のマンションで腹や首を刺されて男性死亡…一緒にいた29歳男を逮捕
Yahoo!ニュース(読売新聞)
この事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部が解説します。
~殺人未遂容疑で現行犯逮捕~
この事件は横浜市内のマンションで、叫び声を聞いた近隣住民の通報で駆け付けた神奈川県金沢警察署の警察官が、被害者の男性と一緒にいた男性を殺人未遂の容疑で現行犯逮捕したというものです。
被害者が死亡したにも関わらず、殺人未遂罪で現行犯逮捕されています。
その理由は、警察官が現場に駆けつけて逮捕した時点では、被害者が死亡しているのか分からないため、最低でも成立するであろう殺人未遂罪で逮捕したということです。
今回は被害者の死亡が確認されたので、今後は殺人罪で捜査や裁判を受けることになるでしょう。
さて、ここで殺人罪の条文を見ておきましょう。
刑法199条
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。
殺人罪は犯罪の中でもトップクラスに重い犯罪です。
死刑の可能性もある犯罪ですし、最低でも懲役5年と定められています。
~傷害致死罪との違い~
今回の事件では、容疑者は殺すつもりであったと供述し、容疑を認めているとの報道もあります。
しかし、仮に殺意を否定した場合はどうなるのでしょうか。
殺人罪はわざと人を殺した場合にのみ成立する犯罪です。
暴力は振るったが、殺すつもりはなかった場合には、傷害致死罪が成立するにとどまります。
とはいえ、容疑者が「殺すつもりはありませんでした」とさえ言えば、殺人罪が成立しなくなるのは不都合です。
そこで、容疑者が認めているかどうか、という事情の他に、犯行の具体的内容から、殺意の有無を判断します。
たとえば、こぶしで一発殴ったような場合に、当たり所が悪く死亡してしまったというような場合には、殺意まではなく傷害致死罪にとどまると判断される可能性も十分あるでしょう。
一方、鋭利な刃物で、腹部や頭部などの重要部分を刺したとなれば、いくら殺すつもりまではなかったと言っても、殺意があったとして殺人罪が成立してしまう可能性が十分考えられます。
~弁護士にご相談を~
殺人罪や傷害致死罪以外の犯罪についても、わざとやったのかどうかが問題となる事件はあります。
たとえば、書類を運ぶだけの仕事と思ったら、中身が違法薬物であったり、特殊詐欺の被害金であったりといったこともあります。
もし、あなたが思わぬ犯罪に加担してしまった場合には、あなたに有利な事情を集め、捜査機関や裁判所に対ししっかりと主張していく必要があります。
弁護士はそのためのサポートをしっかりしてまいりますので、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
もちろん、わざと犯罪をしてしまった場合にも、相手方への示談対応を行い、取調べでの対応方法などをアドバイスするなど、処分・判決を軽くするなどのより良い事件解決に向けて弁護活動をしてまいりますので、ぜひご相談下さい。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
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